ドストエフスキーのレビュー一覧
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<ぼくは病んだ人間だ。…僕は意地の悪い人間だ。およそ人好きのしない男だ。ぼくの考えではこれが肝臓が悪いのだと思う。もっとも、病気のことなどぼくにはこれっぱかりもわかっちゃいないし、どこが悪いかも正確には知らない。(P6)>
元官史の語り手は、おそろしく自尊心が強く、極端な迷信家で、あまりにも自意識過剰で、とても臆病で、際限なく虚栄心が強く、他人との交流もできず、心のなかで鬱屈を抱えている。
遺産によりまとまった資産を手に入れた語り手はペテルブルクの片隅のボロ家に引き込んだ。そんな生活をしてもうすぐ20年にもなる!やることといえば心の鬱屈を手記にぶちまけるだけ。
あれも気に食わない、これも嫌い、 -
Posted by ブクログ
大いなる目的の為に、利他的な行為が根底にある自己犠牲をする……「乗り越えた」者の末路。
世間には到底認められない自己の理想の追求の先にあるものとは。
「私が酒を飲むのはね……もっと苦しみたいからなんですよ。私は酒の中に哀れみや悲しみを求めているんです……!」
「非凡人とは新しい思想を社会に持ち込むため…結果旧社会の伝統や倫理…そして法を破壊します-しかも彼らは自分の良心に従ってそれをやったのです」
ここでいう良心、とは世界全体に向けたものかな。小数の犠牲は今後救われる多くの命に比べれば安いものだというような。
罪を背負って生きるのではなく、恥を背負って生きることの苦しみだな。恥は罪を犯す -
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「カラマーゾフの兄弟4」
「カラマーゾフの兄弟 5 エピローグ別巻」
※4.5の感想です。
これで、亀山郁夫訳のカラマーゾフの兄弟全巻を読み終えた。
長くて苦しくて楽しくて、、今まで読んだどの本にも無い読後感だった。
それはこれが、未完の大作であるからということも大きいのかと思う。
ドストエフスキーは、このエピローグまでを第一の小説とし、その13年後を描く第二の小説を念頭に置いて書いていたが、亡くなってしまったから。
にもかかわらず、この完結性の高さという、他に比べようがない(少なくとも自分が読んだ中では。)「人類の奇跡のような」作品。←訳者、亀山郁夫氏の言葉
まずは、第4巻から。
第 -
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「カラマーゾフの兄弟4」
「カラマーゾフの兄弟 5 エピローグ別巻」
※4.5の感想です
これで、亀山郁夫訳のカラマーゾフの兄弟全巻を読み終えた。
長くて苦しくて楽しくて、、今まで読んだどの本にも無い読後感だった。
それはこれが、未完の大作であるからということも大きいのかと思う。
ドストエフスキーは、このエピローグまでを第一の小説とし、その13年後を描く第二の小説を念頭に置いて書いていたが、亡くなってしまったから。
にもかかわらず、この完結性の高さという、他に比べようがない(少なくとも自分が読んだ中では。)「人類の奇跡のような」作品。←訳者、亀山郁夫氏の言葉
まずは、第4巻から。
第4 -
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ロシア文学のイメージは、なんだか暗そうで苦しそうと自分勝手に思っていた。そして、その勝手なイメージから、ロシア文学を避けていたのだが、この本を読んで全く違っていたことがわかった。
ここではドストエフスキーが4年間シベリア流刑での体験をもとに、監獄での暮らしや人々の様子などが描かれている。
日々の様子をつづったものや人物に焦点を当てたもの、イベント的に起きたことなどについて正確に緻密に描かれている。監獄という特殊性から興味が湧く部分もあるが、多くは普通の人物がどのように生活しているかを見るのと変わらないのかもしれない。
表現が非常にリアリスティックで、それでいて愛情に満ちた文だった。人間観察が緻 -
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1巻と2巻は2週間くらいかけて何とか読み終えたけど、この3巻は朝から晩までかけて1日で読み終えてしまった。
今さっき読み終え、まだ虚無感が残っている。今まで読んだ本の中でトップクラスに心にズシンと来る1冊だった。
色んな知識人がこの作品をべた褒めしてるから、そのバイアスがかかってるとは思うけど。
登場人物が全員好きだった。
ルージンも勿論悪役で性格も悪いんだろうけど、動機はどうであれ、主人公と揉めなければいい人で終わりそう。現実世界でいい人だと思われてる人でも、ルージンみたいな人沢山いるんだろうな。心では相手を見下してる人。
スヴィドリガイロフもいいキャラしてた。突然現れた謎の人物。心の魂 -
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※感想は最終巻(5巻)でまとめてアップします。
【読もうと思った理由】
各界著名人の方が絶賛しており、そこまで賞賛の声が多数あるのであれば、読みたい欲が当然のごとく、沸々と湧き上がってくる。
以下に一部ですが「カラマーゾフの兄弟」(ドストエフスキーの人物に対する評価も含む)に対して、著名人の絶賛の声を転記します。
世の中には二種類の人間がいる。『カラマーゾフの兄弟』を読破したことのある人と、読破したことのない人だ。(村上春樹)
ドストエフスキーは、どんな思想家が与えてくれるものよりも多くのものを私に与えてくれる。ガウスより多くのものを与えてくれる。(アインシュタイン)
僕などドストエ -
Posted by ブクログ
最高だった。
人生のうちで何度でも読み返したくなるであろう一冊。
正直作者が描いた世界が深すぎて、一読では理解しきれてない部分、把握しきれてない部分はあると思うんだけどそれでも十分面白かった。
なにより亀山郁夫さんの訳が素晴らしい。
ここまで読み切れたのも読みやすい訳があったからこそだと思う。この「罪と罰」は1ページ1ページがドラマの連続で、どのシーンも本当にすごいんだけど、一番忘れられないのがラスコリーニコフが自首する前にドゥーニャとソーニャに向かって自分の思いをぶちまけるシーン。
「血なんてみんな流してるだろ。この世界じゃ、滝みたいに流されているだろ、これまでだってずっと流されてきただろ