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Posted by ブクログ 2023年10月18日
ロシア文学のイメージは、なんだか暗そうで苦しそうと自分勝手に思っていた。そして、その勝手なイメージから、ロシア文学を避けていたのだが、この本を読んで全く違っていたことがわかった。
ここではドストエフスキーが4年間シベリア流刑での体験をもとに、監獄での暮らしや人々の様子などが描かれている。
日々の様子...続きを読む
Posted by ブクログ 2021年08月29日
ドフトエフスキー後期の傑作群の源泉であり、彼個人の人生における最も重要なターニングポイント。
一般の人々が当然経験しえない異常な状況下にこそ、彼の文学の素材があり、それこそ啓示とも言える監獄での強烈な出会いと閃きが、カラマーゾフや罪と罰などの大作を作り上げた。
そういうの考えるだけでも泣けてしまう。...続きを読む
Posted by ブクログ 2020年12月28日
ドストエフスキーが実際にシベリア流刑に処されたときの体験を元に書かれたのが本書らしい。
シベリアでの囚人たちの生活が見事に書かれていてとても興味深かった。
やはり人間観察がうまい。
自分がどんな立場で、誰に愛され尊敬されているのか、誰に憎まれ嫌われているのかなどもしっかりと把握していたようだ。
笞...続きを読む
Posted by ブクログ 2020年12月13日
ドストエフスキーが四年に渡る獄中生活を元に書いたルポタージュ。架空の人物による手記の体裁だが恐らく作者の体験した事と思われる。あらゆる囚人との出会いが文豪の糧になったのは間違いなく登場してくる囚人達のリアリティは凄い。個人的には妻殺しのエピソードと犬や山羊の話が印象的。少佐の末路などは時代を超えた教...続きを読む
Posted by ブクログ 2019年09月08日
読むのは3回目。今回始めてこの作品の重要さに気づいた。ドストエフスキーは獄中体験からその後の創作のインスピレーションを得ていたのだと思う。たとえばキャラクター。彼の作品に登場するキャラの多くは、おそらく獄中にいた囚人をモデルにしている。…という発見に興奮していたものの、訳者解説に同じことが指摘してあ...続きを読む
Posted by ブクログ 2017年09月05日
トルストイも絶賛した本書。
だからというわけじゃないけど、これは万人受けしやすい内容で、私ももれなく、いい作品だと思った。
他のドストエフスキーの作品は癖があるので、かなり好き嫌いが分かれそうだけど(私は好きな方)、この作品は誰でもとっつきやすいのではないかと思う。
シベリアに流刑されたドスト...続きを読む
Posted by ブクログ 2017年02月17日
囚人でもクリスマスには神聖な気持ちになるし年に一度の特別な日を子供のようにはしゃいでいるのがなんか泣ける。超閉鎖空間で暗くて自由が無い生活、独自の雰囲気と慣習、でも強い個性のさまざまな囚人たち…面白い。囚人病院で足枷をしたまま死んでいった人が印象的、囚人達の殺人の思い出話や身の上話が沢山、足枷を取っ...続きを読む
Posted by ブクログ 2016年10月01日
ストーリーというより、エピソードの描写力が神がかっている。ありありとその情景、皮膚感覚、味わい、歌声が迫ってくるのである。
動物、演劇、風呂、病院‥どれも迫真だ。
一人一人の人物描写もまるでそこにいるかのようだ。
貴族と民衆の溝の深さの描写も凄まじい。
随所に織り込まれる、犯罪や刑罰に関する...続きを読む
Posted by ブクログ 2015年12月19日
人間の本質について一つの答えが書かれていたように受け取った。心理の書き込みはやはり非常に緻密で、この作品の場合は形而上学的というより写実的であるし、五大長編より少ないページ数なのに、読み込むのにはやはり相応の体力がいった。これがドストエフスキーの転機になった体験かと思うと、一文字余さず特別な文章のよ...続きを読む
Posted by ブクログ 2015年05月09日
ドストエフスキー作品の中では読みやすく、エンタメ度が高い。てか、一番おもしろい作品かも。
作者自身の経験(1850年頃の獄中生活)をもとに描かれた体験レポートである。獄中にいる様々な人物についての考察の繰り返しであり、それがなによりおもしろい。ドストエフスキーの観察眼、描写力がすばらしい。
大変...続きを読む
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