ドストエフスキーのレビュー一覧

  • 罪と罰 下

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    貧困と混沌とした社会で苦悩し、葛藤する人々の物語。人の心を守り正しい方向(平和、自由、人権尊重といった現代の我々が持つ普遍的な価値観)に導いてくれるのが愛情であり、信仰なのだと思った。
    ラスコーリニコフは、大きな罪を犯しながらそれを悔悟したが、周りの人たちの愛情によって救いを得ることができた。
    彼ほどの極端な思想がなくても、我々誰しもが、心の中に善と悪の2つの心を持ち、過ちを犯し、罪の念に苦しみ、苛まれている。また、極端に親の愛情を受けなかった子供が犯罪者になる割合が高いという。
    人の心を救い、正しい方向に向かわせるのは愛であり、未来への希望なんだろうと思った。
    ラスコーリニコフ、ラズミーヒン

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    2022年03月21日
  • 罪と罰 2

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     1を読んだときもそうだったが、物語の流れはわかっても、登場人物の心境や意図はガイドがないと自分にはまだ難易度高いなと思う。だけど色んな人が出てきてたくさん展開があっておもしろいとは感じるし、当時の農奴解放や貧困、"生きる"だけの日々はひしひしと伝わってくる。
     
     頭が冴えている朝読書におすすめの本。

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    2022年02月22日
  • カラマーゾフの兄弟(中)

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    フョードルの好色さと似通った性質を父が持っていて辛い。
    ドミートリーがあれほど父親を嫌悪するのは、結局のところ自分が父親と似ていることを心のどこかで自覚しているからじゃないのか…この二人からは、自分を大切にしようとしない人間を見たときの不愉快な印象をいつも受ける。

    ゾシマ長老の説教は、この物語の中で数少ない美しい章だ。

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    2022年01月26日
  • 白夜

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    白夜の闇は深い。

    出会いは、
    濃霧に抱かれたような夜。
    彼女とある約束を。

    饒舌な会話劇が白夜の幕開けか。

    日本の近代文学の奔流を想起する
    硬質な文体と憫然な恋慕。

    そう云えば、
    彼は友人も身寄りもない独り身だったな。

    彼の闇も深い。

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    2022年01月24日
  • カラマーゾフの兄弟(中)

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    遂に待ち望んだ《物語の加速》が!欲と高潔にまみれた三兄弟の運命の歯車が廻転し始める。これは狂気なのか、それとも狂気の衣を纏った悲劇なのか。それにしても、長男ミーチャの超合金的自意識の硬さは目を見張る。飲み込まれそう。

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    2022年01月15日
  • 貧しき人々

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    手紙は嘘をつく。意図的じゃなくても、相手に伝えたい想いを文章にのせるとき、真実以上の何かを加えたり、逆に落としたりしてしまう。それが書かれている内容よりずっと多くの真実を、読み手の心に浮かび上がらせて、胸が詰まるほどの感情でいっぱいにしてしまう。ドストエフスキーは読者の行間を読む力と共感力を信じているからこそ、この小説を書けたのだろう。

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    2021年12月31日
  • 白夜

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    ネタバレ

    『夢想家の妄想が生み出した純愛失恋物語』

    孤独な夢想家の青年。祖母の束縛から逃れられない娘。偶然の出会いから純愛へと発展し、白夜の下で交わされる二人の会話。どこまでが妄想で、どこまでが現実なのか?甘く切ない恋物語かと思いきや…!?

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    2021年12月22日
  • 罪と罰 2

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     1巻(第2部7)初登場で「かなり美しいブロンド娘で、青い目がとくにすばらしかった」と描写されたソーニャが、2巻(第3部4)の再登場では「美人とはとても呼べない顔だちだったが」となっている。同室にドゥーニャがいたので、格を下げたのだろうか。
     新潮文庫版では第3部6、スヴィドリガイロフとの初対面で上巻を終えている。絶妙の引き。続きが読みたくならない者はいない。

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    2021年11月29日
  • 罪と罰 2

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    ついにスベが出てきた!何この人!!怪しすぎるし、1人だけホラー小説のキャラのよう。ラスコとの掛け合いもおもしろい。

    ドゥーニャがルージンをばっさり言うシーンが大好き。ドゥーニャ、もっといろんなことをばっさり斬ってくれ。ご意見版番になってくれ…

    こんなにおもしろいものをなんで今まで読まなかったんだろう。ドストすごすぎ!

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    2021年09月28日
  • 死の家の記録

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    ドフトエフスキー後期の傑作群の源泉であり、彼個人の人生における最も重要なターニングポイント。
    一般の人々が当然経験しえない異常な状況下にこそ、彼の文学の素材があり、それこそ啓示とも言える監獄での強烈な出会いと閃きが、カラマーゾフや罪と罰などの大作を作り上げた。
    そういうの考えるだけでも泣けてしまう。
    文章も読みやすくユーモアも点在してて相変わらずリスペクト。

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    2021年08月29日
  • 罪と罰 下

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    主人公がもし、満たされていて幸せなら金貸しを殺したりしなかっただろうし、どんな人でも環境が悪化して強いストレスに晒され続けたら凶行に及ぶ危険性があるんじゃないかと思った。
    ドストエフスキーは読む時に多大な集中力を必要とするから結構疲れる。貧しき人びとが一番好きー。

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    2021年08月29日
  • 地下室の手記

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    娼婦を感動させたのに...

    娼婦に気持ちが伝わったのは感動だ。
    でも、主人公は分裂した感情を持つ。
    単純でないのはつらいことだ。
    だが、読者が
    アンビバレンツを直視するなら
    何かが見えるかもしれない。
    娼婦ではないが汚れた状況下の女性である
    『ブギーポップは笑わない』の織機綺、
    『青春の門・筑豊篇』の牧織江、
    また、同時期の作家トルストイの描く、
    厳しい状況下にいた
    『戦争と平和』のナターシャ
    たちには、理解ある彼が現れて、
    筋が単純だが、この手記では
    誰も救われなくてつらい。
    でも、矛盾や苦悩の中で
    とにかく生きていると思う。
    出世とかの土俵違いのところで
    戦っている役人には
    知識

    #深い #切ない #タメになる

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    2021年08月26日
  • 罪と罰 2

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    2巻は母と妹が上京(ではないのか)してくるところからスタート。私のイチオシラズミーヒン大活躍。そして妹の婚約者ルージンの小物感もすごい(笑)今でいうモラ夫だよな。
    ポルフィーリーがラスコーリニコフの論文の話をするところは手に汗握る展開!うぉぉぉっ!ってなった(笑)やっとここでラスコーリニコフがなにを考え殺害に至ったかがわかる。そう言うことかぁ。

    後半は私のもう一人の推しキャラであるスヴィドリガイロフ(名前が長い!)が登場。会話が成立していない感じが好き。ソーニャと聖書の朗読シーンは聖書がイマイチわかんないからアレだったけど、ラストのポルフィーリーとの対決は面白かった!
    いやぁ、盛り上がり場面

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    2021年08月23日
  • 罪と罰

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    ドフトエフスキーの罪と罰を一度は読んでみたいと思ってたが量が多く躊躇っていた所にこの本を見つけた。
    漫画だから数時間で読めて大体の内容は把握できた。
    とても読みやすく印象的な作品だった。

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    2021年06月01日
  • 罪と罰 上

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    上中下を読み終わったのでこちらに感想など。

    大学生ぐらいの時も「罪と罰」を読んだのだけど、その時はさっぱりと面白さが分からなかった。ドストエフスキーの饒舌な文体の癖もあるんだと思うのだが、文章が冗漫すぎて意味が理解できなかった。

    この岩波の新しい版は、翻訳が易しくて読みやすいと思う。結構、現代的な語り口に直されていて、物語それ自体の面白さが伝わりやすくなってると思う。

    「罪と罰」それ自体が物語としてスリリングで面白い作品なのだとこの本を読んで思った。

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    2021年05月19日
  • 貧しき人々

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    初めてドストエフスキー作品を読むにあたって、とりあえずページ数も少ないデビュー作を選びました。

    正直、度肝を抜かれました。
    デビュー作にして、人生のあらゆる智慧と苦悩が散りばめられています。

    登場人物による往復書簡のやり取りは見ていて微笑ましいものから悲痛なものまで実に多彩でした。


    この150年で人類の生活は劇的に豊かになったのでしょうが、それは量的な意味であって質的にはどうなのかと問いかけられている気がします。


    強い自意識が心の渇きを生み出す。
    死刑宣告を受ける前の若きドストエフスキーのデビュー作。
    本当の豊かさとは何か
    忘れそうになった時に読みたい1冊です。 

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    2021年03月21日
  • 虐げられた人びと

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    軽薄純情な青年アリョーシャと清純ヒステリックなナターシャの恋物語を中心とした人間ドラマ。冒頭から出てくる老人と犬(アゾルカ)がけっこう重要な役回りだったり、ネリーの意外な素性だったりと構成が巧みなように思う。語り手がドストエフスキー的な人物(デビュー作は当たってその後はうまくいっていない状態)というのも面白い。
    人間に対する観察力というか洞察力が深いのか虐げる側と虐げられる側はあっても単純な善悪の話はない。公爵の考え方(ゲスなところはあるが)も現代人には同調できる面もあるのではあるまいか。どちらかというと悪意なく天使のように悪魔的所業を行うアリーシャのほうがゲス野郎な気もする。自分の知人でホス

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    2021年01月07日
  • 賭博者

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    ルーレット賭博の魅力に取り憑かれ、泥沼に嵌まっていく人たち。賭博そのものよりも、賭博に取り憑かれる心理を通じて「人間」を描く。本作からも、「全てを平準化する力としての金の威力」という、ドストエフスキーの一貫したテーマの一つを強く感じとることができる。またギャンブルに対する関わり方や、金銭的な感覚を通じて、ロシア・フランス・イギリスの国民性の違いをかなり強調して描いている。ロシア=蕩尽、フランス=収奪、イギリス=分配といったかなり大雑把な分類(イギリス推し・フランス嫌いがすごい)ではあるが、それなりに説得力はあるし、なによりそういった分類が、作中の登場人物の特徴を際立たせ、魅力的な人物として描く

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    2021年01月03日
  • 死の家の記録

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    ドストエフスキーが実際にシベリア流刑に処されたときの体験を元に書かれたのが本書らしい。
    シベリアでの囚人たちの生活が見事に書かれていてとても興味深かった。
    やはり人間観察がうまい。
    自分がどんな立場で、誰に愛され尊敬されているのか、誰に憎まれ嫌われているのかなどもしっかりと把握していたようだ。

    笞の過酷さ、不衛生な環境など辛い面ももちろん多かったが、演劇などの催し物でみんな楽しげにしてたり、監獄だからといって一定して暗いだけではなくさまざまな人間関係や浮き沈みがあるんだなぁと知れた。

    小説というより記録の色合いが強いので、難しく深読みしたりする場面が少なく、今まで読んだドストエフスキー作品

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    2020年12月28日
  • 死の家の記録

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    ドストエフスキーが四年に渡る獄中生活を元に書いたルポタージュ。架空の人物による手記の体裁だが恐らく作者の体験した事と思われる。あらゆる囚人との出会いが文豪の糧になったのは間違いなく登場してくる囚人達のリアリティは凄い。個人的には妻殺しのエピソードと犬や山羊の話が印象的。少佐の末路などは時代を超えた教訓とも言える。
    傑作。

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    2020年12月13日