ドストエフスキーのレビュー一覧

  • 悪霊 別巻~「スタヴローギンの告白」異稿~

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    『永遠のロストナンバー』という宿命を持ち続けるドストエフスキーの『悪霊』の中にある「チーホンのもとで」の中にある『スタヴローギンの告白』ここでは世界初の試みとして現存する3つの告白を収録しております。

    「<告白>のない『悪霊』は丸屋根のない正教寺院である」

    これはロシアを代表するドストエフスキー学者の一人であるユーリー・カリャーキンの言葉です。『永遠のロストナンバー』という宿命を持ち続ける“スタヴローギンの告白”を含んだ『チーホンのもとで』。これは小説『悪霊』の劇中で重要なクライマックスのひとつとして第2部9章、もしくは第3部1章に収録される予定ではありましたが、掲載誌である『ロシア報知』

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    2013年09月12日
  • 悪霊 3

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    ドストエフスキーが後年に著した『五大長編』の内、政治的な意味あいが最も強いといわれる『悪霊』その完結編です。全ての物語上の複線が回収され、狂乱と崩壊に向かって疾走する様子が描かれております。

    登場人物の実に3分の1が何らかの形で死を迎えるという陰惨極まりない小説であるドストエフスキーの『悪霊』その完結編です。しかし、改めて思うのはストーリー全体の時間軸が秋から冬にかけての「一季節」であるということに衝撃を受けた、ということです。ようやくこの第3部で全ての複線が回収され、物語は一気に崩壊へと突き進んでいくのです。『革命組織の内ゲバリンチ殺人事件』と美貌。知力。腕力に加え、貴族という特権的な身分

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    2013年09月07日
  • 悪霊 1

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    『ネチャーエフ事件』に発想をえて綴られたドストエフスキーによる政治小説です。『内ゲバリンチ殺人』という陰惨なテーマとスタヴローギンという悪魔的な主人公に『人間とは何か』ということを突きつけられます。

    ロシアの誇る文豪、ドストエフスキーが後年に発表した『五大長編』のうち、内容的にはもっとも『危険』とされる小説である『悪霊』それが亀山郁夫氏の新訳によって現代の社会に甦りました。

    この小説の構想を得たものは1869年に発生した『ネチャーエフ事件』と呼ばれる内ゲバリンチ殺人事件で、架空の世界的革命組織のロシア支部代表を名乗って秘密結社を組織したネチャーエフが、内ゲバの過程で一人の学生イワン・イワノ

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    2013年08月30日
  • 罪と罰 上

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    某犯罪学の教授曰く、法学部生が読むべき本。有名文学作品というと暗くて重いというイメージだったが、先が気になる展開のおかげもあってサクサク読めた。タイトルからして深いテーマを扱っているがあまり身構えずに読み始めても楽しめると思う。大学生くらいなら主人公の考え方に共感できてしまう人も少なくない…ような気がする

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    2013年08月25日
  • 罪と罰 下

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    ネタバレ

    主人公にかなり感情移入していたので救いがある終わり方でよかった。最後の短い部分ではあるが刑務所の中での主人公の変化は読んでいて安心?できる。

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    2013年08月25日
  • 罪と罰 下

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    下巻では一つ一つの会話を噛みしめ、読む時間を多く費やしてしまった。が時間を費やしても読んでおきたかった一冊と言えるはず。1860年代のロシア人も、2010年代の日本人も、大事なところはさして変わらないのではないのか?という思いを持ちながら読み進めていった。

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    2013年07月27日
  • 罪と罰 中

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    とにかく人間の感情、悲哀、エゴ、理不尽さなどが隅々に描かれている。中編になって、やっと登場人物の名前(と愛称)をおぼろげながら把握できてきた。ラスコーリニコフの罪がいつ暴かれるのか、スリリング。

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    2013年07月10日
  • 虐げられた人びと

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    一気に読みました。星50ぐらいつけたいです。特に中盤ぐらいまでは。終盤ちょっと失速?と思いましたが、最高です。こんなの読んでたら気が狂いそう…。

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    2013年05月17日
  • 罪と罰 1巻

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    バンチコミック完結全4巻
    ドストエフスキー原作の世界的名作を漫F画太郎先生が改編、そして再構築!

    何故、人を殺してはいけない?
    何故、罪の意識が芽生える?

    うるせー!
    くだらねー!

    くらえ!ゲリ便!!
    立ち上がれチンポ!!

    本当にくだらねー世の中だけど
    さいごに笑えればいいのです。

    きっとこんなメッセージを先生は残されたのだろう。

    画太郎先生…面白い漫画をいつも…いつも…ありがとうございます…!!

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    2013年05月07日
  • 罪と罰 4巻(完)

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    大迫力の見開きの数々、崖から突き落とされたような急展開、毎度のことではあるが。そして、核心はどこに行ったのか最後は行方不明。でも、いいじゃないか。文豪の罪と罰はこの漫画家に如何になぞられたか、それが大事なのだ。
    罪と罰のコミカライズとしてはとても人に薦められたものじゃないけども。

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    2013年04月23日
  • 罪と罰 4巻(完)

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    いろいろなことをほっぽらかすように、すごい形の終わり方。
    終わらせ方が統一されているようで、さすがだなぁとw。

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    2013年04月19日
  • 死の家の記録

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    「イワンデニーソヴィチの一日」と、この「死の家の記録」は、
    私の中でベスト・オブ・シベリア流刑小説の地位を常に争っています。
    いや、これらの他に読んだことないんですが。

    こちらに関しては、貴族がいきなりシベリアに来て精神的にかなり参ってる感じにぐっときます。
    お風呂の不潔さにうひゃー、とか囚人服がベトベトしててうげーとか。
    特にお風呂(サウナ?)の描写は圧倒的に迫ってきます。
    囚人の垢とか髪の毛とかが、自分の足にからみついてきてぬるぬるしてる気がします。
    とにかくもう迫力があるんですよ。

    他に好きな場面は囚人がクリスマスなどのイベント事に心からウキウキしてるところかな。
    どんなにどん底に落

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    2013年03月15日
  • 死の家の記録

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    シベリア流刑囚として過ごした4年間の体験を元に執筆された本書には、ドストエフスキー諸作品の通定音が最も濃縮された形で表れている。共に暮らした囚人や兵士達に、時には犬畜生相手にまで向けられるその洞察力は、ふとした会話や行動から対象の内面に潜り込み、当人も自覚していないその愚かしい性質や特徴を暴き立てる。獄中に置いても貴族は仲間として扱わないその態度に嘆息しながら、それでも庶民の中に人間讃歌を見い出すことを決して諦めない。長編作品の登場人物のみならず『夜と霧』を始めとする多くの作品が、この家から生まれてきた。

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    2013年01月25日
  • 悪霊(下)

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    「完全な無神論でさえ、世俗的な無関心よりましなのです」雑誌連載時にはその内容ゆえに掲載を見送られた「スタヴローギンの告白」内で用いられる、上記の言葉が個人的ハイライト。そう、無神論というのは「絶対的な神が存在する場所に、絶対に何も置こうとしない」という思想を信仰する、一つの宗教的態度である。宗教に無関心な人にでも、星に祈りたくなる夜は来る。あなたが好きなものを語る時、それは一つの信仰告白が行われているということなのだ。それでも僕らは何かを信じずにはいられない、人は真に堕ちきるには弱すぎる存在なのだから。

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    2013年01月23日
  • 悪霊(上)

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    ドストエフスキーの長編小説の中でも最も難解といわれるこの『悪霊』だけどその分より深淵に踏み込んだ、どうにも救われない個人の内面というテーマの描かれ方は随一。見栄や思想、強欲、宗教、そして時代…誰もが目に見えない「何か」に心を奪われ、病人の様に生きている。キリスト教には病人の代わりに悪霊を引き受けてくれる豚たちがいる。だけど僕らには、そんな病を引き受ける豚はいない。目に見えない何かに取り憑かれたまま溺れていく人は今も沢山いるわけで、そんな人達になんとか呼吸の仕方を伝えようとするような、例えるならそんな小説。

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    2013年01月22日
  • 罪と罰 下

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    そして長い物語の最後にあるエピローグは格別に美しい。罪と罰はひとえに救済の物語なんだと思う。社会的圧力に苦しむ人、他人の欲望に苦しむ人、そして罪悪感や自らの自意識に苦しむ人。そうした人たちに対してドストエフスキーは暖かい眼差しを込めて、人間であることを最大限肯定しようとする。「彼はただ感じただけだった。思弁の代わりに生活が登場したのだった。」ここには許された者のみが持ちうる開放感が込められている。そう、殺人も、淫蕩も、詐欺も自殺も、アル中も狂人も見栄も強欲も金貸しも、ここでは全てが救われているのだから。

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    2013年01月14日
  • やさしい女・白夜

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    『やさしい女』は41歳の中年男の話。『白夜』は26歳の青年の話。オジサンと若者だけどどっちも理屈っぽくてプライドが高い男の考えが綴られる。もう読んでいて「バカ!バカ!バカ!」と泣きたくなるくらい。でもそんな不器用な人間の話だからこそ、今読んでも面白いのかもしれない。

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    2012年11月25日
  • 悪霊(上)

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    「ニコライ・スタヴローギンは事実、部屋の中にはいっていた。彼はごく静かに部屋にはいってくると、一瞬戸口で立ちどまり、もの静かな眼差しで一座をみわたした。」

    やっと出てきたか、と言いたいけど、スタヴローギンの登場で物語は動き出す。

    ヒントは二つある。

    (ヒントその1)
    ミハイル・バフチンはドストエフスキー小説の特徴を、

    「自らの意思と声を持つ、自立的な存在としての登場人物を設定し、

    相違なる思想同士の、事件に満ちたポリフォニー(多声楽)のような対話が実現している。

    そのジャンルは民衆的な笑いの文芸、カーニバルにたどりつく。」と述べている。

    (ヒントその2)
    ドストエフスキーは世界中

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    2012年10月23日
  • 悪霊(下)

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    ドストエフスキーのなかでも、なぜだか今まで読むことをためらっていた一つ。(タイトルがタイトルだからでしょうか)

    しかしながら、そうしておいて良かったように思える。

    高校生ぐらいの自分が、スタブローギンに出会ってしまっていたら、完全にハマってしまっていたでしょうよ、恐ろしいことに。

    非常に魅力的な作品。

    10年ぐらいしたら、もう一度読もうと思って、傍線をいくつも引いておいた。。。

    そういえば、大江健三郎氏の作品で、この悪霊が根柢のトーンとなっているものがありますので、ご興味ある方はどうぞ。

    キリーロフがシャートフに”永久調和の訪れ”を告白するシーンは、大江氏の『洪水は我が魂に及び』の

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    2012年09月22日
  • 賭博者

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    賭博狂の心理がリアルに描かれていて、非常にスリリング、かつ恐怖感を抱かせる作品だった。
    賭博で大勝をする興奮、負けを取り返すという心理、それらを醒めた眼で眺める第三者的な視点と、自分自身がそこにはまり込む快楽の全てが、圧倒的なリアリティを持って描写されている。そのあまりのリアルさに、この作品に描かれている狂気が決して人事ではないと感じさせ、善良な人間も、賢い人間も、老いも若きも男も女も、簡単に狂気へと転落させる賭博行為への恐怖感が強烈に後味を残す。

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    2012年09月15日