ドストエフスキーのレビュー一覧

  • 罪と罰 中
    登場人物が皆魅力的過ぎる。ドゥーネチカもソーニャもラズミーヒンも真っ直ぐでとても魅力的。でも読めば読むほど何よりラスコーリニコフの思想と意志の強さに惹かれていきます。
  • 悪霊(上)
    「無神論を悪霊に見立て、それにとりつかれた人々の破滅を描く―」
    裏表紙の文です。
    シャートフやニコライ、またそれに迫るピョートルなど、確かに破滅の足音が聞こえてくる感があります。

    しかし正直「白痴」同様読みにくさを感じました…。

    ステパン氏とは何の描写なのでしょうか?
    アンチ無神論者であるが滑稽...続きを読む
  • 悪霊(下)
    「革命運動の誹謗書」という本書に対する評価が、ロシアでは根強いようです。
    確かに同じ感想を持ちました。左翼革命が結局のところ帰結するところになるおぞましさを見た感があります。「ソ連とは壮大な実験の失敗ではなかったか」という教科書の一文を思い出しました。

    ただこれが革命誹謗のみを目的とした書であると...続きを読む
  • 罪と罰 中
    生とは?死とは?
    善とは?悪とは?

    善の為の殺しは善なのか?悪なのか?

    小野不由美【屍鬼】もお薦め.
  • 罪と罰 下
    生とは?死とは?
    善とは?悪とは?

    善の為の殺しは善なのか?悪なのか?

    小野不由美【屍鬼】もお薦め.
  • 悪霊(下)
    禍々しい表紙とは裏腹に、滑稽な描写が目立った上巻。しかし、下巻も中盤以降に入ると、じわりじわりとその禍々しさが露見してくる。表紙に内容が追いついた、とでも言えようか。

    本編を読んだ段階では、『悪霊』と形容できる具体的人物はスタヴローギンではなくピョートルであるように感じた。上巻のおしゃべりはどこ...続きを読む
  • 悪霊(上)
    ロシア旅行の前に読みました。

    罪の意識がなく、平気で人を殺しては精神障害者の振りをして無罪となり、
    女性と関係をもっては公然と彼女を侮辱し、親友の妻を孕ませ、
    好き勝手やっていた男性に悪霊が取り憑いて、彼は自殺に追いやられた。

    福音書の中にイエズスが人々から悪霊を取ってやると、
    悪霊は豚...続きを読む
  • 死の家の記録
    思想犯として逮捕され、死刑を宣告されながら刑の執行直前に恩赦によりシベリア流刑に処せられた著者の、四年間にわたる貴重な獄中の体験と見聞の記録。

    獄中体験記ということで、初めはグロテスクなシーンが多いのではと想像していたが、実際に読み始めてみると、囚人たちの人間味あふれる個性に強く惹かれ、あっという...続きを読む
  • 罪と罰 下
    ここまでくるのに凄く時間がかかりました。メモをしもって読まないと読めないという自分の読解力の無さに気づかされます。

    ラスコーリニコフの友人ラズミーヒンがいい奴で好きです。

    ラスコーリニコフが殺人を犯し、狂乱する場面は怖かった。
  • 罪と罰 2
    目の前にとつぜん現れた愛する母と妹。ラスコーリニコフは再会の喜びを味わう余裕もなく、奈落の底に突きおとされる。おりしも、敏腕の予審判事ポルフィーリーのもとに出向くことになったラスコーリニコフは、そこで背筋の凍るような恐怖を味わわされる。すでに戦いは始まっていた。

     2009年7月21日購入
  • 死の家の記録
    この本は表面上は『妻を殺した貴族の監獄の記録』と言うことになっていて、小説の形を取っているのだが、実際はドストエフスキー自身の監獄の体験記と言う形のドキュメンタリーである。

    ストーリーと言うものはほぼなく、監獄の情景や人間の、密度の濃い描写が延々となされるため、読み続けると疲れるかも知れない。し...続きを読む
  • 罪と罰 中
    5点では足りない。

    第4部。
    ルージン氏との会食の場面。
    ソーニャに『ラザロの復活』の朗読を強制する場面。
    予審判事ポルフィーリィの尋問の場面。
    怒涛の展開が、雪崩のように押し寄せてくる。
    尋常ならざる緊張感。
    今までの数多の伏線が収斂し、今まさに爆発せんとする。
    その興奮が。

    早く下巻を購入し...続きを読む
  • 悪霊(下)
     様々な人物達の想いや情動の織りなしして繰り広げられる壮大な物語である。同じような行為を行う他の同志とは一体化できない孤独さをもった怪物、ニコライ・スタヴォーギンの哀しみ、そして最後の自決シーンが、とても印象に残った。 2008.8.4-7.
  • 罪と罰 中
    ラスコリニコフの家族などが登場。ラスコリニコフの事件でその家族の状況の変化やラスコリニコフと予審判事や警察署の人たちとのかかわり合いがなされている。
  • 悪霊(上)
    漫画の「モンスター」もモチーフにしたんじゃないかと思う。背後で静かに笑う、冷徹な悪の存在がリアル。ただ、結局歪んだ思想の悪は勝手に破滅するとういう結末で、もっと盛り上がって終わってほしかった。
  • 悪霊(下)
    主人公のシャートフくんに惚れにほれた。

    まっすぐな人ですね。

    頑固で偏屈・・?でも信念があるから、好きさ。
  • 死の家の記録
    ドストエフスキーの入門編としては入りやすいと思う。もっともつらい拷問は何か?ある種ドキュメンタリでもある作品。
  • 悪霊(下)
    ちょっと深過ぎる。追いつきたいのと追いつきたくないのと気持ちが揺れる。圧倒的な何かにまったくもって人生観を変えられてしまう気がしてそれでいいのかどうかも分からぬまま見たくないものに覆いをかけるような日々が残された。
  • カラマーゾフの兄弟〈5〉エピローグ別巻
    まずは約2週間かけて読破できた自分を褒めたい。非常に充足した気分。
    振り返ると、第一部は非常に苦しかった。正直面白くなかった。全く知らない登場人物の詳細がないまま会話ベースに話が進んでいく。誰が、どんな気持ちで話しているか読み取るのが非常に困難だった。
    第二部の大審問官は実は読み飛ばしてしまった。が...続きを読む
  • カラマーゾフの兄弟〈3〉
    第一部、第二部となかなか読みにくかったが、第三部にして一気にスピードガンが出て読み応えが出てきた。
    各登場人物の動き、背景が少しずつ合わさってきて、最後まで一気に読み終えたくなってくる。