あらすじ
人は彼を、愛情をこめて「白痴」と呼ぶ……。純粋無垢のかたまりムイシキン侯爵、絶世の美人ナスターシヤと強烈な野生びとロゴージンが繰りひろげる三角関係。世界文学の王者ドストエフスキーの最高の「恋愛小説」。亀山郁夫の音楽性ゆたかな新訳が、このハイスピードの物語を演出します!
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Posted by ブクログ
癲癇を患って他人からは「白痴」と呼ばれる青年・ムイシキン公爵、ならず者ながら一途な男・ロゴージン、凄まじい矛盾と葛藤を抱える美女・ナスターシヤ、3人の関係性が語られ始める恋愛小説第1巻。
どの人物にも厚みがあるが、「完全に美しい人間」として描かれたムイシキンの人物像が特に印象的。純粋で高潔で、物事の本質を見抜く目を持つ彼を、多くの登場人物は愛さざるを得なくなるし、読者もまたそうだろうと思う。それでいながら、彼の哲学、死生観などは(長台詞で度々語られながらも)まだまだ底が見えず、興味が唆られる。
Posted by ブクログ
まずこれが恋愛文学 しかもかなり 世界最高峰の恋愛文学とされていることにびっくりします
これは 恋愛なのか?恋愛を題材にはしてるけれども もっと複雑な人の感情とかを 深層心理の部分で掴みに行くような気がします
まあ 言ってみれば さっぱりわからないということなんですけれども。ただそれでも主人公含め 周りのキャラクターが非常に魅力的でなぜか読まずにはいられないというドストエフスキー ならではの超難問を突きつけられる
でもなぜか読んでしまう 物語です
理解には至らずとも、感情をわしづかみにする威力で4評価です
Posted by ブクログ
ドスト!エフー!スキー!とぉーッ!(なんの変身ポーズやねん)
1年ぶりのドストエフスキーです
『白痴』全四巻スタートです
「白痴」とは重度の知的障害の呼び方。差別用語とされることがある。(ウィキペディアより)
とのことなんですが、なんとなくドストエフスキーが意図したものと日本語としての「白痴」はちょっとかけ離れた感じもするんです
まぁ『白痴』があまりにも定着しているがために、文中も「白痴」を使わざるを得ず、亀山郁夫さんのすんばらしい新訳がちょっと窮屈な感じになっているのがちょっと残念でした
んでも、なんて言うか去年『罪と罰』を読んだ時にも感じたドストエフスキーに対する凝り固まったイメージを完全破壊してくれる恐ろしいまでの読み易さは健在です
ありがたい
はい、はい、第一部ね
『白痴』第一部よ
まぁ簡単に言うととてつもなく長い登場人物紹介です
これ、めちゃくちゃ的を得た表現なんですが、こう聞くと面白くなさそうじゃないですか?退屈な感じがするでしょ
でも面白いのよ
もう面白いの
さすがのドストエフスキーよ
そしてこの『白痴』は恋愛小説なんですね
主人公のムイスキン公爵はなんかもう好き
ヒロインのナスターシャはなんかもう良くわからん
恋敵のロゴージンはなんかもうアホ
そして出てくる人みんなちょっと色々考えすぎておかしくなってね?っていう人ばっかりで、ドストエフスキーだわーって感じ
そしてなんかあれハッピーエンドで話終わっちゃいそうだけど…からの急展開で、どうなっちゃうの?の第二部へ!
Posted by ブクログ
ムイシキン公爵とロゴージンと美女ナスターシャをめぐる三角関係の話。ロシア人は登場人物が欲望のまま行動するところは興味深いと感じた。幸せとは何か?を考えさせられる。ドストエフスキーの抱えていた苦悩もよく表現されていると感じた。