ドストエフスキーのレビュー一覧

  • 貧しき人々

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    下級役人マカールと天涯孤独な娘ワルワーラの書簡形式による貧乏物語でドストエフスキーの処女作。よく分からんがデビューから絶賛されたらしい。
    ワルワーラの名前も手紙ではワーレンカばっかり言ってるので混乱してくる。
    お互い貧乏になっていく過程よりも女に借金しても入れ込む心情は現代に通じるものがある。ただしマカールは粘着質的な内気者なので現代ならもっと悲惨な目にあう可能性あり。状況が好転したところでの急展開。ワーレンカの文面も変わるところがリアル。
    ところどころ悲惨な死に様が出てくるところも印象深い。
    さて解説ではこの話が架空の少女を作り上げたマカールの妄想話の可能性ありとしている。そうだとすると個人的にはナンだか寒気のする話でホラー的ですらある。さすが文豪!

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    2020年12月18日
  • 白夜/おかしな人間の夢

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    夢想家で人付き合いが下手な主人公の気持ちがよくわかって途中すごく辛くなった『白夜』。
    でもドストエフスキーにしては明るくて読みやすいほうなんだと思う。
    ナースチェンカ…主人公はさっぱりした気持ちになれてたけど実際あんなことされたらすごく怨んだり辛くなったりしそう…。

    『キリストの樅ノ木祭りに召された少年』と、『百姓のマレイ』もよかった。
    短編てこともあってわかりやすく、読みやすかった。

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    2020年10月17日
  • 未成年(下)

    購入済み

    時代を映した複雑で混雑したお話

    なかなか複雑で細かいところまで理解できませんでしたが、活劇的な話の展開が、あの時代にしてあったのだとちょっと感動です。解説を読むと、パリコミューンやロシアの農奴制廃止、資本主義の台頭による貧富の格差など、恐ろしいほどの混沌があって描かれたお話なのだと思いました。

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    2020年10月05日
  • 悪霊(下)

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    悪霊 (下巻)
    (和書)2009年09月15日 15:52
    1971 新潮社 ドストエフスキー, 江川 卓


    なかなか興味深い内容でとても参考になりました。

    ドストエフスキーの作品を再読してみたいなーと最近思っています。他にも彼の作品をどんどん読んでいきたい。

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    2020年09月25日
  • 悪霊(上)

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    悪霊 (上巻)
    (和書)2009年09月13日 01:19
    1971 新潮社 ドストエフスキー, 江川 卓


    米川正夫翻訳「悪霊」は以前に読んだことがあるのですが、今回は江川卓翻訳で再読しています。

    関係というものが関係妄想のように諸関係がその活動を開始し始めその呪力(ハウ)のようなものによる関係性がからみ複層的に争乱の予感を滾らせていきます。それがどうなっていくのかとても興味深く読んで行くことになると思います。

    下巻も楽しみ。

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    2020年09月25日
  • 未成年(上)

    購入済み

    会話がおもしろい

    いろいろな人物が出てくるのでこんがらがってしまうのですが、あまり気にせず読み進めていくと、展開が面白いです。飽きさせません。ドストエフスキーさんは会話が上手で面白いです。

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    2020年09月19日
  • 悪霊(下)

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    物語自体が壮大で複雑だし、ロシア文学特有のとっつきにくさ台詞回しのくどさもあって読みにくいとか冗長とか言う人もいるかもしれないけど、一旦引き込まれると、いっきにのめり込んでしまって、むしろ冗長さと思われたひとつひとつ、台詞回しや登場人物の思考の振れ幅なんかも面白いと感じられました。
    ストーリーラインでいうと、風呂敷の広げ方秀逸で、例えば第一部では、ステパン婚約をきっかけに展開が加速していって、スタヴローギンの秘密や人間関係などの伏線が散りばめられつつ、“日曜日”に収束していって、ご本人登場!みたいな展開は、読んでいてとても盛り上がったし、同時につづく章での核心に繋がるヒントや前触れも小出しされていってどんどん引き込まれていきました。
    また、テーマ自体も重厚で(自分はかなり不勉強ですが)、農奴解放令以後の様々な思想や価値観が混沌とした激動の時代の中における、無神論やニヒリズムや革命思想、それを抱く人物たちの狂気、、苦悩、、きれらを書き表現できる作者の偉大さ驚愕しました。

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    2020年08月11日
  • カラマーゾフの兄弟(1)

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    ロシアの代文学を漫画で。とっても読みやすく面白いですが、原作を知らないので、どれくらい違っているのかはわかりません。とはいえ面白いのは事実。ロシアの男性は、美しい女の人にとても弱い。そして女の人がとても純愛。ドストエフスキーの求める女性像なのか?

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    2020年08月01日
  • 罪と罰 上

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    まだ上巻しか読んでいませんが…。
    登場人物の台詞が、ひたすら長い。
    苦学生の苦悶は、彼をどこに導くのだろう?

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    2020年07月29日
  • 賭博者

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    カネ、恋愛、名誉は改めて言うまでもなく、人間の欲望の根源である。そうした欲望を満たすために、程度の差こそあれ、誰でも無謀な賭けをした経験、したくなる衝動を感じるものであろう。ルーレットにハマる主人公を通して、そうした根源的な心理を追体験できる。

    ただ、カラマーゾフの兄弟や罪と罰で感じたような、こころの奥底が揺さぶられるような刺激までは受けなかった。自分のギャンブラー的な側面を客観視し、ふと我に帰らせてくれるような、軽い快感を得られるくらいである。

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    2020年07月23日
  • 賭博者

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    テーマがギャンブルであり、普段隠れている人間の欲望がお尻丸出しぷるんぷるんである。そこをただの下世話なだけでなく、何に幾らいつかける、という人生そのものの縮図のように表現され、皆が共感できる作品となっている。こういう人生の苦悩的な作品はポールニューマンが映画でやると似合うな。→金持ちの老婦人が親戚連中の所にやってくる。遺産目当てのおためごかしをバサバサ斬ってゆくのが爽快。ギャンブルとは自分という人間を過信することとの戦いを表している。こういう人は戦国時代に生まれろ。

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    2020年07月18日
  • 虐げられた人びと

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    1861年 40歳 第17作。

    前半は読むのが辛く、期間を置きながら、途切れ途切れしか読んでいないので、非常に時間がかかった。
    たぶん3カ月ぐらいかかったと思う。

    なぜ辛かったかといえば、単純に、話が面白くなかったからである。

    短編ならまだしも、長編小説で面白くなかったら、一気に読み通すことなどは、とても無理だ。

    ところが第二部の第6章、本書のp250あたりの、登場人物がほぼ出そろい、語り手である主人公とナターシャが、前日訪れてきたワルコフスキー公爵が表面的な態度とは別になにかを企んでいることについて、相互に同意した場面ぐらいから、話はがぜん面白くなる。

    熱に浮かされたような怒涛のスピード感が出てきて、読むのが止まらなくなる。ドストエフスキーの長編に特有のあの魅力が、この物語の後半で、ついに現れた。畳みかけるような事件の連続と独自の語り口。ドストエフスキーは、自分にふさわしいそういうスタイルを、ここでついに発見したようだ。

    残りの400ページあまりは、忙しい合間をぬって、3日で読んでしまった。

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    2020年06月28日
  • やさしい女・白夜

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    ●白夜

    ドストエフスキーの第11作。
    1848年 27歳。

    白夜のペテルブルグで繰り広げられる清新なロマンス。
    青年の恋愛は、こうでなくてはね。
    美しい中編。
    佳品です。

    25年ぐらい前に米川正夫訳で読んだ「白夜」は、冒頭が素晴らしかった。
    それに較べると、この講談社文芸文庫版は、イマイチのような気がする。

    たまたま手元に3つの訳があるので、較べてみた。

    (米川正夫=訳)

    素晴らしい夜であった。それは、親愛なる読者諸君よ、われらが若き日にのみあり得るような夜だったのである。空には一面に星屑がこぼれて、その明るいことといったら、それを振り仰いだ人は、思わずこう自問しないではいられないほどである─いったいこういう空の下にいろいろな怒りっぽい人や、気まぐれな人間どもが住むことができるのだろうか? これは親愛なる読者諸君よ、青くさい疑問である、ひどく青くさいものではあるが、わたしは神がしばしばこの疑問を諸君の心に呼び醒ますように希望する!……

    うん。やっぱりいいな。

    (筑摩書房 小沼文彦=訳)
    すばらしい夜であった。それは、愛する読者諸君よ、まさにわれわれが青春の日にのみありうるような夜であった。いちめんに星をちりばめた、明るい星空は、それを振り仰ぐと思わず自分の胸にこんな疑問を投げかけずにはいられないほどだった―こんな美しい空の下に、さまざまな怒りっぽい人や、気紛れな人間が果たして住んでいられるものだろうか? これもやはり、愛する読者諸君よ、幼稚な、きわめて幼稚な疑問である。しかし私は神が諸君の胸にこうした疑問をよりしばしば喚起することを希望する!……(筑摩書房 ドストエフスキー全集第2巻 p49)

    (講談社文庫 井桁貞義=訳)
    まったく奇跡のような夜だった、親愛なる読者よ。
    青春時代にのみ訪れるような、そんな夜だった。
    星はきらきらとまたたき、空全体は明るく輝き、ほら、こんな空を見上げていると、思わず知らず、心に問いが浮かんでくる。このような素敵な空の下でもやっぱり、怒りっぽい人、気まぐれな人、わがままな人たちが、生きているなんてことが、いったいありうるだろうか。
    そう、これがいかにも若者らしい問いだということは僕にも分かっている、親愛なる読者よ。たしかにいかにも若者らしい問いではあるけれど、神様があなたの心に、この問いかけを送ってくださる機会が多からんことを!……(p103)

    こうして実際に較べてみるとずいぶん違うものである。
    米川訳も、小沼訳もテンションが高い。青春の切なさを感じさせるところがある。

    井桁訳は、あまりテンションは高くない。
    どこか歌謡曲風だな。あるいは、70年代フォークの歌詞かな。

    なんとそれぞれサブタイトルも違っていて、
    米川訳 「白夜  感傷的ロマン ―ある空想家の追想より―」
    小沼訳 「白夜  感傷的ロマン ―ある夢想家の思い出より―」
    井桁訳 「白夜  センチメンタルな小説(ある夢想家の思い出より)」
    となっている。

    米川訳は1970年前後、小沼訳はおそらく1980年代の訳で、井桁訳は2010年の新訳である。
    井桁氏は訳者あとがきで、ドストエフスキーの翻訳の底本は、2003年からロシアで出版されている新全集を使用しないと作者の原文と感覚がずれてしまうと指摘されているが、それ以前に、いろいろ問題がありそうな気がする。

    いずれにしろ、私にとっては米川訳のほうが好ましかったという話。
    小沼訳もなかなか良いと思う。


    ●やさしい女 ―幻想的な物語―

    1876年 ドストエフスキー55歳のときの作品。
    社会時評的な連載もの「作家の日記」の中で発表された作品。

    「未成年」を完成させ、「カラマーゾフの兄弟」に取りかかる前の作品ということで、巨匠がさっとひとなでしたような中編だが、内容は深く、重い。

    人間のどこに目を凝らしていたら、こういう、人間の根元や全体像を捉えたような作品ができるのだろうか。

    ところで、この講談社文芸文庫は、「やさしい女」と「白夜」が収められて、247ページで1200円(消費税別)。(2020/6/24現在)
    両方とも新訳といえ、文庫本も高くなったものだ。

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    2020年06月24日
  • 虐げられた人びと

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    虐げられて生きてきた少女ネリーをただただ可哀想に思う。
    自己中心的な青年アリョーシャ、彼に振りまわされる娘ナターシャ、そして彼らを見つめる語り手ワーニャ。
    それぞれがみな悲劇的な人生を送っていて、人物描写にかけてはやはりドストエフスキーは天才だと思い知らされる。

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    2020年05月29日
  • カラマーゾフの兄弟(下)

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    上・中・下巻足かけ約2ヶ月くらいけかてやっと読破。
    上巻に1ヶ月くやい費やしたかも。
    この緊急事態宣言が出たからこそ、読めたのかもしれない。
    父親殺しがテーマだけど、宗教、恋愛、病、児童虐待、親子いろんなことがてんこ盛りの小説で、読むには読んだけど、ドフとエフスキーの言わんとしたことがどこまで理解できたかは疑問。
    作者はアリョーシャが主人公としてるけど(続編が書かれる予定だったらしい)ドミトリー、イワン、アリョーシャそれぞれが主役だった。
    結局、父を殺したのは藪の中でスメルジャコフなのか(多分そうであろう)ドミトリーなのか判然としない結末。
    でも、ドミトリーはカテリーナが最後に裏切って出した手紙に今回の犯罪計画が(酔っ払って)書かれていたとして有罪になってしまう。
    そのドミトリーの弁護士の言論が作者の考えと思えてしかたなかった。
    サイドストーリースネリギョフとその息子のイリューシェチカ(病で死んでしまう)も興味深かった。

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    2024年07月13日
  • 賭博者

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    愛するポリーナのためになけなしの金を賭けて、主人公イワンは20万フランの勝ちを得る。
    だが「あんたのお金なんか貰わないわ」と顔に投げつけられてしまう。
    何たる屈辱であろうか。

    ギャンブルって、はまると抜け出せなくなりそうだから怖いよな。
    気がついたときには、この作品の主人公のように、労働を忘れてしまった、滅んだ人間になってしまっているのかもしれない。

    「ゼロさ、ゼロだよ!また、ゼロだよ!」
    お祖母ちゃんの快進撃がかなりおもしろいです。

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    2020年05月27日
  • 罪と罰 3

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    “すべては、人間がどういう状況にあるか、どんな環境にいるかにかかっています。すべて、環境しだいなんですよ、人間それじたいは、何ものでもない。”(p.29)


    “要するに、変にこざかしく考えないことです。あれこれ考えず、人生にすなおに身をまかせることです。心配はいりません。岸までそのまま運んでくれますから、二本足で立たせてくれますから。どういう岸、ですか? いや、それはわたしにもわからない。”(p.250)


    “すべての原因は、自分のおぞましい環境にあった。それは、極貧と、すべてからの孤立であった。”(p.430)

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    2024年06月13日
  • 白痴4

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    ネタバレ

    完結巻。
    終幕近く、正気を失くしたムイシキンとロゴージンが、ナスターシヤの遺体とともに夜を明かす場面は、象徴に満ち絵画的で、美しいとさえ言えるかもしれない。しかしムイシキンの無垢さ、純真さ、聖性は、その場でも遺憾なく発揮されるものの、そこに至るまでの悲劇を思うと現実に生きる人間たちには(ムイシキン自身も含め)手に負えないものなのだろうと感じられる。

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    2020年05月22日
  • カラマーゾフの兄弟(中)

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     善良であり卑劣でありっていう、一見矛盾に見えるものを両方持ってて、ミーチャなりに自分に誠実で信念を強く持って生きてるのが、憎めないところ。ある種高潔な心を持っているし、同時にどうしようもない人間でもある。これでフョードルを殺していたら、そんなのは幻想となって一気に崩れ去ってしまうけど。ドストエフスキーがどっちの方向性のことを伝えようとしているのかによるな。

     その人が罪を犯したかどうかを、先入観で決めつけてその人への態度を変えるのは、人間らしいけど浅ましいなと思った。

    ゾシマ長老が尽くイワンの思想へ反駁しているのがちょっと面白かった。
    アリョーシャの部分は、長老の死を受けてどういう方向性に変わってしまうのかと、気が気ではなかった。
    ミーチャの運命の残酷に関しては、それを引き寄せてしまう気性を持ってるから納得せざるを得ない。人間としては本当に愛すべき人だと思うけど、いつも吊り橋でグラグラしてるみたいな人だから。
    愛はすぐに移ろうもので、一つのきっかけだけで簡単に変わってしまうもの。

     最後のミーチャの恥辱の告白は結構共感できるし心に刺さった。本当に少しの行動の違いでも、その裏にある誠実さには深淵みたいな違いがあって、あるラインを超えてしまったら、嫌悪の塊に襲われるものだと思う。

     中巻は下巻への布石感がすごいから、物語の流れを忘れないうちに早く下巻を読もう。

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    2020年09月16日
  • 賭博者

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    ネタバレ

    326ページの中編。
    とてもドストエフスキーらしいと感じた。
    亀山先生言うところの「カーニバル的な」熱狂的な部分だけでできているので一気に駆け抜けるといった印象で読みやすいのでは。

    解説によると『未成年』の中に、「金は、あらゆる不平等を平等にする」という一節があるらしく、まさにロシア人の金銭感覚を端的に言い表していて、金は労働から得るものではなく、贈与か、せがんで手に入れる、もしくは強奪するものらしい。

    知ってたけど…ロシア人おかしいよ!

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    2020年04月12日