【感想・ネタバレ】罪と罰 下のレビュー

あらすじ

犯行後、激しい苦悶に覆われたラスコーリニコフ。その前に現れたのは、年若いソーニャだった。息もつかせぬ展開、緊迫した心理描写。年月を越えて読み継がれる、巨匠の大傑作!

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

ネタバレ

青空文庫にて。

読むのにかなりかかったけど思ったより面白かった。
序盤〜中盤は殺人の動機がよくわからず本当にただの気狂いなだけでは?と思ってた。でも、金はないのに慈善的なこともするし躁鬱病的なものかなと。

終盤あたりでナポレオンなどの非凡な人間は殺人を正当化できる(自分もそうである)と信じての行動だったけど、凡人のように気に病んでしまった。だけど、それを認めることができなくて悩んでた。と理解できた。それが「罪」の意識。

で、最後には「罰」を受け入れることでソーニャの愛に救われる。ソーニャが聖女すぎる。

それぞれのキャラクターも何のために出てきてるか中盤まではよくわからなかったけど、終盤にはちゃんと役割が確立してた。

長いしよくわからないところもあり、ちょっとめげそうになったけど最後まで読んで良かった。

1
2025年09月07日

Posted by ブクログ

ずっと長いこと名作と呼ばれている作品を読まなきゃと思いつつも、放置してしまっている。年末の休みを利用して罪と罰を読破しようと思った。
のだけれど、思ったよりも長かった。

とにかく長かった。ずっと何ページにもわたって一人の人が喋り続けている。わりと重大なことかと思ったらそうでもなかったりする。とにかく描写が細かく、長く感じた。読んでて辛い気持ちになるエピソードもあって(マルメラードフ関連のエピソードが辛すぎた…)なかなか思ったよりスピードが出なかった。

以下、章ごとのメモ。

・第1篇〜第2篇
うんざりするような暗澹たる描写が続く。
とくに自分をうんざりさせたのは、弱った牝馬を群衆たちが寄ってたかって蹴り殺す場面だった。なんだってこんな酷い場面を描写したのだろうと暗い気持ちになった。
そもそも、好感の持てる人物はここまでで出てこなく、人間の嫌な面ばかり描写され、そして、一人一人の話が長い。大して興味が持てないか、もしくは聞きたくもない話をずっと聞かされ続けられている、そんな気分になってくる。そういうことって現実でもある。

・第3篇~第4篇
ラスコーリニコフの母と妹、妹の婚約者がペテルブルクに到着し、さらに友人たちも現れて、役者が揃ってくる。が、やはり彼らのエピソードに興味が持てない。興味が持てず、なかなか読むスピードが上がらず、集中力が保たなかった。

とにかく長い。主人公の妹のドゥーニャの結婚のエピソードが差し挟まれ、その間に人事不省になってふらふら出掛けたり、ヒロインであるソーニャと出会ったりして、個人的に好感の持てる人物でもなかったので、ひたすら退屈だった。

わりとすぐに精神状態が悪化してふらふらあっちに行ったりこっちに行ったりする。

まったく好感の持てない人物ばかり出てくるドストエフスキーのなかでも、ラズーミヒンだけはいい奴で癒やしになっている。いつも主人公を気にかけて、色々と世話を焼いてくれる。青春モノの作品にありがちな気のいい友人ポジションだ。

「ナポレオンのような非凡な人間は人を殺しても咎められないので自分だって人を殺したっていいじゃないか」というのが、主人公の軸となる主張なのだけれど、、、その一方で、我が国では前首相が殺され、その結果としてこれまで隠されていたことが明らかになった。世界に目を向けてみれば、それこそロシアとウクライナが戦争をしている。たくさんの死がそこにはある。人殺しそれ自体は良くないことだが、そうでもしないと動かない物事であったり、自分自身や家族、大切な人を守るために人殺しをしなければならない人もいたりする。

そしてこんなことも思い出した。宮台真司を襲った犯人も、今こうして、この物語の主人公のように怯えて暮らしていたりするのだろうか。

・第5~6篇

とくに興味が持てずにここまでやってきてしまったが、第6篇のスヴィドリガイロフとドゥーニャの対決のシーンがすごく面白くてびっくりした。ここだけ別の小説を読んでいるのではないかと思うほどだった。このシーンのためにスヴィドリガイロフがとても好きな悪役となった。悪いこともしているが、それでも、人を助けるような善きこともし、そして、非業な死を遂げる。好き。

このシーンが読めただけでもこの小説を読んだ価値があった気がする。

・まとめ
ずっと「退屈」だとか「興味が持てない」みたいなことを書いてしまったが、結果としては読んでよかったし、満足感もあった。

かつて、「カラマーゾフの兄弟」を読んだことがあるのだけれど、その際は、文字が滑ってしまって「ただ目を通してページをめくった」だけだったのだけれど、今回の罪と罰は、話の筋が理解できたし、それなりに楽しく読むことができた。

確かに人間の描写はすごく上手かった。キャラクター描写としても上手いし、そこにホンモノの人間らしさも表現されている。会話劇だけで盛り上がりを見せるのもすごく上手かった。

これだけ長い作品なので陰鬱としたエピソードもあるし、笑えるようなエピソードもあったり、笑ってたら大変なことになるエピソードもあったり、起伏があって面白かった。

確かに文学史に残る名作だろうし、影響を受けるアーティストの多さも分かった気がした。

長いから大変ではあるけど、青春モノとして読むと一級品であることは間違いない。読み通すことができてよかった。



冬休み。
罪と罰を読破した。(恥ずかしながらずっと未読だった…)
とにかく思っていたよりも長くて冬休み中ずっとこれにかかりっきりになってしまった…
長い小説だったけど、青春小説として、とても面白かった。
(カラマーゾフの兄弟はずっと意味が分からなかったけど罪と罰は、それより遥かに分かりやすかった)

0
2023年01月03日

Posted by ブクログ

2020.12.18
想像していたよりずっとおもしろかったです。翻訳本特有の言い回しにはじめの100頁で慣れれば、あとは集中して読めます。伏線回収がすごい。

0
2020年12月19日

Posted by ブクログ

とても面白く読めた。ラストは感動した。現代日本にはこの物語の主人公のような利己主義の塊みたいな人が多いと感じる。作者の”信仰”という結論に納得行かない人は多いだろうが、現代でも一読の価値があると思う。

0
2016年12月06日

Posted by ブクログ

最後50ページくらいで怒涛の展開。逆に言うと、それまでがえらく長かった。必要だったんだろうとは思うけど。
でもその最後の50ページがすごく面白かったし、これは名作なんだなあと納得。読み返したらまた面白そう。でもしばらくはいいかな。疲れるね。

0
2013年06月26日

Posted by ブクログ

私が読んだのはこの出版社のものではないのですが、同じく米川正夫氏の訳されたものでした。ぜひ米川氏の訳で読んでみてください。中学生時代に読み、衝撃をうけました。

0
2009年10月04日

Posted by ブクログ

裁かれたのは罪だけではなかった。――ラスコーリニコフはついに犯行を告白し流刑の地シベリアへ送られる。だがそこで彼を待っていたのは罰よりも「再生」だった。愛するソーニャの献身が凍てついた心に光をともす。理性の正義に溺れた青年が苦しみを通して初めて人の温かさを知る。ドストエフスキー『罪と罰・下』は語る。救いとは法の外にあるもの――赦しとは他者の涙を見つめる勇気なのだと。

0
2025年11月01日

Posted by ブクログ

やっと読み終わった〜
現代文学に慣れた自分にはかなり読みづらい。
演劇の脚本かと思うような言い回しは良いとしても、ラスコーリニコフが選民思想を持っていることが上巻の後半に出てくるなんて分かりにくすぎる。コレが分かってないと単なる金目当ての殺人犯としか理解できない気がするが…
ロシアでも葬式の後に精進落としをやるんだぁ、などが知れたのは面白かった。
しかし、本書を高校生の時に読んで大きな影響を受けた、という方々とは何が違うのだろう?などとどうでも良いことで人と比べてしまったり…

殺人者の心理、殺したのは悪魔で僕じゃない,僕は自分を殺したんだ、永久に自分を殺してしまったんだ

0
2024年10月17日

Posted by ブクログ

終盤はかなりテンポよく読めたが、それまで非常に重厚感たっぷりで時間がかかった。
ラスコーリニコフの傲慢な心理描写が面白い。
こういう偏屈な人間はなぜ人を惹きつけるんだろう。
けど決して感情移入はできない。

0
2019年09月25日

シリーズ作品レビュー

「小説」ランキング