ドストエフスキーのレビュー一覧

  • 地下室の手記

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

     今の気分になんてピッタリな小説なんでしょう。主人公は自意識過剰な引きこもり。今は中年なんだけど、若い頃の恥ずかしい話を敢えて手記に書いてみたりして。その気持わかるわかる、虚勢を張ってみたりオドオドしたり。いろいろと空回りして結局、<生きた生活>をするより、地下室にじっとして<平穏無事>でいるほうがいいんだってなる。
     なんか、共感しすぎて恥ずかしいくらいでしたね。
     そんなにズバズバと思ってること文章化されると、私も同じなんで恥ずかしいんですけど、と……。

     最近、ドストエフスキーを読む若い人が増えているらしいけど、この本は今の時代に合うと思う。新訳のせいもあるだろうけれど、読みやすい。ロ

    1
    2015年03月17日
  • 賭博者

    Posted by ブクログ

    2015/01/05

    ドストエフスキーはこの作品をわずか27日間の間に口述筆記で書き終えている。

    ルーレットに取り憑かれた病的な青年の絶望的な恋が悲しい。
    ドストエフスキーの経験が大きく影響しており、後半の展開は熱中させられた。

    0
    2015年01月06日
  • カラマーゾフの兄弟(下)

    Posted by ブクログ

    好色で吝嗇、品性下劣なフョードル・カラマーゾフの下に生まれた3人の兄弟――激情的で心の弱いドミトーリイ(ミーチャ)、賢く冷笑的なイワン、純朴で信仰深いアリョーシャ。物語は、信仰の意味をめぐる問い――神がなければ、すべてが許され、人は何事をもなしうるのか?――を背景におきながら、ひとりの女性と金をめぐる父と子の対立から、殺人事件の発生と裁判劇に展開していく。
    キリスト教が維持してきた規律を否定してしまったとき、社会はどうなるのか、人間の良心は耐えられるのか、とは、現代のわれわれから見ると、あまりに大上段すぎて的外れな問いに思えるけれど、当時の大変動の中にあったロシア社会においては深刻な問題だった

    0
    2024年07月13日
  • 賭博者

    Posted by ブクログ

    能動的に仕掛けているようで、実はほとんど運任せという受動的な遊び
    それがギャンブルだ

    お金とは、人間にとって社会的な生命とも呼べる重要なものだが
    ギャンブルという「大人のお遊び」においては
    この、お金というものを、おもちゃとしてあつかってしまう
    お金を賭けたが最後
    否応なく生と死のグレーゾーンに直面させられるのだ
    だがしかし、それは勝負が決するまでのほんの一瞬において
    彼がすべての社会的責任を放棄できるということでもある
    つまり、幼児に返るということだ
    こう考えると、ギャンブルはまさに「享楽」と呼ぶにふさわしい遊びである

    一方、ギャンブルを「信仰」と解釈することもできるだろう
    なにしろ、信

    0
    2014年08月11日
  • 賭博者

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    バクチって怖いよね、と雑に一言で終わらせてしまってもいいかもしれん。賭け事に嵌ってしまい、ズルズルと破滅していく登場人物の心の動き方、周囲の人との関わり方が克明に表現されています。一方、描写そのものはくどくもなく、ダレる感じもないのであっさり読み進めていける感じです。

    中盤から登場する、ある人物がルーレットで凋落していく様子は、「きっとこういう人が当時は間違いなくいたんだろうな」という感じで、シニカルであると同時に戦慄すら覚えます。

    ドストエフスキーの他の作品はあまり読書経験がないのですが、恐らく読みやすい部類に入るのではないかと。それほど厚くもないですし。
    一部は著者自身の経験にも基づい

    0
    2014年07月30日
  • 地下室の手記

    Posted by ブクログ

    実に、実に久しぶりのドストエフスキーさん。
    「罪と罰」「悪霊」「白痴」「貧しき人々」「虐げられた人々」「カラマーゾフの兄弟」。
    以上の作品を新潮文庫で読んだのは、中学生か高校生のとき。もう25年くらい前のお話です。
    そのときのことを正直に述べると、「良く判らん。でも、時折、恐ろしく面白い。そして、読み終わった時に、面白かった!と思った」。

    それからずいぶん時間が経って。19世紀ロシアの事情とか、キリスト教、ロシア正教的なこととか、ロシアの貴族階級、社会制度のこととか。
    そういうことが判らないと、ホントに隅から隅まで楽しめる訳がないんだな、と。
    なんだけど、そういうのを差し引いても面白いから、

    0
    2014年06月30日
  • 罪と罰 1巻

    Posted by ブクログ

    これは原作ドストエフスキーという時点で笑いがこみあげてくる程、罪と罰の原形をとどめていない。平たく言えば漫☆画太郎の作品ですね。なのに解説は結構真面目……そこがまた笑いを誘う。

    0
    2014年04月04日
  • 貧しき人々

    Posted by ブクログ

    この世界で貧しいことの一番の辛さは、自分の価値までもを経済の中に入れて勘定せざるを得ないことだ。フリルが何だ!と言いながらフリルを買えない自分を呪う。彼女のことをよく知っていながら、フリルのために嫁にいってしまうのだと感じる。そして実際彼女はフリルのために、ではないにせよほとんどお金のために嫁いでしまう。でも、それでどうして彼女を責められよう?お金がなければ生きていけないのだ。

    0
    2014年02月19日
  • 悪霊 1

    Posted by ブクログ

    「悪霊」は実は装飾本で部屋に一冊あるのだけれど、結局手軽に手にとれる光文社のものに手を伸ばす。ドストエフスキーを読むのは久々だけれど、一巻から徐々に感覚を思い出す。年始は悪霊の序盤を少しずつ読んだ。これから3月ぐらいまでの間、しばらくドストエフスキーの世界に浸りたい。

    0
    2014年01月13日
  • 悪霊 3

    Posted by ブクログ

    さっぱりわけがわからない、というのが正直なところ。
    「わけがわからない」というのも何がわからないのかわからないみたいな、もうかなりぐちゃぐちゃにわからない。

    僕はよく作品をとおして作者の性格や考えてることを想像してしまう。あまりいい癖じゃないかもしれない。ドストエフスキーは過去に何作か読んだことがあるから顔見知りぐらいにはわかるつもりだった。だけどこの本からは作者ってものがまったく想像できない。予想できない。何考えてこんなもの書いたんだ? いやもうさっぱりわからん。

    ひたすら企みと悪意が描かれる。「同志仲間で」の混乱や、カルマジーノフの朗読みたいな、戯画化され誇張された滑稽さにカタルシスを

    0
    2013年12月05日
  • 賭博者

    Posted by ブクログ

    著者自身が南ドイツのヴィースバーデンに滞在していた頃の経験を元に、ロシア人特有の気質ゆえにルーレットで身を滅ぼしていく人々を描いた一冊。
    序盤で出てくる、誠実な勤労によるドイツ式蓄財法とロシア式の無謀な博打の対比が良い。
    ドストエフスキー『賭博者』の中で一番の名文だと感じた箇所をまるごと引用↓

    ...
    「しかし、僕の考えだと、ルーレットというのはもっぱらロシア人のために作られたものですよ」とわたしは言い、わたしのこの感想にフランス人が蔑むような薄笑いをうかべたので、そりゃもちろんわたしの言うことが正しい、なぜならロシア人が博打好きだとわたしが言うのは、ロシア人を賞めると言うより、むしろけなし

    0
    2013年10月20日
  • 地下室の手記

    Posted by ブクログ

    僕が初めて『地下室の手記』に触れたのはこのヴァージョンでした。内容については亀山郁夫教授が訳したヴァージョンでさんざやったのであまり触れませんが、ここではエッセイ風に書いていることをご了承下さい。




    僕が初めてドストエフスキーの『地下室の手記』をすべて読んだのがこのヴァージョンで、記録によると2009年のころになるそうです。内容や解説については先日書いた亀山訳のほうでやってしまったので、こちらではそのかかわりとをつれづれに書いていこうかなと、そんなことを考えております。

    そもそも、この存在を知ったのは中学生のとき読んだ太宰治の『人間失格』の末尾に収録されている解説で、引き合いに出されて

    0
    2013年10月07日
  • 罪と罰 下

    Posted by ブクログ

    最後50ページくらいで怒涛の展開。逆に言うと、それまでがえらく長かった。必要だったんだろうとは思うけど。
    でもその最後の50ページがすごく面白かったし、これは名作なんだなあと納得。読み返したらまた面白そう。でもしばらくはいいかな。疲れるね。

    0
    2013年06月26日
  • 悪霊 1

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    キリスト教的世界観の抱える問題をどう突き詰めるか。
    それを表現するにあたって、
    『悪霊』はうってつけの舞台である。

    ドストエフスキーは本作において、
    記憶するのが容易でない数の人物を登場させ、
    かの世界を、政治的文脈を交えた隘路を超克しうるものとして提示する。

    ここに脈絡づけられるものとして、
    本作に据えられたプーシキンの詩とルカ福音書のエピグラフは
    あまりにも象徴的である。

    《悪霊》には少なくとも三つの意味を見出すことができる。
    西欧から入り込んできた無神論という思想。
    無政府主義実現のため、活動組織をオルガナイズすべく暗躍するピョートル。
    そして、ニヒリストであり退廃的なスタヴローギ

    0
    2013年03月26日
  • 白夜

    Posted by ブクログ

    子供じみたことはもうたくさん。
    さあ、家に帰りましょう。

    こんな風に愛する人がいるのだろうか。
    こんなにたやすく恋に落ちてしまうものなのだろうか?

    なんという弱々しさだろう。

    0
    2016年08月23日
  • 罪と罰 中

    Posted by ブクログ

    熱病に浮かされた様な勢いで進んでいく上巻に比べ、中巻に入ると内容はより主題を帯びたものとなってくる。核となるのはやはり明かされるラスコーリニコフの犯罪思想と聖書を巡るソーニャとの対話部分だろう。前者ではナポレオンを引き合いに出し、「俺は人間を殺したんじゃなくて、主義を殺したんだ」と殺人を肯定しようとするが、果たしてドストエフスキーはこうした思想はむしろ彼の死後、20世紀に発生した更なる虐殺の悲劇として顕在化することを想像していただろうか。思想や宗教は人を活かすものであるけど、同時に人を殺めるものでもある。

    0
    2013年01月12日
  • 悪霊 別巻~「スタヴローギンの告白」異稿~

    Posted by ブクログ

    マニアックではあるけど、ドストエフスキーの苦悩の過程はよくわかる。人物の造形を変えて受け入れられやすくする努力はもちろんのこと、とても些細な部分にもそれぞれの版で修正が入っているところに作家の作業、こだわりを感じる。

    0
    2012年12月18日
  • 罪と罰 3巻

    Posted by ブクログ

    話がとんでもない方向に行っているような。
    まだ原作の方を読めていないので何とも言えないけれど、
    たぶんこんなことにはなっていないんじゃないかなと予想。

    トラックひかれネタは最高です。

    0
    2012年11月23日
  • 罪と罰 3巻

    Posted by ブクログ

    全裸がユニフォームのアナーキー女だって家族との心の絆は大事なんだ
    にんげんだもの!
    ところで最近知ったんだけど
    「ヤキマンコ」って実在の都市なんやて…

    0
    2012年11月23日
  • 悪霊 3

    Posted by ブクログ

    スタヴローギンはブラックホールのような虚無であり、そこに何か自分好みの意味を見出してしまう周りの人々、という受け取り方もできるのかな。そしてその虚無は悪霊のように人々の中に入り込み湖に飛び込ませてしまう。もっと噛みしめるようにもう一度読みたい。

    0
    2012年11月22日