ドストエフスキーのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
カラマーゾフの兄弟を一年位前に読んで以来のドストエフスキー。
この『貧しき人々』はドストエフスキーの処女作といわれる。
それ故か、往復書簡という体裁をとっているためか、これまで読んできた罪と罰、死の家の記録に比べ断然読みやすい。
が、短編ということもあるためか、物足りなさを感じる。
下級の官吏と不幸な身の上の若い女性との往復書簡で話が進んでいく。
二人とも貧しく、世間から追いやられたようにひっそりと暮らしている。
これは、恋なのか、親子のような愛情なのか?
往復書簡ということもあり、二人の詳しい背景、関係性などがぼんやりとしかつかめない。
それでも、不幸に暮らす人々の生活、ささやかな幸せなど