【感想・ネタバレ】貧しき人々のレビュー

あらすじ

中年のしがない下級役人マカールと、天涯孤独な娘ワルワーラ。二人は毎日手紙で励ましあい、貧しさに耐えている。互いの存在だけを頼りに社会の最底辺で必死に生きる二人に、ある日人生の大きな岐路が訪れる……。後のドストエフスキー文学のすべての萌芽がここにある! 著者24歳のデビュー作、鮮烈な新訳!

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Posted by ブクログ

ネタバレ

面白かったし心を動かされた。これがデビュー作とのことだが、もう完全に仕上がっている!という印象だった。
若い女性と中年男性の文通というだけなのに、飽きることなくふたりのやり取りを楽しめた。慎み深く、多くを望まず、教養を感じさせるワルワーラの文体が好みだ。
それとは対照的に、刹那に感情的に生きている雰囲気のマカールだが、ページが進むにつれだんだん整った文章になっていく。この変化や成長を見ていると、技巧的に書かれた小説だということがわかってくる。
長い手紙での交流は、友人の枠を超えたものに感じられた。ワルワーラの結婚が決まってからの文章は、なぜだか胸に迫るものがあり涙してしまった。こんなに別れを悲しんでいるふたりの感情は、手紙でしきりにふたりが言う通りに、愛なのだろう。貧乏で明日もどうなるかわからない中、尊重し合える者同士の唯一の心の支えだったのかな。

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2025年01月14日

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ロシアの文豪、ドストエフスキーの処女作。

その日暮らしで貧乏から抜け出せない初老の小役人と、病弱で幸薄い生い立ちの少女による往復書簡…

と、話しはこれだけなのですが、手紙という性質を意識しながら読み進めると、会話と違い、文章で語られる熱い言葉の勢いに、自然と引き込まれて行きます。典型的なのは、結びの言葉が内容によって変化するところ。小役人は「〜の友である マカール・ジェーヴシキン」が多く、少女は単にイニシャルで「V.D」が多いのですが、一ヶ所だけお互いに「愛する」と言う言葉とフルネームで書かれているところなど、凝った書き方をしていて驚きました。
小役人の書く文章も、途中プーシキン『ベールキン物語』とか読書をするようになってから教養がつき、次第に手紙の文章が洗練されてくる様子など、とても処女作とは思えない作品です。

内容も、お互い貧困で追い詰められた状況でも、他人を思いやる気持ちを持ち続けている会話のやり取りにおける心理描写が上手いなと思わされることが多々あり、著者の弱者に対する愛を感じました。ラストは、2人の置かれた状況からすれば、いいまとめ方だと思います。

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2024年03月14日

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この本は、文豪ドフトエフスキーの処女作ということで読んでみましたが、とても情熱的で、引き込まれる作品でした。
終り方も余韻があって、、とても良かったです。
ぜひぜひ読んでみて下さい!

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2023年03月30日

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九等官とは行き止まりの等級。清書係がそれ以上出世することはない。お相手は20歳前後の孤独な少女。書簡が往復する舞台は19世紀前半の帝政ロシア。ソ連となる半世紀以上も前。「うだつが上がらぬ中年下級官吏と薄幸の若い娘の恋物語」…そんな構図だけで語れぬ何かがある。迎える結末はそれしかないだろうという運命。”貧しさ”とはそういうものかと諦観する。1845年発表の処女作。グイグイ引き込まれるのは、後期長編に同じ。隠し秘めたる普遍の機微を突く。心の奥底にある闇深きもの。気づかされたその存在にふと魅了されている。

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2022年09月01日

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手紙は嘘をつく。意図的じゃなくても、相手に伝えたい想いを文章にのせるとき、真実以上の何かを加えたり、逆に落としたりしてしまう。それが書かれている内容よりずっと多くの真実を、読み手の心に浮かび上がらせて、胸が詰まるほどの感情でいっぱいにしてしまう。ドストエフスキーは読者の行間を読む力と共感力を信じているからこそ、この小説を書けたのだろう。

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2021年12月31日

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初めてドストエフスキー作品を読むにあたって、とりあえずページ数も少ないデビュー作を選びました。

正直、度肝を抜かれました。
デビュー作にして、人生のあらゆる智慧と苦悩が散りばめられています。

登場人物による往復書簡のやり取りは見ていて微笑ましいものから悲痛なものまで実に多彩でした。


この150年で人類の生活は劇的に豊かになったのでしょうが、それは量的な意味であって質的にはどうなのかと問いかけられている気がします。


強い自意識が心の渇きを生み出す。
死刑宣告を受ける前の若きドストエフスキーのデビュー作。
本当の豊かさとは何か
忘れそうになった時に読みたい1冊です。 

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2021年03月21日

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ロシアの文豪、ドフトエフスキーの処女作。
貧しい47歳の小役人と同じく貧しい10代後半の少女との文通形式の小説。
この小説が書かれたのは1846年ということは日本で言えば江戸時代の後期ということになる。
江戸時代に書かれた小説の登場人物の心情がこれほど豊かに描写されているということを今の時代に普通に読めるということがまず奇跡的。
主人公の小役人マカールが少女ワルワーラを自分の娘のようにあるいは孫のように、しかし実は本当に女性として真に愛している状況が読み取れ、それが涙をさそう。
最終的には悲恋となるが、この小説は「人を本当に思いやる」ということがどのようなことなのかを教えてくれる。
どんな時代であっても人の心は変わらないのだ。

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2019年03月04日

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初めてのドストエフスキー。この年になるまで読んだことがなかったことに恥じる。ただただ圧倒。手紙だけのやり取りだけで、主人公である二人の感情の起伏状態、貧しくとも互いを労わり励まし続け、自分の周りの人達や状況を伝えあうのだか、その表現の豊かなこと‼︎ 娘が昔を回想して描く描写など、目の前にその風景が見えるよう。貧しくとも心まで貧しくならず、尊厳を保つことの美しさ。心を豊かにするのは決してお金ではなく、人の温情なのだという。

訳者のあとがきより「人と人との繋がりが希薄になる現代こそもう一度読み直されるべき小説ではないか。」まさにそう思う。

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2016年02月27日

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暗い気持ちになりたくない方にはおすすめできません。
社会の最下層で貧しくひもじい思いをしながらもお互いを手紙で励まし合う物語…とにかく救いがありません。

カラマーゾフや罪と罰等の長編も良いですが、こちらの処女作もドストエフスキー好きとしては外せません。

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2013年11月14日

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ネタバレ

金持ちが気まぐれに差し出す金は慈善として高く評価され人々の心を打つが、貧乏人が必死に自分を削ってまで少しだけ金や物を与えても、感謝されることは少ない。主人公は見栄っぱりで、お茶にも入れなくていい砂糖を入れるタイプの初老男性。彼には大切な娘のように思っている親戚の女性と手紙のやりとりをして、己の貧しさを理解しながらも、一番大切なお金をその女性にこまごまと差し出していた。それは真心からくる優しさであり、彼女に優しい人間だと思われたいからだった。しかし、彼女はお金がない生活に耐えきれず結婚を決意してしまう。もう手紙のやりとりはできない。主人公らのささやかな友情も、最後には良い思い出の終着点としてしか残ることはない。お金があれば幸せになれるとは限らないが、お金がなければ何も始まらない。孤独と貧しさの中で、彼はもう幸せを見出せない。

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2025年09月13日

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初ドストエフスキー。
40代の老役人マカールと身寄りない娘ワーレンカの手紙のやり取りのみな作品。

ドストエフスキー、これを24歳で書いてるの凄すぎてそこに感動したし、180年前の物語も今に通じるところがあるよね、貧困か〜。
2人が困っているのはそうなんだけど、お互いがお互いにとってなによりの心の支えになっているのがよかった。支えがなければどうなっていたんだろうか(これからどうなるんだろう…)

最後はまさに驚き!!
訳者によるまえがき等とてもありがたい情報で読者に優しい作りなのもよい。
他の作品も読んでみたいと思った。

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2025年08月20日

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ドストエフスキーの処女作。(1846年発表 日本は江戸時代 鎖国)

中年男性マカール(下級役人)と孤児で病弱な娘ワルワーラの手紙のやりとり。書簡体小説は馴染みがなく(『あしながおじさん』ぐらい)、長い手紙にちょっとびっくり、かつ新鮮でした。

2人共に、貧しく切羽詰まった生活の中、自分の全てをさらけ出して、思いのたけを表出していました。お互いがお互いを思う気持ちに溢れ、喜怒哀楽が切実に伝わり、せつなくなりました。一方で、年の差のある2人の強い心の結びつきは、純粋そのものでした。

日常生活が不自由になるほど、物が買えない状況に、幸いにも私はなったことがありません。2人の立場に自分が置かれたら耐えられるかどうか、自信がないです。

手紙の内容は深刻なものばかりでなく、マカールの冗談もあり、ほっとさせられるところもあります。しかし、多くは自分1人で抱えきれない悲しみです。2人の行く末が最後の最後まで、気になって仕方がない気持ちになる作品です。

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2025年07月25日

Posted by ブクログ

『カラマーゾフの兄弟』、『罪と罰』を読んでからの『貧しき人々』なので、スラスラ読めてしまいました。
読み進めるうちに、人間関係や街並みなどが気になるのと、交換されていた『ベールキン物語』を読みたくなるなど、ドストさんの世界観に感動です。
ただ、最後は切ないです。少し泣きそうになりました。

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2023年11月09日

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3.8
斬新な方法で書かれてて1800年代にもうこう言う手法を思いついてたんだと思うと、本が今でも読まれてるのが不思議 その当時はこうでもしないと売れないみたいな感じではなかったんだろうけど、それでもファンタジーやフィクションってやはり有限のもので型を変えていかないと飽きられてしまうのもneedles to sayだと思うからこの作品が令和の今刊行されたものなら頷けるけど1800年代にこれをやろうと思うのはドスエフはなるほど名のおける作家なのだなーと感嘆せざるを得ない!
ストーリー自体がしっかりしたものだとは言い難いけど何も起きない貧乏人の文通のやりとりでよく飽きさせず読み進められる作品ができるなーと思う それにしてもロシアの名前むずすぎる いっそカタカナじゃなくてそのまま書いてくれた方がスッと読めるんじゃない

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2023年08月16日

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ワルワーラの少女時代は、泣けるぐらい悲しい。
マカールとワルワーラの手紙からは仲の良さ、と同時に不幸さ、生きづらさを感じる。
ワルワーラの結婚相手は、ひどい癇癪持ちで、幸せになれないことが分かっている感じが、またさらに悲しい。

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2021年01月04日

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下級役人マカールと天涯孤独な娘ワルワーラの書簡形式による貧乏物語でドストエフスキーの処女作。よく分からんがデビューから絶賛されたらしい。
ワルワーラの名前も手紙ではワーレンカばっかり言ってるので混乱してくる。
お互い貧乏になっていく過程よりも女に借金しても入れ込む心情は現代に通じるものがある。ただしマカールは粘着質的な内気者なので現代ならもっと悲惨な目にあう可能性あり。状況が好転したところでの急展開。ワーレンカの文面も変わるところがリアル。
ところどころ悲惨な死に様が出てくるところも印象深い。
さて解説ではこの話が架空の少女を作り上げたマカールの妄想話の可能性ありとしている。そうだとすると個人的にはナンだか寒気のする話でホラー的ですらある。さすが文豪!

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2020年12月18日

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中年の文官と少女との、貧しい2人の文通。年齢的に釣り合わない組み合わせのきっかけはついぞ語られるとこなく、裕福ではあるがこれまた釣り合わない年齢の男との結婚で結末を迎える。解説でも想像しているが中年執筆家が架空の少女との文通をもうそう豊かに書いたとも思えなくもない。恋い焦がれる瑞々しいワルワーラと文官マカールは文通が付き合いの主体であまり会っていないようなのもなんだか不自然でもある。
中年文官も少女もどこまで落ちるのか激貧の一途を辿るところに嫌気が差し始めたところに一転して幸福が訪れつつ一挙にそして唐突な結末となり、何か慣性が働くような余韻がある。
ただ、中盤の暗さと停滞感は間延びしてストーリーを追う初見では少々退屈。
かといって次に読む機会を作るかも微妙ですね。

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2019年10月22日

Posted by ブクログ

この世界で貧しいことの一番の辛さは、自分の価値までもを経済の中に入れて勘定せざるを得ないことだ。フリルが何だ!と言いながらフリルを買えない自分を呪う。彼女のことをよく知っていながら、フリルのために嫁にいってしまうのだと感じる。そして実際彼女はフリルのために、ではないにせよほとんどお金のために嫁いでしまう。でも、それでどうして彼女を責められよう?お金がなければ生きていけないのだ。

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2014年02月19日

Posted by ブクログ

おいココで終わるのか!という。きになるきになる!マカール・ジェーヴシキンとワルワーラ・ドブロショロワ。ポクロスキーいいな。珍しい、普通に良い人だ。でもまだテーマがそれほどの広がりを持ってないところが初期ってことか。

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2012年10月15日

Posted by ブクログ

ドストさんのデビュー作。
神からも人からも裏切り続けられ、それでも大事なのは人との絆なのだと、後の傑作群に繋がるさまざまなモチーフの萌芽が確かにここにある。

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2010年12月05日

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カラマーゾフの兄弟を一年位前に読んで以来のドストエフスキー。
この『貧しき人々』はドストエフスキーの処女作といわれる。
それ故か、往復書簡という体裁をとっているためか、これまで読んできた罪と罰、死の家の記録に比べ断然読みやすい。
が、短編ということもあるためか、物足りなさを感じる。

下級の官吏と不幸な身の上の若い女性との往復書簡で話が進んでいく。
二人とも貧しく、世間から追いやられたようにひっそりと暮らしている。
これは、恋なのか、親子のような愛情なのか?
往復書簡ということもあり、二人の詳しい背景、関係性などがぼんやりとしかつかめない。
それでも、不幸に暮らす人々の生活、ささやかな幸せなどが目に浮かんでくる。
ただ、その手紙のやりとりの中でも、驚くほどの善良な心があるかと思えば、激情的な言葉などが浴びせられたりと、ちょっと首を傾げたくなるようなところも。
ただ、それが人間の実態なのかな。
手紙とは、心のままに書くと感傷的になるもんだしな。

この処女作は、ゴーゴリの「外套」のパロディとも言われることがあるらしい。「外套」もずいぶんまえに読んだけど、また読み返してみようかな。

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2025年09月27日

Posted by ブクログ

ドストエフスキーの処女作というだけで読む気がそそられます。
下級役人のおじさんのマカールと、ワルワーラという10代の娘の手紙のやりとりが綴られています。
当時のロシアの社会背景として、階級差による貧困が大きな問題となっていました。そのため、主人公であるこの2人も大変貧しく生活に困窮している様子が鮮明に手紙の中で書かれています。そういった中でもお互いが深い愛情を持ちながら支え合っていて「貧困」や「愛」というのが大きなテーマとしてある作品でした。
手紙と聞くと物静かで慎ましいような印象を受けがちですが、ほとんど会話のようなやり取りで、ビックリマークも多用されているぐらい感情表現が豊か。なので海外作品らしさ全開でその点は良い意味でギャップがありました。
ただ、ドスト作品は罪と罰、地下室の手記に次ぐ3冊目でしたが、過去2作と比べると山場が少なくインパクト不足は否めません。2人以外の登場人物も意外と出てきますが、いかんせん手紙形式で触れられる程度なので、印象に残りにくく、誰か出てくるたびにこの人誰だっけ?となることが多かったです。2人以外の登場人物の存在感が薄く、個人的には物足りなさを感じました。人物の一覧表も欲しかった・・・。ロシア人の名前はとにかく頭に残りづらいので。
処女作がどんな作品なのか気になる人は読んでも損はないですが、ドスト作品でまずは何から読もうと迷ってる人はこれではなく罪と罰から入ってほしいです。

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2025年07月25日

Posted by ブクログ

貧しき人々
著:ドストエフスキー
訳:安岡 治子
紙版
光文社古典新訳文庫 Aト-1-10

ドストエフスキーの処女作です。

初老の下級官吏と、薄幸の女性との、手紙のやりとりの物語です
淡い恋というか、秘められた恋というか、当人同士だけで、手紙だけのやりとりで忍び合うとか
どうしても、ひんぱんに手紙でやりとりするということはだいぶ前の習慣なんでしょうか。

手紙を通じて、自分のこころに向き合い、好きな相手にどうつたえるか、思わず何かを伝え、それを後からおもって、もんもんとする。それを再び言葉にする。自分にとっては、とても高度なやりとりで、とてもできそうにもないと感じました。

時系列に、交互にあらわれる二人の感情は、もの悲しく、追っていくうちに読むのがつらくなっていきます。

ISBN:9784334752033
出版社:光文社
判型:文庫
ページ数:344ページ
定価:800円(本体)
2010年04月20日初版第1刷発行
2019年10月20日初版第3刷発行

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2025年02月19日

Posted by ブクログ

本として読む初めてのドストエフスキー。
47歳の下級官吏マカール・ジェーヴシキンと、若くして両親を失った18歳くらいのワルワーラ・ドブロショロワの半年にわたる往復書簡。
まず、人物名がスムーズに読めない上に意外に多くの人がこの往復書簡に登場するので、なかなかそこから入り込むのが難しかった。
その歳頃にしては随分聡明で落ち着いているように思えるワーレンカ(ワルワーラの愛称)が、なぜこんなやけにプライドが高いくせに妙に卑屈で自意識過剰なマカールと文通を続けたのだろうか疑問に思う。
マカールは毎回「愛しいワルワーラ」、「私の天使」などと呼びかけているが、ワルワーラは「優しいマカールさん」、「親愛なるマカールさん」という具合だし。

二人の手紙だけで成り立っているので当然そこから様々な物事を読み取らなければいけないし、解説にも行間を読むことが肝要だと書かれていたけれど、わたしにはまだそれが難しかった。
また、この本を読むにあたりゴーゴリの「外套」なども読む必要があるのかな、とも思えた。

クライマックスはまるで悲恋の終わりのようなやり取りの中に、ワーレンカが病気のマカールに買い物や用事を言いつけているところも滑稽だった。

訳者のまえがき、解説、あとがきが無ければほとんど読みこなすことが出来なかったと思う。

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2022年07月26日

Posted by ブクログ

最後まで退屈せず読めたは読めましたが、自分を、誇張して若い女の子に尽くして愛して尽くし続けるマカールさんにワーレンカの立場になって寒気がしました。なんだか後味が悪いです。

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2022年03月13日

Posted by ブクログ

 ドフトエフスキーのデビュー作で中年男とうら若き娘の書簡のやり取り。このうだつの上がらない公務員の中年男がなぜこの娘に恋をしたのか?そしてこの娘がなぜこの中年男を相手にするのか不明である。
 貧しいというのはお金よりも愛情なんだろう、そして愛情の飢餓は、これほどまでに中年男を夢中にさせるということはわかる気がする。だがしかし、小説としてどうなのかというとその完成度に疑問が湧く。東野圭吾の手紙の方が完成度は高いかもしれない。なんちゃって

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2021年06月11日

Posted by ブクログ

貧しい老人と、病弱なこれまた貧しい女性のひたすら手紙のやり取りする文面がつづられた小説。
その手紙の内容でお互いの生活、環境、交友関係などが明かされていく。二人の文面に思わずニヤニヤしてしまいながらも最後はもうコントなのかなんなのか!?
そういうことなんですよ、ワーレンカ!w
解説を読むまでなかなか全体を捕らえる事が出来なかったので、これは解説まで読むのをお勧めです。
(自分の中では解説まで読まないと意味が解らないのはどうかとおもうが、そこまで何度も読みながら深く理解していく本なんだろうなとも思った)

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2019年03月23日

Posted by ブクログ

どんなに辛いときでも、声を掛け合える人がいると頑張れるよね。落ち込んでるときには遠慮して人と距離をおきがちな自分にとっては羨ましい限り。手紙でなら、暗い姿を見せずにすむし、距離感もはかりやすいかもしれないな。

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2017年01月14日

Posted by ブクログ

解説がなかったら47のおっさんが18の少女に
入れ込んでいるだけの話としか思えなかった。
これはやっぱり読解力が足りないのか。

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2015年12月27日

Posted by ブクログ

以前、新潮文庫版で読んで以来の再読。ドストエフスキー文学のモチーフがそこかしこに散りばめられているデビュー作。悪くはないが、その後の作品と比べるとやはり薄味。

やはり、これからドストエフスキー読むなら「罪と罰」以降の大作から読んだ方が良いと思う。
厚かろうが薄かろうが、読み始めたら一気に読んでしまうことにおいては、どの作品も同じだし。

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2012年05月13日

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