あらすじ
本作は、ロシアの文豪ドストエフスキーの代表作「罪と罰」を題材としながら、日本ギャグ漫画界の鬼才・漫F画太郎が独自の世界観と価値観を再構築したもので、文学と漫画の新たな融合を目指す、究極の挑戦作である。本編の主人公・エビゾー=ラスコーリニコフは果たしてその最終目的――質屋の老婆殺害を成し遂げることができるのだろうか!? 正義の斧、一閃―――そして、悪夢が始まる。
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Posted by ブクログ
表紙の出オチ感が芸術的である。まあ、芸術など、画太郎先生の前では下僕のような存在であるが。
先生はついに漫画だけでなく、文学作品までも再構築しはじめたようだ。まったく不思議なことではない。自然な流れである。むしろ、なぜ今までやっていなかったのかと盲点をつかれた思いだ。
うんこ、トラック、斧、という、文学では欠かすことの出来ない神器を使って人間のすべてを描き、断罪している。
ドストエフスキー本人がこの作品を読めないのが非常に残念ではあるが、読まずとも、こう言うであろうことは明白である。
「まん中もぬってーッ!!!」
次巻でエビゾーはババァに軟膏を塗ることができるのだろうか。
おそらく地獄のような展開が待っているだろう。しかし、人類はこの戦いから目を離してはならないのだ。
Posted by ブクログ
興奮冷めやらぬうちにレビュー。
今日行った温泉施設の漫画コーナーに置かれていた本作。ドストエフスキーか〜と思って手にとってみると、まさかの漫画太郎先生の作品。名前は知っていたけど、こんなに凄いのか。荒唐無稽でとにかく下品極まりない。老若男女すべての人間が同等に、局部を露出しては糞尿を撒き散らす。汚すぎて目も当てられないけど、しかし独創性という点においてはこれ以上のものはないし、恐らく原作の内容を所々なぞっていて、原作の哲学的で社会的な要素もしっかり内包されているんだと思う。でもそれを感じさせないアホさ、感じようとするのが馬鹿らしくなるほどのアホさが前前前面に出ていて、絵も本当に汚いし、最低にキモいし、人によってはクソ漫画かもしれないけど、自分はそのロックというかパンクというか、自己表現を突き詰めすぎて破綻しまくっている感じがカッコよすぎて、マジで感動している。
Posted by ブクログ
バンチコミック完結全4巻
ドストエフスキー原作の世界的名作を漫F画太郎先生が改編、そして再構築!
何故、人を殺してはいけない?
何故、罪の意識が芽生える?
うるせー!
くだらねー!
くらえ!ゲリ便!!
立ち上がれチンポ!!
本当にくだらねー世の中だけど
さいごに笑えればいいのです。
きっとこんなメッセージを先生は残されたのだろう。
画太郎先生…面白い漫画をいつも…いつも…ありがとうございます…!!
Posted by ブクログ
ドストエフスキーの『罪と罰』を題材として、
とんでもないお話が展開されている。
ものすごいとしか言いようがない。
まったく興奮できないエロ本ともいうことができよう。(ババァだけに)
一方で謎めいた全裸のかわいらしい女性の登場。
ババァとその女性の対比というのでしょうか、そういうのも何かしら関係してるのかなぁと勝手に解釈。(コラム「超読解」的に)
Posted by ブクログ
これは原作ドストエフスキーという時点で笑いがこみあげてくる程、罪と罰の原形をとどめていない。平たく言えば漫☆画太郎の作品ですね。なのに解説は結構真面目……そこがまた笑いを誘う。
Posted by ブクログ
表紙にえっ?と思ったが、中身はいつもの画太郎調。画太郎的罪と罰はいい意味で期待を裏切られた。巻末の真面目な解説文がより面白さを増幅させてくれる。
Posted by ブクログ
帯に小さい字で「※カバーイラストはイメージです」とあるが、もっとわかりやすく表示すべきであろう。
中身はいつもと同じこの著者の漫画である。暴力とか全裸とか噴射とかババアとかコピー&劣化ペーストとか。
Posted by ブクログ
「画太郎」と「罪と罰」、言われてみればこれほどマッチしたものもないだろう。
内容も画太郎先生にしてはちゃんと読める方。付録の解説も非常に良い(ぶっちゃけ本編より良かったり)。
それにしても最後のコマ酷すぎだろw
Posted by ブクログ
大文豪と大便漫画家による奇跡のコラボレーション。巻末の解説が真面目くさってるのも腹立たしくも笑える。中途半端な漫画化は結局原作に及ばないということになるので此処まで破壊された方が意義があるといえよう。
Posted by ブクログ
「殺人の罪を隠しながら、罰におびえて生きる苦しみ」
「罪を告白し、自らの凡庸さを受け入れなければならない苦しみ」
「これら2つの苦しみから逃れようとしても逃れられない苦しみ」
原作の主人公・ラスコーリニコフは、これら3つの苦しみにさいなまれていたのである
しかるに、この漫F画太郎版「罪と罰」に登場する主人公・エビゾーときたらどうだ
あらかじめ苦しみを予期し、恐れためらうばかりで何の罪も犯せやしない
画太郎先生のいつものパターンとはいえ、こんなんだったら
白昼の往来を全裸で闊歩するマヨという女のほうが、よっぽど犯罪者なのである