ドストエフスキーのレビュー一覧

  • カラマーゾフの兄弟〈5〉エピローグ別巻

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    ずっと読んでみたかった名作。めちゃくちゃ長くてめちゃくちゃ時間かかったけど読んで良かった!
    あとがきにあった、四巻+エピローグという形式は交響曲の形式と似ているっていうのにすごく納得。
    第一部がアレグロ・コンブリオ(速くいきいきと)。登場人物が多い割に、時系列や人物関係、キャラクターが分かりやすくまとめられていて、さほど苦労せずに読めた印象。カラマーゾフとは何たるかを知る場面。
    第二部がアダージョ(ゆっくりと)。ここが長くて辛かった!あとがきにここで挫折する人が多いとあったけど、それも頷ける。神がかり的な力を持つゾシマ長老に傾倒する無垢な三男アリョーシャと、「神がいないことで全てが許される」と

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    2025年06月13日
  • 白夜

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    純愛小説。まだきわめて若い男女の、三角関係のような恋物語を描いた話。

    彼や彼女たちと同じくらい若い方々に特にお薦めしたい。でも、この類の経験が比較的多いであろう年齢層の方々のほうが、内容は解りやすいかもしれない。
    このような小説に書かれていることは、実際に似た経験をしてみなければわからないところがあるからだ。遠い昔の僕がそうだった。

    『愛していれば、いつまでも侮辱されたことを覚えていられるものではありません』
    僕に最も印象的だった言葉だ。こんな僕でも、ある異性に対して似た心地をいだいたことがあるから。
    あの子も今もどこかで元気にしていればいいなと、柄でもないことを考えるのだった。

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    2025年06月07日
  • 地下室の手記

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    罪と罰を読んだ時はずっと鬱屈とした感じやどうしようもない主人公にイライラしっぱなしだったけど、今回は読み方がわかったのか楽しめた。気分が健全な時に見ても一切共感できなくてイライラするばかりだけど、落ち込んでる時に見るとかなり共感できて救われた気持ちになる。この滑稽なまでの自意識過剰と空回りと孤独。孤独の裏返しである頑固。誰にでも精神的にマウントを取ろうとする臆病さ、特に同級生とのパーティーでの描写はリアルだった。

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    2025年05月29日
  • 地下室の手記

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    自意識過剰に見える男の物語。かなり難しい。人間ってなんなんだ、愛ってなんなんだと考えさせられる。死ぬことを意識したことのある人間と、生きることを楽しむ人間と、真に生を知るのはどちらだろうか?

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    2025年05月23日
  • カラマーゾフの兄弟(上)

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    登場人物の相関図をwebで調べながら読み進めました。
    女性にだらしないのがカラマーゾフの家系なのかと思っていたら後半で一気に神への信仰が加速。
    きっと下巻まで最期まで読めばすべての意味がわかるのだろうと思えています。
    でも長い小説だから次の中巻より先に解説本かYouTube大学に走りたくなります。。

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    2025年05月19日
  • 白夜

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    短いドストエフスキーの本が読みたいと思って手に取った。丁度今実写化の映画が上映されている。この本を読んだ後に予告編を観たら、絶対に映画でも観たくなった。読んでいながら自分の恋愛のことについて思いを馳せた。叶わなかった恋は忘れようとして一度忘れても、こうしてふとした拍子に蘇える。話としては古典的に見えるようなものだけれど、でもこうして現代まで読み継がれているものを読めた功績は大きい。

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    2025年05月08日
  • 地下室の手記

    購入済み

    ロシアの文豪ドストエフスキーの隠れた名作。
    自身が投獄された経験をも反映した本作はなかなか真に迫るものがある。

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    2025年05月03日
  • 罪と罰 下

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    ラスコリーニコフのひとりで葛藤している心情は読み応えがある。上、中、下、完読しました!次はカラマーゾフの兄弟かな。

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    2025年05月01日
  • 罪と罰(下)

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    ネタバレ

    本書のタイトルは罪と罰だが、テーマとして「愛と許し」があげられる。
    殺人を犯した主人公は、ソーニャの愛に触れることで自首へと至り、互いに愛し合っているこを自覚することで希望を見出す。愛されていると感じたからこそ、川へ身を投げることをやめることができた。
    一方、スヴィドリガイロフについてだが、解説の中で、ニヒリズムの行き着く先の暗示として彼の自死が述べられている。彼もソーニャと心を通わす前の主人公と同じく、世の中を悲観的な目で見ているが、彼は主人公とは対照的な最期を迎える。彼はドゥーニャを愛していたが思い届かず、拳銃自殺を選ぶ。ニヒリズムが法的な罪ではないにせよ、悲惨な答えに行き着いてしまうこと

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    2025年05月01日
  • カラマーゾフの兄弟(上)

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    まだ星はつけれない。だって上巻しか読んでないんだもの。
    現時点での感想は、登場人物が多すぎる!ってことだね。なかなか読むの苦戦したもんです。
    長男ドミートリィ、次男イワン、三男で主人公のアレクセイの中では、1番アレクセイが腹の底が見えない感じがありますね。
    宗教的な物語なので、日本人としては感覚的に掴みづらい部分も多いのですが、価値観がほんとに違う感じが大変興味深いです。
    大審問官はすごかった。
    どうすごい、何がすごいってのはちょっと言葉にするだけの語彙力がなくて悔しいな。
    とりま中、下も読みたい。読んだくる。めっちゃページ数多いけど。

    はい、全部読み終えたので星つけました。下巻まで読むとこ

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    2025年08月10日
  • カラマーゾフの兄弟(下)

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    ネタバレ

    酷い親を持った子の思想形成のパターン、として読んだ。
    何を拠り所に生きていくか。
    ドミートリーは純粋さと情熱、イワンは知性と思想、アリョーシャは敬虔さと素直さ、スメルジャコフは狡さ。
    最後のアリョーシャの演説でふと涙が出てしまった。
    「いいですか、これからの人生にとって何かすばらしい思い出、それも特に子供のころ、親の家にいるころに作られたすばらしい思い出以上に、尊く、力強く、健康で、ためになるものは何一つないのです。君たちは教育に関していろいろ話してもらうでしょうが、少年時代から大切に保たれた、何かそういう美しい神聖な思い出こそ、おそらく、最良の教育にほかならないのです。そういう思い出をたくさ

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    2025年05月06日
  • カラマーゾフの兄弟(中)

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    ネタバレ

    ゾシマ長老の神秘性が、死後の腐臭によって最も容易く覆っていくのがゾワゾワした。世間って怖い。
    その後の闘士になった?アリョーシャは実際どうなってしまったんだろう。
    ミーチャへの尋問、受け答えがもうわけわからなくて好き。取り調べするほうも怒りを通り越して笑えてくるんじゃないかと思うくらい破綻してて好き(実際は破綻してなかったりするの…?)
    色々謎を残したまま、下巻へ。

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    2025年04月20日
  • 罪と罰 3

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    長大な物語を饒舌な会話の力で一気に押し切るという本作の技法は、現代のエンターテインメントにとっても参考になるだろう。読者にとっては、程よい長距離走のような読書体験であり、読後には大きな達成感が得られる。
    ただし、「殺人」というテーマの是非については掘り下げがやや不十分かもしれない。ソーニャへの悔悟に関しても、まだその入口に立ったに過ぎない。

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    2025年04月18日
  • 罪と罰 2

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    ネタバレ

    長大な物語を饒舌な会話の力で一気に押し切るという本作の技法は、現代のエンターテインメントにとっても参考になるだろう。読者にとっては、程よい長距離走のような読書体験であり、読後には大きな達成感が得られる。
    ただし、「殺人」というテーマの是非については掘り下げがやや不十分かもしれない。ソーニャへの悔悟に関しても、まだその入口に立ったに過ぎない。

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    2025年04月18日
  • 罪と罰 1

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    ネタバレ

    長大な物語を饒舌な会話の力で一気に押し切るという本作の技法は、現代のエンターテインメントにとっても参考になるだろう。読者にとっては、程よい長距離走のような読書体験であり、読後には大きな達成感が得られる。
    ただし、「殺人」というテーマの是非については掘り下げがやや不十分かもしれない。ソーニャへの悔悟に関しても、まだその入口に立ったに過ぎない。

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    2025年04月18日
  • カラマーゾフの兄弟(下)

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    ネタバレ

    書きたいことが山ほどあるので忘れないうちに箇条書きで残すことにする✒︎

    ・下巻の裁判のシーン、めちゃくちゃ面白かった。長々と書かれているけどスラスラと文字が入ってきて不思議に思うくらい。
    ・今の時代だったら杵の指紋から犯人を特定する形になるんだろうけど、まだ証拠を証拠として扱えない時代...。こういう結末を迎えた事件も多かったんだろうな。
    ・この長さになるとつい上巻の内容を忘れがちなんだけど、中下巻にもちゃんと全て関わってきていて感嘆した。マジでどうやって書いたんだろう。

    ・ミーチャの罪が確定するところや、無罪であっても有罪であっても罪を受け入れるシーン、各個人の良心の呵責を見ると、本質

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    2025年04月12日
  • ステパンチコヴォ村とその住人たち

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    都会で暮らす「私」は、育ての親である「おじ」が大変な状況に置かれていることを知り慌てて里帰りをする。
    そこで出会う様々な人々に振り回される「私」と人がいい「おじ」との二日間を描くドタバタ笑劇

    人を疑わず、学者を崇拝しがちなおじを好きなように操る、学者を名乗るフォマー。そのフォマーなしでは生きていけなくなっているおじの母である将軍夫人。この2人から叔父を助け出し、実家を平和にする話……かと思ってよんでいたので、まぁ、びっくり。そういう方向かぁ。これは喜劇だわ(笑)→

    ドストエフスキー初期の作品らしいこちら、いい意味で勢いがあって、圧倒される。個性的なキャラクターがたくさん出てきて、なんか目が

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    2025年03月22日
  • 罪と罰(上)

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    人間の欲、思想、価値観の違い、生き方の難しさを描いたドストエフスキーの名作。
    主人公、ラスコーリニコフは貧乏な大学生、彼がなぜ金貸しの婆さんを殺害したのか、途中までは金が欲しいだけかと思っていたが、読み進めるうちに彼の複雑な思想によるものだとわかった。世の中、きれいごとだけではなく、また人の中には複数の人格がいるという、人生を表した物語のように感じた。下巻は、ラスコーリニコフに罰が下るのかどうか、気になりながら進めることとする。

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    2025年03月17日
  • 地下室の手記

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    ネタバレ

    自分を受け入れてほしい崇拝してほしいという気持ちをもうやめてくれと思うくらい爆発させる。そうでない自分を受け入れる事がどうしてもできない。見ててやめた方がいいのにと思っていると鬱屈した思いは弱者へ向けられる。自分も若いころよく知りもしない男性からこんな態度をとられたことがあるような気が。。嫌な男だと読んでいたら最後の言葉で自分を振り返る事になった。

    いつかまた時間がたったら読み直したいと思った。ドフトエフスキーは面白い。

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    2025年02月28日
  • 罪と罰 2

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    一巻に比べかなり物語の解像度 (犯行動機、哲学的な背景)が高くなってきたが、まだイマイチ犯行動機がしっくり来ない。新しい考えを実現させるためには犠牲者を出してかまわないという持論をラスコーリニコフは持つが、ラスコーリニコフの持つ新しい考えが何か分からず、またそのせいで老婆が殺されたという因果関係もまだ理解できない。これからどうなるのか展開が楽しみ。
    それはそうとやはり解説が詳しくて素晴らしい

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    2025年02月28日