ドストエフスキーのレビュー一覧

  • カラマーゾフの兄弟〈4〉

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    裁判の話が長かったけれど、それぞれの証言や発言は面白かった。
    3人の子どもたちにはそれぞれ高潔なところがある。
    それなのに、彼らの父親にはそれを感じることができない。
    イワンが最も父親を憎んでいたのだろうと感じる。
    そして、スメルジャコフはその憎しみに共鳴して、イワンに近づいたのだろう。
    スメルジャコフの濁り方は半端ではない。
    その理由もわかる気がする。
    それぞれの登場人物の心理が、行間からあふれてくるようで、とても面白かった。

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    2026年01月06日
  • 未成年(下)

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    ドフトエフスキーの本を読んでみたくて初挑戦に選んだ一冊。
    登場人物の名前を覚えるのがとにかく大変で、上巻を読むのはかなり時間がかかりましたが、下巻になると少し楽しみながら読めた気がします。とにかく読みきった!という達成感が大きかったです。

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    2026年01月04日
  • カラマーゾフの兄弟(上)

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    登場人物が揃いも揃って饒舌多弁。芝居がかった口調でなかなか読み進まない。そして延々と人に頼まれた動きしかしない主人公。

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    2026年01月03日
  • カラマーゾフの兄弟〈2〉

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    ものすごい宗教色の強い話。
    日本人には考えられないほど、彼らにとってキリスト教の思考というのは重大なのだ。
    私には、わからないことをこねくり回しているだけのようにも見える。
    いろんな矛盾の解決を図っているようだけれど、矛盾がある時点で何か嘘やごまかしや都合のいいものが混じっているように見える。
    そのまま受け止めるしかないものに、変に意味をつけようとし、勝手に難解にしているだけのように見える。
    意味なんてない。
    そんなふうに思えないところが、傲慢でもあるように感じてしまう。

    ゾシマ長老の、決闘の話がよかった。

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    2025年12月31日
  • カラマーゾフの兄弟〈1〉

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    登場人物がやたらと多い。

    フョードルは、なんと軽率で信頼のおけない放蕩な父親なのだ。
    口が嘘をつくままにする。
    面倒くさいだけの関わりたくない人間だと感じた。

    ミウーソフも、単純で押さえの効かない性格で、損をしている。

    第2編の会合、いる?
    意味ある?
    根本的にそこがおかしい。
    しかし、この場面で、それぞれの人物のキャラクターが浮き彫りになったと感じる。

    父親と長男で女を取り合う、その壮絶なさまが滑稽ですらある。
    お盛んなことで。
    なんというか、日本ではなかなか生まれない筋の話だという気がする。

    様々な視点から読み解き考えることのできる作品なのだな、と感じる。
    名作たる所以だ。

    ★父親殺しの話。まあ、ろくでもない父親で。子どもと父が女を取り合う。双方金使いあらすぎ。ミーチャは殺していないらしいが、有罪。スメルジャコフが殺したとしても、結局父親殺しの話になるんだろう、多分。

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    2025年12月26日
  • 地下室の手記

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    なかなかの難解さだが、読ませる。

    『すべての率直な人間、やり手タイプは、愚鈍で足りないがゆえに活動的なのだ。これをどう説明したものか? こう説明しよう。あの連中は、愚鈍さゆえに手近な二義的な原因を根本的な原因だと思いこみ、かくして、自分の為すべき仕事に対する揺るぎない根拠を見出だしたと、他人より素早く容易に確信し、それで気持ちが落ち着いてしまう。』

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    2025年12月22日
  • カラマーゾフの兄弟(まんがで読破)

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    原作のカラマーゾフの兄弟を読んでみたいけど、文量も多いからあらすじを知りたくて手にしたマンガ。

    親子の関係、兄弟関係、主従関係、女性関係、相続絡み、お金、、、昔も今も同じようなことが悩みの種だったり、トラブルの種だったんだなと感じる。

    改めて原作を読んでみたいって思った!

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    2025年12月17日
  • 悪霊 1

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    ネタバレ

    『罪と罰』を読んだときのような引き込まれるような感覚はないかな。まだ長い物語の序章のような展開で登場人物の紹介と事件に向けた伏線をはりまくってる状態なので仕方ないかな。後半になって濃い目のキャラクターたちが登場してきて2部に進むのに期待が持てる。解説が分かりやすくて良いな。光文社の古典新訳文庫は良い。

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    2025年12月04日
  • 罪と罰 3

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    殺人を許される人がいるというか、大義のためには誰かが死んでも仕方ないだけなのでは。勧善懲悪は好きだから主人公には少し同意した、デスノートも同じ系譜なんだね。でもその大義っていうのも一方向的な価値観だから傲慢な勘違いの可能性もある、結局結果を出した人の行いが正当化されるって事なのかな、世知辛い。

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    2025年11月06日
  • 罪と罰 下

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    裁かれたのは罪だけではなかった。――ラスコーリニコフはついに犯行を告白し流刑の地シベリアへ送られる。だがそこで彼を待っていたのは罰よりも「再生」だった。愛するソーニャの献身が凍てついた心に光をともす。理性の正義に溺れた青年が苦しみを通して初めて人の温かさを知る。ドストエフスキー『罪と罰・下』は語る。救いとは法の外にあるもの――赦しとは他者の涙を見つめる勇気なのだと。

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    2025年11月01日
  • 罪と罰 上

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    貧しさは人を狂わせるのか。――若き大学生ラスコーリニコフは正義を掲げ老女を殺す。だが彼の心を支配したのは理屈ではなく罪悪感だった。人を裁く資格が自分にあるのか、神はどこにいるのか。ドストエフスキーの『罪と罰』は社会の闇よりも人間の心の闇をえぐる。懺悔と赦しをめぐる物語は現代の私たちにも問う。正しさの名で他人を裁くとき私たちはラスコーリニコフにどれほど似ているのだろう。

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    2025年11月01日
  • 罪と罰(下)

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    ネタバレ

    読み終わったあとの解放感が凄かったです。
    当時のロシアの情勢を知っていたらもっと楽しめたかも?
    私の学がなさすぎて…!

    ラスコーリニコフ自身、一応罪を認めたということですかね?
    本作は「罪と罰」の罪の部分が強いイメージです。
    物語が終わった旨で括られていますが、続きがあるとしたら、罰の部分はもっとしんどい気がします。

    ラスコーリニコフ程ではなくとも、彼との共通点を見つけては1人焦ってました(笑)
    光属性のソーニャといることで、その罰に苦しむか、きちんと更生されるか…。
    後者であってほしいですね。

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    2025年10月26日
  • 死の家の記録

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    ネタバレ

    読むのにとても時間がかかった。内容は非常に面白いが、時系列がバラバラで、実質短編集のような内容である。
    登場人物一人一人に魅力的な個性がある。
    これが事実をベースとした話だということは驚きである。囚人の入れ替わりとか、お酒の密輸とか、現代だと考えられないようなことが行われていたと知った。
    監獄の中でどのようなことが行われていたのかを知るのは、歴史的な意味でも楽しかった。
    監獄周辺地域との交流が盛んだというのは面白い。

    監獄の内にも外にも心優しい人がいて、微笑ましかった。もちろんイヤミな人もいたけど、このような人達の助け合いは心の支えになったんだと思う。

    ドストエフスキーもそうだが、他のロシア人作家の小説には「ロシア的」という文面が頻出する。これはどういうものなのだろうか。他の外国人作家で「〇〇的」というのはあまり、みたことがない。なぜ、ロシア人作家はそれをよく使うのか?

    アキム・アキムーイチ愛らしい。現代にも通じることだが、外の世界で労働するより、刑務所の中で作業をしたほうがマシな生活ってあると思う。彼がその代表例ではないか。

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    2025年10月01日
  • 貧しき人々

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    カラマーゾフの兄弟を一年位前に読んで以来のドストエフスキー。
    この『貧しき人々』はドストエフスキーの処女作といわれる。
    それ故か、往復書簡という体裁をとっているためか、これまで読んできた罪と罰、死の家の記録に比べ断然読みやすい。
    が、短編ということもあるためか、物足りなさを感じる。

    下級の官吏と不幸な身の上の若い女性との往復書簡で話が進んでいく。
    二人とも貧しく、世間から追いやられたようにひっそりと暮らしている。
    これは、恋なのか、親子のような愛情なのか?
    往復書簡ということもあり、二人の詳しい背景、関係性などがぼんやりとしかつかめない。
    それでも、不幸に暮らす人々の生活、ささやかな幸せなどが目に浮かんでくる。
    ただ、その手紙のやりとりの中でも、驚くほどの善良な心があるかと思えば、激情的な言葉などが浴びせられたりと、ちょっと首を傾げたくなるようなところも。
    ただ、それが人間の実態なのかな。
    手紙とは、心のままに書くと感傷的になるもんだしな。

    この処女作は、ゴーゴリの「外套」のパロディとも言われることがあるらしい。「外套」もずいぶんまえに読んだけど、また読み返してみようかな。

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    2025年09月27日
  • 賭博者

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    ネタバレ

    破滅する話なんだろうかと恐る恐る読んだ。
    お金をめぐって、ごちゃごちゃとした人間関係がややこしいと思っているときに登場した、アントニーダおばあさんの印象は強烈だった。竹を割ったような性格で、これは好きになってしまう!
    でもそのおばあさんですらルーレットに魅入られてしまったのはショック。ギャンブルにのめり込んでしまう人の心理とはこういったものなのかと恐ろしい思いがした。人はこうやって依存症になっていく。嵐のように登場して去っていった、一番記憶に残る人物だった。
    アレクセイは自らをポリーナの奴隷と言ったり、口だけはさも愛しているかのように言うのだが、実際は大して愛していないことは見るも明らかだった。振り回しているのはアレクセイの方だ。
    側から見た、身の破滅という印象とは裏腹に、アレクセイは何かまだ希望に縋っているラストが哀れ。ルーレットで勝ってもきっと満足できないと思う。
    読書ガイドによると、アレクセイが稼いだ二十万フランは現在の日本円にして六千百万円にあたるとのことで、それは狂うのも当然かと納得した。

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    2025年09月18日
  • 白夜

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    映画から。ブレッソンが原作を自分の映画文体に落とし込むのがいかに上手いかが分かって良かった。こちらはかなりサッパリしていて絶望感は少ない。どちらにしろ私が抱いているドストエフスキーのイメージとは全く異なるのだが。妄想の詳細をことごとく台詞で語り尽くすところは狂気に近い。

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    2025年09月09日
  • カラマーゾフの兄弟(まんがで読破)

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    ネタバレ

    オーディブルで車中、朗読で聴き始めたが、いつの間にかBGM化してしまい、全く頭に入ってこないため、「もう一度最初から」というリセットを数回繰り返した。少しずつ映像が浮かんでくるようになるが、地道な作業が必要であることが分かる。

    次にこのオーディブルの原本=岩波文庫(米川正夫訳)を4冊購入し、オーディブル聴きながらテキストを読むことをトライするも、最後までというより第一巻の終わりまで到達するまでに、根負けしてしまい挫折した。

    というわけで、ハードルをおもい切り下げて、こちらでまずは粗筋を把握することとしました。どなたかが感想で書かれていたのと同じく、「こんな話だったのね」というのが本書の感想。またどなたかが書かれていたように「ドロドロの昼ドラ」観も感じられました。

    原本第一巻には、「貪婪淫蕩な父フョードルの血をうけた三兄弟-激情にまかせ放縦無頼の日々をおくるドミートリィ、徹底した無神論者の理性人イヴァン、そして無私の愛に満ちた敬虔純真なアリョーシャ、僧院での一族の会合から、雄大深遠な思想のドラマの幕はあがある」と紹介されている。

    この父に、この全く異なるタイプの三人の息子であることが面白い(マンガだとキャラの違いが明確でわかりやすい)。こういうオヤジだと、子供の生き方はそれぞれの道に独立独歩となるものなのか・・・。

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    2025年08月25日
  • 白夜

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    まず、会話がギャグ漫画かってぐらい突拍子がないし、そんなこと言わないだろーってツッコミながら読んでた。まぁそれはそれとして面白くはあるが。
    恋愛小説の世界一簡易的な本、みたいな小説。もはやすべての恋愛小説はこれぐらい軽くていいのではと個人的には思わされた一作。

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    2025年08月13日
  • 罪と罰 3

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    先に『カラマーゾフの兄弟』を読んでいたので、比較的読みやすかった。

    内容としては、様々な「罪」と「罰」が登場し、罪とは何か?罰とは何か?を常に考えさせられる作品。
    俗世界における「罪」は、ラスコーリニコフが犯したような強盗、殺人といったものが先行するが、作中においては、キリスト教や聖書の中での「罪」も登場する。
    ラスコーリニコフは殺人を犯すが、強奪した金品には一切手をつけることがなかった。殺人を犯した瞬間から精神に異常をきたしたためであるが、良心の呵責に苦しんだというよりも、罪の露呈を恐れたというふうに見える。ラスコーリニコフの罪は、アリョーナを殺したことよりも、リザヴェータを殺したことにあるように思われる。
    ラスコーリニコフの主張では、天才がその才を発揮するための犠牲として行われる殺人は不可抗力であり、許されるべきであるというものだが、アリョーナを殺すことで得られる三千ルーブルの言い訳としては通っても、リザヴェータを殺したことの言い訳としては通らないだろう。リザヴェータの殺人は全くの偶然であり、目撃者の隠蔽に過ぎないからである。このことから、ラスコーリニコフの苦しみの原因は強盗殺人そのものではなく、リザヴェータ、つまり罪のない命を不必要に奪ってしまったことに起因するのではないだろうか。
    ソーニャに罪を打ち明けたのも、ソーニャがリザヴェータと親しい仲にあったことを知ったことが大きな影響を与えたのではないだろうか。リザヴェータの代わりに、ソーニャに赦してもらうことがラスコーリニコフにとっては重大な意味を持っていたのではないかと考える。

    その他、スヴィドリガイロフの死も、強烈な印象を与える。ポルフィーリーとスヴィドリガイロフはどちらも、ラスコーリニコフの殺人を確信しており、それぞれラスコーリニコフに迫るが、スヴィドリガイロフのそれは一種の下心を纏っている。ドゥーニャと結婚するための脅し文句として殺人の秘密を仄めかすのである。スヴィドリガイロフといえば、妻のマルファを亡くしたばかりであるが、マルファの死にも疑問が残る。殺人ではなく自然死とされているが、スヴィドリガイロフが殺したのではないかと疑わせる要素がふんだんに撒き散らされている。何かを手に入れるための手段として殺人を選んだという点でラスコーリニコフとスヴィドリガイロフは同類と言え、ラスコーリニコフにとってはそれが恐ろしく思われるのである。
    ドゥーニャから拒絶されたスヴィドリガイロフは自殺してしまうが、これはスヴィドリガイロフの「罪」に対する「罰」なのだと考えられる。ドゥーニャを手に入れるために罪なき命であるマルファを殺したスヴィドリガイロフが、ドゥーニャと結ばれる訳にはいかないのである。

    ラスコーリニコフはかなりの情状酌量を得て服役囚となるが、彼が苦しむのは肉体的刑罰ではなく、自分自身のプライドに対する苦しみである。そんなラスコーリニコフを救うのがソーニャであり、ソーニャへの愛によってラスコーリニコフは救済を得る。スヴィドリガイロフとラスコーリニコフの違いは、罪の告白と懺悔の有無なのか、ラスコーリニコフとソーニャはこれから幸せな7年間を過ごすかもしれないということが仄めかされて、物語は終わる。

    最終部で突然登場したウイルスの存在はかなり異質であり、目を引くところであるが、ウイルスによる疾患が人々の思想を左右するというところがSFめいていて面白い。いかにもロシアらしいような気もするが、ウイルスによって人々が選別され、ウイルスに感染しなかった一部の人間だけが正しい思考を持ち続けるというところは、ラスコーリニコフの主張する一部の天才に権利が与えられるというものを彷彿とさせる。
    本作においては、神を信じるもの全てが救われるというカトリック的なキリスト教ではなく、ロシア正教会におけるキリスト教のあり方が支持されているのだろうか。キリスト教に馴染みがないため分からないが、ドストエフスキーの思想を一部垣間見たような気がする作品であった。

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    2025年08月09日
  • 地下室の手記

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    正直私の読書力が低く、この本の面白さを完全には理解できていないと思います。特に独白部分は意味がわかっても頭に染み込まないように感じてしまいました。
    ストーリーはかなりぶっ飛んでいて、主人公の行動や考えがかなり理解できません。しかし、時々共感する部分もあり、それはそれで心が辛かったです。
    旧友達への酷い行動も意味わからないし、リーザに対して説教厨になる意味もわからなかったし、アポロンに強くあたる意味もわかりません。常に何かに不満があって爆発しそうな中でリーザに対してだけ自分の弱いところを見せてしまう失態も犯す人間臭すぎる男の訳のわからない話がとても面白かったです。
    最後はリーザに金を握らせることでリーザに会えなくなるという悲しい終わりでした。
    もっと前段部分が理解できていればこの物語をより楽しめたんだろうな、と悔しい気持ちが溢れてます。

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    2025年08月02日