今村翔吾のレビュー一覧
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ネタバレ 購入済み
くらまし屋人の為に再び無賃働き
二人の女方の歌舞伎役者が、煌びやかに華やかに「娘道成寺」を演じて評判を博していた時代だった。一人は浜村屋瀬川菊之丞、もう一人は天王寺屋中村富十郎である。今回、この歌舞伎にまつわる物語だ。
浜村屋は5年前に菊之丞が亡くなると、主役の後継ぎが年端もいかない若者に代わり、未だ芸も未熟であるため、脇役の優秀な役者が浜村屋を去るなどあり、益々浜村屋は落ち目となった。浜村屋の台所を預かる将之介がこれを立て直そうと、米の先物取引に手を出したが、失敗して大損した。家を売り払って損失を埋めたが、浅草の見窄らしい家宅で稼業をかろうじて続ける始末だった。
そんな時に、浜村屋と天王寺屋との湯島天神の宮地芝居合戦の噂が流れた。天王寺屋を応援する豪商越後屋が、贔屓筋を煽って娘道成寺の出来映えに勝敗を付けるということだ。その中には幕府の幕閣、重鎮が含まれる。
くらまし屋の堤平九郎は、目黒の五百羅漢寺の置き手紙に基づき、早速浜村屋の二代目吉次と接触し話しを訊いたが、その内容は死人を現世に戻してくれとの依頼で、まるでおとぎ話ようなものでその場で即、断ったのである。
平九郎はこの依頼の内容や辞退したことを、仲間の赤也と七瀬に伝え、その場では皆了解した。だが、赤也は元々浜村屋の菊之丞の息子であり、親子喧嘩で抜け出たとはいえ、芸事が好きな上に役者に未練が残っていた。しかも、浜村屋の存亡に関わることでもあるため、何とか力になりたいと考えた。赤也等は合戦の中止を求めたが、勢いを止めることは出来なかった。
更に、浜村屋にとって不幸が続く。二代目吉次が、芸の上達祈願に愛宕山を訪れた時、階段から落ちて腕を骨折。役者が出来なくなった。
赤也は代役となり芝居合戦に出演する決心をするのである。
ただ、これにも邪魔が入る。道中奉行同心、篠崎瀬兵衛は、赤也が以前、中山道の蕨宿で鰔党一味の和太郎を殺害した罪でお尋ね者として、赤也を捕らえる構えを見せていた。
また、虚が、幕府にいる上役の命令で芝居合戦を取り締まるため、怪力で巨体、金棒を使う九鬼段蔵を使って赤也を殺す算段を企てた。
しかし、いずれの策謀は七瀬の舞台の細工と平九郎の太刀の腕により阻まれて、赤也は歌舞伎を無事演じて観衆を魅了した。浜村屋を助けたのであった。
物語は回りくどく、とても長い。でも上手く詳細に書かれており、読み応え十分な物語だった。 -
Posted by ブクログ
豊家に仕える五奉行。
長盛、長政、正家、玄以、三成。
それぞれ秀吉との出会い。
守っている、心ざしの奥にある譲れない信念。
まつりの壱 北野大茶会
土木担当 増田右衛門尉長盛
〜あなたの才は泰平にこそ使って下さい〜
まつりの弍 刀狩り
司法担当 浅野弾正少弼長政
〜刀を攫いとうござる〜
まつりの参 太閤検地
財政担当 長束大蔵大輔正家
〜あなたの才はこれです〜
まつりの肆 大瓜畑遊び
宗教、朝廷担当 前田民部卿法印玄以
〜ちょうすく孫十郎〜
まつりの伍 醍醐の花見
行政担当 石田治部少輔三成
〜きっと一人では成せぬような難題を、共に乗り越えてゆく仲間となる〜
このあとに、やってくる豊家のいく末。
五奉行…。なんとも…。
別の戦のお話でした。 -
購入済み
歴史・時代小説は、歴史的事実(?)という枠の中での創作という難しさがあると思っています。それも松永久秀という有名な武将を取り上げることは、より枠組みが堅固と言ってよいと思います。
本作は、松永久秀の物語を縦軸に、久秀と織田信長の関係を横軸にしており、信長の一般に流布されている性格等と異なる一面をも書かれていて、良い作品と思います。 -
Posted by ブクログ
終戦記念日を間に挟み私は平家と源氏の戦いの物語を読んでいた。
この時期、メディアでは戦争の話が多く流れる。
日本国内でも古くから戦いが繰り返されていた。
戦う目的は、それぞれあっただろう。
ただただ勝って力を見せつけたい者
戦うこと自体が好きだった者
守りたい物があった者 などなど
この物語の主人公、平知盛は身体こそ弱かったものの頭が良く、こと軍師としての才能は抜きん出ておりあの源義経さえも一目置く存在だった。
彼の目指す世は、平家の存続だけではなく
互いが見張り合い、拮抗した三つ巴の世界。
命を懸けて、守ろうとしたものの答えは1000年後にある。物語の言葉を借りるならば
「ある者は勝者として、またある者は敗者として、綺羅星の如き男たちがこの時代を創った。彼らの生きた姿は、千年後の人々の胸にも刻まれます。」
今の世に伝わる「平家物語」や「吾妻鏡」
この物語の背景に生きた人々がどのような気持ちだったのか、その一片に触れたような気がした。 -
アクションは迫力満点
アクションは前作以上に迫力満点で、各キャラの決着が丁寧に描かれています。
終盤の展開は予想を裏切りつつも納得感があり、読後感は爽快。『天』『地』から続く疾走感とドラマ性は、エンタメ時代小説の頂点ともいえます。
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購入済み
エンタメ性抜群
息をのむバトルと心理描写、魅力的な新キャラが織りなす展開にページをめくる手が止まりません。一気読み必至です。
幕末の時代背景を活かしつつ、エンタメ性抜群で、漫画『バガボンド』や『鬼滅の刃』好きにはお薦め。完結編への期待が膨らむ傑作です。