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東日本の戦国武将23人を描く短編集。
長野業正、徳川家康、北条氏政、里見義弘、織田信長、
矢島満安、今川義元、最上義光、太田資正、武田信玄、
富田長繁、上杉謙信、津軽為信、佐々成政、金上盛備、
竹中半兵衛、宇都宮国綱、佐竹義重、蠣崎慶広、
伊達政宗、北信愛、前田利常、真田信幸
その武将の人生の一コマを切り取って描いたような、
味わい深い短編集です。それぞれが実に短い物語なのに、
その後にある史料・文献から得た想像力での創作は、見事。
主人公の視線、近しい者たちの視線が鮮やかに語る。
親子や兄弟、夫婦や男女、主従の、信愛と確執。
心情溢れる者が居る一方で、乱世の怪物も居る。
彼らによる、国のため、民のため、己のため、
愛する者のため、尊敬する者のための、喜怒哀楽の発現。
里見義弘と正妻になる女性。今川義元の運命の妙。
百匹の犬の伝令。佐竹義重の鬼に成り切った生き様。
武田信玄「暮天の正将」と上杉謙信「蒼天の代将」の心の交錯。
自らの兵法に完璧を求め、追求する竹中半兵衛の姿。
領地と己を守るための伊達政宗と前田利常の腹芸。
北信愛の妙案と心意気。真田で始まり真田で終わる物語。
読後、これらの武将の評伝を読みたくなってしまう、誘いも。
でも、その前に西日本編を読まなくちゃ。
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1話10分で読める短編集。
ちょっとした合間時間に読めて、「もうちょっと読みたい!」と思わせるさじ加減が絶妙。
都道府県ごとに1人ずつ歴史上の人物を取り上げる、ならともかく、
「戦国武将」に限定するあたりがすごい。
超有名武将でも、超有名エピソードの裏側を独自の解釈で描くなど、
筆者のリサーチ力とイマジネーションが冴え渡っている。
ほぼ同時代の人物たちなので、
互いに影響を及ぼし合っていることもしばしば。
武田信玄「暮天の正将」上杉謙信「蒼天の代将」
竹中半兵衛「完璧なり」黒田官兵衛「未完なり」(※黒田は西日本編)
など、タイトルも内容も響き合っていてしびれる。
かと思えば、「風の中のレラ」のような冒険小説風の作品もあって、
しかもどうやらこのレラは、別シリーズの登場人物らしい。
同じような仕掛けがまだ隠されているのかも。
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新作紹介で見た時正直?疑問しかなかった。また発売されて実際に手に取ってみても?どうしても違和感があった。それは著者作品の時代背景や人物描写、登場人物の心の機微、ここまで深く表現できるのか、という今村ワールドの大フアンの私としては23作の短編小説どれぞれに物足りなさを感じるのではないか?という不安であったかもしれない、しかし実際に読み始めて正直驚いた!それぞれから著者作品の世界観が伝わってくる、それどころか歴史上名前は聞いた事はあるし、どういう役割を果たしたか、という知識はあっても、小説の主人公として描かれる事のなかった武将なども息遣いが伝わってきそうなほどしっかりと描かれている。これはこれで圧巻と言うしかない。読後すぐに「西」を買いに行く!
幼い頃、お寺の和尚さんが縁側にて日替わりで語りかけてくれる様なホッコリする印象をうける!
中でも上杉謙信、前田利常、北信愛などの話は良かった!
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期待通りの作品でした。やっぱり今村先生の本は面白いです。主人公の目線で書いてあったり、その武将を違う人の目線で見るなどいろいろな書き方があってとても面白かったです。ちなみに僕は西日本編より東日本編の方が面白かったです!
戦国武将伝 東日本編 TOP10
⑩松斎の空鉄砲 北信愛
⑨猿千代の鼻毛 前田 利常
⑧竹千代の値 徳川 家康
⑦裸の親子 最上 義光
⑥暮天の正将 武田 信玄
⑤武州を駆ける 太田 資正
④完璧なり 竹中 半兵衛
③頂戴致す 伊達 政宗
②汁かけ飯の戦い 北条 氏政
①阿保に教えよ 織田 信長
さすが今村先生っていう感じの本でした!【小5】
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群雄割拠の戦国の世。日本各地で家の為、主家の為、意地の為、友の為に命を賭す男達の物語。
47都道府県それぞれに1人、縁のある武将を取り上げた掌編小説集。熱くて、愉快で、時にたぎる23編。今村先生、流石です!蠣崎慶広編が特にお気に入りです。
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都道府県の武将を描く掌編集の東日本編(23編)。
西→東の順で読みましたが、各編独立しているので、どこからでも大丈夫な構成です。
ケレン味たっぷりの上杉謙信と武田信玄の話がよかったです(この2人はできれば近いタイミングで読むのをオススメします)。
知らない武将もたくさん出てくるのですが、だんだん慣れてきてスルスル読めるようになりました。
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戦国武将伝、東日本編。武田信玄、上杉謙信を始めビッグネームが溢れているが、竹千代時代の家康と信長の場面は大河ドラマより見せ場だった。また著名な武将の隠された人間性も初めて知り、僅かのページなのに膨らませて描かれた今村氏の力量に今更ながら感服。個人的には武州太田資正の項がほのぼのとして好きだった。
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各都道府県に所縁のある戦国武将を題材にしたショートショート小説。
誰もが知る武将だけでなく、初めてその存在を知る人物を主軸においた作品もありいろんなテイストで楽しめます。
ただ、短すぎて頭のなかでいろいろなイメージを膨らますことは難しく「呼んで終わり」な部分もあります。
ともあれ、都道府県所縁の武将のチョイス、創作の大変さが読み手にも伝わりました。
著者には賛辞を送りたいです。
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誰もが知る有名な武将から、マイナーな武将まで四十七都道府県の戦国武将を切り取った短編集。
東日本編と西日本編でついになる話もある。
例えば武田信玄「暮天の正将」と上杉謙信「蒼天の代将」、竹中半兵衛「完璧なり」と黒田官兵衛「未完なり」。
生きるか死ぬかの狭間で見せる武将の凄み、はたまた時折見せる人臭さ。
毛利元就の三本の矢、石田三成の三杯の茶の有名なエピソードをもとにさらに捻られた話や、桶狭間で討ち取られる今川義元の違う話など、それぞれの武将が生き生きと活躍する。
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先入観か…西に比べ、東は厳めしい印象を受けた。主君から家臣、親から子、はたまた好敵手に捧げる優しさ。余裕が無い戦乱の世で人を思い遣る23人の武将たちを仰ぐ。真田絡みの長野業正で始まり、真田信幸で締める。今村先生、心憎いです。
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知っている名前も知らない名前も盛りだくさん。西から読むか東から読むか迷って東からにしました。武田信玄と上杉謙信の不思議な絆は読んでいてやっぱり楽しい。子供との喧嘩をお風呂で和解するお話もあって、今も昔も変わらない所もあるんだなぁと妙に嬉しくなったり。北条氏の汁かけ飯の話に笑ってしまったり。短くても楽しめる章と、もう少し読みたい章があって、ここから誰かがまた今村さんの長編に繋がっていけばいいなぁ、と思った読後。西日本編へ。
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これはダメだわ
これは良くない
47都道府県それぞれに縁の深い戦国武将を取り上げたショートストーリーを東と西に分けての『戦国武将伝』
企画としてはすごいな〜とも思うし、こんなことができるのは今村翔吾さんくらいだわ!とファン心理爆発で贔屓の引き倒しなんですが、良くない
さすがの今村節で全部面白い!ことごとく面白い!ハズレなし!ほんと良くない
だってあれよ?
全部これこっからさらに面白くなりそう!ってとこで終わってたり、これ膨らましたらかなり面白い長編できんじゃね?ってものばっかりなのよ!
辛い
なにこのお預け状態
ペットのワンちゃんが「待て」を覚えたのが嬉しくて何回も「待て」しちゃって延々とご飯を食べさせない飼い主か!
そしてわいは忠実に「待て」し続けるかわいいワンちゃんか!
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名のある大名や武士だけでなく、歴史の表舞台に登場しない人物にスポットを当てた興味深い本だった。東日本それぞれの県にまつわる武将を描く手法も面白い。
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オムニバス形式で一話一話は本当に短いんだけど、戦国ものらしく胸が熱くなる話も多く、大変良かった。
隙間時間に少しづつ読めるのもいい。
個人的には伊達政宗の話が一番好きだったかな。あと、最後の真田家の話は同作者の「幸村を討て」のスピンオフ的な感覚もあって良かった。
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全国48都道府県ごとに戦国武将のエピソードが10頁前後の短編で読めるシリーズの東日本編。西日本編は先に読んでいたので、どんな戦国武将のどんなエピソードを、どういう切り口で短編に落とし込むのかを楽しみながら読むことができた。各編の最後にエピソードの元となった史書の一部が引用されているのだけど、よくもその一文をキーにして、48編分の物語を捻り出せるものだなと、素直に感心。
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各都道府県1人ずつの戦国武将のエピソードを描く短編集。その東日本編なので20編以上の話。
それぞれの話は非常に面白い。
ただ、面白いだけにひとつひとつの話が短く感じる。編にもよるが、もう少し長いページ数でじっくり読みたい。
近県の話は微妙につながってることがありますね。
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誰もが知ってる戦国武将のそれぞれの有名なエピソードを膨らませて一捻り
上手いなぁ と思わせてくれる
まあ全国48都道府県毎に一人だから何人か苦しい武将がいて
そこはほぼ関係ない人物を持ってきてるのは御愛嬌
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東国の武将たち23人。
短いエピソードに武将の人となりが凝縮していて、思わずにやりとしたりそうだったのかと思ったり。知らない武将も多く勉強になりました。
武田信玄と上杉謙信の友情とも呼べる信頼が小気味良かった。
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短い原文から物語を膨らませる。
本当にこうだったら、面白いなというストーリーでした。
1つのエピソードが短すぎるので、少し読み応えがない印象です。読みやすいので、あまり歴史に詳しくない人は逆にいいかもしれないですね。
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東日本23県の特徴ある武将のエピソードにまつわる話をまとめた本作。300頁強で1県1名、計23人分もの話を収録しているため、1話に対してやや物足りなさを感じるものの、「すり替わった大名」「百匹の犬を飼う城主」「狂戦士化する武将」「風林火山を掲げる越後の虎」「鼻毛で守る国」など、ちょっと変わった話も多く、それなりに満足できた。マイベストは静岡の「義元の影(今川義元)」。東日本編の最後にはやっぱり真田信幸を持ってくるあたり、今村翔吾さんの真田愛を感じる笑
それにしても、多くの話に北条家がでてきており、東日本の各国において、いかに北条家の影響が大きかったかを窺い知ることができる。