あらすじ
即興で花をいける、5分の勝負。2人1組でエントリー。花をいける所作も審査対象。――高校二年生の大塚春乃はこの大会に惹かれ、出場を目指していた。だが生け花は高校生にとって敷居が高く、パートナーが見つからない。そんな春乃の前に現れた転校生・山城貴音。大衆演劇の役者だという彼は、生け花の素養もあると聞き……。高校生たちの花にかける純粋な思いが煌めく、極上の青春小説。
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主人公春乃が華道の大会に出るためのペアを探して出会った貴音と共に送る青春物語。
途中で三角関係が出てくるけれど、悪くなかった。
大抵は三角関係は面倒くさくなるけれど良かった。
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バトル形式の花の展示会、ぜひ見てみたいと思った。色や形のバランス、美しさ、などのお花の審美に加え、生けるスピード感やその場でのパフォーマンスなどが勝負となる。
今村翔吾さんの現代ものは初めて読んだが、これもいい。高校生の惚れた腫れたや、嫉妬などの機微、バトルの緊張感や、本番に向けた煽りなど、臨場感たっぷりに描かれているので、一気に読めた。
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全国高校生花いけバトル
青春時代に熱くなれるものがあるっていいなぁ。
静かなイメージがあった華道。バトルでは違って 花をいける所作も評価対象になるのも面白い。最終章ではバトルのライブ感が伝わってこちらも高揚して心が踊る。ハルノオト2人の良さと持ち味が活かされてて、関係性の変化にもニヤついてしまった。とても楽しかった。
著者の今村翔吾さんは歴史・時代小説イメージが強いけど現代小説もこんなにも面白く書けるの凄い。もっと著者の作品を読んでみたくなった。
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花活けバトルのことはニュースでみて存在はしっていました。
華道の知識が沢山でてきて難しく読みづらいといったことは全くなく、
主人公の花への愛情や大会にかける思い、
同じく大会にパートナーとして出てくれる相手との信頼や絆の深め方、主人公に優しくしてくれるライバル達や先生方相手のご家族等、キャラクターが魅力的且つ主軸の花活けバトルの花が鮮やかに彩ってくれる
読んでいるこちらも感情移入してハラハラしたり感動したり、ドキドキしたりと読んでいて楽しかった。
また主人公は普通の女の子かもしれないが、花を愛し、大会への思いを諦めないその輝きが素敵な人だと思えた。
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華道同好会唯一の部員の春乃と大衆演劇の役者の貴音がコンビを組み『全国高校生花いけバトル』出場を目指す王道青春小説で、作中の花の瑞々しさや生け花と江戸時代から続く大衆演劇の融合、大会の臨場感や二人の関係性など魅力的な要素が満載で最後までエモさ抜群だった。またどちらかというと静かなイメージが強い生け花にこんなにも熱い一面があるとは思わなかった。
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歴史小説で確固たる地位を築いている今村翔吾だが、現代小説、それも青春ものでもこんなに素晴らしい作品を生み出せるのかと感嘆してしまう。
これまで知らなかった華道という熱い世界があることを教えてもらった。
そしてそこに大衆演劇、江戸時代なども組み合わせてくるあたりも心憎い。
願わくば、このような青春小説を自身が青春を謳歌していた頃に読んでみたかった。
きっと、今の年齢で読んで感じたものとは違う感想を抱いたことだろう。
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全国高校生花いけバトル――高校球児の夏の甲子園に匹敵する、即興の生け花の舞台に挑む高校生たちの、一夏の煌めきのような一冊です。
主人公は高校二年生の大塚春乃。華道同好会たった一人の会員だけれど、花が好きだった祖母に見せるために、どうしても花いけバトルに出場したいと、一緒に出場してくれるパートナーを探し求める日々を過ごしていた。そんなところにやってきたのは、事情持ちの男子転校生。生け花の素養があるらしいが、家の事情で転校を繰り返し、進級も危ぶまれるほどの成績である彼は、春乃が勉強を教えてくれるなら代わりに花いけバトルに出ると言う。彼が再び転校してしまうまでの、一度だけの夏。青春をかけて花に向き合う一夏が、やってきた。
花いけバトルという生け花の大会を知ったのは、随分前だったと思います。制限時間は5分間、どんな花材や花器なのかは直前までわからず、その場で即興で作品を作り上げる競技。所作もパフォーマンスも審査対象で、会場の観客こそが審査員になる。きっと、文章で読むだけではイメージが付きにくいと思うのですが、今はかなり色々な動画が上がっているので、見てみると相当にハードな競技であると分かると思います。私は、テレビの情報バラエティーの番組で取り上げていたのを見たのが最初でした。本当に驚きました。開始とともにステージから飛び出していくバトラーの動き、その後持ってきた流木を思い切り叩き割っていた様に度肝を抜かれたのを覚えています。
この作品は、そんな花いけバトルに挑む高校生の物語です。
作品全体に、どこか瑞々しく香る花々のような雰囲気が漂っています。花が好きで、活けるのが楽しくて、それを大切な祖母に見せてあげたくて。優しくて一生懸命な主人公がとても可愛く、その中にすっと通った芯のようなものが見えるのがまた魅力的です。そして、彼女とともにステージに立つことになった転校生の山城貴音。彼の人生背景も、彼をとりまく”家族たち”もこれまた非常に魅力的で、どんどん登場人物が好きになっていきました。
どこかお互い不器用なところがある二人が、時間をかけて”パートナー”になって、お互いがお互いを信頼できる関係を作っていく様が、とても丁寧に描かれているように思います。キラキラした青春の日々を垣間見るようで、こちらまで栄養をもらった気分です。ハラハラどきどきさせられるところも含めて、とても楽しく二人の挑む大会を見ることができました。
素直に、青春っていいなあと思わされる作品です。この二人が今後どうしていくのかも含めて、余韻を楽しめる一冊でした。
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ほとばしるほどに青春小説。今村翔吾らしい魅力あるキャラクターたちと、もどかしい高校生男女の関係性の変化が実に読んでいて楽しい。
華道がテーマだが、主題に置かれているのが観客の前でパフォーマンス的に華道をおこなうイベントなので見せ場も多く、読んでいてワクワクする。エンタメの良さが纏まった作品。
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今村翔吾さんの作品を初めて読みました。歴史小説はハードルが高い…と思っていたところに見つけた現代高校生が主役の小説!しかも著者サイン本を手にできたのです✨
面白くてひきこまれてどんどん読んでしまいました。青春だ〜!ありありと舞台の様子が目に浮かびました。
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うぉぉぉお青春!!春乃と貴音がお似合いすぎて、終始ニヤニヤした。ふたりともかわいい。
さて、このまま続編の3年生編を読……えっ!?ないんですか!?
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今村先生の作品は時代物ばかり読んでましたが、この作品で改めて今村先生の凄さを感じました。
題材のユニークさと主人公とその相方の魅力、そしてストーリー、全てにおいて心を鷲掴みにされました。
高校卒業して数十年経ちましたが、昔を思い出して懐かしさと羨ましい気持ちになりました。
少し若返った気にもなれる素晴らしい作品です。
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生け花バトル全国大会を目指す男女ペアチームの青春物語!華道と大衆演劇めっちゃくちゃおもしろい!
今村先生といえば歴史小説、イクサガミも矛盾の話も完読して超大好きで、今はじんかんを読んでる途中ですが、こんな熱く切なくドキドキ青春物語ある意味恋愛ものジャンルもいけるとは、おみそれ致しました。瞼の母最高です。
青春ものの傑作
今村翔吾さんが青春小説を書くとこんな感じなんですね。
生け花を題材にしながら動きもしっかりある、さすがです。
お約束のストーリー展開と言えばまあそうですが、安心して最後まで気持ち良く読めました。
ただ今の時代、貴音みたいなのはすぐにSNSなんかで取り上げられて有名になっちゃうんだろうな、と思いました。
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いわゆる青春恋愛小説です。恋愛小説としては王道な感じだったと思います。
花道については読んでいて面白かったです。私がもともと知識がなかったのでとても勉強になりました。実際の大会をもとにされているとのことでそちらも気になりました。
登場人物ですが、男性キャラクターたちが生き生きとしていて引き込まれました。
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実在する「花生けバトル」がフューチャーされる話と思いきや、パートナーになる転校生の「仕事」も大きく関わってくるところが意外性があって良かった。
最後のバトルのオチには、思わず涙してしまった。一生懸命に工夫しながら、前に前に進む姿が眩しかった。
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登場人物たちが爽やかでみずみずしく、読んでいて心地よかった。華道にあまり関心はなかったが、これからは目を向けてみたいと思えた。何に限らず、こうした小説や映像など様々なメディア等の影響で何かの分野の裾野が広がっていくことはよいことであると思う。
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結構長い時間積んでた本をようやく読んだ。
以外と言っては失礼だがとても面白かった。
ゴリゴリの青春作品だが、文章がとても読み易く作者の個性が存分に出ていてととても好感が持てる。
内容にアッと驚くところは無いが兎に角センスが良い。
時代物ではないこの作品の内容の出来栄えにビックリした。
万人に読んでもらいたい作品。
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歴史小説ではない今村翔吾作品を初めて読みました。
即興花生けバトルがおもしろそうで観に行きたくなりました。
生花のことはさっぱりわかりませんが、そこは関係なく楽しめる読みやすい小説です。
これといった感動はなく、インパクトは薄く感じましたが、高校生っていいな〜と青春を楽しめました。
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「全国高校生いけ花バトル」を初めて知りました。
ぼろ鳶シリーズが好きな人は必読です。
青春とは今の私はかなり遠い距離がありますが、
今村さんのお人柄と筆力で充分楽しめました。
逆も然りで、本作が好きな方ならば、
ぼろ鳶も絶対楽しめるはずです。
こんなドラマみたいな青春、
本当にあるんだろうか。
でもあっても良いなあと思える一冊です。
夏に読めて良かったです。
読後もさわやか。
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時代小説のイメージが強い作者さんですが、初めて現代物の作品を読むかも。
花いけの物語なんだけど序盤はよくある始まり。人数不足で部活がピンチ、取引でイケメンが加入、意外な家業、横槍が入る。
わかりやすいパターンだなあと読み進めると、まさかの某作品とのリンク。何年か振りに久々に聞く名前。こっから試合に入っていくのだが一気に胸熱展開へ。生け花がテーマでこんなに盛り上がるのかと読むスピードが上がる。
恋愛展開もあまり濃くなくサッパリしてクドさがないのも、おじさん的にも読みやすかった。まとめは明るい展望過ぎる気もしたが気持ちよく締められていて良い。
ただ文面ではどうしても生け花や舞台のイメージが湧かず(自分の想像力不足が問題)、やっぱり映像化してほしいな。できれば実写化。してるのかな?
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今村翔吾さんの青春モノ。
時代小説のイメージが強い作家さんだけに、仕上がりが気になって手に取りました。
5分という制限時間内に即興で花をいける「全国高校生花いけバトル」。
主人公・春乃はこの大会に惹かれ、出場を目指してパートナーを探すも難航する毎日。
そんな春乃の前に現れたのが、転校生の貴音。
大衆演劇一座の息子でもある彼は生け花の素養もあると聞いて、春乃は貴音に“花いけバトル”出場の勧誘をするのですが・・。
スカッと爽やかな気持ちになれる、どストレートな青春エンタメストーリー。
春乃の“花いけ”にかける熱い思いと、パートナー・貴音との関係性が徐々に深まっていく過程が好ましいですし、予算がなくて生花を使っての練習ができなかったり、心無い妨害を受けてしまったりという困難を乗り越えて、大会を目指して心を一つにしていく二人の姿に全力でエールをおくりたくなります。
プロットとしてはベタかもしれませんが、この“起承転結”のわかりやすさが、結局素直に楽しめちゃうんですよね~。
ちなみに、大衆演劇の役者でもある貴音の芸名が「八代目彦弥」というのですが、今村作品の読者ならここで“ん?彦弥・・?”とピンときて、さらに貴音の所属する〈山城座〉の演目「花纏」でもう確信するのでは・・。
そう!あの“ぼろ鳶組”とのリンクに思わずテンションが上がってしまった私です。
そして、“花いけ”バトルの大会の様子も臨場感たっぷりに描かれていて、役者ということを活かした貴音のパフォーマンスには私も観客になったように惹きつけられました。
さらに最大の注目ポイントは、強敵である華道の家元の御曹司・丸小路秋臣との対決ですね。
まさに貴公子(秋臣)VSヒーロー(貴音)といった感の勝負は、“花いけ”だけではないラブ要素も絡んで、ホントにもう、どんだけ盛り上げるんよ~!と熱くならずにいられませんでした。
ということで、若者たちと共にお腹いっぱい青春を堪能させて頂き、すっかり満足でございます。
読後、実際に開催されている「全国高校生花いけバトル」の動画もチラ見させて頂き、機会があれば直接会場で大会を観てみたいと思った次第です~。
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高校生の花いけバトル、ワクワクするような大会にたった1人しかいない生け花同好会の春乃は相手探し。転校生の貴音と勉強を教えることと交換条件にペアになってもらう。そこから先はボーイミーツガールの王道。ライバルたちも個性豊かで素敵だった。それよりも5分で竹切ったりとか本当に完成させられるの?って思った。
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「全国高校生花いけバトル」
これは、5分間という限られた時間の中、2人1組で即興で花をいける戦いである。ここに挑むは、大会に惹かれた春乃と、役者である貴音の男女2人。春乃がパートナーを探しなかなか見つからなかったときに、貴音が勉強を教えてもらうという交換条件として大会に出場することになるという経緯であったが、2人の大会にかける熱意にこちらも熱くなる。
生け花の美しさだけでなく、花を生ける所作や観客への魅せ方も重要となる。5分間がまるで1つのストーリーのように織りなされ完成される作品に、高校生の青春が、花にかける想いが詰まっている。
文章から溢れ出す色とりどりの花に、目の前に迫ってくるかのように感じる作品の描写に、生け花に詳しくないのにもかかわらず百花繚乱のごとく美しくそこに在る花々を私の頭に焼き付けた。
あっという間に読み終えてしまうほどの疾走感でありながら、青春の煌めきや花のかぐわしさや美しさが心に残る1冊だった。
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ネットフリックスのイクサガミの原作者で
塞王の盾の作者でもある
イクサガミの原作は読んでないがドラマは観た
なかなかひどい内容で、原作読んでないけど、ファンは観ない方がいい実写ドラマ
塞王の盾は読んだけど、他の人の評価の高さに全く如何できず。至って普通の歴史小説
で、この本
さくさく読める。
生花という塞王と同じような設定が突飛なところはいいと思う。でも、内容は凡庸
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今村先生でも、こんな青春小説が書けるのか。
奥田英朗の作品のようだ。
この本がきっかけで、花生けバトルなるものを初めて知り、動画も観た。
ひとつのことに一途になれるって羨ましい。
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温かな家庭で育った、真っ直ぐで美少女なんだろうなと感じさせる女子高生。少し時代小説を香らせる、今時珍しいような、漢気のある男子高校生。そんな2人の爽やかなお話。話の真ん中くらいまで悪い人が1人も出てこない、人情味の溢れるほっこりなストーリーかと思っていたらちゃんとこじらせたキャラクターも出現して、バリエーション豊富な登場人物たちでした。
今村翔吾さんの本は時代小説しか読んだこと無かったので新鮮でした!
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青春一直線!
花をいけるシーンは臨場感があり花の描写も上手くて引き込まれてますね。偶に入る主人公の花への気持ちも感情移入できて、また良いです。
スピッツのハルノウタを聴きながら読みたいと思いました。
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高校生が生け花のパフォーマンスバトルに参加する話。
あいかわらず一瞬でキャラクターの特徴を捉え、しっかりとしたストーリーに的確な文章力と、まるで昔の三谷幸喜さんのような作品作りのうまさ。
この作者で及第点以外の作品を見たことがない。
けれども、この作品には突き抜けるような何かもない。今村さん以外の作者だったら文句なしに星4だけど、限りなく星4に近い星3評価にしました。
青春もの読みたい人には文句なしにオススメです。
星5評価してる人がいても全然納得できます。