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Posted by ブクログ 2023年11月19日
今村翔吾版『平家物語』。この人の人物の捉え方は変わっている。あゝ、この人はこういうことを考えて行動していたのかと新たな側面に気付かせてくれる。
Posted by ブクログ 2023年10月07日
『平家物語』『犬王』本も読んだし、アニメも見た。面白かったので、本作を手に取った。
平清盛の四男・知盛が主人公。
平清盛、重盛、宗盛よりも私はよく知らなかったのだけど、めちゃくちゃ格好良く描かれていた。
意見の分かれる一門をまとめる力、戦いでの作戦立て、掟破りを辞さない姿。(今まで触れた平家物語では...続きを読むこの役目は源義経だった)
教経の三本の弓を引いてみせる王城一の弓取り。
東大寺の焼き討ちをした重衡も軟弱者扱いの宗盛や戦下手の維盛も、汚名を返上するように作戦を引き受けた責任と優しさであるとしている。
ともかく平家を輝かせている本だった。
屋島まで来たが、義経はまだ登場していない。
有名な平家物語のエピソードとは違った角度なので面白い。
Posted by ブクログ 2023年10月06日
物語の継承(作中現在)と当時の回想(メインパート)の2つの時間軸で語られる平家物語。非常に抒情的な語り口で引き込まれてしまう。そして、滅びゆく平家を応援し、涙するのだ。
主人公である平知盛と知盛を兄者と慕う平教経のキャラ造形や関係性はある種の層にめちゃくちゃ刺さりそう。その他にも現宗主の宗盛やその他...続きを読む平家一門、後白河法皇(cv:中尾隆聖)などはキャラが立っており、歴史物をあまり読まない人でも読みやすいと思う。一方、源氏の平家討伐先鋒とも言える木曽義仲は下巻で活躍するのかもしれないが、この巻においてはあまり強い印象は受けなかった。どことなくNPCじみている。
しかし、木曽勢が現在の岡山県児島まで進出して平家と戦っていたことは知らなかった。京都以西のエリアの戦闘は源義経担だとばかり……読む前は章タイトルの『水島の戦い』てどういうことやろか?と思っていたけど、文字通り岡山の水島のことか(瀬戸内で育ったので出てくる地名がどれも印象深く、はいはい、あの辺ね!てなる)
黎明期の武家の在り方を模索しつつ、一つの遠大すぎる答えに辿り着いた清盛、知盛親子。ある意味突拍子ない画餅にも思えるが予想を超えた面白い発想だった。
(余談ながら、奇しくも架空の日本を舞台にした漫画『日本三国』が似たような日本の分割をし、かつ西日本の支配者が平姓であることを思い出した。)
さて、上巻では未だに義経も頼朝も登場しておらず割と緩やかに時が進んだ感があったものの、下巻は息つく暇なしな怒涛の勢いで、そしてより悲壮感のある展開になりそう((((;゚Д゚)))))))
そして、平家物語を受け継ぐ者こそ上巻で判明したが、果たしてこの語り部は誰なのか?それもまた気になる(見逃してないよね?)
Posted by ブクログ 2023年09月03日
平家物語が誰によって紡がれたのか、その謎を主軸に、平家側の視点から話が展開する。
家族としての平家を描くこと、武士の世をつくることなど、かなり面白い。
歌を伝えているものが誰なのかも謎の一部。面白い。
Posted by ブクログ 2023年08月04日
今村氏の書く平家物語は実に新鮮だ。
現代的な魅力あふれるキャラクターで若い世代でも古臭く感じず楽しめる。言葉の選び方はしっかりと時代に沿っており、蘊蓄にうるさい歴史小説ファンの心も掴みそう。私は大河ドラマなどで平家物語のあらすじをざっくり知っている程度だが、今村氏の原作で大河ドラマを作ってほしいと思...続きを読むった。
平家滅亡の結末は誰もが知るところだが、知盛の生きる姿がどう描かれていくのか。早く読みたいような、読み終わりたくないような気持ちでいる。
Posted by ブクログ 2023年07月25日
(上)(下)まとめて。
紛れもなく、大傑作だ。
核となるストーリーを、平家物語の作者がそれを何某かに伝承するという入れ子に収め、さらには、その作者とは誰なのか? 一体誰に伝えようとしているのか? そして"姿を消した"のは一体…? 等といったミステリーの要素を絡めて大きくパッケ...続きを読むージングしており、まずリーダービリティが実に高い。
終盤の第十二章に至り初めて、帯の宣伝文句に"夫婦の絆"とある意味が腑に落ちる粋な構成。
戦国ものを中心とした時代小説は確かに装飾しやすい題材ではあろうが、そうだとしても、平家の凋落を組織の愚昧になぞらえたり、主人公の平知盛を旧来の武士の面目に囚われず合理性を優先する進取の英傑として描いたりと、現代社会の枠組みにもそのまま当てはまる形で表現する様は唯々上手過ぎるし、窮地における知盛と経盛の和解や、知盛と三男・知忠の別れ、教経と死を覚悟した海野幸広の結び合い、身命を賭した知盛と源義経の面会、ティーンエージャーに過ぎぬ知章の雄々しくも哀しい最期、一条能保はおろか源頼朝に対してなお一歩も引かず対峙する希子の気魄、さらには教経VS弁慶という稀代のビッグバウト並びに知盛と義経の奇跡の共闘等々、挙げていけばきりがない見せ場は次々登場するし、光景が映像としてまざまざと脳内に浮かび上がってくるドラマの数々に魂を掴まれ、本の中の世界に耽溺するばかりだった。
クライマックス、知盛が彦島で茜船に乗り込むシーン以降は視界が霞みっ放し。
史実を人間味に満ちたエンターテインメントに昇華し再構築するその手腕たるや、タイプは違えど木下昌輝氏や垣根涼介氏を想起した。
そして、齢30代にして人間をここまで描ける今村翔吾氏、凄い。
余談ながら、六甲山系が源平合戦の重要な舞台の一つになっていることに、地元民として静かな興奮を覚えた。
「幾らそこから目を背け、自ら美しく装ったとしても、ただ争うという一点だけで、人はすでに愚かしく、汚らわしい生き物ではないか。それなのに、どうにか醜さを隠そうと、無用な作法や美徳を作る。そのせいで戦は長引き、民は貧困を強いられる。」
Posted by ブクログ 2023年07月05日
今村翔吾の茜唄の上を読みました。
平家の衰退の物語です。
平家というと壇ノ浦の戦いで負けたくらいの認識しかありませんでした。
平清盛の息子知盛が、平清盛が亡き後、衰退していく平家を立て直そうと奮闘します。
下巻が楽しみです。
Posted by ブクログ 2023年06月30日
平家側から源平合戦を見るのってそういえば初めてかも。
勝者の歴史に知らぬ間に染まって、なんとなく悪者扱いしていた平家にもまた人の営みがあったのだという当然のことを知った。
Posted by ブクログ 2024年03月16日
主人公は、平清盛の四男の知盛という男です。
彼は、清盛の寵愛を受け、妻や子供を愛した家族想いの人物として描かれています。
戦の才能もあり、当時の武士の闘い方の常識を打ち破ります。
全ては、平家存続のためです。
物語は、平家が都落ちをして、香川県屋島に至る所で終わります。
下巻が楽しみです。
Posted by ブクログ 2024年03月03日
タイトルを見たときは平安時代の雅な話かと思いきや、ハラハラする展開で楽しめました。
普段は源氏側の目線が多いからとても新鮮で、あっという間に読めちゃいました。
さすが今村先生、人物がとても魅力的に描けていてとても素晴らしい作品です。
Posted by ブクログ 2024年03月02日
新解釈平家物語といった趣き
平知盛主役の物語
色白長身イケメン知盛とゴリマッチョ教経がいい感じのコンビである
西仏に伝授する語り部は誰なのか?
まだ戦闘怪物義経は出てこない!
刮目して待て下巻
Posted by ブクログ 2024年02月20日
さすが今村さん。視点が独特。大河の平清盛は見たが、ここまでは描かれてなかったので新鮮。しかし、末路が分かっているだけに悲しい。平知盛と平教経、かっこええやんか!
Posted by ブクログ 2023年11月26日
今村さんが描く平家物語ということで読み始めてみる。
結果論としての勝者が歴史を綴る以上、平家はなんとなく悪者に思いがちだけど平家も平家で色々あるんだなぁなんて思いながら読み進めた。
始めは人物描写が多く、話がなかなか進まない?なんて思ったりしたけどその人物描写がやはり読者の胸をうち、それが上手だな...続きを読むぁ。と。
Posted by ブクログ 2023年10月27日
今まで平氏のことはよく知らず、なんとなく源氏の敵で悪い印象があったが、この物語を読んだことで払拭された。最終的に源氏が勝ったから私の中で源氏の敵である平氏が悪い印象になっていたんだと思う。
平氏が敗北するのは史実として知っているので読んでいて切ない気持ちになるが…
大局観のある凄腕ワンマン経営者の清...続きを読む盛、聡明でめちゃくちゃ格好良くて奥方と超仲良し(推しポイント…!)の知盛、強くて可愛らしい脳筋教経…と、茜唄の登場人物はみな魅力的で読んでいて楽しかった。茜唄の知盛が魅力的すぎて生き延びて欲しい気持ちになる、、
Posted by ブクログ 2023年09月29日
平家物語の語りを下敷きに、平家没落の始まりとその顛末が描かれています。前編は屋島の戦いの始まりまででした。途中「倶利伽羅峠」の名前が出て来ます。聞いた記憶はありましたが、平家没落の序曲だとは知りませんでした。“…平家の勢七万余騎でぞ埋めたりける”の引用でその恐ろしい情景が浮かんで来ました。
Posted by ブクログ 2023年09月06日
題材は平家物語
清盛の四男である平知盛を主人公に物語は展開
上巻はやや冗長だが下巻は圧巻
源義経との邂逅やらドラマティックなストーリー展開
さすが今村翔吾
Posted by ブクログ 2023年08月27日
テンポよく話が展開されるので、場面の移り変わりも抵抗なく、読みやすい。情景が目に浮かんでくるように感じるのが不思議。語りが上手いのだろう。登場人物の名前を覚えるまでは、行きつ戻りつ読んでいたけれど、慣れてくると問題なし。
Posted by ブクログ 2023年08月03日
じりじり後半になるにつれ、面白くなっていった。
この時代の本を読むことがあまりなく、知らない名前が多かったからかもしれない。
後半も楽しみだ。
Posted by ブクログ 2023年07月17日
1180年から平家の都落ちまで。知将知盛はやっぱりかっこいい。横暴な清盛や無能な宗盛、と言う描かれ方ではなくて、優しさゆえの…という描かれ方になっている。後白河だけはどう頑張っても悪役。
ただ身長の設定だけは、この時代に無理があるんじゃないのか。それじゃポニー大の馬に乗れないと思うんだが、本家平家物...続きを読む語にそんな六尺とか七尺とかの記述があるんだろうか。だとしたらそれは誇張であって実際そんな巨人そうそうおらんやろと思う。
Posted by ブクログ 2023年07月01日
鎌倉殿、を見た後に読んでいるのでサクサク頭に入る。源氏から見た景色はあのドラマでよくよく見ることができた。今度は平家だ。
こういう両側面がみられるのは良い。
片方が一方的な悪なんていう歴史はきっとない
2023.7.1
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Posted by ブクログ 2023年06月22日
源平合戦を平家の主人公で読んだのは初めてで、今までは人物の名前が頭に入りにくかったのが、解消された。
知盛を今まで知らなかったのが恥ずかしくなるくらい歴史上の好人物!!
Posted by ブクログ 2023年05月28日
親鸞の高弟で法然門下の西仏という僧が、平家物語を自らの体験をまじえて、語りだす形で、物語は進行していく。西仏は、信濃国の名族滋野氏の流れを汲む海野幸親の息子で幸長。木曽義仲の一軍として、平家物語にも登場。
物語は、愚将と言われる清盛亡き後の平家の棟梁である平宗盛を支える清盛の四男の平知盛を中心に進行...続きを読むする。
史実を細かく追うのではなく、要所をとらえて進行するので、わかりやすく、入り込みやすい。
Posted by ブクログ 2023年05月24日
今村翔吾の平家物語。
平家ゆかりの者から伝えられる平家物語を継承する西仏。二人の間で語られる物語。
平知盛を主人公に清盛亡き後の奮闘、妻や子への慈しみ、後白河法皇の権謀術数など結果は知っていてもそれに至る心情など面白い。