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格別の思いがこもる、作家今村翔吾の原点!
明和七年、太平の世となって久しい江戸・日本橋で寺子屋の師匠をつとめる坂入十蔵は、かつては凄腕と怖れられた公儀の隠密だった。
学問は苦手ながら剣術に秀でた才を持つ下級武士の息子・鉄之助、浪費癖のある呉服問屋の息子・吉太郎、極度のあがり症ながら手先の器用な大工の息子・源也など、さまざまな個性の筆子たちに寄りそう日々を送っていたが、藩の派閥争いに巻き込まれた筆子の一人、加賀藩士の娘・千織を助ける際、元忍びという自身の素性を明かすことになる。
年が明け、筆子たちのお伊勢参りに同道する十蔵の元に、将軍暗殺を企図する忍びの一団「宵闇」が公儀隠密をも狙っているという報せが届く。十蔵は、離縁していた妻・睦月の身にも危険が及ぶことを知って妻の里へ向かった。
哀しみに満ちた妻との出会いと別れ、筆子たちとの絆の美しさ、そして手に汗握る結末――「本書は無冠だが、無冠の傑作として永く文学史に残るであろう」そう文芸評論家・縄田一男氏が絶賛し、作家自身が「最も自分自身を剥き出しにして書いたかもしれない」と語った、今村翔吾の原点ともいえる青春時代小説の傑作!
※この作品は単行本版『てらこや青義堂 師匠、走る』として配信されていた作品の文庫本版です。
Posted by ブクログ 2023年02月15日
内容(ブックデータベースより)
明和七年、太平の世となって久しい江戸・日本橋で寺子屋の師匠をつとめる坂入十蔵は、かつては凄腕と怖れられた公儀の隠密だった。
学問は苦手ながら剣術に秀でた才を持つ下級武士の息子・鉄之助、浪費癖のある呉服問屋の息子・吉太郎、極度のあがり症ながら手先の器用な大工の息子・源...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年01月12日
面白かった!!
『塞王の楯』『ぼろ鳶シリーズ』も良かったけど、こちらも胸アツで良かったです。
寺子屋の先生をしている元隠密の十蔵とワケありの4人の生徒たち。
子どもの行動には理由がある。それをちゃんと受け止めてあげられる十蔵が素敵でした。
子どもたちが巻き起こす騒動と先生の織り成すストーリーから目...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年11月27日
わけあり寺子屋師匠と筆子たちを中心にしたラブありサスペンスありアクションありヒューマンありのもりだくさんエンタメ時代小説である。
このコンパクトな1冊の中に、すさまじい情報量である。よくさほど違和感なくおさまっているものだと感動する。感心ではない。感動!! である。それも説明くさくない。さすがすぎる...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年10月02日
元公儀隠密が営む寺子屋を舞台に、将軍暗殺を目論む一団との闘いが描かれる。
子弟の絆、家族や夫婦の愛、友情、人情、復讐劇、剣劇、忍者など、あらゆる時代小説の醍醐味がこの一冊に凝縮しており、一気に読まされてしまいました。
よくここまで、詰め込めるものと感心するほどで、しかも物語としても目が離せ...続きを読む
Posted by ブクログ 2024年01月20日
最後は一気読み。
今村翔吾さんが書く物語は読み進めたい気持ちに
読み進める速度が追い付かない。
圧倒的に強い者同士の闘いや、登場人物の安否など先が気になって仕方ないからなのか…。
舞台は、寺子屋。そこに通う四人の子供たちと師匠のお話。子供たちは個性豊かで起こす問題もてんでばらばら。でも、その中には...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年08月21日
今村翔吾さん初期の作品。
寺小屋が舞台の作品で常に子供達がいるため全体的にポップなリズムで話が進みます。
お陰参りまではほのぼのと、事件が起こってからは一気にテンポアップして物語の世界にのめり込みます。
後半は子供達がありえないレベルで大活躍し、まるで名探偵コナンのようです。
生きるか死ぬかの殺しあ...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年11月22日
元公儀隠密で寺子屋師匠の十蔵と、教え子たちが良い関係。
元隠密だが、いい具合に腕が鈍っている十蔵先生は、筆子たちの悪戯によく引っかかる。微笑ましい。
他所ではうまくいかなかった子たちの、豊かな個性が可愛い。
兵書を学ぶ女子千織が、後半には立派に軍師となり、学ぶとちょっと足りない鉄之助が実は剣技無双...続きを読む
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