今村翔吾のレビュー一覧
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楯も矛も大切な命を守るためにはどちらも必要で、同時にどちらも人を殺める可能性がある…そんな矛盾のコントラストを最後まで上手く表現してくれた作品だった。
どちらかが正義でも悪でもないからどちらも憎めない。
ただ戦は憎しみしか生まない。
戦国の中にあってあの蛍大名のような人の命を守りたいと熱く願うリーダーがもっと増えたらいいのに。
そう思わずにはいられない。
そして今後お城を見る目が確実に変わった。
二の丸、三の丸の役目や石垣の作り込みなど、実際に存在した石工たちの技を、意味を噛みしめながら見てみたい。
素晴らしい作品でした。
今村翔吾、天才。 -
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ぼろ鳶組第9弾
今回は星十郎の出番です。
商人の街、大阪で起こる恐ろしい火災現象。
助けを請われた京都の弾馬、そして日の本随一の風読み、ぼろ鳶組の星十郎、彼にくっついてきたw源吾と武蔵が協力して立ち向かいますが、敵の手が厄介すぎる上に、大阪火消組の確執も深く、さらに星十郎も宿敵が気になり気もそぞろ、うまくいかずにまたもやピンチ。
だけど源吾は諦めません。今度は大阪の火消たちに持ち前の火消魂でぶつかっていきます。
星十郎も亡き父の盟友、山路様の粋な行動から父の矜持を思い出し奮い立ちます。
弾馬も武蔵も見どころたっぷり。
さらに大阪火消も個性的。個人的には律也さんがいいですね。大丸さんもそうですが、確固たる矜持を持ったクールな知的さが、自分には無理そうなので憧れるんでしょうかw
まあとにかく、火消かっこいい。
このシリーズの感想はかっこいいしか出てきません。
ちなみに、児玉さんもお気に入り。ちょい役でも愛嬌あります。暴れん坊将軍にも、こんなお爺さんいましたよね? -
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ネタバレ【概要抜粋】
・生成AIなどが台頭する社会で、歴史を学び教養を身につけることが重要になってくる
・歴史小説を読み、先人の成功・失敗の経験を学ぶことで、現在にも当てはめて自らの進むべき道標とすることができる。
・歴史小説と自己啓発本の相性はよく、自己啓発が読んですぐやる気が出てくるという意味で即効性のある西洋医学とすれば、歴史小説はじんわりと聞いてくる漢方医学の様なイメージ。
・今村翔吾先生は幼い頃に真田太平記を読み、歴史小説に関心を持ったがそのきっかけは関西出身で真田幸村には馴染みがあったからで、書店で親に懇願して全巻購入してもらったとのこと(子供の知的好奇心は寛容に受け入れる重要性が学び)
・歴史小説は歴史をそのまま描いているわけではなく、史実を元に著者によって一定のエンタメ性が加わり、読者が読みやすい様な工夫がされている。
【感想】
歴史小説を読みたい気持ちが高まった。今村先生もおっしゃる通り、処理しきれない情報量の世の中で、物事に対して表面的な理解にとどまることが多くなってしまっていることを実感する中、歴史小説は偉人の生き様を時間をかけて理解することで情報ではなく、「教養」として身につけることができるからである。
合わせて、戦後日本は日本人らしさが失われてきていることに今村先生は言及されているが、今、私たちが生きている時代まで紡がれてきた歴史を知ることで、日本人としてのアイデンテティが高まることにも賛同できた。
歴史小説を読むことで、偉人とゆかりのある地方への旅行が楽しくなり、知識の有無で旅先での関心の度合いが変化することにも共感できた。
本書では様々な歴史小説、時代小説が紹介されており、一つずつチェックしていきたい。 -
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ぼろ鳶組第8弾。
新之助、大活躍です。
しかしこれまで以上のピンチです。
火付の下手人が新之助!?
まさかの展開から始まりますが、その後が心配で心配で、気が気じゃありません。
何があったのか、多分またあいつの悪巧みだろう、と思うけれど、どういうことか分からず、気を揉みながら先を読み進めるばかりです。
仲間を信じる火消、次の世代を守る先達。深刻な状況でもどこかお祭り騒ぎの様子がある江戸の火消たちは、やっぱり強いし頼りになりますよね。
今回もかっこいいですよ。
新之助、ホントに強いし。
「まろばし」かっこよすぎ。
バガボンドが頭をよぎります。 -
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大坂の陣をベースとした歴史ミステリー!
幸村が家康の本陣まで突っ込んだ際、家康が難を逃れたところから始まる幸村をめぐるミステリーです。
家康を含む6人の武将の視点で大阪の陣が語られ、最後、幸村がこの戦いで果たしたかったものが明らかになるという展開。
大阪の陣での真田丸をはじめとする幸村の活躍の話、家康との対峙は知っていましたが、その裏側の、様々な武将たちの物語は知りませんでした。
どこまでが史実で、どこまでが創作なのかが分かりませんが、このストーリで楽しめました(笑)
■家康の疑
本陣まで攻め入った幸村。しかし、幸村は意図的に家康を討たなかった!
なぜなのか?真田は何をしたいのか?
■逃げよ有楽斎
信長の弟の織田有楽斎は戦いの最中に大阪城を脱出。その意図は?
■南条の影
忍び同士の戦い。南条元忠は切腹に追い込まれる。
■名こそ又兵衛
これが最後の戦いと思い、名声を上げたい後藤又兵衛。しかし、裏切られることに..
■政宗の夢
伊達政宗が目指していた夢とは
■勝永の誓い
毛利勝永が守り続けた約束
■真田の戦
大阪の陣が終わった後、信之VS家康
ここですべてが明かされます。
真田家が守りたかったもの..
時代小説としても、ミステリーとしても、とても楽しめました。
それぞれの章で、武将が叫ぶ
「幸村を討て」
なるほど...
これはお勧めです。 -
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面白かった!(月並みな表現)
言ってることは、アホほど努力せい!ってことと人として誠実であれ!ってことの2点のみ
そりゃそやろなっていう2点のみ
それをこれだけ膨らませて、これだけ面白く書けるってやっぱ今村翔吾さんすげーわ
作家で食っていく気などさらさらないわいにも『作家で食っていく方法』の細かいところが興味深く、うんうんと刺さってくる
そしてけっこうデカイことも言ってるんよ
自分を追い込むような意味もあるのかもしれんけど、今村翔吾さんならやってくれそう!っていう期待感をめちゃくちゃ抱かせてくれるお人でもある
とにかく10年先、20年先も見続けたい作家さんなんだけど、今村翔吾さん今41歳?うわーきっと最後までお付き合いできないわー
すごく残念で泣けてきた。゚(゚´Д`゚)゚。 -
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イクサガミを聞き、時代背景が面白かったので続けて。
漫画やアニメにもなっているというこの作品を選択。
江戸時代の火消しの流れや周りからの評価、鳶と呼ばれていたこと、知らないことがたくさんあり、続けて聞きたいと思った。江戸地名が出ると場所や方角をなんとなく想像して聞くことができたのも入り込めた点である。
チームが出来上がって成功するまでの話なのかなぁと思っていたら、夫婦のきっかけを作った人が伏線になっているとは。
組頭に相応しい主人公のキャラクターは鉄板だったけど、奥方のちゃっかりしたキャラもスパイスになり、その他メンバーも所々でくすりと笑える場面もあり。
シンノスケの意外な一面を見るに、隠している人ほど有能なのだなと感じた。復活させてくれて良かった。
火事という場面で何を持って逃げるのか、その時に本当の人柄が出る。自分が大切にしたいものは何か、日常の何気ない毎日を過ごせる環境・家族に改めてありがたみを感じる作品だった。
20260211 -
Posted by ブクログ
真に泰平をもたらすのは何物をも防ぐ最強の(盾)によるものか、それとも何物をも貫く最強の(矛)による抑止力か。
主人子である匡介は石垣職人であり、互いの陣営に最強の盾 石垣 を作ることで攻めようにも攻められぬ状況を作り出し、この世に平和をもたらそうとしている。反対にライバルの彦九郎は鉄砲職人であり、最強の矛 火縄銃 を作ることによってその恐ろしさを知った暁に生まれる、互いに牽制し合うという状況を作り出し、平和をもたらそうとしている。これは現代でいう核の抑止力みたいなものだ。果たしてどちらが正しいのかは分からない。どちらにも自分の考え、哲学、信念があって、それをぶつけ合っているが、真の平和を望もうとする姿勢は互いに同じだ。この物語の行く末がどちら側に転ぶのかは分からないが、互いに曲げられない信念があることは間違いない。まるで少年漫画のような熱いライバル関係で、純粋な物語りとしてとても面白く読めた。