今村翔吾のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
くらまし屋シリーズ第二弾。
今回の依頼は菖蒲屋で奉公をしていた少女、お春。
くらまし屋の掟に反してまで依頼を受けることにした平九郎は、仲間である赤也と七瀬と仲違いを…。
更に、くらまし屋とは真逆である炙り屋なる存在が明らかになり、波瀾万丈なくらまし劇の始まり。
第一弾は触りのプロローグのような存在でしたが、今回はなかなか内容の濃い、人情溢れる物語でした。
過酷な人生を歩むお春を助けるために、我が娘の面影を見ている平九郎と過去の罪を背負う風太の行動は、漢気があってカッコ良い。
また、ジャンル的には時代小説のはずなのに、どこかミステリーぽさがあって少し違った面白さもあります。 -
購入済み
意外と軽い雰囲気
小説が原作とのことだったので、藤沢周平や風野真知雄の小説のような当時の人々の息吹が感じられるようなリアルな雰囲気の作品だと期待していたが、この漫画の中身は良くも悪くも少年漫画風だった。腕に覚えのある武士たち(忍者もいる)を集めて殺し合わせるという内容で、ゲームでいえばPUBGみたいな設定。主人公が秘伝の奥義を持っていたり、戦えないヒロインを守る要素があったりして、少年漫画等で好まれる要素が詰め込んである。全体的に雰囲気は軽く、エンタメ性重視で気軽に読める。これは裏を返せば、当時の時代の重さを感じるリアリティー性は薄いということでもある。
少年向け漫画の一種として読めばおもしろいとは思う。