今村翔吾のレビュー一覧
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実家の父が読んでいた本。まだほとんど読んでいないけれど手に取ってみたい。
興味を持った理由は、いわゆる歴史小説、時代小説で、作家が自分よりも年下であるものを手に取った記憶がないから。
いわゆる現代小説であれば、自分よりも後に生まれた作家はたくさんおり、彼らの若い感性を感じたくて本を手に取ることもある。ただ、こと歴史小説になると、そもそも歴史自体が自分よりも年上の方々が主に興味のあるジャンルという思い込みもあり、作家も自分より年上が当たり前と思い込んでいた。
ただ、本書の作者である今井氏は自分よりも5歳ほど年下(写真を拝見したところ、見た目は結構風格があるけれど。笑)。ついにこういう時代が来たの -
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くらまし屋―江戸で訳あって姿をくらましたい人からの依頼で、見事にその存在を消してしまう仕事である。代金は法外だが腕は確かで、どんなにたくさんの人から追われていても、お上や裏稼業の人々から狙われていても、ちゃんと姿をくらましてしまう。
平九郎は飴細工屋で、普段は江戸の様々な街に出店をして飴を売り歩いている。そこに干支の飴細工を依頼してきて平九郎が断って「獏」の依頼をさらにすると、くらまし屋の出番となる。何だかシティーハンターのようだ笑 元武士の平九郎は剣術に長けており、そこに変装の名人・赤也や脱出の戦略を考える七瀬といった仲間たちが集う。
物語としては依頼を達成するも、それだけでは終わらない -
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【2025年42冊目】
時は戦国時代。匡介は戦火の中にいた。浅倉家の統治する一乗谷城が、敵襲を受けたのだ。家族と離れ離れになった匡介は、死の間際に一人の男と出会う。それが「塞王」と呼ばれる石垣作りを生業とする穴太衆の頭、飛田源斎だった。源斎の元で研鑽を積む匡介だったが――。
上巻は物語の設定と、登場人物達の関係性などが丁寧に描かれた一冊でした。城を支える石垣作りを題材にしているところが、まず着眼点として面白く、石を割る役目、石を運ぶ役目、石を積む役目の三者にわかれていたことなども、非常に興味深かったです。
物語は冒頭から過酷な状況なのですが、とにかく文章の上手さに圧倒されました。ひとつの城