あらすじ
時は戦国。炎に包まれた一乗谷で、幼き匡介は家族を喪い、運命の師と出逢う。石垣職人“穴太衆”の頂点に君臨する塞王・飛田源斎。彼のように鉄壁の石垣を造れたら、いつか世の戦は途絶える。匡介はそう信じて、石工として腕を磨く。一方、鉄砲職人“国友衆”の若き鬼才・国友彦九郎は、誰もが恐れる脅威の鉄砲で戦なき世を目指す。相反する二つの信念の持ち主同士に対決の時が迫る! 「最強の楯」と「至高の矛」の対決を描く、究極のエンタメ戦国小説!! 第166回直木賞受賞作品、上巻。
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とても面白く思った。最強の盾(石垣)と最強の矛(鉄砲)。破ることの出来ない石垣とどんなものでも破る鉄砲!かつての米ソ冷戦のような核の抑止力で戦争を起こさせない。双方が己の考えが正しいと思い行動する。世の中は何が正解なのかはないように思える。双方がどこかで折り合いをつけて解決するのがほとんどである。大津城の琵琶湖の水面より高い外堀に水をひくのはホースの中の水がみたってるのが条件で高い所に水をひくことができるということだろう。
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あまりにいい作品だったので買いました。
彦九郎のいう砲は核の考え方と同じ。
匡介も彦九郎も泰平を願うのに反対のやり方。
多くを語らない源斎と通じ合い、響きあう匡介。
京極高次の人柄。
匡介の実力をちゃんと認める玲次。
魅力的な人物ばかり。
どのシーンも画が頭に浮かぶ。
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現存する石垣を見るたびに、どうやってこんなに美しく石を積んだのだろう、とは思っていたが、これだけの技術、センス、そしてチームワークが裏にあったとは。
戦国を石積みの視点から描いた非常に面白い作品だった。
大津城が現存していないのが残念。琵琶湖に浮かぶ姿を見てみたかった。
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日々の生活でもこんなこと考えなあかんなぁと思いました。どんなに小さな石でもいびつな形の石でも役割がある、適材適所、それがないと強固な楯にはなり得ない。
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今村翔吾氏の圧倒的傑作。
城を守る石垣職人と城を落とす鉄砲職人の物語。
テーマは無論「矛盾」
戦国時代を舞台に武将メインではなくその裏側の職人にフォーカスしたこの作品はそれぞれの職人の技巧や組織体制、そして葛藤が圧倒的解像度で描かれている。
その職人たちの視点で展開される実際の歴史をベースにした戦乱描写も至高。
その時々で色を変える戦況とそれぞれの心情描写に感情移入し常に鳥肌でした。
現代にも通ずる矛と盾を担う者たちの葛藤、それでも譲れない信念をもった男たちの戦の行方をぜひ貴方に見届けてほしい...
今最も語り合いたい本のうちの一冊、是非に。
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『イクサガミ』から来て直木賞受賞作品ということで、読んでみました。
焦点が面白いなと最初は思っていたのですが、他の読者さんも書かれているようにどの登場人物も魅力的で面白いです。下巻からが「さぁ、ここから」という感じがして下巻の読破が楽しみになりました。
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単行本で読んだが、あまりにも登場人物が魅力的なので文庫でも読んでみました。文庫の良いところはあとがきや解説がついているところ。上巻は北方健三との特別対談。下巻も楽しみ。
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戦国末期の城の石垣をつくる石垣職人の男たちと、そこを破る鉄砲鍛冶たちの戦いのはなし。こんな人達がいたのか、こんな技があったのか、という発見と、いろいろな小説でとりあげられている戦国末期を新しい切り口で見せてくれたというところが新しい。登場人物もいい感じで描かれていて感情移入もしやすい。
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絶対に破られぬ石垣を築くことに、すべてを懸けた石工たち。戦国時代を石積みという異色の視点から描き出す物語に引き込まれていく。
下巻、ついに最強の鉄砲との決戦へ
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面白い。
自分から調べようとしたりしない限り、この本の世界観と出会うことはなかっただろう。
信長や秀吉、歴史に名前を残す戦国大名達を影で支えた人たち。
自分が知っていた歴史はほんの一部分だと感じた。
下巻も楽しみ。
戦国乱世のお仕事小説
主人公を武将ではなく職人とした異色の戦国軍記譚であり、アツいお仕事小説である。🏯まず、石垣作りのトリビアが面白い。ぴしりと石が噛み合った石垣より、計算し尽くされた「遊び」のある石垣の方が堅いとは、心に響く知見だ。🏯また、集団作業のハウツーは、戦国時代の石垣職人衆でも、令和の職場でも、相通ずる。上長の者は、常にアクシデント予防の目配りを欠かさず、空気を読んで自分に非がなくてもさらりと一言詫びる気配りが肝要だ。カピバラKS(五十代)も心得たい。🏯
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『幸村を討て』が面白かったのでこの本を手に取った。これもとてもアツくて好みな作風。
ミステリではなく、とにかく漢たち(女達も含む)の熱い想いと、戦争の熱量たっぷりの描写がドラマチックで一息に読める。
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歴史ものは読みずらいみたいな昔のイメージは、まったくなくなったなー。とても読みやすいし、面白かった。まだ上巻ですが。
心に残った一文を
「互いに支えあって一つのものを造るということ、目立った功績の裏には目立たずとも礎となる者がいること、ふと石垣と人は似ているのかもしれないと思った」
匿名
一乗谷の戦で両親と妹を失った匡介は、石垣職人の穴太衆飛田屋源斎に拾われ、石積みを中心に石垣造りを学ぶ。
長じて匡介は、大津城の空堀を水で満たす快挙を成し遂げ、大津城主京極高次と妻お初の信を得る。
匡介の望みは、強靭な石垣という「楯」によって、戦のない世を造ること。
それに対して、鉄砲鍛冶職人の国友衆彦九郎は、強力な武器である鉄砲という「矛」を造ることにより
やはり戦のない世を造りたいという望みを持つ。
同じ望みを持ちながら、その方途は真逆である二人の直接対決は下巻に持ち越される・・・。
個人的には、守備を固める匡介の想いの方が好きだなあ。
それと、なんとなくシュッとした美男という勝手なイメージがあった京極高次が、
真逆のコロンとしたふくふくした感じに描かれていて、
また、妻のお初(浅井三姉妹の次女)も、もっと要領がいいちゃっかりしたイメージをもっていたのが
領民にも腰が低いというか、気さくで優しい女性として描かれていたのが印象的で、
それだけでこの作品の好感度が上がりました(笑)
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穴太衆は知っていた。
恥ずかしいながら国友衆は
存じあげなかった。
その両衆が「楯(石垣)」と
「矛(鉄砲)」で死力を尽くして
乱世を生き抜いていくのだが、
上巻はまだ序章のように感じる。
下巻をすぐに読みはじめてみたい。
Posted by ブクログ
戦のない平和な世を望む石垣職人と鉄砲職人。
共にその世界の王とされる師匠を義父にもち、己の職で依頼人を守り平和な世の中を目指す。
作中に現れる表現の随所に楯と矛があり、矛盾を信念に基づき処理していく。
こんな時世でなければ二人はもっと違う研鑽を積み、親友になれたのではないか。
そう思わずにいられない。
匡介と源斎の父と子、師匠と弟子の微妙な関係性だけどお互いを認め合う姿、職人としてのやり取りに胸熱。
下巻へ急ぐ。
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真に泰平をもたらすのは何物をも防ぐ最強の(盾)によるものか、それとも何物をも貫く最強の(矛)による抑止力か。
主人子である匡介は石垣職人であり、互いの陣営に最強の盾 石垣 を作ることで攻めようにも攻められぬ状況を作り出し、この世に平和をもたらそうとしている。反対にライバルの彦九郎は鉄砲職人であり、最強の矛 火縄銃 を作ることによってその恐ろしさを知った暁に生まれる、互いに牽制し合うという状況を作り出し、平和をもたらそうとしている。これは現代でいう核の抑止力みたいなものだ。果たしてどちらが正しいのかは分からない。どちらにも自分の考え、哲学、信念があって、それをぶつけ合っているが、真の平和を望もうとする姿勢は互いに同じだ。この物語の行く末がどちら側に転ぶのかは分からないが、互いに曲げられない信念があることは間違いない。まるで少年漫画のような熱いライバル関係で、純粋な物語りとしてとても面白く読めた。
Posted by ブクログ
4.1
石垣職人を主人公とした歴史小説で、とても面白い作品。
石垣自体の種類や魅力を伝えつつ、それぞれの登場人物の生い立ちから性格を上手く引き出しており楽しめた。
穴太衆の石垣を見たくなったし、城自体にも興味が膨らんだ。
面白いがどんどん読み進められなかったのでこの点数。
Posted by ブクログ
主人公の匡介は、幼い時に一乗谷の城下で織田信長に攻められ、両親と妹を喪った。
その時に出会った石垣職人の飛田源斎に命を救われ、いつかは彼のような鉄壁の石垣を造りたいと思いながら日々修行を積む。
彼ら”穴太(あのう)衆”は、最強の石垣を造る集団として有名だが、秀吉の世は太平へと向かい…。
読みやすくてサクサク読める。
なので、気がついたらクライマックスにたどりついていなかった。
だって上巻なんだもん。
最強の楯(石垣)と至高の矛(銃)作りの二つの集団。
どちらも最高のものを作ることによって、戦のない世の中を作れると思っている。
一瞬、銃で「戦のない世」を作るって何だ?と思ったけれど、これが高じると核抑止論になるんだね。
上巻で匡介は、大津城の石垣の補強を頼まれ、大津城を完全な水城にするのだが、下巻の舞台はここではないのだろう。
大津城主・京極高次がなかなかいいキャラクターで楽しかったので、残念。
『のぼうの城』ののぼう様や『とっぴんぱらりの風太郎』のひさご様みたいな感じ。
下巻にはもう出てこないのかなあ。
Posted by ブクログ
関ケ原の前哨戦の一つ、大津の籠城戦を描いた歴史もの。
武将や忍者などを主人公とする歴史作品が多いなかで、本作は石工の技術集団である穴太衆を中心に据えて、武将を脇役に回してしまっているところがユニークです。
ライバル役にはこれまた鉄砲職人集団である国友衆をおいて、主人公の石垣とライバルの大砲という、矛盾(ほこたて)の技術勝負を魅せるというシンプルな構成で、なんとも分かり易い。
脇役の武将たちも、ちょっと盛り過ぎ感はありますが、敢えてキャラを強く立てて、いい味を出してくれています。
創作部分が多く、エンタメに大きく寄せているのは読者の好みの分かれるところでしょうが、割り切って読めば単純に面白く、上手くできていると思いました。
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買ったはいいけど、もったいなくて手を付けていなかったこの本。
おもしろく読んでいたけれど、最後の方はこの先の流れが分かっているので読んでいて心臓が苦しくて…
下巻も楽しみだ。
Posted by ブクログ
歴史ものでありながら、現代人にも理解しやすいキャラクターとストーリーテリング。漫画のような印象が残った。
戦国の世の刀でない戦い方、もっと知りたくなった!
Posted by ブクログ
(前編)飛田京介は一乗谷の戦いで家族を亡くし塞王源斎と会うことで「いつか世の戦いは途絶える」と石垣職人として鉄壁を作る決心をする。同じ様に国友彦九郎は鉄砲職人として頂点を目指す、互いライバルを意識し秀吉死後の世を戦いで渡り歩くことになる。人は偶然の出会いを好機と見るか、生涯の職とするか一大決心する心の中を探る前編だ。その志を決める一つのきっかけは、ライバルがいる事で職に対する意気込みがまるでは違う事だろう。
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詳しい感想は下巻にて。
個人的に、上巻は少し退屈感がありなんとなく読む感じ。石積みという動きがどうしても地味だからかな。
でも、下巻で全ての伏線が回収されつつ最高に面白いので、ぜひ下巻まで読んで欲しい。私は上巻で辞めずに下巻読んで良かった!!
Posted by ブクログ
今村さんの作品はジャンプ漫画みたいだよなあと思ったりするけど、ジャンプ漫画みたいだってことは面白いわけで。
下巻ではきっと京極高次がかっこいいかっこ悪さを見せてくれるんだろうと期待してます
Posted by ブクログ
下巻を読んでからの感想だと、上巻はクライマックスに向けて登場人物それぞれの思想や、バックボーンが丁寧に描かれており、来るべき決戦に向けて少しずつ輪が収束していく様が期待感を煽っていく。
今度お城巡りしたくなります!
Posted by ブクログ
戦国時代の戦の中心となる武将を下支えにする、最強の楯(石垣)を築く穴太衆と至高の矛(鉄砲)を創出する国友衆とでの裏の戦いも中々面白い。
いよいよ、関ヶ原の戦いの初戦となる伏見城を舞台にその裏の戦いが始まる。また、次期塞王が約束されている匡介が完全水城化した大津城での戦いもどうなるか。下巻が楽しみだ。
Posted by ブクログ
【2025年42冊目】
時は戦国時代。匡介は戦火の中にいた。浅倉家の統治する一乗谷城が、敵襲を受けたのだ。家族と離れ離れになった匡介は、死の間際に一人の男と出会う。それが「塞王」と呼ばれる石垣作りを生業とする穴太衆の頭、飛田源斎だった。源斎の元で研鑽を積む匡介だったが――。
上巻は物語の設定と、登場人物達の関係性などが丁寧に描かれた一冊でした。城を支える石垣作りを題材にしているところが、まず着眼点として面白く、石を割る役目、石を運ぶ役目、石を積む役目の三者にわかれていたことなども、非常に興味深かったです。
物語は冒頭から過酷な状況なのですが、とにかく文章の上手さに圧倒されました。ひとつの城が落ちて、一人の少年の運命が変わってしまう様を、情景が易々と描ける容赦ない表現で書かれていました。
下巻からは上巻で積み上げてきたものを回収しながらの展開になっていくのではないかと大いに期待をしているところです。
鉄砲職人の人の考え方、全く相容れないんですけど、匡介とどうぶつかるのか、今からハラハラしています。