今村翔吾のレビュー一覧
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「くらまし屋稼業」の6冊目。あっという間に季節は巡る。
旗本の次男三男の悪仲間の連中が一人二人と殺害され、自らも狙われるかもしれないと怯えた残る二人が各々身を守るために裏の道を頼るというところから始まるお話。
平九郎vs.炙り屋vs.謎の刺客vs.かつて天才と呼ばれた人斬りの四つ巴だが、誰が誰を頼んで誰が誰を狙っているのか…。徐々に構図がはっきりし緊迫感が増す中、前にも登場したあの人が敵役として登場するのに驚き、炙り屋との斬り合いもグレードアップ。複雑な依頼の関係がうまいこと収斂する筋書きもお見事。
加えて、自ら決めた掟に従い、依頼人がどういう輩であろうと対峙するのがどういう相手であろうと、請け負った仕事のために斬り結ぶ、裏稼業のやるせなさがにじみ出たお話になっていて、鼻歌・長兵衛に炙り屋・迅十郎、それぞれが見せた人間味にも切ないものを感じた。
今回はあの人の動向にまったく触れられることなく、どうなっているんだとまた焦らされた。 -
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今村翔吾の長篇時代小説『夏の戻り船 くらまし屋稼業』を読みました。
『くらまし屋稼業』、『春はまだか くらまし屋稼業』に続き、今村翔吾の作品です。
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「皐月十五日に、船で陸奥に晦ましていただきたい」──かつて採薬使の役目に就いていた阿部将翁は、幕府の監視下に置かれていた。
しかし、己の余命が僅かだと悟っている彼には、最後にどうしても果たしたい遠い日の約束があった。
平九郎に仕事を依頼した将翁だが、幕府の隠し薬園がある高尾山へ秘密裏に連れて行かれる。
山に集結した薬園奉行、道中奉行、御庭番、謎の者……平九郎たち「くらまし屋」は、将翁の切なる想いを叶えられるのか!?
続々重版中の大人気時代エンターテインメント、堂々のシリーズ第三弾。
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2018年(平成30年)に刊行された、くらまし屋稼業シリーズの第3作です。
■序章
■1章 一生の忘れ物
■2章 天しゅんの牢獄
■3章 其は何者
■4章 修羅の集う山
■5章 蒼の頃へ
■終章
江戸の街で、大金さえ払えば、神隠しのように姿を消してくれる奴等… 失踪を手助けする「くらまし屋稼業」をテーマにしたシリーズです、、、
本作では、高尾山の隠し薬園に幕府の監視下で軟禁されている、元幕府の採薬使で年老いた本草屋・阿部将翁を晦ますという困難なお勤めを果たす中で、将翁を護る側として第1作~第2作にも登場して平九郎たちと因縁のある道中同心の篠崎瀬兵衛との絡みや、将翁を攫おうとする「虚」の鎖飛輪の使い手・漣月との死闘、さらには同じく「虚」の陽気だけど冷酷な剣の遣い手・榊惣一郎との初めての直接対決… 等々、読みどころ満載で、アクションも激しく、ハラハラドキドキの展開が愉しめました。
将翁を無事に故郷に送り届けた際のロマンティックで切ないシーンも良かった… 平九郎の妻子が3年前に姿を消して何者かに連れ去られたと思われることも明らかになり、次作も読みたくなる展開でしたね、、、
でも、残念ながら本シリーズの在庫は読み切っちゃいました… 第4作以降も古書店で探してみようと思います。 -
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今村翔吾の長篇時代小説『春はまだか くらまし屋稼業』を読みました。
『くらまし屋稼業』に続き、今村翔吾の作品です。
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日本橋「菖蒲屋」に奉公しているお春は、お店の土蔵にひとり閉じ込められていた。
武州多摩にいる重篤の母に一目会いたいとお店を飛び出したのだが、
飯田町で男たちに捕まり、連れ戻されたのだ。
逃げている途中で風太という飛脚に出会い、追手に捕まる前に「田安稲荷」に、
この紙を埋めれば必ず逃がしてくれる、と告げられるが……
ニューヒーロー・くらまし屋が依頼人のために命を懸ける、
疾風怒濤のエンターテインメント時代小説、連続刊行、第二弾!
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2018年(平成30年)に刊行された、くらまし屋稼業シリーズの第2作です。
■序章
■第一章 幼い逃亡者
■第二章 血文字
■第三章 掟破り
■第四章 土竜
■第五章 春が来た
■終章
江戸の街で、大金さえ払えば、神隠しのように姿を消してくれる奴等… 失踪を手助けする「くらまし屋稼業」をテーマにしたシリーズです、、、
本作では、リーダーである堤平九郎が、「くらまし屋七箇条」を破り、日本橋の呉服屋・菖蒲屋(あやめや)に身売り同然に奉公している11歳の少女・お春を晦ますという展開… リーダー自ら掟を破ったことから、仲間の七瀬や赤也の協力を得られず、単独でお勤めを行うことに。
そこに、菖蒲屋の信用を失墜させようとする、大坂から進出してきたライバルの畷屋(なわてや)の陰謀や、前作でも登場した不気味な悪党で人買いの金右衛門、平九郎の天敵で「炙り屋」を名乗る裏稼業を営む剣客の万木迅十郎(ゆるぎじんじゅうろう)が絡んできて、エンターテイメント感が高い作品に仕上がっていましたね、、、
土蔵に閉じ込められたお春を救出する際に飛脚の風太(土竜の伊助)の技能が活かされる作戦や、ムッチャ強い迅十郎との死闘等、見所の多い展開でした… 人情味あふれる結末も良かったですね。
平九郎が、ルールを超えたところでお春を助けたことには、明らかにされていない平九郎の妻子や過去の出来事に関係してきそうですね… 気になるところですね、、、
面白かったし、続篇が読みたくなりました… 本シリーズ、あと1冊だけ在庫があるので、続けて読もうと思います。 -
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「くらまし屋稼業」の4冊目。表紙の絵がなんだか和む。
今回は幼い頃の彦弥が登場する序章から始まる物語。この頃から彦弥は女性に優しかったのだな。
さて、本編。毎回誰かを晦ますばかりではないですよって、今回は趣向を変えてきた。
芝湊町の土蔵に見知らぬ者の文で呼び出された5人の男たち。話が進むと皆、鰄党の残党で今は堅気になって暮らしている(浪人も一人いるが)面々と分かる。
何らかの奸計に動かされ5人がくらまし屋に接触を図る運びに、平九郎が謀られるわけはないと思ってはいるが、下手に累が及ばぬかとちょっとドキドキ。
今回はミステリー色が強く、その分平九郎の立ち回りは少ないが、四三屋親子や炙り屋に虚の面々も巧みに登場させて、裏稼業の闇の深さを垣間見せ物語に厚みを加える。
平九郎の妻子の思い出に赤也や七瀬の過去も小出しにされるが、最後の最後に驚いた。続きへ急げ! -
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先日滋賀にプライベートで初上陸した。今村氏の居住地であるということと歴史的に興味深い街ということで大津を中心に回ったが実に心地よい街だった。その旅の中で本作を購入(実際に買ったのは京都だが…)。
エッセイはあまり読んでこなかったが、至る所に滋賀の香りがして旅の後の作品としてはピッタリだった。脚色もあるのだろうが過去も現在も物語のような人生を歩んでいるなと感じた。なるべくして作家になったという感じ。今村氏が作家を始めた歳が今の私くらいの年齢だが、これを読んで私でも出来るとは残念ながらならなかった。
ここ2年間で一番読んでいる作家であり、まだまだ未読も多い。今後も面白い作品を書くだろうというのは疑わないし、非常に楽しみ。