今村翔吾のレビュー一覧
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主人公の六郎は、伊予の国の武士集団・河野家を継ぐ当主だ。
河野家は、源頼朝が鎌倉幕府を開いて以来、源一族、北条一族に次ぐ名門だったが、後鳥羽上皇が源頼朝討伐を命じた承久の乱で、朝廷側に就いたために没落した。
河野家の強みは、伊予の国が瀬戸内海に面していることから、海上の戦には長けていた。
そのため1274年、フビライによる元の軍が博多湾に襲来した時、本来であれば前線で戦わなければならなかった河野家だったが、当時の河野家は貧しく、戦の船を用意することが叶わずに不戦の状態だった。
その後懸命に財を蓄え、何とか300石の大きい和船を建造し、噂されている次の元寇との戦に備えた。
そんなある日、六郎 -
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俗に、「作家になる」よりも「作家であり続ける」ことの方が重要だ。
現代(2026)において、今年も芥川賞や直木賞、多くの大きな賞を受賞しデビューや表彰されていく作家は多い。だが、誰もが書店の平積みに置かれるわけでも、書棚や電子媒体で生き残れるかというと、やはり、作家として文筆家として生き残るのは、現代のような娯楽が多い時代にとって競争と業界全体の苛烈を極まりつつある。
さて、本著においては、直木賞作家であり、作家として生き続けている生の声が聴かせてもらえる良書である。著者はデビューしたら最低年3冊の長編小説を書きなさいと説く。理由は、作家として競争に生き残るためと、多くの読者へ届き見聞きして知 -
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2025年刊行。
今村将吾の長篇小説。
Netflixで映像化もされた話題作。
舞台は明治維新後、武士の時代が終焉を迎えた明治11年。
新聞に張り出された「武技に優れた者は京都天龍寺に集まれ。大金が得られる」という噂を頼りに、京都・天龍寺境内に300名の強者が集結する。
そこで告げられたのは、「蠱毒」と呼ばれる死の遊戯。
参加者全員に点数を表す「木札」が配布され、この奪い合いをしながら、東海道のいくつかの関所を通過し、東京を目指すというものだった。
かつて“人斬り刻舟”と恐れられた伝説の剣豪・嵯峨愁二郎は、重い病に倒れた妻と子を救うための治療費を得るべく、蠱毒に参加する。
天龍寺での -
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基本ミステリ中心に読んでるけど、たまに読みたくなる歴史物。そして、好きな今村翔吾さん。
今作は珍しい元寇もの。たぶん初めて。
昔歴史の授業でやったくらいしか知識がなかったので、詳しい背景など全然知らなかったので、大変興味深い内容で知的好奇心をくすぐられた。
確かに今思うと日本の歴史上で、初めての存続の危機なんだろうねー。改めて脅威と神風を信じたくなるね。
ストーリー全体は大変興味深く読めたけど、細かい部分で思うところは、あの二人のエピソードはそこまで必要だったのか??
せっかくの戦いの部分、歴史通りとはいえせっかくのクライマックスだったので、もう少し描写とかあってもなー。とかかな。 -
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戦闘シーンそのものは迫力があって面白いのだが、物語が進むにつれて、当初の「バトルロイヤル」という設定から逸脱する展開が多くなっていくのが気になった。
また、札の得点計算や、それを踏まえた参加者たちの駆け引きも複雑で分かりにくく、説明を読んでも状況や戦略がすんなり頭に入ってこない場面があった。
さらに、せっかく魅力的な強者同士が対決しても、決着がつかないまま終わる戦いが多すぎるように感じた。命懸けの戦いである以上、もう少し明確に勝敗をつけた方が、誰が生き残るのか分からない緊張感が生まれたのではないか。
登場人物たちが全体的に優しすぎる点も少々物足りない。これほど過酷な状況に置かれているにも