今村翔吾のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「羽州ぼろ鳶組」シリーズを既刊分を読み終え、呆然とする日々が続いていた訳だが、遂に本シリーズに手を出す。
ずっと気になっていたものの、手を出していいものか、迷っていたのだ。何故なら。本シリーズも読み終えた日には、呆然とするしか他ないからだ。
しかし、不覚にもメルカリさんで7巻セットで購入してしまい、手元にある以上、読まずにはいられない。
で、だ。
シリーズ第1作目。
1作目なので、時代背景や設定の説明、キャラクター紹介等が主だが、これからどんどん面白くなる予感しかしない。
今村翔吾、無敵だな。高田郁と今村翔吾は時代小説書かせたら無敵だ。
星は3つ。だが、これからが非常に楽しみ。3 -
ネタバレ 購入済み
平九郎仕事は成功するも代償無し
江戸近在多摩村では凶作に見舞われ、小作農家の娘お春は少しでも家計を助けるため、江戸の呉服店「菖蒲屋」に奉公に出た。未だ11歳の子供だった。
お春が健気に奉公に励んでいたある日、店主の留吉から部屋に呼び出されて乱暴されようとした。その際、助けを求めて声を上げた為、番頭が留吉を諫めてお春は難を逃れたが、留吉が言い訳をでっち上げてお春のせいにするのである。
留吉はケチで意地悪な性格だが、物語ではそこばかりを強調しているように思える。留吉は当然、店主として商店街や組合等の会合に出席する程の人物であり、一時の気の迷い、魔が差したとは言え物語にあるような悪事を重ねるほどの悪人なのかと、不信に思われるところ -
Posted by ブクログ
ネタバレ今を見る武士とはるか未来を見る武士の溝が見える作品。
秀吉と七本槍の視点から形作られ、語られる石田三成という人物。
助作と権六の話が好き。
七本槍の出自〜関ヶ原という大筋を味変で7回連続読むという感覚に陥り、今の僕の趣味とは異なるものでした。
加藤純一さんが言っていた、今の積み重ねの先が未来っていう言葉を思い出し、見えすぎるのも辛いだろうなと思いました。
当時を生きていたら、虎之助のように今生きている人の命を救いたいと思うのが人情なのかなと。
五葉のまつりは、5人それぞれが主役になって、異なる物語が読めるといいな。
文庫本p.254の、
水の張られた田に陽射しが差し込み、銀の鱗を撒いたよう