あらすじ
その男、悪人か。
主人を殺し、将軍を暗殺し、東大寺の大仏殿を焼き尽くすーー。
悪名高き戦国武将・松永久秀の真実の顔とは。
直木賞作家による、圧巻の歴史巨編。
〈第11回山田風太郎賞受賞作〉
感情タグBEST3
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「大悪を三つもやってのけた」と言われる悪名高き武将、松永久秀の生涯を、織田信長が小姓に語るスタイルで描く歴史小説。
何気なくaudibleで聴き始めたらめちゃくちゃ面白くて、神本にチェンジして一気読み。現時点の私的今村翔吾氏の最高傑作!→
神本→紙本の間違いデス。
九兵衛と多聞丸との関係、甚助、日夏……前半の子供時代が後半大人になってからめちゃくちゃ効いてくるこの構成力……たまらん!!こういう大河小説は大好物デス!!
イケオジになってからの九兵衛がまた良き……筆マメで茶道を愛するとか良すぎるだろォォォ!!
ラストのシーンもな!!一人また一人と散るところがカッコ良すぎて、これぞ時代歴史小説!!って感じが好きすぎる。
信長もいい味出てるし「で、あるか」にニヤニヤしちゃう。
そして又九郎!!キャラ造形がたまらーん!!
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時代物が読みたくなったら、今村さん!
と言うことで、今村省吾氏の「じんかん」です。
松永久秀の半生が綴られています。
生きた時代が、織田信長の父か祖父でも良いくらい。なんと豪華なことに、一世代くらい下になる織田信長が、松永久秀の物語を語ります。
生涯、少年の心を持ちながら国を憂いた松永久秀と、織田信長は気持ちで通じるところがあったらしい。
この当りの設定の巧さも、今村さんらしい感じ。あとがきで、北方謙三氏が今村さんの情景描写について、「どうも生まれながらに持ち合わせていた資質と見えた。」と言っておられますが、本当に上手です。
詳しくは書きませんが、これで大河ドラマ出来るのでは?と思わせる面白さです。
この「じんかん」を読んで、久秀の一世代上に当たる「三好元長」についても、興味が出ました。ちょっと調べてみます。
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松永久秀一代記。アニメっぽい表紙イラストのせいであまり期待していなかったが、重厚で読み応えのある時代小説。
松永久秀の生まれなどははっきりしていないが、この本では商家の生まれとしている。父が物取りの足軽に殺され、母は餓死寸前で縊死。遺された兄弟は寺で世話してもらいながら、住職の死亡により、追剝少年集団に混じり生きながらえる。そのうちまた寺で庇護され、文字や知識を蓄えながら、この時期に武野紹鴎の手解きにより茶の道を納め、名物を手に入れ、次第に堺の自衛集団のお頭となり、見知った三好元長の祐筆として召し抱えられ、三好家重臣となっていく。
三好家の主殺しはやっていない。足利義輝暗殺にも関与していないが、東大寺は焼いた。ちなみに本書では爆死している模様。史実では天守を焼いたのみで爆発はしていない。
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人は何のために生まれて何をして自分を示す事ができるのか。松永久秀の半生を通じて、出会いと別れに心を揺さぶられる。登場人物の大切にしているもの、心の動きを描くことで物語が紡がれていく。舞台は現代ではないけれど現代に通じることがたくさんあった。読み終えて序章を読みなおすとグッとくるものがある。読んでよかったと思う。
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「人は何故生まれ、何故死ぬのか」
人間(じんかん)のなんたるかを知るために闘った久秀。戦国の世の話なのに現代に通ずる物があり、じっくり向き合いたいの物語。
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松永久秀は自分にとって『無名』にしかすぎない人物でした。
久秀が思う「人は何故生まれ、何故死んでいくのか」。
久秀だけじゃなく誰もが思うことをこの物語の展開で答えを導いていってくれているのかもしれないと思い読み進めていきました。
両親がなくなった彼の幼少期(九兵衛)は凄惨だった…と思う。
だけど多聞丸や日夏たちと出会い彼の人生が変わり始め、当時の日本(戦国時代〜安土桃山時代?)を俯瞰して世の中を変えていかなければならないと思うようになった、その思い。三好元長との出会いがそうさせたのかな。夢をかなおうと貫く意思の強さを感じる。
「本当のところ、理想を追い求めようとするものなど、この人間(じんかん)には一厘しかおらぬ」
この言葉には日本各地に夢を本気で叶えようとする人は、ごくわずかかもしれない。それでもハングリー精神を捨てない強い心を持てと私たちに伝えたいのかなと安直にも思ってしまった。人は難しいことに遭遇すると「無理無駄」と思ってしまうし。
小説とはいえ、壮大かつ混沌とした時代に生き抜き人を成長させ「日本を変えたい!」強き思いを持つ人物・久秀の生き様を始めて知り、自分自身を奮い立たせた…そんな熱いドラマを見ているかのようでした。
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久しぶりに読んだ歴史小説がこのじんかんで良かったとつくづく思った。
今村さんの作品は初めてだったが、私にとっては貴重な読書体験になった。
人間の愚かさ、醜さ、弱さを痛感する。
時代が違えど、人の業の深さは計りしれず、立場や環境が変わった途端剥き出しになる。
九兵衛は死にゆく人々の想いを一人で受け、人の心の弱さに抗い人生を全うする。最期の時ですら心に想う大切な人に馳せていく姿は見事だった。
世の噂や思い込みで悪人になり得るのは今の時代に通ずる深さがあって、それに流されず、分かる人に分かれば良いと信念を持つ心は見習いたいと心うたれた。
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北方謙三の解説(あとがき)が、この作品をさらに魅力的にしてくれる。良かった。史実から当然に展開はわかっているんだけど、そんなの関係ない。物語ってすごいな、と思う。それを作る人も、解説する人も、すごいな、と思える作品でした。
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幼少期、この少年たちの中で誰が松永久秀になるのか、わかりませんでした。信長も一目を置く松永久秀の一生涯の物語ですが、各章の頭に信長が久秀のことを回想するシーンがあり、この各章の頭の信長の部分がなかなか良かったです。久秀は、主家乗っ取り、将軍殺し、東大寺焼き討ちという3悪を行ったとされる人物ですが、宗慶との最後の別れの場面での久秀の言葉に、久秀の人柄が現れていてすごく良かったです。また人間らしい優しさを持ち、配下の武将にも慕われていて、すごく好きな武将になりました。
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戦国武将・松永久秀の一生を綴った時代小説。どの程度史実に則っているのかはわからないが、情に厚い人物像が涙を誘った。分厚いページ数だけじゃない、とてつもない大作。と言いつつ正直、ゲームの「戦国無双」で初めて知った名前でイメージもそっちに引っ張られた状態で読んだので「えっ、こんな感じの人だったの?」って感じに戸惑った。この辺は作者の解釈次第だろうけど。
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塞王の盾に続き2作目の今村翔吾作品。松永弾正久秀、名前を聞いたことある程度だったけど(高校世界史履修)、ひたすら面白かった。
様々な出会いを経て立身出世していく様は爽快。妬まれることもあるけど、壮大な夢に向かって邁進する姿にエールを送りながら読んだ。
次読む今村作品は何にしようかワクワクしている。
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松永久秀の悪人のイメージが変わる内容になっています。また、戦国の世の中がリアルに再現されており、今の時代で良かったと結構思わされました。色んな事が伝わってくる良い内容でした。
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さすが今村さん、凄い面白かった。
580ページに及ぶ長編も難なく読み進められ楽しめた。
時は室町~安土桃山時代、孤児だった松永久秀の凄絶な半生が信長の回想で語れていく。
松永久秀?あまり耳にしない武将だ。(自分が無知なだけかも)信長いわく「人の成せぬ大悪を一生のうちに三つもやってのけた」と家康に説明している。しかも二度も謀反をおこしている。この時点で久秀のイメージは悪かったのだが、話が進むにつれ真相は全然違う。松永久秀の言動や人格に心が掴まれていく。
たくさんの見どころあるが中でも7章の「人間へ告ぐ」で1万の敵の軍勢が迂回して信貴山城を狙っているという情報を奈良の民が自分の命をかえりみず報せてくれた場面でその町民は身体に何本もの矢を射られており、そのうちの1本は右胸を貫いていたというから驚ききである。民を大切にしていた松永の人格が伺えるのとその町人が実は、あの…であるのを知った時、胸が張り裂けそうになり感涙。
あと2度目の謀反の理由も泣かされる。最後まで家臣や家族、民、友を思いとても素晴らしい武将だ!松永久秀が夢を成し遂げていたらどんな世の中になっていただろう?きっと子供達が笑顔で居られる世の中かな。
余談ですが、久秀の孫2人は織田家に人質として預けられていて、信貴山城の時に処刑され、久通も自害してしまったらしい。信長さんもう少し寛大な処置できなかったの?
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戦国時代最も悪名高い武将の一生を綴る物語。
信長が九兵衛の半生を語り、彼の生い立ちから悪行の真実が明らかとなっていく中で、彼の夢や想い、そしてかけがえのない人間達との出逢いを知ることで、本当の松永久秀という武将を本当の意味で理解できた。
どこまでが真実でフィクションなのかわからないが、
ただ1つ言えることは松永久秀の大ファンになった。
過去1で好きな歴史小説。
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途中で中弛みするかなと思ったんだけど、ぐいぐいと松永久秀の魅了を描ききる物語展開が素晴らしく、後半はのめり込むように読んでいました。松永久秀に対する印象が180度変わった著作でした。物語として面白かったです。
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これまで持っていた「松永久秀」の人物像とは全く違う切り口で描かれており、このような捉え方もありうるのかもしれないなと思いながら読んでいた。
そして、又九郎同様、自分も松永久秀の生涯に引き込まれていっていた。
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高校の日本史では一瞬で通り過ぎてしまう、松永久秀という人物。彼の壮絶な生い立ちと、逃れられぬ「人間の業」を深く抉り出した物語だった。
主家への反逆、将軍暗殺、そして東大寺大仏殿の焼失。字面だけを追えばまごうことなき「大悪党」だけど、その行動の背景が丁寧に描かれていて、こちらが真実ではないかと思わされるほどの説得力がある。
視点をずらせば、見える物語一変する。歴史の醍醐味と面白さを、改めて感じた。
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信長や主君を裏切ったとされる松永久秀の行動にこれまで理由が理解できませんでしたが、今村翔吾さんの今作では、人間味をもって描かれており、こういうことであれば、理解できるな。また自分も同じ道を歩んだかもと、感じました。静かな寂しさを感じた、良い作品だと思います。
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浅い知識で「平蜘蛛と共に爆死した」としか知らなかったし、どこまでが史実に基づいているかがわからないけれど、人の一生を見させていただいたようで大満足です。
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「イクサガミ」シリーズに次いで今村将吾2作品目。YouTubeを見た時、氏は自分の作品は2種類あると言っていた。イクサガミのようなフィクション寄りの話、そして歴史寄りの話である。本書は後者である。けれども共通点はある、と思った。
主人公はの戦国の梟雄(きょうゆう)松永弾正久秀。「人がなせぬ大悪を一生のうちに3つもやってのけた」と評された男であるが、本書はそれを見事なまでに「誠実で優しく賢い」大名としてイメージを覆してみせる。かつて山本周五郎が「樅ノ木は残った」で原田甲斐を反転せしめたのと、それ以上の反転を成し遂げた。エンタメ手法だ。
それだけでない。構成もあまり読んだことない。ほぼ9割を、信長の夜を徹しての小姓に向けてのひとり語りとして描いた。
或いはもう一つ、冒頭の視点は孤児の犬若、それを助けた少年追い剥ぎの多聞丸。普通はどちらかが主人公で、彼らが生き残り成長し、松永久秀になると思えるだろう。もう一人はそれを助ける側近。実際に50p時点で多聞丸は松永と名乗り出した。⸺⸺イクサガミ方式だった。読者の共感が頂点に達した頃に、この登場人物二人とも殺すのである。
ただ「面白い趣向」はそこ迄。バトルに次ぐバトルで、読者を引っ張るのではなく、「歴史的事実をこんな風にも読めるのか!」という「知的興味」で読者を引っ張ってゆく。のと、同時に孤児出身の主人公は「武士のいない世の中=戦争のない世の中」を夢見る。民が政治を決めてゆき武士を金で雇う世の中を作れば実現するのではないか?
そういう夢を抱いた三好元長とそれに仕えた松永久秀の「夢を追い求める物語」で読者を引っ張るのである。実際は、戦国時代にそんなこと実現不可能かと言えば、まるきりそうではなかったかもしれない。堺の町は、確かに一時的にそれが実現していたのだから。
夢を描いて、それが潰えてゆく物語は、「カムイ伝」「水滸伝」からこの方、私の好物。
まぁ、しかし、今村将吾の作品はあまりにも多くて、私は今の所追ってゆく気持ちはない。本書は面白かった。
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大河ドラマ化。
読みながら、何度も思った。そして、自分の頭の中で勝手に再来年あたり放映ってことで決定した。
しかし残念ながら、大河ドラマは歴史の史実しか扱わないと思われる。この「じんかん」は一応フィクションであるため現実的には難しいだろう。
この物語は、人物にせよ出来事にせよ、史実とフィクションが絶妙に織り交ぜて構成されており、その緻密で、息づかいまで聞こえてきそうな人物描写も相まって、全て事実なのでは?と思ってしまう。
それくらいにのめり込んでしまった。
主人公は戦国を代表する悪名高き武将、"松永秀久"。
将軍殺し、東大寺大仏殿焼き討ち、主家殺しの当時の武士たちからみれば三大悪をやってのけた悪党だ。
そんな悪党と言われた男の、幼少期から数多の出会いと別れ、そして夢を追う壮絶で重厚な一生を描いている。
ちなみに、調べてみたところ三大悪については、近年の研究でどれも首謀者というわけではないのでは?と見直す動きがあるとか。
大河ドラマでも度々登場する人物ではあるが、大体はあまり良い人ではなさそうに描かれる松永秀久。
果たして、本当はどうだったのか。
500年前のこと、完全には解らないが、じんかんを読んだら最後、想像が止められない。口を開けば「あゝ歴史ロマン」としか言葉が出ない。
これだから、歴史モノはやめられない。
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松永久秀のことを初めて知った。日本史上最悪の男という存在も知らなかった。私は先入観なく、知識ゼロの状態で本書を読んだ。
本書の松永久秀は町民のことを思い、三好家のことを思い、家臣や弟のことを思う史上最高の男だったように私は思う。
悪人と英雄は紙一重なのかもしれない。
私の周りのあの人も、本当は英雄なのかもしれない。
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塞王の盾は断念しましたが、これはサクッと読めました。
ただ、個人的には面白かったのは前半で、後半は少しだれましたかね。
少年少女の冒険活劇が、私は好みなようです。
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三悪を犯し、戦国時代の悪人と呼ばれた「松永久秀(九兵衛)」を描いた作品。物語は、久秀が織田信長に二度目の謀叛を起こした場面から始まる。
謀叛の報せを伝えるため、信長の居る天守閣へ向かった又九郎は、戦々恐々としながら事の次第を告げる。だが信長は「降伏すれば赦す」と言う。それはなぜか――信長が語る久秀の物語が、静かに幕を開ける。
私は「松永久秀」という歴史上の人物を知らなかった。それでも今は、久秀について誰かと語りたくて仕方がない。史実には事欠かない人物であったようだが、幼少期の記録はほとんど残っていないらしい。この『じんかん』では、そんな久秀の生い立ちから描かれている。
物語の序盤、多聞丸やその仲間たちとの出逢い、本山寺で過ごした日々は、九兵衛という人物を理解するうえで十分な厚みを持っている。後に「悪人」と呼ばれるとは到底思えないほど、彼は聡明で、思いやりに満ちている。
登場人物たちが形づくられていく過程も、物語として純粋に面白く、気づけば深く惹き込まれていた。だからこそ、日向との関係性には胸が締めつけられる。
九兵衛には「もう少し自分に素直になってほしい」と言いたくなるほど、彼はクールだ。物語の後半、堺の民として登場する場面では、私たちも九兵衛と同じくらい、やるせなさを感じずにはいられなかった。
物語にはたびたび「神仏などいない」という久秀の思想が現れる。「もし神仏がいるのなら、なぜ善良な民が虐げられるのか。では、人は何を頼り、何を信じればよいのか」――彼は問い続ける。
死の間際、久秀の脳裏をよぎったように、一生の中で繰り返される出逢いと別れのなかに、信じてきた人々の顔が浮かんでいたのではないだろうか。
人間とは、人間自身が切り拓いていくもの。
人生とは何か――本作を通して、それは「問い続けること」なのではないかと感じた。その問いの中で、一生のうちに一つでも納得できることがあれば、この世を生きた意味があるのかもしれない。
自問自答もあるが、その多くは他者との関わりの中で育まれていくものだろう。
善悪や真偽の判断は、いつの時代も難しい。
ただ、事実はさておき、その過程には幾重もの想いが重なっている。あの時代を駆け抜けた人々の想いは、私たちに受け継がれ、その一生をこうして物語として受け取ることで、明日の希望へと繋がっていくのだと思う。
すごい作品を読んだなという気持ちでいっぱいだ。
この小説に出会えたこと、その中で久秀たちと出会えたことが誇らしい。
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松永久秀の一代記。戦国時代の人物ではかなり気になる存在なので読んでみた。
予備知識が少ないのでどこまでが史実でどこからがフィクションかはわからず。同じく神仏を信じぬものとして胸の熱くなるところもあったが娯楽小説の域を出ず。もう少し深いところまで届いて欲しかった。
歴史・時代小説は、歴史的事実(?)という枠の中での創作という難しさがあると思っています。それも松永久秀という有名な武将を取り上げることは、より枠組みが堅固と言ってよいと思います。
本作は、松永久秀の物語を縦軸に、久秀と織田信長の関係を横軸にしており、信長の一般に流布されている性格等と異なる一面をも書かれていて、良い作品と思います。
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松永久秀に関しての新解釈、というか成したことがあまりにも、なので悪人とされてきた人物の余白部分に人情味を足してこんな人だったかもよ?と提案する意欲作。戦国時代小説の旗手たり得る今村作品として、広い視野を共有する良い提案。定説を不憫に思うところも、人の気持ちに寄り添うのが上手い作者らしい文章だった。
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東大寺大仏殿にいる敵陣へ向かう際に自軍に向けて話した松永久秀の一言。 「あの日のことを恩に思う心優しい者が...何故死なねばならぬのだ。俺にはどうしても解らぬ。誰か解る者がいれば教えてくれ!誰かが高笑いしているこの世の片隅で、今日も誰かが泣いている。お主たちも大切な者を、何の罪もない者を不条理に失ったことがあろう。神や仏がいるならば何をしているのだ... 戦いたくない者は去っても良い。だが、もし付いて来てくれるというなら、、、神仏に人の美しさを、人の強さを見せてやろう。」 久秀の強さが腑に落ちた。