【感想・ネタバレ】戦国武将伝 西日本編のレビュー

あらすじ

各都道府県で一人、武将を取り上げて掌編小説に! 直木賞作家・今村翔吾が挑む“驚天動地”の衝撃作。秀吉に、毛利、長宗我部、島津、さらには黒田官兵衛、立花宗茂……。西の空に漢たちが舞う! 近畿・中国・四国・九州の武将24人の、胸が熱くなる、くすりと笑える、ほろりと泣ける逸話を描く傑作掌編小説集。 《目次》[広島県]十五本の矢 毛利元就/[島根県]謀聖の贄 尼子経久/[山口県]帰らせろ 大内義興/[奈良県]九兵衛の再縁 松永久秀/[佐賀県]老躯、翔ける 龍造寺家兼/[岡山県]宇喜多の双弾 宇喜多直家/[滋賀県]四杯目の茶 石田三成/[大分県]雷神の皮 戸次道雪/[三重県]何のための太刀 北畠具教/[兵庫県]未完なり 黒田官兵衛/[鳥取県]夢はあれども 亀井茲矩/[宮崎県]泥水も美味し 伊東祐兵/[長崎県]海と空の戦士 有馬晴信/[熊本県]小賢しい小姓たちよ 加藤清正/[和歌山県]孫一と蛍 雑賀孫一/[京都府]旅人の家 足利義昭/[大阪府]土を知る天下人 豊臣秀吉/[香川県]三好の舳 十河存保/[高知県]土佐の土産 長宗我部元親/[愛媛県]証を残す日々 加藤嘉明/[鹿児島県]怪しく陽気な者たちと 島津義弘/[沖縄県]三坪の浜の約束 謝名利山/[徳島県]古狸と孫 蜂須賀家政/[福岡県]立花の家風 立花宗茂

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Posted by ブクログ

お気に入りは、徳島の蜂須賀家政。孫の振る舞いを改めさせるために、直接指摘するのではなく、謎かけのようにじわりじわりと実感とともにわからせていく。なかなか老獪で面白い。こういう、相手の裁量を認めた(信頼した)上での、人の動かし方というのは、ある意味賭けだと思うが、うまくカチッとはまると気持ちいい!

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2024年10月31日

Posted by ブクログ

西日本の戦国武将24人を描く短編集。
毛利元就、尼子経久、大内義興、松永久秀、龍造寺家兼、
宇喜多直家、石田三成、戸次道雪、北畠具教、黒田官兵衛、
亀井玆矩、伊東祐兵、有馬晴信、加藤清正、雑賀孫一、
足利義昭、豊臣秀吉、十河存保、長宗我部元親、
加藤嘉明、島津義弘、謝名利山、蜂須賀家政、立花宗茂

その武将の人生の一コマを切り取って描いたような、
味わい深い短編集です。それぞれが実に短い物語なのに、
その後にある史料・文献から得た想像力での創作は、見事。
主人公の視線、近しい者たちの視線が鮮やかに語る。
親子や兄弟、夫婦や男女、主従の、信愛と確執。
庶民、異邦人や将軍の姿もある。
彼らによる、国のため、民のため、己のため、
愛する者のため、尊敬する者のための、喜怒哀楽の発現。
毛利元就の三本の矢異聞は、家を父を思う息子や娘の絆。
最後の戦場を駆ける93歳の龍造寺家兼の、戦いへの信念。
官兵衛の思い。半兵衛よ、未完でも進む我が姿をご覧あれ。
受け入れてくれた大切な人を守る!異邦人たちの戦い。
島津の退き口は、出会った武士の運命を変える。
琉球の民を守るため佞臣となった謝名利山の約束。
武骨な家風のままに生きる立花宗茂と付き従う家臣たち。
それは見事立花家が再興した、基盤なのかもしれない。
東日本編が良かったので、西日本編へ。
今回も評伝が読みたくなった武将が増えてしまいました。

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2024年04月17日

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1話10分で読める短編集。
ちょっとした合間時間に読めて、「もうちょっと読みたい!」と思わせるさじ加減が絶妙。

都道府県ごとに1人ずつ歴史上の人物を取り上げる、ならともかく、
「戦国武将」に限定するあたりがすごい。
超有名武将でも、超有名エピソードの裏側を独自の解釈で描くなど、
筆者のリサーチ力とイマジネーションが冴え渡っている。

いきなり超有名な「三本の矢」の新解釈から始まり、つかみはばっちり。
本人を正面から描いた作品にとどまらず、
周辺人物を通して描く手法も名人芸。

同時代のエピソードばかりとあって、
エピソード同士が呼応している例もあって楽しい。

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2024年01月25日

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ネタバレ

知らない武将の話も多くて楽しい。豊臣秀吉や足利義昭みたいな有名な武将はちょっと敬遠したくなるけど、とても良かった。本人を絡めて別人の目線とか色々工夫されていて良かった。 毛利元就、龍造寺家兼、戸次道雪、北畠具教、亀井茲矩、加藤嘉明、加藤清正、伊東祐兵が好き。他の武将たちも良い。加藤清正と片桐且元が小姓たちについて語る所が良い。

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2025年11月21日

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 西日本の各都道府県に縁の武将のエピソードを取り上げる短編集です。

 取り上げられた武将たちは近畿・中国・四国・九州などから24人。誰でも知っている有名な武将から、その地域にはこういう人がいたのか、と改めて知る武将まで様々で、歴史の授業だけでは見えてこない姿が魅力的(?)に描かれています。
 今作は連作短編集ではなく、あくまでそれぞれ別の文献などを元に抜き出されたエピソードが紹介されている短編集です。しかし、隣接した領地同士の場合はお互いに様々な思惑や政治的やりとりがあったりして、同じ武将が登場した両陣営を覗き見ることができる話もあり、とても読み応えがあります。特に秀吉は何作にも登場し、諸将からどのような人物であったと見えていたのか、味方からはどうか、敵方からはどうか、はたまた一般の農民からは、と様々な視点で見ることができて人物像のイメージが深まりました。
 さらりと読める内容でありながら、お話はそれぞれがなかなかに癖が強かったです。濃い生涯を送ってきたのであろう武将たちの、合戦ではないささやかな一場面を取り上げているところがまたにくいところですね。

 笑いあり、しんみりとした感動あり、ツッコミどころが多すぎる話ありと忙しかったですが、是非東日本の武将たちの物語も読みたいです。
 武将たちの意外な一面を楽しめる良作でした。

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2025年10月18日

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 歴史の小説は、苦手意識がありましたが、想像以上に読みやすくて、スラスラ読めました。
 そして、書き方から展開まで全てが楽しめました!

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2025年10月09日

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各県ごとに代表者と思われる武将を取り上げ、1作品も数ページという短さの集大成、西日本編。

東日本編でも書いたが1つの物語が短いので、読み易い。
歴史小説を読んでみようかな、と思う歴史小説初心者には、ものすごくお勧めです。
最初から順に読む必要もないし、興味ない話は飛ばせばいいので楽です。

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2025年05月02日

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直木賞作家・今村翔吾氏による驚天動地の衝撃作、西日本篇。四十七都道府県×戦国武将!西日本各県ゆかりの戦国武将の逸話を元に、今村翔吾氏が挑む傑作掌編小説。

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2025年01月21日

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西日本の戦国武将の人柄がわかる端的なエピソードをまとめた本。個人的には十河存保のエピソード「三好の舳」が好きである。

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2024年12月13日

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博識どころではないし、もはや創作ですら有り得るのにこの人が言うならそうなのだろうという説得力。そして想像力。幕末の方に興味が強い自分でも楽しく読めた。

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2024年12月12日

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先に読んだ東日本編より、西日本育ちの私にはよく知ってる武将が多く、その分評価が高くなってしまった。なんか短いんだけど、いい話が多いんだよなあ~ こうした中から長編が生まれることを期待!

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2024年07月02日

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歴史に興味をもち始めた方や歴史物を読んでみようかなと思われる方におすすめ。反面、歴史好きには少し物足りないかも知れない。人物1人あたりは短い物語なので、試食をするように味わい、興味を惹かれた人物について別の作品を読んでみるのもよいかも。

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2024年05月14日

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都道府県から各1人の武将を描く掌編集の西日本編(24編)。1人10ページ程度なので、寝る前に少しずつ読めました。
フィクション性が強いけど、物語のまとまりが巧妙な雑賀孫一と謝名利山がお気に入りです。

なお、我が湖国は、もちろん石田三成(笑)

惜しむらくは、せっかく登場人物達の名前や個性、関係性が理解してきた途端にお話が終わること(歴史モノ弱いので、人物把握が毎回大変で)。
まあ、はじめから掌編とうたっている作品なんですが。

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2024年04月20日

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ネタバレ

有名どころの武将の話がやはり印象に残ったが、それぞれの話が面白く、話によっては生き様を表す話もあった。東日本編も読んでみようかな。

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2024年03月31日

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東日本編に続いて読破。
やはり西日本は戦国時代の勇が多いのでより楽しめました。
また対比して描かれる物語もあり東日本編よりさらに面白く読めました。

ショートショートゆえのあっさり感は否めませんが、気軽に読めるのもまた一興。

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2024年03月23日

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どちらかと言うと西の方が面白かったです。
「塞王の楯」、「じんかん」、「八本目の槍」を読んだ後なので思い入れが強かったのかも。

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2024年03月23日

匿名

購入済み

主役級から超脇役級まで

歴史資料の中から一部の記述に触発されて書かれた短編集。語られる物語は実に興味深いものが多い。当たり前だが、歴史は数多くの先人が絡み合いながら行く末を決定付けている。主役だけでなく脇役にも物語があって広く深く知れば知るほど歴史のうねりが益々面白くみえてくる。

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2024年02月18日

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東と西。西日本編から攻めてみた。24人の武将の逸話が天こ盛り。登場人物に躍動感や人情味を宿す、今村先生ならではの想像力と筆力は秀逸。常に窮極の選択を迫られる戦国時代。束の間の安らぎを感じた。東日本へ。

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2024年01月28日

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東日本編に続いた西日本編であるが、有名無名な武将をとりあげ各武将の逸話を、それぞれ見事に起承転結させ、武将に対して共感を覚えさせられる。
隣接する西国武将の緊張感や政治力などが様々に描かれ大変興味深く読んだ。

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2024年01月27日

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東日本編に続きこちらも読みやすさと、読み応えがあって一気読みでした。毛利の三本の矢の話の裏側、黒田官兵衛と竹中半兵衛、昔は舞台が西だったからこその、東とは違う緊張感もありました。それにしても、読めば読むほど、大河ドラマなど観れば観るほど、秀吉が苦手になっていくのが止まらない…

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2024年01月17日

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戦国武将好きで信長の野望にもハマっている自分にとってはたまらない。有名でもないが、名前は知ってる武将の人となりが想像できるお話がたくさんある。東日本編も楽しみだ。

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2025年02月16日

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ネタバレ

四十七都道府県×戦国武将という企画歴史小説短編集の西日本編。

東日本より知ってる武将が多く知らないエピソードも面白く、元ネタが各話の最後にあるので勉強になりました。
良かったのはだれもが知る元就や三成のエピソードがひねられていたこと、東日本編の竹中半兵衛と対になっている黒田官兵衛のものです。

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2025年02月02日

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戦国武将の短編エピソード西日本編
毛利の3本の矢は3本ではなかった!三成のお茶の話は4杯目あったの?
でもでも読むのに苦労して読書欲が低下してしまいました、、、

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2025年01月27日

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西の空に男たちが舞う
各都道府県で一人武将を取り上げて掌編小説に!!!
秀吉・毛利・長宗我部さらには黒田官兵衛・松永久秀

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2024年10月01日

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西日本は秀吉関連の武将が多いので、東日本編よりは聞いたことがある人が多く読みやすいかも。
でも、やはり数が多くて一つ一つの話が短い。もう少しじっくり読める方がいい。

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2024年05月03日

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ロマン 各県に1人の戦国時代の武将に纏わる話、それぞれに浪漫を感じたのは今村翔吾さんの凄さだと感じ入りました。自分の生まれた県や、縁のある県のお話や、他の歴史小説で出てきた武将の意外な一面、小説であってもそうあれば面白く、上手いなぁと何度も思いました。
男だとか女だとか言うと喧しい世の中ですが、女は恥じらい男は浪漫、無くしたら終わりだと思います。

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2025年12月03日

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広島県=毛利元就、というふうに、一つの県に一人の武将という組み合わせで、西日本24県分の短編をつないでいる。
一つ10ページ+αなので、基本一つのエピソードをテーマにしていてサクッと読める。みんな良く知ってるエピソードも、少し捻りを加えていたり、手を替え品を替え楽しませてくれている。
が、流石にそうそう24県すべてに格好のネタが散らばっているわけもなく、続けて読んでいるとだんだん飽きてくるのも事実。気が向いた時に2〜3編ずつ読むのがいいかも。

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2024年04月30日

Posted by ブクログ

織田、豊臣の戦国時代に生きた西日本の武将の逸話を纏めた超短編集。現在の都道府県に紐付けされたその地に根付いた武将の生き様を描く。馴染みの無い武将を含めた紹介話の体をなし流し読み出来る軽いタッチの時代小説。

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2024年04月13日

Posted by ブクログ

格都道府県から1人ずつ24人のショートストーリー。
印象的な出来事でその人物を際立たせる趣向。面白かったです。

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2024年03月17日

Posted by ブクログ

時代小説で定評のある今村氏の短編集。各地域の武将の功績や後悔をまとめている。最初が毛利氏で安芸国に住む私とすれば我が殿と期待したが、盛り上がりを得意とする氏の作風からは物足りなかった。東編に期待したい。

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2024年03月13日

Posted by ブクログ

東より西の方が土地勘的に馴染みがあるせいか面白かったです。読んで2週間ほど経ちましたが、秀吉の話しか記憶に残ってませんでした。

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2024年03月11日

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