三津田信三のレビュー一覧

  • 水魑の如き沈むもの

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    今作は出だしや序盤でオカルト色が強すぎる感じがした。
    クロ先輩の話では、(能力を持つという)修験者たちからの水使神社には超常的な力や仕掛けがあるという話を当たり前のように受け入れているし、正一少年の話でも一つ目蔵の周囲に結界が張られているというように、異能を当たり前のように出してきていて、拍子抜けというか残念というか。
    刀城言耶シリーズは、「一見オカルトに見える事件が推理で解き明かせる」。そして「(解明される直前の)最終版までオカルト的な気味悪さ・怖さが残る」というのが良さだと思っていたので、作品中で超常現象が肯定されているとその良さが死んでしまい、論理や常識を飛び越えてどうとでもできるように

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    2024年05月05日
  • そこに無い家に呼ばれる

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    母が亡くなってから2週間と少し。こんな話を読む心境ではないはずが、三津田さんにはスルスルと吸い寄せられ、母の遺影に見守られながら読みました。巷で大ヒットを飛ばしているいくつかのモキュメンタリーも読みましたが、やっぱり私は断然こっちが好き。なんとも言えない余韻があって、深い。

    何かが一つずつ減っていたり増えていたりしたら気をつけよって、わざわざそういうのを見つけて数えてしまうじゃあないですか(泣)。ラスト3頁は『逆転美人』並みの労力を感じました。というのは『逆転美人』の藤崎さんに失礼ですかね(笑)。怖かった。

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    2024年04月30日
  • スラッシャー 廃園の殺人

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     ホラー作家の一藍が作った廃園を探索する番組に参加した俳優、女優、スタッフたちがそこに潜む『影』によって次々に惨殺されていくスプラッタホラーが主なストーリーだったが、その背景にメタ要素や名作ホラー映画のオマージュがふんだんに盛り込まれていて「いつもとは毛並みが違う三津田信三作品だな。」という風に感じた。終盤で明かされる「影」の正体や動機はホラーの魅力故に、という感じで良かったが、終わり方が消化不良感が否めなかった。というよりは、続編ありきで作ったのかもしれないが…

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    2024年04月29日
  • 怪談のテープ起こし

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    著者の三津田氏が聞いた話という体裁で書かれた怪奇短編。加えて序章・幕間・終章にて担当編集者の異変を描き、現実に障りがあるような恐怖を描く、念の入れよう。実話なのかどうかはさして重要ではないけど、怪異が解明する、あるいは解消されることはほとんどないのが実話っぽさを増していると思った。『新耳袋』に載っていそうな話といえばいいのか。

    【収録作品】
    「死人のテープ起こし」
    ライターの吉柳が集めたという自殺者が最後に残した肉声テープを文書に起こしてもらう三津田氏。三つのサンプルに単なる死の実況ではなく不可解なものを感じる……
    文書の内容もかなり不気味なんだけど、それより三津田氏に吉柳を紹介した作家島村

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    2024年04月14日
  • 影牢 現代ホラー小説傑作集

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    傑作ホラーを集めたアンソロジー。1993年以降に発表された全8編を収録する。「七つのカップ」の姉妹編。
    浮遊する水(鈴木 光司)
    猿祈願(坂東 眞砂子)
    影牢(宮部 みゆき)
    集まった四人(三津田 信三)
    山荘奇譚(小池 真理子)
    バースデー・プレゼント(綾辻 行人)
    迷い子(加門 七海)
    赤い月、廃駅の上に(有栖川 有栖)

    読み終えると、なんとなくじんわりゾクッとくる作品ばかり。さすが実力派作家の皆様だと感じる。

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    2024年04月12日
  • 凶鳥の如き忌むもの

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    刀城言耶シリーズ二作目。
    信仰や神事に懐疑的な人間が複数おり、密室からの人間消失というシチュエーションも相俟って、前作と比べて、ミステリ色が強めな作品。
    特に中盤に差し込まれる、"人間消失講義"は完全にミステリ小説のそれでした。
    ただ序盤の信仰と儀式に関する説明や、ラストのとあるシーンなど、怪奇要素もしっかり残っており、シリーズ特有のミステリとホラーの良い塩梅を楽しめました。

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    2024年04月09日
  • 忌館 ホラー作家の棲む家

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    処女作とのことだが、三津田らしい作品だった。
    本作のジャンルはホラーだが、後発のホラー作品よりもミステリー(刀城言耶シリーズみたいな)に寄っていると感じた。それでいて刀城言耶シリーズを"裏返し"(; "逆さま"ではない)したような感触も受けた。
    刀城言耶シリーズが「オカルトに見える事件を推理・論理でミステリーとして解く」のに対して、家シリーズは「オカルトに見える事件を推理・論理でオカルトとして解いた」ように見える。
    本書で物語は完結しているように見えるが、あと2冊ある家シリーズの続編はどんな内容なのだろうか。
    また、三津田作品のなかに"逆さま&

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    2024年04月07日
  • 凶鳥の如き忌むもの

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    3.8。読んでいたら分かるのに分からなかっただけにやられた感というかインパクトあった。トリックも動機も。

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    2024年04月08日
  • 犯罪乱歩幻想

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    乱歩ワールドに挑んだ連作5編に「貞子」「ウルトラQ」トリビュート2編を加えた短編集。トリビュート作品でありつつ、間違いなく三津田氏独特の世界として成立しているのが面白い。
    ・「屋根裏の同居者」は原典は勿論だが、春日武彦『屋根裏に誰かいるんですよ』にかなり触発されたと思しい(参考文献にもある)。
    ・「赤過ぎる部屋」は猟奇趣味が語られる秘密倶楽部を舞台に二人称で書かれた作品。異常心理を扱った点で本作が乱歩の作品世界に最も近いように感じられた。
    ・「G坂の殺人事件」は作者自身(がモデルの人物)が殺人の被害者だったり、探偵役として登場するのがファンにはお馴染みの人物だったりと完全に三津田作品の世界。…

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    2024年10月05日
  • 忌名の如き贄るもの

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    今回も子どもに対して容赦ない地方の奇っ怪な儀礼、「忌名の儀礼」の李千子の体験に第一章から震える。人生の災厄を忌避するための儀礼でありながら、こっちの方が危険極まりないじゃないかw
    ヒヤリが半端ないホラーとミステリーの組み立てを存分に堪能した後は、いつにも増して残された事件の謎が大きく、推理が推理のままで終わっちゃったなと油断していたら終章でドカンと真相の爆弾が投下されてやられた~!怖くてしょうがなかった第三章の終わりの伏線がここにきて炸裂しようとは…。
    「マジかぁ…」と何度も呟いてしまう読後だった。

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    2024年02月20日
  • 厭魅の如き憑くもの

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    三津田信三さんが好きで、ずっと気になってた人気シリーズ刀城言耶(とうじょうげんや)第一作目!

    寂れた村で起こる怪異事件を軸に物語が続きますが、途中途中で本物の怪異に出会ったりとホラー感もあり、読み応えがあって面白かったです。
    なんとなく横溝正史っぽいかな?と思いました。

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    2024年02月16日
  • 首無の如き祟るもの

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    複雑に絡み合う事件を読んでいくのは骨が折れるが、ラストの謎解き部分がやはり面白かった。読みながらなんとなく予想していた推理は悉く外れていた。
    人物の入れ替わりがここまで徹底して行われていたなんて想像もしていなかった!でもそうすると全ての辻褄が合うので納得。この一族の事情と、毬子の事情、斧高の事情を合わせると、こんなにも不可解で怪異めいた犯罪になってしまうのだ。
    シリーズなのに刀城言耶がほぼ登場しないパターンなんてあるんだという驚きもあるし、そういう思い込みによって綺麗に騙された。最後の数十ページは見事などんでん返しだった。小説だからこその楽しみ方ができたと思う。

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    2024年02月15日
  • 首無の如き祟るもの

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    ラストのどんでん返しがすごいです。
    最初から犯人探して下さい的なスタンスで、物語が始まります。
    身構えて読み進めたが、犯人はわからず、騙された〜!

    ただ、個人的には作中作の形式の物語なので、没入感が薄れてしまいました。。

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    2024年02月10日
  • 禍家

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    幽霊屋敷を題材とした小説が多い三津田信三さんの作品。
    結構前の作品ですが、しっかり怖かったです!
    じめじめした怖さと展開が面白く、ホラー作品は三津田さんばっかり読んでます。
    中学生の男の子が引っ越した先の家で恐ろしい怪異に何回も遭遇するんですが、表現が絶妙で映像のようにイメージできます。
    夜寝る前にオススメです...。

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    2024年01月23日
  • 幽女の如き怨むもの

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    ある花魁の生い立ちをなぞっていくようなお話。もちろん今までのように怪異はあるのだけど、背景情報から、さもありなんという気になった。
    ミステリーホラー感は薄いが、話としては面白く一気に読み進められた。

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    2024年01月08日
  • 水魑の如き沈むもの

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    前作よりさらにホラー感少なめ、というか、首無しのホラー感が強かっただけか。
    今までと違い爽やかな読後感。作中も偲ちゃんのおかげで柔らかくなっている。ここが評価の分かれる所だと思うが、ちょっと頑張ってホラーを読んでいる自分としては、今作が一番読みやすい。

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    2024年01月05日
  • 厭魅の如き憑くもの

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    個人的に、事件が起きるまでが長過ぎる作品は苦手なのですが、この本はそれが苦痛ではなく、独特の世界観にドキドキしながら、手が止まる事なく読み進められました。そのお陰で難しい名称や人間関係も、事件が起こるころには把握出来るようになってました。
    謎解き部分も文句なくおもしろかったです!

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    2024年01月05日
  • 山魔の如き嗤うもの

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    まさに浅見光彦が金田一の事件に対峙したかのような。
    1作目よりも火サス感の強い作品。
    前作で刀城言耶がいなかったのは此処に来てたからか〜と、シリーズ物ならではの繋がりが見えるのも嬉しい。
    ちなみに、私の中の浅見光彦は中村俊介。

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    2024年01月04日
  • 逢魔宿り

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    5話からなる短編集。家シリーズみたいに時代はバラバラ。ただ、所々に白いものが出てきます(白猫さんだったり、奥さんだったり)。あと、三津田さんが手掛けられた書籍のお話も出てくるから、本当に起きたことも含まれてるのかな…錯覚しそうになったりもする。

    5話目でそれまでのお話全てと繋がっていくんだけど、家シリーズみたいに完全に繋がってる訳ではなく。関連してると言った方がいいのかも。そんな関係性のあるお話で締めくくられてました。
    だから、個人的には5話目が微妙でした。。そこだけノンフィクションだと思って読んだら、めちゃ怖いけど…

    2話目が少し毛色が違ったのかな。1、3、4話はシチュエーションが嫌だ、

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    2024年01月02日
  • 十三の呪 死相学探偵1

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    見えるけど祓うことは出来ないから、怪異に頭を使って対峙するスタイルが良かったです。主人公がおばあちゃんと話す時に人間味が出るのも好感が持てました。

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    2023年12月20日