三津田信三のレビュー一覧

  • 寿ぐ嫁首 怪民研に於ける記録と推理

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    ネタバレ

    怪民研シリーズ第二弾。今回は長編です。非常に読みづらい登場人物達の名前から始まり、如何にもな本家と分家の関係、呪い唄や嫁首さまの存在、とオイシイ物てんこ盛りの設定でした。謎解きはちょっと無理がある気もしましたが、最後はいつもの如く怪異が残る話ですのでメインそっちかと。姿が見えないモノに追われる部分は想像するだにヒィー!!ってなります…。

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    2025年08月19日
  • 七人怪談

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    七人怪談は、7人の作家さんがテーマを与えられ、それにそった内容の怪談を書くという形式になっていた。

    澤村伊智 霊能者怪談
    加門七海 実話系怪談
    名梁和泉 異界系怪談
    菊地秀行 時代劇怪談
    霜島ケイ 民俗学怪談
    福澤徹三 会社系怪談
    三津田信三 建物系怪談

    それぞれ怖い作品であったが、どれも読みやすくあっという間に読み終えてしまった。

    霜島ケイさんの話では、主人公の行動によって最悪とも思える結果になってしまう。その後のことは書かれていないが、これから何が起こるのか想像するだけで恐ろしい。
    でも、自分が主人公の立場でも同じように考えるだろうし、対応すると思う。その当たり前の行動が取り返しのつ

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    2025年08月18日
  • 寿ぐ嫁首 怪民研に於ける記録と推理

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    ことごとく民俗学の要素がでてきて、民俗学が好きな自分としてはその部分もとても面白く読めた。作者がよく取材や勉強をされたうえで、というのもとても伝わってくる。
    ラストはゾッとして、光景が眼に浮かぶようだった。実質2日で一気に読んでしまった。没入感あるので一気読みおすすめです。
    人里離れた、因習の残る村で起きる祟りのような殺人事件。俗信や呪いに翻弄される人たち。因縁のような、見えない縛りのようなもの。推理小説でありながら、民俗学知識や論理的思考どちらも出てくるところがいいですね。それでもホラー要素もちゃんと存在しているので日本の怪異が好きな人も楽しめると思います。

    自分は巳一さん、二日子さん結構

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    2025年08月11日
  • 厭魅の如き憑くもの

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    ホラーとミステリーの融合、いわゆる因習村で起こった怪奇現象と事件が面白く混じり合っていて良かった。登場人物がややこしく(両家との関係や一族の女性の名前の読み方が全部同じ)覚えるのに苦労したが、ちゃんと家系図が書かれているためその都度読み直してなんとか理解した。
    犯人はなんとなーく予想はできるが、トリック自体はなるほどと理解できて面白い。あと三津田信三のホラー部分の書き方が本当に上手いので怖さもちゃんとあってよい。続きも読みたいですね。

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    2025年08月03日
  • 禍家

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     両親を事故で失った少年・棟方貢太郎が引っ越した先の家でひたひたと憑いてくる足音、人喰いが蠢く森、這い寄る首無しの化物といった怪異に遭遇しその根元を探っていくホラーで、不気味な雰囲気と襲ってくる怪異の臨場感が恐ろしく、ラストの台詞に思わずゾクッとさせられた。

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    2025年07月30日
  • 幽女の如き怨むもの

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    「刀城言耶」シリーズ“長編”第六弾。

    今回の舞台は遊郭。
    「遊郭」というと、江戸時代の吉原が思い浮かびますが、本作では昭和初期ーー戦前・戦中・戦後と三つの時代にまたがって、〈桃苑〉という廓町にある遊女屋で起こった不可解な身投げ事件を巡るお話でございます。

    第一部は、遊女・初代緋桜の日記(戦前〈金瓶梅楼〉)
    第二部は、遊郭の女将・半藤優子の語り(戦中〈梅遊記楼〉)
    第三部は、作家・佐古壮介の原稿(戦後〈梅園楼〉)
    ・・という、それぞれ異なった形式で構成されていて、いつものパターン(刀城言耶が直接現地で事件に巻き込まれる)とは毛色が異なる展開となっております。
    (※因みに第四部は「刀城言耶の解

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    2025年07月27日
  • 首無の如き祟るもの

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    刀城言耶シリーズ、初読
    ホラーとミステリーの融合が「美しい」
    同ジャンルを経験していない人にはものすごく読書感、経験値に影響を与える作品と思う

    ただ僕はこの本を読んだのが2025年
    遅すぎた
    遅すぎてもいい、ただ僕は他に経験しすぎた
    同作品の評価の高さを知っていたし、穿った読み方、擦れた入り方をしてしまい純粋に楽しめていない
    普通に読める人がただ羨ましい
    にしても、いい装丁だなあ

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    2025年07月21日
  • どこの家にも怖いものはいる

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    古い家に住むことになった夫婦。引っ越し早々、家の中で妙な物音や視線を感じ始め、徐々に「何か」が棲んでいる気配に気づく。妻は恐怖に耐えながらも家の過去を調べ、かつて住んでいた家族の不穏な出来事や、語られぬ因縁にたどり着く。やがてその「こわいもの」が現実に干渉し始め、平穏だった生活は崩壊寸前に──。

    三津田信三さんらしい、じわじわとにじり寄る恐怖が読者を包み込む一冊。派手な演出はないが、静かな描写と繊細な心理の変化がリアルで、読後も残る“気配”に背筋が寒くなる。ホラーというより、“存在するかもしれない”不安と向き合う文学作品のよう。タイトルの通り、「こわいもの」はどこの家にも棲んでいるのかもしれ

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    2025年07月19日
  • ついてくるもの

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    三津田作品2冊目。ハマってしまいそうなムーブ。前から言ってるけど澤村伊智と似ている。澤村伊智から毒気(人怖)を引くと、三津田信三になる感じか。いや澤村伊智が三津田信三に影響されたんだね。ただ怖いだけじゃなくて思わぬ伏線回収があるところも癖になる。
    この短編集も基本僕(三津田氏)が人から聞いた実話怪談という体で語られる(本当に聞いた話なのかもだけど)。
    『怪談のテープ起こし』でもそうだったが、今作も怪異の解明はされず謎のまま終わる。三津田作品の特色なのか。

    【収録作品】
    「夢の家」
    異業種交流会で出会った女性に次第に異様さを感じた男が夢の中で女に追い詰められていく。
    夢の話が怖い。誘われるまま

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    2025年07月16日
  • 堕ちる 最恐の書き下ろしアンソロジー

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    角川ホラー文庫オリジナルアンソロジー。ホラー界では有名な人ばかりで、どれも楽しめました。中に1作ゲームブック形式の話があり、ページに指を挟んで進んだり戻ったりするのが懐かしいというか、めんどくさいというか(笑) 最終的に、全部の部分を読むため最初から番号関係なく読んだりして、普通の小説の方がいいな、と思いました…。個人的には内藤了の函が一番怖かったかな。

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    2025年07月11日
  • 十三の呪 死相学探偵1

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    シリーズ最初の本だったのに、
    最後の戦いの前に読んでしまった。
    しかし、逆に正解だった気がする。
    数字の順番通りに読んだ方が、
    最後が生きてくる。
    この死相学探偵の始まりが、
    最後の前に読むと探偵俊一郎の成長が
    より愛おしくなる。

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    2025年07月02日
  • 寿ぐ嫁首 怪民研に於ける記録と推理

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    物語の骨格は刀城言耶シリーズのそれ
    ただ無敵の陽キャ愛染様のおかけで軽く読める
    好みの分かれる蘊蓄の長さも愛染様がカットしてくれてる
    総じて刀城言耶シリーズの軽量版って感じ

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    2025年07月01日
  • どこの家にも怖いものはいる

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    ネタバレ

    読む前の方がビビり散らかしてたかも。読むと体調が悪くなるだの、読んでる最中に奇妙な物音がしたら本書を閉じてくれ…だとか。三津田信三が体験した実話なのでは?と思わせる作風は見事。5つの怪談も怖いし、幕間にて話も整理してくれるから親切で肝が冷える本だ。ただ終章で怪異の真相についてはちょっとこじつけ感がある。それでも家で1人で読むのは無理だったので人がいるところで読み終えました。続編もあるみたいなんで期待。

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    2025年06月29日
  • 厭魅の如き憑くもの

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    1ページあたりの文字数が多く、慣れない表現があり、また、家系図や地図を見ながらでないと分かりにくい部分が多く読むのに苦労した。それでも、物語としてはおもしろかった。最後は色々な解決の解釈が描かれていて楽しめた。ただ、首無しのほうが面白かったかな。

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    2025年06月23日
  • わざと忌み家を建てて棲む

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     人死にがあった家や部屋を一箇所に集めて建てられた『烏合邸』に纏わる住人の日記や手記、録音テープ、果ては科学的に調査した記録とそれらに対する考察を纏めたホラーで、実際にあるのではないかと思わされる『烏合邸』での怪異の恐ろしさと影に見え隠れする謎の女の不気味さ、全ては明かされないまま終わる気味の悪さが醍醐味でありゾクゾクした。

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    2025年06月22日
  • 堕ちる 最恐の書き下ろしアンソロジー

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    豪華作家陣によるホラーのアンソロジージー。
    宮部さんの作品は、初期の頃を彷彿とさせるもので、なんだかとても嬉しくなりました。
    そして、もっと嬉しかったのは新名さんの作品。ロールプレイング的な小説はすごく久しぶりに読んだ。子供の頃、すごくワクワクしながら読んだのを思い出した。しかし、普通に読み進めるとたどり着かない章があるのは、何を意図したのだろう。

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    2025年06月22日
  • 七人の鬼ごっこ

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     六人で遊んだ記憶に突如現れる不可思議な七人目の存在、旧友達を狙った連続殺人、謎の七人目=犯人である『鬼』の正体に電話越しに聞こえる子供の声という不気味さと謎が合わさったホラーミステリーで、ホラー要素が控えめな反面緻密に練られた犯行と意外性抜群の犯人、悲しい動機などミステリーの面白さが詰まっていた。

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    2025年06月20日
  • 九孔の罠 死相学探偵7

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    死相探偵 弦矢俊一郎シリーズ
    超能力者の子供たちを集めて研究する機関。
    子供たちを含め9人が狙われている。
    今回は新垣も祖母の手も借りられず、
    曲矢刑事もいつもとは違う中、
    俊一郎は一人の心細さを噛み締めながら
    戦いに挑む。
    果たして、この事件を止めることは出来るのか?
    カラクリは何処に?黒衣の女は誰なのか?

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    2025年06月15日
  • 八獄の界 死相学探偵6

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    不死探偵 弦矢俊一郎シリーズ色んなホラー映画の話しを交えながら、謎解きをしていく、
    現実離れした結界の中の話しで、
    自分たち以外の人が消え、
    ありえないことが起こり続け、
    足場の悪い山を上ったり、
    2階の窓から家に入ったり、
    俊一郎が珍しくアクティブに動き、
    人とコミュニケーションをとっている成長ぶりも
    また面白い。途中猫娘のトイレシーンはとてもドキドキした。三津田作品には、やはり、ドキドキを期待してしまう。これは、現実離れした内容だったので、期待通りに楽しかった。

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    2025年06月10日
  • 六蠱の躯 死相学探偵3

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    若い女性の美しいパーツだけが狙われ、殺害されて行く、連続殺人事件。死相探偵シリーズ。パーツだけ狙う犯人は、理想の女性を呪術で作ろうとしている。最大の敵黒術師の仕業か?警察も極秘機関として、黒術師を追う専門機関を設置して動き始める。
    俊一郎に協力を仰ぎ事件の解決に乗り出すが、術殺人では法的に逮捕できない。解決策は見つかるのか?

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    2025年06月06日