三津田信三のレビュー一覧
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舞台は、世間から隔絶され、未だ悪霊や生霊・神といった不思議と人間が共存する山奥の村。そういった不思議を時代錯誤としてその文化の廃止を目論む勢力が謀を巡らす中、それを嘲るように次々と発生する密室状態での不可解な怪死事件。村を訪れた全く余所者の物書きを言わば探偵役に据え、事件の解決と村の歴史を紐解く物語。物語全体に帯びる禍々しい雰囲気が、我々読者を現実の世界から不思議と恐怖の世界に引きずり込む。終盤の所謂探偵役解説パートでは、話が錯綜し結論が二転も三転もして、読者はそれに為す術なく振り回される。その挙句に待っていた真犯人は想像だにし得ない驚嘆すべき人物だった。そこから思い返すと、物語の要所要所に、
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Posted by ブクログ
青木さんのレビューを見て購入を決意したものの
大型書店やネットにも売っていなくて諦めかけたが、
少し離れたところにある本屋で無事ゲットしました。
一見、無関係に思える家にまつわる怪談。
しかし起こる事象や怪異に共通点があり、
その謎に迫っていくストーリー。
読むと障りがあるタイプらしいのですが、
自分も読んでる最中に割りとデカめに
バンッと鳴って飛び上がりました。
暖房つけたてなので家鳴りだと思うことにします(笑)
だってこれモキュメンタリー・・・だもんね・・・?
小さい頃なので記憶はないが怪奇現象がある家に
住んだことがあるのを思い出した。
普通の住宅街にある賃貸の戸建てで
もちろ -
Posted by ブクログ
刀城言耶シリーズの短編集。
短編三話と中編一話=計四話が収録されております。
連続首切り事件の現場となった路地で起こる怪異と、新たに発生した首切り事件の謎・・(第一話「首切の如き裂くもの」)
峠から見えるはずの家が消失したり出現したりするのは?さらに山中に出没する“迷家”の怪とは・・(第二話「迷家の如き動くもの」)
隙間の向こうに見えてしまう“隙魔”という魔物の怪と学校の校長殺害の謎・・(第三話「隙魔の如き覗くもの」)
猪丸家に突然現れた謎の女、葦子。当主・岩男の後妻となった彼女は開かずの間だった蔵座敷で“狐狗狸さん”を始めるようになりますが、やがてその蔵座敷で惨劇が・・(第四話で表題作「密