【感想・ネタバレ】山魔の如き嗤うもののレビュー

あらすじ

忌み山で続発する無気味な謎の現象、正体不明の山魔、奇っ怪な一軒家からの人間消失。刀城言耶に送られてきた原稿には、山村の風習初戸(はど)の“成人参り”で、恐るべき禁忌の地に迷い込んだ人物の怪異と恐怖の体験が綴られていた。「本格ミステリ・ベスト10」二〇〇九年版第一位に輝く「刀城言耶」シリーズ第四長編。(講談社文庫)

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ネタバレ

 一家消失、二重密室、見立て殺人、一人二役、バラバラ死体など本格ミステリーの魅力を引き出しながら、山魔のような得たいの知れないホラーの魅力も引き出し、またどんでん返しに次ぐどんでん返しで最後まで犯人が二転三転するのも面白かった。やはり刀城言耶シリーズはストーリーや魅力的な謎は勿論、解決編も読み応えがある。

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2024年04月26日

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刀城言耶シリーズ第四弾。
山村の風習の成人参りでの怪異と恐怖の体験を聞きつけ忌み山に訪れた言耶だったが、不可解な連続殺人事件に巻き込まれる。真相は如何に。
シリーズを順番に読んできていますが、今回のが冒頭から1番おどろおどろしい作品でした。
内容に関しては情報量が多くて整理するのが大変です。
解決編では毎度の如く言耶の迷走推理が披露されどれも説得力があるが、いや違うんかい!っと突っ込みたくなる気分にさせられます。
真相は、頭の片隅にあったことではありましたが経緯は思いつかなかったです。
次は短編1に進みます。

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2023年06月12日

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刀城言耶シリーズ第四長編。成人参りの儀式で、遭遇した“山魔”に纏わる怪異譚から始まる。そして、刀城言耶が訪れた村で次々と見立て殺人が起こる!怪異描写は悍ましく、事件の謎は多い。解決編ですべてが繋がるどんでん返し。『首無の如き祟るもの』に次ぐ傑作。

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2023年03月25日

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すごい…!!
こんな方法、思いつきます!?

盲点をついたトリックにびっくり(゚ロ゚)
先入観という言葉を恨む。

刀城言耶シリーズ 第4弾!

忌み山と呼ばれる初戸の三山にある集落に、昔から伝わる成人参り。
「乎山」(かなやま)と呼ばれる忌み山に迷い込み、恐ろしい体験をしたという原稿が刀城言耶の目に入る。
祖父江偲の願いもあり、現地に赴くことに。
そして、恐ろしい連続殺人に巻き込まれる…。

見どころは何と言っても「人間消失」の謎!

この発想はホントすごい。
「えっ?!」ってなりました(°д°)

言耶は毎度少しずつ推理を披露していくのですが、
「警部をはじめ両刑事が、思わず息を呑んだのが分かった」
のも頷けますよ。
私もですもん。(^▽^;)

私は文庫本で読んだのですが、上手いこと次ページの頭に真相がくるように編集されている…♡

こういうのが、たまらなく好きです!!

あと、シリーズ通して言えますが、意外な犯人。
文句なし!
私は毎回当たりません(^_^;)

そして何より、今回もバッチリ怖い、ホラーでございます。

忌み山に棲むと言われる山魔。
方々から自分を呼ぶ声。
山中にぽつんと建つ一軒家。
血の底から響いてくるような童唄…。

一体あれは何だったんだろう…と、ゾッとする体験がむし暑さを吹っ飛ばしてくれます。

今回は◯◯◯◯を思わせる描写がありますが、全体として考えるとオマージュとまではいかない。
ただ、必要に応じてほんの少し要素を組み込んだ感じがしましたが…どうなんでしょう。

最後の最後まで言耶の言葉に気が抜けない。

やっぱりすごく面白かった!!♥(´∀`*)

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2022年07月04日

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このシリーズは、第1の殺人が始まってからの展開が非常におもしろいです。現場が脳内に広がり、次はどうなる?次はどうなる?と、読みふけってしまいます。そして最後の謎解きで、全てのフラグが回収されます。ホラーなのか、サスペンスなのか、どっち?と、怖さを残してくれる終わり方も好きです。

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2022年04月21日

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シリーズ最高作といわれる「首なきの如き...」より物語としては面白かった。
ラスト刀城言耶の推理シーンは毎度の二転三転だがここまで覆す必要があるのかなと思うくらい、ちょっとくどく感じる

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2019年06月22日

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今作もホラーと本格の融合という、
このシリーズの魅力を堪能できる名作。

今作はホラーとしての出来が、
特に見事なもので
深夜一人震えながら読む羽目に。

真相が語られるところでは、
散りばめた伏線を
繰り返される謎解きの最中に
わざと幾つか回収せず、
こちらに違和感を覚えさせる。
「まだ何かあるぞ」と期待させ、
最後の最後に満を持して
それらを全て回収し、
この上ないカタルシスを与えてくれた。
繰り返しのどんでん返しが
あまり好きではない私も、
今作はそれを存分に楽しんだ。

おまけに怪奇的で余韻を残す
ラストまで用意されていた。

個人的オールタイムベストに
数えたい作品。

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2017年03月30日

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さすがのシリーズ、期待に違わぬ出来映えで。今回はミステリ要素が比較的抑え目で、通常の謎として殆ど解き明かされてしまった感はあるけど、最終的に本当の答えは分からんままだし、何とも気持ちの悪い終わり方もならでは。面白かったです。

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2016年09月05日

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ネタバレ

2011/5/13 メトロ書店御影クラッセ店にて購入。
2022/10/8〜10/14

本格ミステリ・ベスト10の2009年度No.1に輝いた刀城言耶シリーズ第4長編。忌み山の1軒家で続発する謎と麓の村で起こる童謡になぞらえた見立て連続殺人。最後のどんでん返しにつぐ、どんでん返しは見事。

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2022年10月14日

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ネタバレ

ミステリーと不可思議の匙加減が絶妙で、これまでのシリーズの中で一番楽しく読めた。作者の文体が読みやすくなったのもある。推理の思考も明瞭完結になり、ラストの落ちるようで落ちないオチも余韻を残して良きかな。

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2024年10月10日

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刀城言耶シリーズ第四弾。
終盤、犯人が入れ替わる。辿り着いた真犯人、その顔を刀城言耶が把握していなかったことに違和感。読み直したところ、確かにそんな描写が。このシリーズ、これに限らず些細な描写が地味に終盤に効いてくることが多いです。犯人が入れ替わるように事件に対して色んな見方ができるのは、なんだか怪異に対するスタンスみたい。
相変わらず楽しめたので次もまた読もうと思います。

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2024年06月23日

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「刀城言耶」シリーズ第四弾。

怪奇小説家・刀城言耶の元に編集部付で原稿が送られてきます。
それには、とある山村にある“集落の「成人参り」という儀式に臨んだ集落の地主、郷木家の四男・靖美が、迷い込んだ”忌み山”で遭遇した様々な怪異と、山中の奇怪な一軒家にいた家族がまるっと消えてしまったという不可思議な体験が綴られていました。
これらの謎を解明すべく、件の山村を訪れた言耶ですが・・。

まず思ったのが、 前三作に比べて読みやすくなっているな・・ということです。
お陰で話が入ってきやすく、内容に没頭できたせいか、個人的には評判の良いシリーズ三作目の『首無の如き祟るもの』より本作の方が面白く読めました。

”忌み山”と呼ばれる禁忌の地での身の毛もよだつような怪異。
密室状態からの人間消失。
そして、わらべ歌になぞらえて起こる連続殺人・・。

閉鎖的な村独特の"陰"の雰囲気と不気味なわらべ歌に見立てた事件が絶妙にマッチして、この謎が謎を呼ぶ展開にどんどん引き込まれていきました。
特に終盤の"大惨劇"で描かれている殺戮シーンは、犯人のビジュも相まって、あの"津〇三十人殺し"(『八つ墓村』のベースといわれている事件)を彷彿とさせるような戦慄の恐ろしさでございます。
そんな訳で、お腹いっぱいホラー&ミステリを堪能させて頂いたのですが、肝心の真相解明部分がまわりくどいな・・というのがちょいと残念なところでして。
言耶が長々と披露した推理をあっさりと覆して"実は真犯人は別"みたいなこと言われると、"ちょ・・今までのは何だったん?"と、時間を返してほしくなった私です。
ただ、このように解決編で二転三転するのは今に始まった事ではなくシリーズ通しての傾向なので、言耶の謎解きは"解明+最終検証"と含んでおいた方が精神衛生上良いかも・・と思った次第です。
加えて、解決編の後で更なるどんでん返しもあるので、最後の最後まで気が抜けなかったですね。

それにしても、"彼"はどこに消えてしまったのでしょうか・・・怖っ。

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2024年06月02日

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まさに浅見光彦が金田一の事件に対峙したかのような。
1作目よりも火サス感の強い作品。
前作で刀城言耶がいなかったのは此処に来てたからか〜と、シリーズ物ならではの繋がりが見えるのも嬉しい。
ちなみに、私の中の浅見光彦は中村俊介。

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2024年01月04日

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刀城言耶シリーズ第4弾!!

山魔に会いに田舎に泊まろう!行ってきます!!

行くぞーᐠ(°Д° )ᐟヨイショットー!!!!

〜あらすじ〜

忌み山で続発する無気味な謎の現象、正体不明の山魔、奇っ怪な一軒家からの人間消失。刀城言耶に送られてきた原稿には、山村の風習初戸(はど)の“成人参り”で、恐るべき禁忌の地に迷い込んだ人物の怪異と恐怖の体験が綴られていた。「本格ミステリ・ベスト10」二〇〇九年版第一位に輝く「刀城言耶」シリーズ第四長編。(講談社文庫)


“忌み山”を夜歩くと“山魔(やまんま)”が出る
山中の怪屋からの一家消失、童唄に纏わる連続見立て殺人。
『首無』に並び立つ“刀城言耶(とうじょうげんや)”シリーズ第四長編!!
解説 芦辺拓(『綺想宮殺人事件』)/装画 村田修

忌み山で続発する無気味な謎の現象、正体不明の山魔、奇っ怪な一軒家からの人間消失。刀城言耶に送られてきた原稿には、山村の風習初戸(はど)の“成人参り”で、恐るべき禁忌の地に迷い込んだ人物の怪異と恐怖の体験が綴られていた。「本格ミステリ・ベスト10」二〇〇九年版第一位に輝く「刀城言耶」シリーズ第四長編。


村の風習に従い青年が成人の儀を行い……
村で忌み山と恐れられている。乎山に…
誤って迷い込んでしまって世にもおぞましい体験をしてしまう話から始まるのですが……

これがめっちゃ怖い!何回ゾッとした事か……最近三津田信三のホラー慣れてきたなと思っていたのですが……
盛大に見誤ってました。
お見逸れしましたっっ!!

自分的にこの段階でお腹いっぱい感があったんですが…ここからが本番なのです!!(๑˃̵ᴗ˂̵)و ヨシ!

村に伝わる童唄をなぞりながら殺人事件がガンガン起こるわけですよ!
今回は殺害方法も中々アグレッシブでかなりゾッとする事間違いなし!

殺人が行われる度に謎が深まり……
刀城言耶も警察もお手上げ状態……そして僕も頭パンクしそう…………(ಡ艸ಡ) ムリwww

それでも刀城言耶はやってくれるんです!
いつも通りに多重解決推理していき……
真実に辿り着きます!

そして僕も理由はわからないが投げやりに推理したら
当たっちゃいました!!www

いつもはめちゃ真面目に推理するのに……
なんで適当に推理したら当たるんや……意味よ!!

話が脱線してしまいましたが(笑)

僕的に今回の1番の見どころは( •̀∀•́ )✧
最後の殺人シーンですね〜まじゾッとしますね!
読まれる時は是非注目して頂きたい!!


やっぱり刀城言耶シリーズラストの終わり方めちゃ好きです!!( ˙з˙)す( ˙罒˙)き❤︎.*

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2023年01月19日

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トリックは非常に大胆だった!ホラーとミステリーの融合が絶妙でした。ひとつ残念なのは後半の推理やり直しはくどかった。ありとあらゆる論理的になりたつ推理をさせたかった、のでしょうか。それがなければ星は5つにしたと思います。第1作、2作目を読んで、これらは読みにくかったというか地形を活かしたものが多く、物語に入り込みにくかったけれども、今作は流れも良く読みやすかった。また、主人公のキャラも安定したように感じました。ただ、一般受けするようなライトさは出たけど、土俗感とホラーさは多少薄まった感じもしなくはない。最高傑作といわれる3作目を間違って飛ばしてしまったので、読んでみようと思ってます。

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2022年08月16日

Posted by ブクログ

★4.3くらい
普通に怖いし、トリックもあっと驚く作り。刀城の思考プロセスを辿りながら謎解きしていく解決編もこれまでより面白かったと思う。ホラーと本格ミステリーのバランスが1番良かった。

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2022年07月05日

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終盤、思ったより盛り上がらないなぁ〜、と残念に思ってたら、流石です。お見事でした。

ミステリー的には現実的な解釈されないと、むず痒いけど、ホラー的にはそれがちょっと淋しく感じてしまうので、難しいねぇ
人によってバランスが違うしね

私は、もう少しホラーよりでもよかったかな?

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2021年11月16日

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ネタバレ

鉄板の面白さ!

確かにシリーズ中、ある程度のパターンはあるものの全く飽きを感じさせない物語の魅力に感心至極!

また作中の些細なくだりの中に、ミスリードも含めた重要な伏線がいくつも隠されていて、あとあと「なるほど〜」とひとりごちること頻り。
兎に角、ホラー好きの私の興が最後まで削がれることなく、尚且つ推理小説としての質の高さも十二分に併せ持つ今作が今のところ私にはシリーズの頂点です!

でも、我らの小説家探偵の見立て通りなら、かの家の子供の性別って? その辺の言及はなかったけれど、逆に意図的な感じが…いつか彼(彼女?)が戻ってくるとか…。

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2019年08月06日

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三津田信三さんの、刀城言耶シリーズ。奥戸(くまど)と呼ばれる地域に伝わる忌み山、乎山(かなやま)。この山には山魔(やまんま)と呼ばれる山神様がいるとされていた。ある時、この土地に伝わる成人参りの儀式をしていた郷木靖美(ごうぎのぶよし)は、山の中で様々な怪異に逢い、忌み山に入ってしまう。そこで一軒の家を見つけ、奇妙な家族に一晩お世話になるが、翌朝目を覚ますと、密室状態の家から、つい先程まで食べていた朝食を残し、一家全員が消えていたー。

山の中の集落、連続殺人、わらべ歌の見立て殺人、と、金田一のようなベタな設定ですが、最後の最後まで犯人が分からないのがさすが。
そして最後の最後にゾッとさせるのも見事なんですが、まじもののごとき〜がインパクトありすぎて、ラストに期待しすぎてしまいがち。

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2018年06月21日

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ホラー映画がつまらなくなったとかなんとか、言われてたり言われてなかったりだけど、やっぱりホラーと言えばこの日本の山とか田舎にある忌まわしきもの系に敵うものなしやね。この漠然とした恐怖というか畏怖というか、そういうのはやっぱり幾つになっても怖い。いや、別に読んでてぶるっちゃうわけでもないけど、怖いもの見たさについつい止められなくなってしまうのね。
こんなものを読んでしまった後には、ハリウッドとか最近のちょこざいなホラー映画でも観て、むはへー、とか言いたくなる。そうしないと夜に思いだしてドキドキしておしっこ漏らしちゃうしね。

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2018年04月22日

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ホラーシーンは、久々にゾゾーっと怖かったです。
こういう田舎物のホラーミステリーって、横溝正史っぽくって好きです。

でも、最後の種明かし、「これでもかーーー!!」ってほどに、真犯人説ツイストして引っ張る引っ張るぅー。
最初から、ズバっと指摘出来ないものかなー。って思うけど、これが彼のスタイルだからしょーがないんだけど。。。

でも楽しく読めましたー。

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2018年03月02日

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『首無の〜』に続き、三津田作品四作目。やっぱ好きだなぁ、この世界観。今作はホラー対ミステリィの割合は3:7くらいでしょうか。編集者の祖父江偲が好きだw なんか可愛らしくて。前からいましたっけ?今後刀城言耶にどう絡んで来るのか、来ないのか楽しみ。大変満足でした!

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2017年08月08日

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序盤の怪異描写がちょっと読みにくいけれど、刀城言耶が登場してからはとても読みやすい。一家消失のトリックはなるほど鮮やかで驚いた。ただそれ以外の密室などのトリックは全体的に小粒な印象。ところでどうしても分からなかったのが、警官に薬を盛ったのは結局誰だったのかということ。力枚さんは旧家の当主としてはありえないほど良い人だっただけに惜しい。新キャラの偲が一人だけキャラが軽くラノベっぽくて浮いてた印象。大惨事の臨場感は凄かった。見立て殺人の分類もワクワクした。

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2017年04月19日

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成人参りの彼と共に忌み山をさすらい、幼い彼と共に祭壇に隠れて自分も怪異を体感した気分。
ラストも地味に怖い。
複雑怪奇な謎をどう解くのかワクワクするんだけど、謎が解けても憑かれた怖さを落とせないのがこのシリーズのおもしろさ。二転三転の推理の落ち着き先には毎回感心してしまう。

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2013年01月28日

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三津田信三2作目。
刀城言耶シリーズの四作目。
首無よりおもしろかった。
相変わらず話はおもしろくなかったけど、犯人の動機になるほどねーと思ってしまったので笑
犯人自体は自分もだけど1番みんな予想してそう。
トリックはやっぱりほとんど全部おもしろくなかった。自分だったら気づくのにと思っちゃったりするし。
最後の20ページくらいの話の終わらせ方、演出がよかった。

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2023年08月15日

Posted by ブクログ

冒頭の手記の恐怖感がピーク。決して悪くはないにもかかわらず、いまいちハマリきれなかったのは、前作があまりにも凄すぎたからでしょうか。

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2017年06月16日

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ネタバレ

〇 概要
 郷木靖美という人物が忌み山で遭遇した数々の怪奇現象。最後には一家が家から消失してしまう。その謎を解くために,刀城言耶が奥戸という土地を訪れる。奥戸で起こる連続殺人事件。六地蔵の童謡の見立てにより起こる連続殺人。その謎を刀城言耶が解明する。多段的に解明される謎解き。最後の最後で明かされるその驚愕の真相は…?

〇 総合評価
 時代設定は,1954年。戦後すぐの時代設定で書かれた本格ミステリには,独特の味がある。怪奇的というか,猟奇的というか…。この作品も,その例にもれず,怪奇風味を味付けにした古き良き時代風のミステリとなっている。長所としては,どこかで見たような雰囲気の作品なので,安心して読めるという点があげられる。短所としては,既視感=マンネリ感があり,オリジナリティに欠けるように思えてしまうところがあげられる。京極夏彦の百鬼夜行シリーズにも雰囲気が似ていると言えなくもない。 
 とはいえ,冒頭に郷木靖美の手記を置き,そこで郷木靖美が体験した怪奇現象を描き,本編のラストで合理的な解釈を付けるという展開はなかなか面白い。本編の殺人も,六地蔵の童謡の見立てにより,派手な殺人が6つも起こる。
 解決編で,いくつもの推理を上げていくが,一つの推理を披露している途中で,その推理を否定するという形で推理が進むので,ややインパクトが薄れる。一つの解決を示す→矛盾を指摘→次の解決を示す→…真相という感じではなく,一つの解決を示す→その途中で別の解決の可能性を示唆→別の解決の方が正しそうな雰囲気→いつのまにか別の解決にすり替わる…という感じ。
 最後には,ちょくちょく目撃者として証言していた胆武という僧侶が犯人と推理し,その胆武が鍛炭立造の息子というこれまで登場しなかった人物と推理。そして,それをなし崩し的に否定して最後は胆武が郷木靖美だったという推理で終わる。
 この解決が好きか嫌いかで評価が別れそう。考えながら推理するというか,真相が畳みかけられる解決が好みなら傑作と感じるだろう。これに対し,いまいち驚きに欠ける。もう少し綺麗に解決,矛盾,解決と示してほしかったと思う人には物足りないだろう。私は後者
 そういう意味でラストが惜しい。トータルの評価としては…★3で。

〇 サプライズ ★★★★☆
 真犯人が,郷木靖美だったという点は素直に驚くことができた。「はじめに」で,「郷木靖美の原稿の登場人物には被害者も犯人も含まれていない」と書かれていた点も見事なミスディレクションになっていた。郷木靖美が忌み山で遭遇した怪奇現象は,ほとんど獣の仕業だったのはご愛敬。一家消失も,郷木靖美に対する立一一家の嫌がらせだったというのはちょっとしょぼい。とはいえ,その嫌がらせの仕返しに一家虐殺を行い,とばっちりで揖取力牧まで殺されてしまったという展開も,まぁ驚けた。

〇 熱中度 ★★★★☆
 最初の郷木靖美の原稿がやや長かった。殺人が起こってからは割とテンポよく進み,この話をどう収束させるつもりだ…?と熱中して読むことができた。熱中度は高い。

〇 インパクト ★★★★☆
 六地蔵の童謡に見立てて6人の人間が殺されるので,ストーリーのインパクトはある。冒頭の郷木靖美の手記にあるいくつもの怪奇現象もなかなか。全体的に漂う,古き良き時代の本格ミステリっぽい怪奇的な雰囲気もいい。総じてそれなりにインパクトはある。ラストの畳みかけるような真相も,ちょっとやり過ぎ感はあるが,インパクトがあるといえる。★4で。
 
〇 読後感 ★★★☆☆
 郷木靖美が犯人で,行方知れずになるだけでなく,郷木高志まで行方不明になるというラストは,やや不気味。読後感はよくないのだが,物語全体が明るめな雰囲気なのと,登場人物やストーリーにリアリティがなく,それほど心に残らない。総合的に見ると,読後感はよくも悪くもない感じ。

〇 キャラクター ★★★☆☆
 探偵役の刀城言耶,編集者の祖父江偲,警察の鬼無瀬など,少し昔の,古き良き時代のミステリに登場してきたような登場人物が目白押し。容疑者の鍛炭家も,いかにもという人物ばかり。これは狙ってやっているのだろう。この作品ならではの個性というものは薄いが,これはこれで,キャラクターは立っているともいえそう。★3で。

〇 希少価値 ★☆☆☆☆
 人気シリーズの刀城言耶シリーズの第4作。各種ミステリ・ランキングで上位にランクインしている。人気作であり,希少価値はほとんどない。

〇 メモ
〇 「はじめに」で,「郷木靖美」の原稿の登場人物の中には被害者も犯人も含まれていないことをあらかじめ申し添えておきたいとあるが,これはミスディレクション。確かに,原稿の登場人物には被害者も犯人もいなかったが,原稿を書いた郷木靖美が犯人だった。
〇 冒頭から131ページまでは,郷木靖美が書いた原稿という設定。全体の5分の1。ここで郷木靖美が体験した怪奇について,刀城言耶が一応,論理的な説明を付ける。
〇 郷木靖美の原稿の中の謎
〇 不気味な赤ん坊の声
→野狐の鳴き声か,青鳩の囀り
〇 賽の河原
→三山と乎山の境目の河原だった。
〇 正体不明の空中の絶叫
→発情期の野狐が互いに呼び交わしていた。
〇 おぞましい視線
→狐や貂などの野生動物
〇 山女郎
→世間から虐げられていた老婆が人知れず獣道を通っていた。
〇 火の玉のようなもの
→ムササビ
〇 山魔の呼び声
→靖美を探しに来た兄たちの呼び声
〇 姿なき山女郎
→ユリという子どもの変装(靖美を脅すため)
〇 山荘から家族が失踪(密室)
→ユリという子どもだけが残り,密室にした。ユリは靖美がいた部屋に隠れた。
〇 嘲笑った山魔
→ユリという子ども(靖美を脅すため)
〇 ダミーの解決
→立一一家は,太平一座の役者達だった。
〇 真相
→立一一家が立治一家と同一人物だった。
〇 ダミーの犯人=揖取将夫
→犯人足り得る条件はあるが,犯人ではない。
〇 ダミーの犯人=鍛炭立造の息子
→鍛炭立造の息子=胆武という僧侶
〇 真犯人
→郷木靖美
→郷木靖美が,胆武として犯罪をしていた。

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2017年06月10日

Posted by ブクログ

久し振りの「刀城言耶」シリーズ。
作品の雰囲気を忘れかけていたが、序章「忌み山の一夜」から「気味の悪さ」は全開。一気に引き込まれる。
山里に伝わる古い習わし、旧家同士の確執、忌み山に住む山魔。そして謎の一家消失事件、童歌に見立てた連続殺人。
横溝作品を思わせる禍々しさと世界観をしっかり堪能できた。
トリックの真相や真犯人はかなり強引さを感じたが、ラストもしっかり「不気味」でした。

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2017年01月21日

Posted by ブクログ

怖いようで怖くない。登場人物が込み入っていてややこしい。このシリーズに慣れてきてしまったのだろうか。

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2016年04月20日

Posted by ブクログ

ネタバレ

んー、面白いには面白いんだけども、探偵が自己の思考過程を辿りながら(再現しながら)謎を紐解いていくのは…個人的な感想としてはうーんというところ。快刀乱麻を断つ如く!…という探偵が好みならば、あまりスッキリしないかもしれません。

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2016年04月06日

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