三津田信三のレビュー一覧

  • 白魔の塔
    物理シリーズ第2弾。前回は炭鉱での殺人事件でしたので、今回は灯台を舞台にしたクローズドサークルになるのかな、なんて思っていましたが思いっきり裏切られました。解説にもありましたが、全体の半分くらいが灯台に辿り着けずに迷い続けているという大胆な構成。ようやく辿り着いたかと思えば回想が始まって、気づいた時...続きを読む
  • おはしさま 連鎖する怪談
    日本・台湾・香港のリレー小説がいい感じにカオスです。共通するテーマを盛り込みながら各国の作家さんが趣向を凝らし、驚愕のラストへ・・・
  • おはしさま 連鎖する怪談

    三津田信三さんの不穏なホラー短編『おはしさま』を皮切りに、四名の台湾・香港作家が共演するリレー小説(競作っぽい)。独立した複数の物語が、後半の作品では繋がりが整理され謎が解け、そして、ミステリ、ホラー、SFまで含んだエンタメに発展する。怖さという意味では、最初の三津田信三さんの『おはしさま』がピー...続きを読む
  • どこの家にも怖いものはいる
    家にまつわる5つの怖い話が繋がっていくという構図
    個人的には一話目の新しい家に引っ越してきた母親の日記と三話目の学生の体験談が怖かった。。
    終章はホラーというよりはミステリにおける解決編のような位置づけ。三津田先生の他作「怪談のテープ起こし」よりも各話の繋がりが強く、伏線が散りばめられています。その...続きを読む
  • 水魑の如き沈むもの

    雰囲気が大好き

    このシリーズは、閉ざされた村の独特な雰囲気が大好きです。怪奇の描写もすごくゾッとして、展開も早いので夢中で読みました!
  • おはしさま 連鎖する怪談
    三津田信三氏の短編『おはしさま』をスタートとする、日本・台湾・香港の作家たちによる箸をめぐるリレー小説。
    日本を舞台に箸を用いた儀式を描くホラー短編から始まり、台湾の道教信仰を題材とした青春ストーリーや、香港の若者たちが事件に巻き込まれるサスペンスに発展し、そこからそれらの話の後日談と前日譚に至り、...続きを読む
  • 怪談のテープ起こし
    この作家さんにハマった記念すべき最初の本。
    ここから手当たり次第に三津田さんの本を買い漁って、読んだ。
  • 犯罪乱歩幻想
    単行本からの再読。まえがきが書き下ろされていました。「骸骨坊主の話」が大好きなので、手軽に読める文庫化されて本当に良かったです。前振り、本編、オチ、とどこを取っても完璧で、何回読んでも飽きないです。
    単行本は寝る前にちまちま読んでいたのでいまいち全体像が掴めませんでしたが、今回一気読みしたおかげで「...続きを読む
  • 怪談のテープ起こし
    今まで読んだ中で1番怖かった。
    フィクションと思いたい内容だったし
    読んでる間もこれを読んでいていいのか不安になる本だった。でもどの短編も全て飽きる事のない話で読んでいていいのかと思いつつ実際は読むスピードが止まらなかった。
  • のぞきめ
    怖い。怖い。怖い。しばらく隙間が見れなかった。どんどんのぞきめの事がわかっていくのが恐ろしく、また好奇心をくすぐられた。
  • 碆霊の如き祀るもの
    これもまた面白かった~。待望のシリーズ最新作。大きな流れとしての展開はシリーズ共通だし、怪奇譚に絡んだ事件というのもいつも通りなんだけど、それにしてもこのワクワクドキドキ感は半端ない。小難しい書籍を読んでいるように一瞬錯覚させられる、難読の地名や人名のオンパレードも、今更ながら癖になる味わい。本作は...続きを読む
  • 作者不詳 ミステリ作家の読む本 (下)
    岩壁荘の話が出てきて「魔邸にでてきたやつだ!!
    」と興奮した。

    とっても怖くて面白かった!ミステリ要素はわくわくするし、ホラー要素では思わず声がでちゃったり。

    三津田さん達主人公が古本を購入したところから、怪異に巻き込まれていくのだけど、最終的にわたしが巻き込まれてしまう。
    これから、どうしよう...続きを読む
  • 死相学探偵最後の事件
    なんてこった……本当に最後だった。終わってしまった~。……のだけれど、ここから「十三の呪」に戻って無限ループしてみたくなりました。何から何まで、旺盛すぎるファンサービスてんこ盛り。というよりファンにとってはたぶん、一部の謎がとても簡単なのですが(でもあの罠には引っかかってしまったかもしれない)。細部...続きを読む
  • 死相学探偵最後の事件

    サービス精神溢れる一冊

    「最後の事件」だけあってか、レギュラーは勿論、
    意外なゲスト的キャラクターも多く登場し、特に
    主な舞台となる孤島に行くまでも中々楽しい。
    個人的にある人物の扱いは思わず爆笑してし
    まった。

    一転、事件が本格的に動いてからはぐいぐい物語
    に引き込まれ、犯人の正体まで一気に読み進めて
    ...続きを読む
  • 凶鳥の如き忌むもの
    特殊な状況下で起こる人間消失。舞台設定が少し複雑で難しいので、もう少し図解があっても良かったかも。ただ謎解きに至る過程での考察などとても面白かった。読み終わったとき結末の意外性に呆気に取られてしまった。すごく面白かった。
  • どこの家にも怖いものはいる
    再読。5年くらい前に著者の作品を読むようになったきっかけの本。未だに最も好き。
    とにかく怖い。最も独創的な割れ女も怖いけど、小さな子どもが柵の向こうに連れて行かれてしまう話とか、変な宗教の話とか、現代に近い時代の話が、共感を誘って怖い。そして好き。多分印象的なのはこの2編だと思う。
    改めて読み返した...続きを読む
  • 誰かの家
    作者が自分の体験や他人から聞いた怪談話を小説に直して読者に提供しているという構成の小説。最初の話はそうでもないな?とも思ったが、順を追うごとに、三津田信三ワールドが炸裂した。すぐ後ろに恐ろしいものが立っている。得体の知れない何かが家の中にいる。この作者が書くそういう類いの話はとにかく怖い。怖くて読む...続きを読む
  • どこの家にも怖いものはいる
    個人的ホラー特集の続き。だいぶ暑さも和らいできたし、今年はこの辺でひとまず終わりにしようか、と。もちろん、本作者とか、小野不由美とか、そのあたりは季節を問わず、読みたいときに読むけれども。
    本作は、先だって読んだ”怪談の~”の系列。どこまでリアルなのかが分からない不気味さもあり、かなりゾクゾクさせら...続きを読む
  • わざと忌み家を建てて棲む
    ハードカバー版からの再読です。
    詳細をほとんど覚えていなかったのでまた改めて楽しめました。烏合邸のエピソードの怖さもさることながら、幕間で描かれるエピソードがそれ以上に恐ろしく、怪異がすぐそこまで迫ってきているかのような臨場感がありました。
  • のぞきめ
    人が怨みを生み、怨みが人を狂わす。

    禁じられた峠、闇より纏い付く視線、腹の捩れた死体、鳴り響く鈴音…呪いの村を巡る2つの怪異譚が紡ぐ恐怖の真相に迫る!

    震える程の怖さだけでなく、人と人の繋がりの有り難さも身に沁みる。脆弱で残酷な、人間の怪談。