三津田信三のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
(下巻と共通の感想です)
三津田信三による「作家三部作」シリーズの二作目ですが、氏のホラーミステリの特徴が既に色濃く現れていると感じました。
ただ本作ではホラーとミステリが完全に融合はしておらず、ミステリ部分は結構しっかり本格ミステリしてるのが、氏の作品の中では逆に新鮮でした。それでも怪異が絡む場面では推理が二転三転する流れは、正に三津田信三作品だと嬉しくなります。
作品の説明にあるように、七篇の怪奇小説が収録された同人誌をもとに話が進むため、長編作品でありながら短編集のようなつくりになっています。かといって短編集に何となく繋がりを持たせたということはなく、しっかりとした長編作品です。なるべ -
Posted by ブクログ
1番オススメ出来る、ホラーミステリ作家のデビュー作。氏はホラー寄りにも、ミステリ寄りのも自由自在に書き分けますが今作は前者。デビュー作から読んでもらいたいという気持ちと、安定して楽しめるミステリ寄りの刀城言耶シリーズからを勧めるべきか迷います。
今作は結構心に重いです。主人公は出版社でバリバリ働きながら自分でも小説を書いています。当然毎日数多くの人と接するでしょうし、知り合いも多くなります。しかし特に今作では同僚とのやり取りとか仕事で他人と話すシーンは最低限。友人にしても同様で、続編では友人との時間にホッとすることも多いのですが、今作は電話で軽く話す程度です。
では決して少なくないページ数が何 -
Posted by ブクログ
ホラーアンソロジー。これもまた最強の布陣ですよねえ。
やはり一番怖いのは三津田信三「湯の中の顔」。タイトルから連想した通り田中貢太郎「竈の中の顔」がモチーフなのですが、私としてはこっちの方が怖い! 下がっていく生首が想像するだけでぞぞっとしました。
宮部みゆき「あなたを連れてゆく」、良いなあ。これ、この後の物語もぜひとも読みたいと思います。
小池真理子「オンリー・ユー」、これは怖いというよりも切なくて、だけど素敵な物語だと感じました。孤独な主人公が幸せな家庭に惹かれるところが「夜顔」と似ているな、と思ったけど。「夜顔」ほど怖くなく、そして寂しく切ない結末です。
内藤了「函」、芦花公園「月は空洞