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無明大学にある「怪異民俗学研究室」(怪民研)は、作家であり探偵である刀城言耶の研究室で、膨大な書籍と曰くある品で溢れている。瞳星愛は、昔遭遇した“亡者”の忌まわしい体験を語るため怪民研を訪れた。言耶の助手・天弓馬人は熱心に推理を巡らせ、合理的な解釈を語るが、愛は“ある事実”に気づいてしまう。首無し女、座敷婆、狐鬼、縮む家――数々の怪異と謎に2人が挑む。本格ホラー・ミステリの名手による新シリーズ、開幕! 三津田信三ワールドの魅力が凝縮された連作短編集。
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Posted by ブクログ
三津田信三作品の新シリーズ。無明大学にある「怪異民族学研究室(怪民研)」で、学生の瞳星愛と刀城言耶の助手、天弓馬人が怪異の謎を解く。作中で描かれる怪異はどれもおぞましく、背筋が冷える。謎解きのパートでは刀城言耶シリーズのように推理を提示しては否定し、事件の解決に迫る。真相の伏線回収に感嘆。謎が解かれ...続きを読むたあとも、本物の怪異である可能性を示唆して物語が終わるため、謎解きの爽快感と恐怖心が読後に残る、まさにホラーミステリという作品。
謎解きにかなり無理があるよな。 特に、第三話の動機が尋常じゃないよね。 誰でも一度位は経験が有ると思うけど、胃の痛みで食べた物を全て吐き出しても、まだ気持ち悪くて最後に胃液を吐いた事が、あの胃液はもの凄く苦いものだからな。 まだ、人肉を食う方が分かる気がするけど。 恐さの点でも以前のような心底...続きを読む恐いと思わせる描写が、あまりなく唯一、第五話目で松の木シーンは久し振りに、三津田さんの真骨頂って思わせる恐怖が描かれていたと思うけど、他の作品は殆ど怖さが無いよな。 逆立ちもトリックとしては説得力が無いと思うけどな。
現代のような便利な品物や デジタルが全く無かった時代に巻き起こるホラーミステリー 閉鎖的な集落や旅館、未踏の山中 怪異に対して合理的な理屈で考察していくお話です マイルドな刀城言耶シリーズのよう でも難読漢字少なめで読みやすいです 考察していくのは刀城言耶の助手、天弓馬人 師匠と同じくとても現代的...続きを読むな考え方をするお方で 怪異譚が大好きな師匠に比べて 助手は、怖い話が苦手だから合理的に謎を当てはめていきます 師匠とは正反対な人です 対する聞き手の学生、瞳星愛が拝み屋の孫で 怪異に耐性があるので この対照的な2人の掛け合いがピッタリ 最後にそういうことか、と、、、 妖怪を生み出したり 伝承とか怪異が起こったり 昔の人は今よりも心が豊かで羨ましくなる時があります 新しいモノに感動しなくなってきている私 早くドラえもん開発されないかなぁ
ホラーミステリーです。まずホラー(というより怪談)要素を含む語りがあって、その後で怪奇現象と思われるところを論理的に解きほぐしていく。そんな連作短編集になってます。面白いのは、完全に論理が勝つわけではなく、解釈しきれない部分を余韻のように残すところですね。 個人的に気になったのは、難読な固有名詞が多...続きを読むいこと。私の識字率が低いと言ってしまえばそこまでなんですが、固有名詞で何度も躓くので、どうしてもテンポよく読めない。単純で簡単な漢字だと雰囲気が出ないのも確かなので、難しいところですね。
無明大学の特別講師を務める刀城言耶の「怪異民俗研究室」で言耶の蔵書や蒐集品の整理を任されている作家志望の天弓馬人のところへ、拝み屋の祖母を持つ女子大生・瞳星愛がやってくる。 瞳星愛は、怪異譚を語り天弓馬人がその推理をするという話である。 瞳星愛が小学生の頃に体験した「歩く亡者」を始め、「近寄る首無...続きを読む女」「腹を裂く狐鬼と縮む蟇家」「目貼りされる座敷婆」「佇む口食女」と怪異が続き、その謎に2人が挑む。 怖さもあるが、2人の会話に紛れる。 愛よりも馬人の怖いのが苦手でビビりなことがわかり、存外に2人の掛け合いが楽しめる一面もある。 怪異で終わらすのではなく、推理として解析できているので怖さの持続が無かった。
作家であり探偵である刀城言耶の研究室『無明大学・怪異民俗学研究室(通称、怪民研)』に持ち込まれる怪異譚を言耶の助手・天弓馬人(怖いものが苦手)と拝み屋の祖母を持つ瞳星愛が推理し合理的な解釈をしていく五編が収録されたホラーミステリーで、それぞれの怪異の怖さと解決編の先に待ち受けるラストなど最後まで油...続きを読む断ができない面白さやとあるシリーズの繋がりも見られて大満足だった。
拝み屋を祖母に持つ大学生の瞳星愛と、作家探偵・刀城言耶の助手を務める天弓馬人のコンビが亡者や首無女等の怪奇な謎に挑む短編集。 しっかり者の愛の勝ち気さと実はホラー苦手を必死に押し隠す馬人の強がりがぶつかり合うテンポのいい合理的推理はぶっ飛んでいるが、結果的にピタッと嵌まって快い読み心地。 刀城シリー...続きを読むズで旧知の兜離の浦や媛首村のワードや事件も出てきて思わず血が騒いだなw 怖さはマイルドながら、第三話の『腹を裂く狐鬼と縮む蟇家』の真相のように、垣間見える民俗学の悲しさと惨さが入り混じった暗部がやりきれない。
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