あらすじ
禁じられた廃村に紛れ込み恐怖の体験をしたあげく、次々怪異に襲われる若者たち。そこは「弔い村」の異名をもち「のぞきめ」という化物の伝承が残る、曰くつきの村だった──。ミステリとホラーの絶妙な融合!
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昔読んだやつの記録です。
以下、当時の感想である。
最後辺りまでずっと静かな恐怖が読書中にあってホラー小説としてとても優秀だったと思う。最後の怒涛の伏線回収がミステリ好きな自分としてはかなり面白いと思った。そういえばそのような解明されてない謎があったなーと読者に思い出させてから「主人公の解釈」として答え合わせをしていて本当にこのページで読後感が決まった感じがする。おもしろかった。この人の他の作品も読んでみようと思う。
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一人の大学生がバイト先で遭遇した怪異と、ある民俗学者が残したノートに綴られた『のぞきめ』という憑き物とそれを伝承する呪われた村という二つの怪異譚の共通点を紐解くホラーで、因習が蔓延る村と正体不明の怪異は勿論終始「隙間から誰かが覗いている」という感覚に見舞われて怖かった。ラストの不穏さも良かった。
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やー怖かった!こっちも逃げ出したくなる表現と展開、内蔵までぞわぞわする
刀城言耶シリーズよりサクサク読んでしまった
前半はがっつり怖い話、後半は民俗学を絡めて前半の恐怖の素を紐解いていく。後半は怪異よりも人間の怖さが…読んでてツラかった
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小説の世界に作者と思われる人物が登場するメタフィクション的なホラー・ミステリ小説。メインは二話の「実話怪談」であり、怪異の“のぞきめ”にまつわる物語。前半・後半共に恐怖を煽る描写が多数ある。そして終章で二つの怪異譚がつながる伏線回収が美しかった。
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ちょっ……
怖すぎ((((;゚;Д;゚;))))カタカタカタカタカタカタカタ
久しぶりに背筋がゾワッとしました…
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ホラーミステリー作家の先生が、昔知った怪異譚。
ある経緯で手に入れた民俗学者の古い大学ノート。
偶然にも同じ地が原因で起きている奇怪な現象を知ってしまった「僕」にも、
作品を読んでいる「あなた」にも、
何かと目が合っても……
………と、警告は『序章』でされています。
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いや、怖いよ。
私、この手の怪談が1番怖い。
なんせ「1番怖いホラー映画は?」と聞かれると、
「本当にあった呪いのビデオシリーズ」って答える程「何か起こっても知らないよ」系が1番怖い…(-∀-`; )
途中で停止しちゃいますし…笑
『序章』を読んで、
「え?これ系?」って、躊躇しちゃいました。
いや、信じてませんよ。
私は、超常現象信じない派なんです。
たいていは、どんとこい超常現象!なのですが…
読み始めて半分、
風呂でシャンプーしてる間が何か怖い。
夜中に何度も目が覚める。
いやぁ〜
堪能しました〜(恐怖を)
三津田先生、ありがとうございました。
背筋がゾワッとなるような本にはなかなか巡り合えません。
言葉の選び方や文章の組み立て方が素晴らしく恐怖を掻き立てます。
読後にこの表紙のイラストを思い出すと、また読む前とはちょっと印象が違って見えます。
『序章』で先生が、怪談奇談に対する姿勢を書いた一文
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ああ怖かった……と言えれば、それで満足する。
その話に解釈などは少しも求めない。
実はこんな因果応報がありまして、という説明など況して無用である。
飽くまでも訳の分からないものとして、怪異はそのまま存在しているのが好ましい。
(本文より)
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私も怪談に求める所はここだと思っています。
何だか分からないから怖いのだ。
海外のホラーも日本の怪談も、オチをつけて終わらせたいのか、ラストを美談にしがちです(^▽^;)
それはそれで面白いのですが、私の求める所は↑ですよ。
ただね、ただよ……、
三津田先生の作品はどれもこれも(すごく良い意味で)私を裏切ってきます。
読んだら分かる。
私が知らないだけで、世の中にはそんな作品だらけなのかな?
だとしたら生きているうちに読めた事に感謝します^ ^
最近背筋をゾワゾワさせてないあなたも、
夏に刺激が欲しいあなたも、
日本の怪談奇談に弱いあなたには満足な一冊になると思いますよ♡
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人が怨みを生み、怨みが人を狂わす。
禁じられた峠、闇より纏い付く視線、腹の捩れた死体、鳴り響く鈴音…呪いの村を巡る2つの怪異譚が紡ぐ恐怖の真相に迫る!
震える程の怖さだけでなく、人と人の繋がりの有り難さも身に沁みる。脆弱で残酷な、人間の怪談。
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最近読んだホラー小説の中で一番面白いかも。怪奇という虚構と、現実的なミステリーとがうまく融合されている。前半部は虚構、後半部は虚構と現実が重なり、読んでいくうちに種明かしされていく。そのため、推理小説としても良くできている。これは他人に勧めたいホラー。
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すっかりハマっている三津田信三作品。
今回も面白かった。ホラーミステリー大好物。
今作はミステリーよりもホラー強め。
謎解きに納得はしていない。でもホラーは訳がわからなければわからないほど怖いのでOK。
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前半、後半でタイプの違う怖さが楽しめる、一冊で二度美味しい長編ホラー。先生の書く読んでいるこちらまで焦ってしまうような、正体の分からないものに追い詰められていく焦燥感、緊迫感がとても好きで、この本はそれがずっと続くので思わず駆け足でぐいぐい読んでしまった。所謂因習村的なお話になってはいくんだけれど、前半の実話怪談風の話からかつて学生が体験した手記につながる流れは美しくて見事。
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個人的・夏のホラー強化月間。氏の著作なら何でも良いんだけど、今回は、BRUTUSホラー特集でも取り上げられていた本作をチョイス。さすがのリアリティ&恐怖感。連作中編集というか、共通の舞台に纏わる中編2作を収録。本作については、刀城シリーズに共通する合理的謎解きもあって、でも霊的なものはやっぱり確実に存在していて、っていうそのあたりのバランスが絶妙。
村を題材にしたホラー小説
民俗学と呪われた家系と村を題材にしたホラー小説。軸としては上記に挙げたとおりなのでが、よくある言い回しだが「人間が一番恐ろしい」ということに収束する。
気の良い人物に対しても油断してはいけません。
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ホラーとミステリー、現実と創作の間を漂うなんとも不気味な小説です。
序章と終章の主人公が三津田信三本人を思わせることから、これは本当にあったことなのでは…という気持ちになります。
民俗学がベースとなっているところも説得力がありよかったです。
1人の時に読むと周囲が気になりキョロキョロしてしまうこと必至でしょう。
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とっってもよかった。
読んでいるあいだ、「残穢」や「黒祠の島」や「ずうのめ人形」を思い出したりしていた。
四十澤先生から色々聞き出せたら、そういう展開だったらスッキリするのにな!と思ってしまったけど、謎が残った方が想像力が働くし、怖さの余韻にひたれるよね。
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誰かに、覗かれている気がする。開いた扉の隙間から、棚と棚の間から。誰かが私を、見ている気がする。正体の知れぬ憑き物「のぞきめ」がもたらす怪異。のぞきめの真相は徐々に明らかになるが、円満終了とはならない。閉鎖的な村の、異常な雰囲気に胃が凭れた。この小説は序章と終章を除くと「覗き屋敷の怪」「終い屋敷の凶」の二つに分かれている。私が特に怖いと感じたのは前者。何者か分からないものに遭遇し、追われ、祟られ最終的には何人か無残にも、という展開に息を呑んだ。 舞台となっている時代が現代だったのも要因かもしれない。
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【2025年117冊目】
この物語を読んでいる最中に、視線を感じたり、おかしな感覚を覚えたら、即刻読むことをやめるのをオススメする――作家である私は見聞きした二つの怪談に共通点があることに気がつく。「のぞきめ」と呼ばれる怪異について解き明かすべく、私は二つの怪異談を物語に仕立てたのだが…因習村で繰り返される歴史が怪異を形作る、ミステリーホラー。
もう少し、もう少し覗いて欲しかったな(?)と思う第二章でした。覗くよりも覗いてる方が多かった気がします(?)第一章は普通の人が怪異そのものに変容する感じが良かったですね。第二章はどちらかというとミステリー色が強く、推察という名の真相で「なるほど」となった感じでした。
よくよく考えると、人間が重ねた罪が現代への怪異になっているという…血の繋がりはできすぎでは?という気もしつつ、そうでないと説明がつかないのでしょう。
語り部の視点に立って物語にぐいぐい惹き込まれました。面白かったです。
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2人の時代の違う人物が遭遇した怪異談。
1章はリゾートアルバイトに訪れた大学生が禁忌を犯して廃村に立ち入った事から怪異に遭遇。
2章ではまだ廃村に人が住んでいた頃、何が起こったか語られる。
読んでて違和感を感じたらすぐ本を閉じて、という警告が怖い…
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のぞきめの容姿が詳しく描写されてないのが気になってたが、実は生きてる人間でしたってえええ⁈
大変ミステリー色の強い作品でしたね。逆に映画見てみたくなった。CMみたいな絶叫シーンどこにあった?
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2つ目のエピソードが同じようなシチュエーションの連続で些か間延びしている様に感じられたものの
大学ノートの記述が作者の創作では無く、実在のものだと考えると合点が…怖っ!
それでも終章の畳み掛けはお見事です。
あくまで推理としても犯人とおもしき人物がいるのでは?と考えられる辺り刀城シリーズに通じるものがあり面白かった!
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書き出しから妙にリアルで、最後までビクビクして周りキョロキョロしながら読み終えた私はまんまと作者の思い通りなんだろうな(笑)
だって実際にありそうだし!普段から隙間とか怖いもん!終始怖かった…
ラストのまとめは、そんなきれいに繋がってることあるかね?って少しやりすぎ感あったけど、面白かった
地形とか景色がいまいち想像できていない部分もあるから映像でもみてみたいけど、映画酷評されてるよね〜(笑)
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"俺が体験した怖い話を聞いてくれ!"
最初は、そんな心構えで読みましたが、
読み進めていくにつれ、徐々に引き込まれて
謎が大きくなっていき、、、、
最後に三津田先生なりの解説で占める作品ですね!
これは好き嫌いが分かれる作品かなと思います。
四十澤さんの、記録ノートが旨く分かりづらさを
表現してるので、ただ単に呪いが蔓延している村に
友人の葬式に参列し、不可解な現象が起こる青年。。
っていう感じしか読み取れなかったす(笑)
個人的には、三津田先生の解説で妙に筋が通っていた
部分が大きかったです。
自分でも、そこまでは予想出来なかったので十分に楽しめました。
(※ただ、そこまで予想するー?っていう所もあった(笑))
言っちゃうと"Another"的な感じになりますね。
皆さんも、この本を読むときは誰かに"覗かれて"いないか
注意してくださいね。。
僕は、耳鳴りがひどかったですよ。。
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ホラーかと思ったら文章にするとそこまでで暑さを忘れるということはなかった。
気温39度まで上がればそっちがホラーだ。
ホラーは映像が1番だと思う。
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山村、村八分にされた旧家、土着信仰、おかしな葬送儀礼…という、ジャパネスク・ホラーのスターターキットみたいな作品
そういった類に触れたい人にはうってつけ
最後の段「妄想」パートで怪異についてつまびらかにした上で、それが本当であるという確証はどこにもない
それゆえに、怪異は「怖い何か」として読者の心中にも生き続ける
作中におけるすべての現象を解説しないのも、説明がつかない事象の上に怪異というものは成り立っているから、と個人的には考えられる
決して「説明不足」ではなく、そこにホラーとしての美しさがあるのかもしれない
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三津田さんのホラーは、現実と想像の境い目をあやふやにするストーリー仕立てになっているため意味もなく怖く感じることがあります
それもあって、随分と積読になっていたのですが、意を決して読み進めたところ、屍相学探偵の婆ちゃんが出てきたり、ちょっとエンディングの持って行き方が飛躍しているように感じられる部分もあったりと、今回は☆3つにしました
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ホラーとミステリーの融合作。ただ恐ろしいだけではなく、推理を楽しむことができた。20頁ほどの終章がこれほどまでに濃厚な作品も珍しいのではないか。
閉鎖的な村、異人殺し、憑物筋…民俗学の知識が随所にちりばめられており、リアリティのあるホラーとなっている。登場人物の名前がやたらと凝っており読みにくいのが玉に瑕。
Posted by ブクログ
主人公が作者である三津田信三の設定で 最初の序章と最後の終章に登場し、その2部が現実世界で、間に2編 聞いた話を文章にした1部と、手に入れた手記が2部になっているこの2編がのぞきめという怪異を物語る。
序章では手記を手に入れる過程の話が中心で、終章ではのぞきめの論理的な謎解きという構成になっている。
聞いた話を文章にした方の解釈は、ほぼ怪奇現象として処理されているのだが、手記で語られた手記中の主人公が経験した怪奇現象を論理的に解釈したり、手記のその後を三津田信三が想像ではあるが語っている。
ホラーとミステリーが融合した 読み出すと一気読みしてしまう面白さがあった。
評価を4にしても良いのだが、何か納得できない部分があるので3にした。
面白さは間違いなく4である