【感想・ネタバレ】水魑の如き沈むもののレビュー

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Posted by ブクログ 2023年05月04日

刀城言耶シリーズ第五長編。水神水魑様の儀式の最中に起こった密室殺人を皮切りに、次々と神男が殺されていく。練り上げられた舞台の設定と、それを活かした事件の真相、トリック・動機に驚愕。解決編の伏線回収も圧巻。

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Posted by ブクログ 2023年03月03日

なんだこのぶっ飛んだ儀式はww…………(T^T)

〜あらすじ〜
水神を祀る四つの村。奇怪な雨乞いの儀式。湖上の密室殺人。神男たちは次々と……奈良の山奥、波美地方の"水魑様"を祀る四つの村で、数年ぶりに風変わりな雨乞いの儀式が行われる。儀式の日、この地を訪れていた刀城言耶の眼前で...続きを読む起こる不可能犯罪。今、神男連続殺人の幕が切って落とされた。ホラーとミステリの見事な融合。シリーズ集大成と言える第10回本格ミステリ大賞に輝く第五長編。

刀城言耶シリーズ第6弾!!
今回のシリーズ!いつもと様子がちゃう……
いつもなら禍々しさを突っ走ってく言耶ワールド
しかし今回は……めちゃ笑えるーーww
その一因はなんと!今回は!まさかの!あの!
そう!祖父江偲ちゃんが言耶に同行している!
わぁーい!!
この子がめちゃいい味出してる〜ww
今までなかった和やかさ!そんな!祖父江偲ちゃんに
拍手!!大活躍でしたww
物語の始まりは言耶、偲ちゃん、阿武隈川烏の
3人のやり取りから始まるのですが……めちゃ
笑えますww偲ちゃんめちゃ阿武隈川さんを手のひらで転がしとる〜ww なんやいつもの感じと違うやんと終始和やかムード…………が!!
皆さん!
これは刀城言耶シリーズですよ!
三津田信三作品ですよ!
和やかで終わらすはずがない!!
怖い描写ではガッツリ!背筋を凍らせて
ゾッとさせてきます。
油断は禁物ですぞ!!
そしていよいよ村に、到着し、噂の水魑様の儀に
参加するのですが…………やばい!
とにかく!この儀式がめちゃやばい!!
恐らく、皆さん儀式の本当の真実を知った瞬間
口を揃えて言うでしょう………………
『オーマイガーッッッ!!』とww
それぐらい衝撃でした(T^T)
そしてそれだけでは終わらせない!刀城言耶
この儀式のどさくさに紛れての連続殺人……
も〜〜〜う〜お腹いっぱいだよーww

でもね!ちゃんと推理したましたよ!
晴れの日も〜晴れの日も〜めげずに!
そして!いざ!犯人を絞込み!
多重解決の嵐にいざ行かん!!
…………(´・_・`)……ハズレたぁぁぁぁぉぁww
いやそれでも!!ラストの衝撃!!
泣けるーーー!!
色々思い出してきたーーー!!
なんかめちゃかっこいい人でてくるわぁーー!!
と言う様に余韻が凄かった……(T^T)
かなり僕的にはめちゃ面白かった
そして楽しめた作品でした〜!
皆さんも是非宜しければ読んでくだされ〜

最後に一言……「あの人の未来に幸あれ」以上!
ww

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Posted by ブクログ 2023年03月02日


刀城言耶シリーズ第5弾!

今回もしてやられたぁ〜!!

しかし!全く悔しくない、衝撃のラストです!!
(≧∇≦)



え〜、こちら、フレンドと推理バトルの課題本としました。

めっちゃじっくり読みました!
何度も何度も読み返しました!

満を持しての犯人当ての結果は…(-∀-`; )

…まぁ...続きを読む、当たらんよね笑笑


刀城言耶に全く歯が立たず!でしたぁ。

今回は奈良の山奥の湖で起こった殺人事件なのですが、この沈深湖には『水魑様』という神がいるそうです。

晴天が続くと水不足となり、田んぼが枯れてしまうので、増儀と言われる雨乞いの儀式を行います。
(逆に降りすぎたら、減儀の儀式を行う。)
過去に2度、不審死と行方不明の事故があったという事。

儀式を控えたある日、刀城言耶と祖父江偲が村に到着する。

前半の、言耶と偲と阿武隈川烏とのやり取りにほんわかしました。(*´꒳​`*)~❀

この巻まで想像していた言耶のイメージと少し印象が変わりました。(かなり良い意味で。)

ホラー味は、少なめだったように感じます。
物足りないという訳ではなく、程よく軽いトリハダレベル。

ミステリー要素が強めだったような感じ。
(当たり前か(^▽^;))

毎度言耶の多重推理にしてやられる訳ですが、やられるのがタマラナイデス…(ღ*ˇ ˇ*)。o♡

三津田作品、やっぱりどれを読んでも面白い!!

超超おすすめです!!!




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購入済み

雰囲気が大好き

2021年11月21日

このシリーズは、閉ざされた村の独特な雰囲気が大好きです。怪奇の描写もすごくゾッとして、展開も早いので夢中で読みました!

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Posted by ブクログ 2019年04月02日

刀城言耶シリーズ、第五作。本格ミステリ大賞受賞作。いや〜(シリーズイチ)面白かった!!700p以上あったのに、あっという間でした^^ 他シリーズ関連の名がでてくるとやはりワクワクしますね。もうなんて書いていいのやら——。個人的にパーフェクトでした!星五つ。

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Posted by ブクログ 2017年07月02日

シリーズ最長編の名に恥じない、重厚さと濃厚さ。偲のキャラクターもいいアクセントになっている。事件の真相は勿論、それに伴って明かされる儀式の真実のインパクトが物凄い。

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Posted by ブクログ 2016年12月30日

『その土地に密着した宗教者という存在は、しばしば家とか家族とか個人とかという単位を超えて、完全に地域の一部と化す場合がある。

言わば自然のようなものだ。』

このシリーズも面白いな。一作目から読みたくなった(@ ̄ρ ̄@)ミステリのガジェットが詰め込まれていて最高!

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Posted by ブクログ 2016年11月09日

面白シリーズですね、やっぱり。分量が更にアップしていることもあり、読み応え抜群でした。冗長なだけでダレるということもなく、スーパーナチュラルな存在を仄めかせ続けることによって、一定以上の緊張感を維持することに見事に成功してます。地方ならではの因習に絡んだ事件が起こる展開はいつも通りなんだけど、それが...続きを読むある意味安心感に繋がっていて、信頼のブランドって感じです。かといってマンネリ化って訳でもなく、今回は、謎が結構なところまで解決されている(ように思える)点はいつもとちょっと違うかも。

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Posted by ブクログ 2013年12月02日

「厭魅」→「首無」と読み終わって本作を読んだ。
2作を読んだ上で、こちらがトータルして一番面白かった。
何よりも読みやすくなった。文章が分かりやすくなった。
どの作品もドキドキ感はかなりあるんだけどムラがあったのに対し、本作ははじめから最後までずっと「で、どうなるのー!?」という感情がつきまとってい...続きを読むた。
一番、登場人物に思い入れしやすかったんじゃないかな。
こいつ腹立つな、とか。恐怖とか。
ホラー色が強かったような気がする。
読み終わっている2作では個人的に全く感じなかったゾッとする感じが本作では感じられた。トイレに行けれなくなる…とかそこまではなかったけれど、夜中に読んでいてカーテンはさりげなく閉めた。
初めに語られる、少年が満州から日本へ帰省する件がすごくよかった。あそこを読むだけでもかなり面白いんじゃないかな。それがあとの事件にも上手く混ざっていて、「厭魅」に関することがちょっと加わっていたりしてワクワクしました。

刀城が事件を思考錯誤しながら解明していく。
解説でもその魅力が語られていますが、癖になりますこの雰囲気。
ぜひ、父子対決や父子合同解決、を読んでみたい!!
だいたいこのシリーズは6時間あれば読めると思います。

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Posted by ブクログ 2024年01月05日

前作よりさらにホラー感少なめ、というか、首無しのホラー感が強かっただけか。
今までと違い爽やかな読後感。作中も偲ちゃんのおかげで柔らかくなっている。ここが評価の分かれる所だと思うが、ちょっと頑張ってホラーを読んでいる自分としては、今作が一番読みやすい。

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Posted by ブクログ 2023年01月23日

読み終わってよく出来てる話だ…という思いと、最後が意外…という思いとで三津田作品にしては珍しい読み心地だった。
田舎の宗教の嫌でおどろおどろしているところが存分に出ていて、作者は本当に巧みだな…と思った。
シリーズを通して言えば、首無が一番、次に本作品の水魑が好き。

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Posted by ブクログ 2019年10月14日

『サギリ』と来て、主人公がピンとこないところを見るとまだシリーズ一作目の前日譚なのかな?

と、
それはさておき、このシリーズ、怪異的なものは沢山出て来るものの実はそれが犯人の意図したトリックの一部だったり、たまたまそう見えてしまった結果だったりと最後の解決編で説明なり回収なり解明出来ることが殆どで...続きを読む、本当の怪異のありかは大団円のあと、最後の一頁でまさにゾッとさせられるという流れが確立されていた…が、今回は異例の非常に爽やかな結末。 


アレ? と思いつつ、回想してみると…あるじゃない!
未解決の案件! 少年の見聞きは霊感体質の彼特有のものとして、冒頭の主人公によるお馴染みの覚書でも触れられている主人公と霊感少年以外に一章がマルっと主観表現で綴られている人物! そしてカノジョに起きた怪異! あれは何? 誰?

最後に『異例』と記したけれど、この結びは個人的には大好物! 残った人たちには末永く幸せであって欲しいな。

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Posted by ブクログ 2019年01月13日

刀城言耶第5長編。期待を裏切らない圧巻の内容だった。何がどうなっているのかさっぱりわからない状況からの怒涛の展開。「解決編の中で推理し解決していく」やり方に磨きがかかっている。ちょっと無理があるのではと思う箇所もあれど、読後感はさわやか。偲ちゃんにもフォーカスが当たってうれしい。

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Posted by ブクログ 2017年08月16日

今回は異様な世界にどっぷり浸かることができた。雨の中に立ってる蓑をまとった人影は、人間であるはずなのに、もしかしたら…と感じれるほどに。奈良県蛇迂郡とか、神々櫛村のサギリとか、三津田作品読者にとっては「うっ…」となる設定も心憎い。

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Posted by ブクログ 2017年05月04日

適度に予想外で、適度に納得できる真相。満足。水上密室の謎がとても魅力的でグイグイ読めた。シリーズを追うごとに読みやすくなっているんじゃないかな。ただ偲の存在だけがラノベ的でやっぱり浮いている。このシリーズにラブもコメも求めていないので、ベタベタ付きまとう偲にちょっとうんざりしてしまった。謎解きはミス...続きを読むリーディング一発勝負といった感じ。あれこれ疑ったけどどれも違った。疑問点を羅列するいつものやりかたもグッとくる。次作も楽しみ。

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Posted by ブクログ 2016年03月18日

ホラー感は薄まった分、ミステリとして面白かったです。
このシリーズはいつも最後まで楽しませてくれます。

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Posted by ブクログ 2017年01月08日

前作等と比べると、さほどホラー味は強くなかった。
しかし、閉ざされた村に残る怪しい風習は忌まわしい雰囲気たっぷりで、
さんざん散りばめた伏線を見事に回収するラストは
シリーズナンバーワンの面白さだった。

某宮司の胸糞の悪くなるクズっぷりもこの作品の大きな魅力。

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Posted by ブクログ 2015年06月30日

刀城言耶シリーズ第5弾。

波美地方の5つの地域(神社)での、雨を降らしたり止ましたりする儀式を舞台に殺人事件が起こる。

みづち様を祭り沈深湖での儀式の最中に十数年前にりゅうじの息子のりゅう一が死亡。(その前に水分辰男が死亡)
そして刀城言耶が訪れている最中にりゅうじの二男りゅう三が死亡。

そし...続きを読むて次々に宮司が殺されていく。




りゅうじは皆に知られぬように密かに、湖に沈める樽に生贄となる人間を入れていた。

さぎりの子供3人のうち長女の鶴子を生贄にするつもりだったのだが、次女の小夜子をりゅう三が仕切る儀式の最中に生贄とした。

辰男の死は事故であったようだが、りゅう一は生贄となった男が樽から逃げ出しりゅう一を殺した。

りゅう三の死が最後まで謎であったが、一旦はさぎの長男(末っ子)の正一が犯人と決定づけるのだが、最後の最後で次女の小夜子が真犯人と分かる。

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Posted by ブクログ 2015年05月12日

力作。毎度思うのですが三津田先生の作品、こういうおどろおどろしい村、そして一癖ありそうな登場人物達を創造する労力ってのが凄いと思います。その結果が、この作品にもあるような、前半の延々とした物語・民俗学的な背景(設定…)の説明部分なんでしょうな。伏線としてネタを散りばめる必要もあるのでしょうが、それ以...続きを読む上にこの前半に持ってくる雰囲気作りがね、毎回すごく好みです。
今回、祖父江偲ちゃんも出ずっぱりで楽しかった。ラストの推理してはそれを崩すの二転三転も相変わらず健在。お腹いっぱいですw

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2015年04月30日

シリーズを重ねるごとに読みやすくなっている印象。
刀城言耶シリーズに慣れたということでしょうか。

今回も辛くやるせない真相だった。
それでも、こいつだけは許せないという人物はちゃんと報いを受けたこと、とても穏やかな「その後」だったことが救いかな……

刀城先生の民俗講義も楽しかったです。
偲ちゃん...続きを読むでずっぱりで嬉しい。
まじものが手元にないのが悔やまれる。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2013年11月28日

これはミステリフリークとして読まざるを得ない垂涎要素のオンパレード\(^p^)/もうお腹いっぱいです先生!

偏狭な村の権力者達のイザコザ、
屋形船という一風変わった密室設定、
曰く有りげな慣習と儀式、
そして極め付けは、
【雨乞いの儀式によって雨が齎されることへの揺るぎない信念】と、
【人ならぬ存...続きを読む在に対する問答無用の肯定姿勢】!!笑

いやー、【論理性がしっかりしてれば世界観がトンデモ設定でも許せる】って豪語してる私ですが、村の外部からやってきた主人公達が、こうも簡単に雨乞いやら幽霊やら信じちゃうのが面白かった(OvO)まあそういうシリーズな上に、一作目から読まずいきなりこの世界観満開な最新作に触れた私の自業自得なわけですが(OvO)←←

導入部はかなり長いです。
村に伝わる儀式の説明や、過去に発生した怪死事件のあらましを説明し終わって、さてそろそろ次の章では密室にご登場頂けるのかしら…と思ったら、登場人物の回想入っちゃいました\(^o^)/焦らすううう

ただ、湖上の屋形船の中から刺殺体が発見されてからは大変スピーディに犯人さん、動いております。あまりに手際よ過ぎて「プロの犯行だろコレ…」と突っ込みながら読んでいきました。

それにしても、ちょいちょい入ってくるホラー要素が怖いです。
【人ならぬ物】が見えちゃう少年の描写が怖いです。家族が寝静まった夜中のリビングで読んでたので、まあ何となくテレビつけたよね\(^o^)/なんというビビリ

村の権力者の意向で警察も呼べず、主人公に同行した編集者を人質に取られ、主人公は犯人推理に奮戦します。
その間にも、続々死体が量産されてしまうのですが、この作品の特筆すべきところは、そんな慌ただしい展開の傍らでひときわ存在感を放つ【曰くありげな蔵】です。

浮世で主人公達がワァワァ騒いでる一方で、【中に誰かがいると思われる蔵】の静けさがまあ不気味極まりない。これは、他の推理小説ではなかなか味わえない読感です。
ホラーは昔、リングの小説版を読んで以来忌避していたのですが、今作では本格推理小説でありながらホラー小説の雰囲気も味わえるという、私のようなビビリな人間でも楽しめる新しいミステリのジャンルを示してもらえたように思います。京極シリーズに近いかな。

というわけで、このシリーズ制覇するの決定〜\(^o^)/わーい



湖の上に浮かぶ屋形船という密室で、【神男】と呼ばれる祭主が殺害された。更に、【神男】を務めたことのある宮司達を次々と犯人の凶刃が襲う。
過去にも不審死を出したことのある儀式を調査する為に入村していた刀城は、宮司達の依頼を受け事件の究明に挑むが…。

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Posted by ブクログ 2023年10月18日

やはりこのシリーズは俺には難しすぎる。最後らへんの仮説の定立と否定、論理のどんでん返し、みたいなあたりはとくに理解がおよばない。
とはいえ謎解きそのものの理屈はそんなに難しくなかったので一応理解できたのでよかった。
怪異や怖い存在の描き方は本当に不気味で恐ろしく、さすがだなあという感じ。儀式も怖いし...続きを読むその由来も怖い。夜に一人で読んでいると普通に怖くなる。たまらない筆致。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2023年10月15日

祖父江さんと阿武隈川さんのキャラがどうにもこのお話のテイストと合わないので、この二人はいらない気がしてしまう。すいません、先生…… それで欲しい4つから一つ消しました。

今回は特にお話の登場人物のキャラが立ってたし、習わしに対して盲目的狂信的な人物の描き方が良かった!言耶が推理を何度も組み直すのは...続きを読むシリーズ定番なのでこれは多分別に真相あんだろうなと思ったけど。ハッピーエンドでよかった。神々櫛とさぎり、にはびっくりしたけど。ここで絡めてくるのかと。正一少年はどうなったんだろうなあ。どこかで生きてるのだろうか。

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Posted by ブクログ 2022年07月22日

★3.7くらい
ホラーのテイストが若干物足りなかった気がする(もしかしたら麻痺し出してるのかもしれない)けど、本格推理の箇所は楽しめた。完全に犯人読めたな…って思ったのに…

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2022年05月05日

氏の作品では「厭魅」は衝撃的だった。その時の衝撃や感動は残念ながら味わえなかった。
ただ、横溝正史や京極堂にも通じる民俗学、怪異譚を調味料にして、本格ミステリを十二分に楽しませてくれる。

本作は700ページオーバーの文庫本で、いささか冗長に感じた。とは言え、後半の展開は怒涛でありラストはこの手の作...続きを読む品としては明るい終わり方で、好感が持てた。

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Posted by ブクログ 2020年09月14日

波美地方の四つの村が舞台のホラーミステリ。毎回よくまあこんな前時代的鄙村や祀りを考えるなぁと…。
いつものような可能性を消していく犯人探し、正直思いもよらなかったのでビックリだった。

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Posted by ブクログ 2016年06月28日

このミスベスト10、2011年版7位。
この人の読むの3冊目。ホラー感満載の本格推理。京極さんぽいけどもう少し粗削りというか稚拙というか。途中の展開とかドキドキして、そんなに悪くないんだけど、いつも終盤が好きになれない。主人公の探偵さんが推理の過程を公開しながら解決していくんだけど、全て矛盾なく説明...続きを読むできたと思ったら、そのすぐ後、それを否定する事実(目撃証言とか)が判明して、それじゃ別の人が犯人だとかいうのが繰り返されるのが特徴。やっぱそこがいまいちなんですわ。どんでん返しの大安売りで、ほとんど誰を犯人にしてもストーリーが成立しちゃう感じがするのが、余詰めだらけの詰将棋みたいで美しくない。ちゃんとした核となるトリックもせっかくあるんだけど、それがないがしろにされるというか、どうでも良くなってまう。本格の悲しさか人物描写もちょっと薄っぺらいし、途中でつきあうのがしんどくなってきて、もう、勝手にやってよ状態になる。ほいで、結局どんな話だったっけとトリックやストーリーが思い出せなくなっちゃいます。あと、やっぱり長くて時間かかるのが一番いや。でも、皆さんの評価は結構高いんですよね。

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Posted by ブクログ 2015年09月09日

刀城言耶シリーズ最長編で最も面白いと評判が高く、本格ミステリ大賞を受賞した作品。・・・ということでとても期待していました。好きなシリーズだけに大変楽しみでした。
が、あれれ。
実際に蓋を開けてみると、どうも勝手が違う。たしかに面白いしよく出来ているとも思うけど、どこか薄い。どこかライト感覚なのです。...続きを読む読みやすいけど中毒性はない、といえばいいのか。
自分なりに理由を考えてみた。

※以下、ネタバレはしませんが小説の内容に若干触れています※

1、「厭魅」「首無」「山魔」にあるような圧倒的な怖さ=ホラー要素が薄い。常識ではあり得ない設定ともっとあり得ない人物造形にもかかわらず(笑)、そういう世界が世の中のどこかにあるのかもしれないと思わせる、読者をねじ伏せて納得させてしまう強さ、魅力にやや欠ける。
2、厭魅(まじもの、カカシ様、ナガボウズ他)は文句なしに怖かったし、首無も山魔も夜中にトイレに行けなくなる!的な(笑)昔ながらの怪談としての薄気味悪さがあった。正体の知れない邪悪な何か。人間を襲う何か。それが水魑(ミヅチ)にはない。因習の村を覆う大いなる悪しき影のような存在であるはずなのに、怖さが足りない、弱いのではないかと思う。
3、三津田ワールドの昭和であり、都市部から隔絶された超田舎の山村であり・・・という前提条件をもってしても、警察の介入を拒否する長老と、彼の脅しの手段、かつそれに屈してしまう周囲(刀城言耶含む)の言動があり得ない。どうしても警察を排除するなら別の方法を考えるべきだったと思う。
4、このシリーズの弱味は、常連キャラに個人的な魅力がないこと。探偵役の刀城ですらキャラが十分に定まっていないし、あまり魅力的ではない。彼は狂言回しとして優秀だし読者の反発を買うタイプではないから「問題がない」という程度。不幸にもこの作品は、他の二人のレギュラーの会話から始まる。阿武隈川烏(刀城の先輩)と祖父江偲(編集者)の二人に人間的魅力があれば楽しいのだろうが、二人とも人物造形にリアリティがなく一面的。ヘタなラノベ以下のキャラづけしかされていないため、第一章のもたつきが半端なかった。
以上、書き殴り失礼。
文句ばかり書きましたが、本棚を見ればおわかりのとおり私はこの作者のファンなのです。この人の編み出す異様な雰囲気、ホラー要素に満ちたきっちりミステリ、そこが好きなのです(ホラーが好きなのではない)。それだけに今回は肩透かしを食らった気分でした。
おかしい・・・(笑)。
なんでこれが彼の最高傑作とか呼ばれるんだ。
謎である。

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Posted by ブクログ 2014年07月15日

三津田作品、初読。
全体的に軽かった。読みやすいんだけど歴史設定や舞台設定が浮いてしまっていてアンバランス。少年や女性編集者が体験した怪異現象は最後まで触れられず、また重要人物なしでのラストはすっきりしなかった。

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Posted by ブクログ 2014年05月13日

事件が起こるまでが長い。というか長すぎる。
最初の200ページ弱は村の風習であったり過去に起きた不可解な事件の説明に費やされる。
しかしそこを抜ければ、あれよあれよと言う間に連続殺人へと展開していくので中弛みすることはありませんでした。

ただ、シリーズ恒例の二転三転する推理はどこか物足りなさを感じ...続きを読むてしまいました。
なにかもう一発入っていたなら確実にその年の賞を総なめにしていたでしょう。

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Posted by ブクログ 2014年07月29日

『厭魅の如き憑くもの』を連想させる左霧の名前に早くも怪異体験の予感…。
好奇心を刺激される怖い謎が豊富でドキドキし通し。事件らしい事件がまだ起きていないのに半分まで一気に読んだ。盛り込まれた謎に比べて、終章の淡々としたまとめで普通に完結した肩すかし感が少々残念。もう一つホラーな後味が欲しかったなぁ。...続きを読む
今巻は怪異の怖さより生きている人間の狂気の恐ろしさの方が顕著で、それがまた今までのシリーズとは違って新鮮に思えた。
三津田氏の手に掛かればどんな場所も恐怖の舞台になってしまうのが凄い。

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