三津田信三のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
2020年、単行本として刊行。
初めて読む作家さんかもしれない。
ホラー短篇集だが、読んでいくと、語り手の「私」はいつも三津田信三さん本人らしく、作家が誰かの話を聞いて、仮名に直して書き綴ったという体裁を取る。作者三津田信三さんは自分と同じくらいの歳かと思ったが、Wikiによると7つ上の1962(昭和37)年生まれとのこと。
ホラーミステリという、両者融合の書き手として知られているようだが、本書でも確かに謎解きらしいものが一つはあった。が、ほとんどの作品は、霊的現象の背景にこれこれこういう怨念が原因としてあって、結果、こうなった、という、一般のホラーにもあるような解明は無く、ただ、それ -
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舞台は奥多摩の因習村。首無の伝承多きこの村で、三家が水面下で一族の首長争いを繰り広げる最中、その跡継ぎの伝統儀礼において次々と起こる不可解な首無殺人事件を綴った物語。
ミステリ読者の、あわよくば自ら先に謎を解いて仕舞おうという生半可な心意気は、直ちに何ら機能を果たさぬまま、敢無く崩れ去ってしまうだろう。500頁に亘り繰り広げられる超次元的な事件の様相は、最早そうした合理的解釈を受け付けないと見える程に高度に複雑で、犯人どころか、殺害の動機、方法、殺害現場に残された不可解な状況に隠された意図、そのどれもが全く不明のまま、我々はただ事件の状況を整理し物語に追従するのに精一杯にならざるを得ない。そし -
Posted by ブクログ
ネタバレ両親を喪い、祖母と新しい町に引っ越した主人公が次々に怪異に襲われる。怪異の原因とは、なぜ主人公が狙われるのか?
主人公の少年がタフだけど、ちゃんと恐怖心も好奇心もあるからすごいハラハラした。
怪異の迫り来る様子とか臨場感凄くて怖さもあり良かった。
初手からボーイミーツガールで孤独な戦いとかじゃなくてまだ安心感あったけどそれすらも布石だった…?
怪異が家族と分かっても割り切れないよね。
謎の意味深発言爺がまさかの巻き込まれ被害者で、しっかり情報と警告くれるとは。
真相知るとよく引っ越してきたね!?!狭いアパートでも良かったくない??としかも思わん笑笑
地味に兄弟姉妹がそれぞれ結婚した