三津田信三のレビュー一覧

  • 誰かの家

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    再読。湯治の話以外はど」も怖くて楽しかった。
    著者は家に関するホラーが得意分野の一つであるが、表題作は異色の設定で怖がらせる感じ。主要な登場人物以外は病者が無機質で、問題の家の無音の不気味さを暗示する。他の家関係の賑やかな怖さと異なるのが一風変わって魅力的。
    ドールハウスの話はホラーというよりは不気味という感じ、呪いの話は奇妙な味わいの怖めな幻想小説という感じ。どれも読んで損はないと思う。
    最初の短編はこれもあまり派手な立ち回りのない静かな怖さで、男の下心がエンジンになって話が回り始めるのが興味深い。怖い存在の見た目や立ち居振る舞いが全然怖くないのが怖い。あとあとさんは著者の得意な古い家と老人

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    2020年04月11日
  • 蛇棺葬

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    2020.2.14~2020.2.27 2020年の③
    ★★★★☆
    主人公の意図せぬことばかり。勝手に連れて来られ追いやられまた呼び戻され。唯一の味方である民婆、優しい龍己の小父小母、記憶の彼方に追いやった親友砂川くんとその祖父たち家族にも何一つ良いことがなかった…。そうなの、だからこそホラーなのだ。悪いヤツが野垂れ死ぬのは痛快愉快だが、読者目線で感情移入してしまった人物に全く良い事がないこの不条理に心がざわついて腹立たしいったら無い。しかし、殯の為に籠る御堂での一夜の描写は思い出したくないほど恐ろしや。

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    2020年02月27日
  • 首無の如き祟るもの

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    ネタバレ

     2008年の本格ミステリベスト10(国内編)第2位など,ミステリランキングで上位を総なめし,世間の評価も非常に高い作品。こういった世間の評価が非常に高い作品は,読む前にハードルが上がり過ぎてしまい,面白くてもそれほど満足度が高くならないのが難点
     三津田信三の作品は,やや文章が読みにくい作品が多い。文章そのものが読みにくい上に,構成も様々な視点が入り乱れるため,更に読みにくくなる。この作品は,三津田信三の作品の中では,比較的読みやすい作品に感じた。
     大きな構成としては,姫之森妙元という作家が,本名の高屋敷妙子として,かつて経験した姫首村を舞台とした2つの殺人事件について,迷宮草子という怪奇

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    2020年01月12日
  • 幽女の如き怨むもの

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    刀城言耶シリーズはいつも引き込まれる。戦中戦後の廓町の様子がわかって興味深い。花魁の日記が出色。廓での生活が克明に描かれていて、その辛さにいたたまれなくなる。全体の謎の解明にはすっきりしないところもあるが、してやられた感あり。さすがにうまい。

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    2019年11月18日
  • 水魑の如き沈むもの

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    『サギリ』と来て、主人公がピンとこないところを見るとまだシリーズ一作目の前日譚なのかな?

    と、
    それはさておき、このシリーズ、怪異的なものは沢山出て来るものの実はそれが犯人の意図したトリックの一部だったり、たまたまそう見えてしまった結果だったりと最後の解決編で説明なり回収なり解明出来ることが殆どで、本当の怪異のありかは大団円のあと、最後の一頁でまさにゾッとさせられるという流れが確立されていた…が、今回は異例の非常に爽やかな結末。 


    アレ? と思いつつ、回想してみると…あるじゃない!
    未解決の案件! 少年の見聞きは霊感体質の彼特有のものとして、冒頭の主人公によるお馴染みの覚書でも触れられて

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    2019年10月14日
  • 幽女の如き怨むもの

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    このシリーズは以前読んだが、事件の関係者の扱いがおざなりだったのが不満だった。
    怪異を体験する視点人物としてメインで描写され、読者も感情移入していたキャラなのに、事件後のフォローが至らないというかなんともお粗末というか「トリックと犯人はわかったけどそれでこの子はどうなったのそれが気になるのに!」と消化不良でじたじたしたのを覚えている。

    本書ではそのモヤモヤがほぼないので満足。
    遊郭を舞台にしたホラーとしても面白く、それにも増して遊女たちの嫉妬や裏切り、駆け引きを主軸に据えた愛憎ドロドロの人間ドラマにひきこまれる。遊郭でのみ通じる隠語など、当時の世情も垣間見えて勉強になる。
    結局真相がなにもわ

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    2019年09月21日
  • 碆霊の如き祀るもの

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    今までの刀城言耶シリーズはミステリのスパイスに怪異譚を使っていたが、本作は軸となる怪異譚から現実の事件が産まれる感じ。ラストの投げっぱなし感といい、白魔の塔にも近く、近年の三津田先生が好む作風が分かる。

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    2019年09月10日
  • 誰かの家

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    どの短編も怖くて非常に楽しめたが、「ドールハウスの怪」が一番のお気に入り。映画、『アナベル 死霊人形の誕生』でもドールハウスが出てきたのを思い出した。もしかしてドールハウスは恐怖のメタファーとして、ホラー業界では有名なのだろうか?

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    2019年08月19日
  • 忌館 ホラー作家の棲む家

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    本格は得意じゃないので、そういう感じの文体になじめずに少し苦労したけど、3分の1ぐらい読んだところでようやく慣れてきた。作中作と混ざっていく辺りはなかなかよかった。でも、本筋とあまり関係なさそうな蘊蓄が多く、ストーリーになかなか集中できない点が残念。

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    2019年08月15日
  • 山魔の如き嗤うもの

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    ネタバレ

    鉄板の面白さ!

    確かにシリーズ中、ある程度のパターンはあるものの全く飽きを感じさせない物語の魅力に感心至極!

    また作中の些細なくだりの中に、ミスリードも含めた重要な伏線がいくつも隠されていて、あとあと「なるほど〜」とひとりごちること頻り。
    兎に角、ホラー好きの私の興が最後まで削がれることなく、尚且つ推理小説としての質の高さも十二分に併せ持つ今作が今のところ私にはシリーズの頂点です!

    でも、我らの小説家探偵の見立て通りなら、かの家の子供の性別って? その辺の言及はなかったけれど、逆に意図的な感じが…いつか彼(彼女?)が戻ってくるとか…。

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    2019年08月06日
  • 生霊の如き重るもの

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    刀城言耶短編集2。短編にちょうどいい感じで謎解きと怪異がブレンドされていて、とにかく引き込まれる。短編間で共通のテーマと異なる個性が織り成されていて、全体としての読み応えもある。マイベストを選ぶとすれば表題作かな。最後のも変わった趣向でよかった。

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    2019年07月07日
  • 碆霊の如き祀るもの

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    ネタバレ

    4つめの怪談話がとにかく怖くて「黒いひょろ長い胴体がグネグネしてた」ってのが、実際は 爺さんが3人肩車してバランス崩してグラグラしていただけと思うとかなり笑える。

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    2019年07月06日
  • 黒面の狐

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    犯人の推理が二転三転したり、説明のつかない謎の存在を残すところなど刀城言耶シリーズを彷彿とさせる。新しさは感じないものの誰が犯人なのか最後の最後まできりきり舞いさせられ、後半に進むほどおもしろかった。
    全体的なホラー要素は控えめだけれど、“地の底で誘惑してくる白い肌の魔性の女”という怖淫靡なゾクゾクと冒頭の老炭鉱夫の話だけで十分刺激的。
    炭鉱という歴史に生きた人々の運命の悲哀がいつまでも尾を引くラストで、かの青年の手記のような時代を再びくり返すことこそ真に恐ろしいとしみじみ思う。

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    2019年05月07日
  • 碆霊の如き祀るもの

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    険しい山と海で隔離された5つの村に伝わる時代の違う怪談。それに興味を持って村を訪ねる刀城言耶と編集者一行が巻き込まれる怪談の語りを彷彿させる不審死。竹藪の中での餓死とか目撃者のいる中での物見櫓からの失踪とか設定にわくわくする。謎の解明が二転三転するのはいつもだけど今回は慣れたせいなのか始めの方はそうか!と関心したけど後の方はどうも取ってつけた感が。でも事件の謎を追っていくと明らかになる怪談の裏に隠れた真相が物悲しくて良いし最後の締めの不条理感は健在。

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    2019年04月17日
  • 忌館 ホラー作家の棲む家

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    ・燠火(おきび)火勢が盛んで赤く熱した炭火。おこし火。薪が燃えたあとの赤くなったもの。おき。
    ・澱(おり)液体の中に沈んで底にたまった滓。
    ・嚆矢(こうし)「荘子在宥」より。昔、中国で合戦の初めに、かぶら矢を敵陣に向けて射かけたことから、物事のはじめ。最初。
    ・斟酌(しんしゃく)相手の事情・心情などをくみとること。
    ・窃視(せっし)こっそりとのぞき見ること。

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    2019年04月17日
  • 誰かの家

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    雑誌に連載した短編ホラー6編を収録。個人的には鄙びた湯治場で筆者が遭遇する不思議な体験を描いた「湯治場の客」が、ほんのりと色っぽさもあってお気に入り。ほかの作品も少しずつ読後感が異なり、満足感のある一冊に仕上がっている。

    また、日下三蔵の解説も、ホラー小説のガイド的な読み方もできる充実したものになっていて、しっかりと本の価値を高めているのもよい。

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    2019年04月07日
  • 碆霊の如き祀るもの

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    序盤に綴られる4つの怪談はじわじわと恐怖を醸し出し読者を圧倒します。
    その後事件が発生するまでが長くやや退屈ではありますが、70にもなる謎の列挙から試行錯誤を繰り返し矛盾無く解決する刀城言耶の推理は圧巻。竹林の密室殺人のトリックやエンディングの強烈さも印象的で、高い完成度を誇る作品だと思います。

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    2019年02月02日
  • 碆霊の如き祀るもの

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    刀城言耶モノとしては久しぶりの作品。
    前作は肩透かしの一作だったが、今回はまさしく三津田ワールド全開。
    怪異な話が4本続き、そこから連続殺人事件が繰り広げられる。しかも密室条件付き!

    が、何故か満足感は今一つ。こちらの期待が高くハードルが上がったのは仕方ないとしても、話が走らない。
    殺人事件が起きるまですでに200ページ、そこからはテンポは良いが捜査側も全く精彩がないし、動機も犯人もさほど意外性もなく、次々に解き明かされる謎もあまり深さを感じなかった。

    読みにくいキャラ名や地名は毎度のことながら、不要なモノが多すぎた。

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    2019年01月14日
  • 水魑の如き沈むもの

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    刀城言耶第5長編。期待を裏切らない圧巻の内容だった。何がどうなっているのかさっぱりわからない状況からの怒涛の展開。「解決編の中で推理し解決していく」やり方に磨きがかかっている。ちょっと無理があるのではと思う箇所もあれど、読後感はさわやか。偲ちゃんにもフォーカスが当たってうれしい。

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    2019年01月13日
  • 碆霊の如き祀るもの

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    スッキリ

    怪談部分と謎解き部分がキレイに別れていて、結果的に読み易かったと思います。

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    2018年11月02日