三津田信三のレビュー一覧
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今回はちょっとホラー色薄めかな〜と思いながら、読み終わって本を閉じた丑三つ時。
手洗いに立った私は、なるべく窓の外に目を向けないように不自然に顔を背けていました。だって………。
…………窓のすぐ外側から、誰かの顔が覗いてるような、そんな気がしたんです…………
キャーーー!!!!!(うるさい
やっぱり三津田先生の刀城言耶シリーズは鉄板に面白い。程良く怖い。怖すぎないんだけど、なんか時間を置いてジワジワくる怖さがある。
本作は「遊女」をテーマにした不可解事件。
戦前、戦中、戦後。時代を経て三度繰り返される転落事件の謎を、刀城言耶が解き明かします。
テーマがテーマなだけに、遊女になった -
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ネタバレ江戸川乱歩トリビュート作品に、リングとウルトラQトリビュート作品も加えた短編集。
乱歩は薄ら覚えてるレベルで読んだけど大変面白かった。
それぞれの話の語り口調がいかにも乱歩な感じで、昭和な世界観で進んでいくのだけど、急にスマホとか出てきて現代に引き戻される。
「赤すぎる部屋」が結末まですっきりしてて好き。
衝動を引き起こす原因には気づかなかった。
「屋根裏の同居者」はミステリとして解決したと見せかけて、最後に突き放された。
探偵の身が危ないのか、語り手の身が危ないのか。
リングというか貞子トリビュートの「骸骨坊主の話」は確かに貞子っぽくて面白かった。
作者の他の作品は未読なので、「G坂 -
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ネタバレ解説にある通り、まさに
「本邦の民族風習に根ざすオカルト趣味とロジカルな謎解きの興趣を高度に融合させ」た作品。
ホラー要素は前作より抑えられており、人間消失の分類などロジカルさはかなり増している。
21個の謎を一気に解くあの真相の衝撃はハンパではなく、一瞬天を仰いでしまった。
全体的に推理の根拠が弱くは感じられるものの、伏線回収もとても巧い。
だが、18年前の事件の真相はさすがにいただけない。6歳がそれを思いついき、そして実際に七人の死体を処理したというのは無理がある。
それ以外は、個々のトリックや、“探偵が犯人にトリックを提供した”という皮肉的な事実などなど、本当に面白い。
あの鳥肌が立つ -
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無料版購入済み
原作既読です
原作を読んだのは少し前だったので、思い出しながらマンガの方を読んでみましたが、絵になることで作品のイメージが広がって面白かったです。それにしても死相の見え方がマンガにするとエグい!!私には見えなくて良かったなあ(笑)
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物理波矢多シリーズの2作目。前作「黒面の狐」とはまた違った方向性で物語を展開してきたところが面白い。
今回は「灯台守」テーマということで、灯台という閉鎖空間で過ごす男達に襲いかかる怪異モノになるか…と思いきやそうではなく、灯台が建つ地域(僻地)の因縁をテーマにした物語でしたね。
一部と二部で現在と過去が語られ、第三部で解決篇を描きつつも、第三部のタイトルが「五里霧中」ってのが良い。この物語の展開のさせ方、大好きです。映像演出でも見てみたいぐらい、ここぞという見映えポイントでしたね。
今回は怪異ウェイトが高いので、ガチ本格を求める人には評価は渋くなるかもしれませんが、怪異の雰囲気と物語の組み上げ -
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ネタバレ「最後」だからなのか、冒頭で作者の他の作品に出てきた探偵役や、作品が、作中で実際にあった解決済みの事件として登場しており、とても楽しい。
しかも、ただの雑談ではなく、謎解きに関連してくるために過去作を呼んでいればさらに楽しめる。
最後の舞台は黒術士のアジトがあるとされる孤島。
死相学探偵たちはそこに招かれるが、関係者や無関係のホテルの従業員たちが一人ずつ殺されていく。いわゆる孤島ミステリーである。
しかし、相手が黒術士なだけあって、一筋縄ではいかないトリックが使われていた。
連続殺人の謎解きの後には、黒術士の塔に招かれて直接対決を行う。
シリーズ全体のまとめがなされ、きれいな最終 -
ネタバレ 購入済み
村を題材にしたホラー小説
民俗学と呪われた家系と村を題材にしたホラー小説。軸としては上記に挙げたとおりなのでが、よくある言い回しだが「人間が一番恐ろしい」ということに収束する。
気の良い人物に対しても油断してはいけません。