三津田信三のレビュー一覧

  • 凶宅

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    ネタバレ

    いい方向に向かってるなあ‥‥と思った途端に絶望にたたきつけられる感じがとても良かった。何も解決しないのがホラーの醍醐味だと思う。

    全部読み終わった後にカバーの絵を見て「あっ…」ってなった。

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    2018年05月16日
  • 山魔の如き嗤うもの

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    ホラー映画がつまらなくなったとかなんとか、言われてたり言われてなかったりだけど、やっぱりホラーと言えばこの日本の山とか田舎にある忌まわしきもの系に敵うものなしやね。この漠然とした恐怖というか畏怖というか、そういうのはやっぱり幾つになっても怖い。いや、別に読んでてぶるっちゃうわけでもないけど、怖いもの見たさについつい止められなくなってしまうのね。
    こんなものを読んでしまった後には、ハリウッドとか最近のちょこざいなホラー映画でも観て、むはへー、とか言いたくなる。そうしないと夜に思いだしてドキドキしておしっこ漏らしちゃうしね。

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    2018年04月22日
  • 幽女の如き怨むもの

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    幽女の怪異よりも、花魁の逃げ道のない人生に打ちのめされる。民間療法的な堕胎もキツイ…。なんというか、あまり知ってはいけない世界の話だった。最後に少しは希望があるところが救いだなぁ。

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    2018年04月09日
  • 誰かの家

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    三津田信三の連作ホラー短編集。
    いずれも作者が体験した、もしくは友人知人から聞いた話という体裁をとって綴られており、虚虚実実錯綜する臨場感と酩酊感を潜ませている。

    個人的には「ドールハウスの怪」が出色の怖さ。

    奈良の小学校に転校してきた金貸しの息子が、蔵の二階でドールハウスを発見するが、中に配置された人形の家族構成は何故か彼の一家とそっくりで……

    ドールハウス自体が発端となるのではなく、そのドールハウスで遊んだ行為がのちの元凶となって、怪異が現実を浸蝕し惨劇が連鎖していく入れ子構造がなんとも不気味でおそろしい。

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    2018年03月28日
  • 凶宅

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    ネタバレ

    拓かれた山に建つ新居に引っ越した翔太。
    ふとした時に現れる不穏な影と、妹にのみ訪れる得体のしれないモノたち。
    異常な事態に置かれた翔太は究明に奔走するが…

    真相が完全に明らかにならない分余計に怖ろしく感じたのかもしれない。
    因縁の地から逃げた先でも絡みつく…という結末も絶望的で良かった。
    しかしそれ故に消化不良感は否めない。
    他のものより暴かれる比率が低いように思える。
    ただ、面白かった。

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    2018年03月15日
  • 山魔の如き嗤うもの

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    ホラーシーンは、久々にゾゾーっと怖かったです。
    こういう田舎物のホラーミステリーって、横溝正史っぽくって好きです。

    でも、最後の種明かし、「これでもかーーー!!」ってほどに、真犯人説ツイストして引っ張る引っ張るぅー。
    最初から、ズバっと指摘出来ないものかなー。って思うけど、これが彼のスタイルだからしょーがないんだけど。。。

    でも楽しく読めましたー。

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    2018年03月02日
  • 作者不詳 ミステリ作家の読む本 (下)

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    ネタバレ

    ホラーとミステリの融合、本当に面白かった。
    これはミステリ色の方が強かったかな。
    迷宮草子の一つ一つの話も楽しめたし、全体を通しての謎解きしつつ、そしてホラーっていうのも。

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    2018年01月03日
  • 凶宅

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    ネタバレ

    「辰巳家」と「百々山」のワードが出てきた時は思わず血が騒いだ。
    児童が主人公だからか話もホラー現象もトントン、サクサク読み進む。が、読みやすさに油断してはいけない。じわじわ追い込まれていくような地域の住人の黙認という名の悪意、クライマックスのやつらの登場、容赦ない絶望感の決着という後半の恐怖の畳み掛けは一級品。最後のとどめの一言も効くなぁ。
    始まった恐怖は終わらない、これぞ三津田ホラー。

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    2017年12月01日
  • 幽女の如き怨むもの

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    花魁の壮絶なる人生、三代にわたる身投げの謎はかなりのボリュームがあって、内容も濃厚だったけど、それを感じさせない力強さ。言耶ががっつり絡んでないし、伝聞が多いせいか、いつもよりもほわほわした推理になってしまったのは致し方ないかな。

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    2017年09月14日
  • 水魑の如き沈むもの

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    今回は異様な世界にどっぷり浸かることができた。雨の中に立ってる蓑をまとった人影は、人間であるはずなのに、もしかしたら…と感じれるほどに。奈良県蛇迂郡とか、神々櫛村のサギリとか、三津田作品読者にとっては「うっ…」となる設定も心憎い。

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    2017年08月16日
  • 山魔の如き嗤うもの

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    『首無の〜』に続き、三津田作品四作目。やっぱ好きだなぁ、この世界観。今作はホラー対ミステリィの割合は3:7くらいでしょうか。編集者の祖父江偲が好きだw なんか可愛らしくて。前からいましたっけ?今後刀城言耶にどう絡んで来るのか、来ないのか楽しみ。大変満足でした!

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    2017年08月08日
  • 密室の如き籠るもの

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    短編集でもシリーズの雰囲気は損なわれていないのはお見事。「迷家」と「隙魔」がホラーもミステリもいい感じ。そして「迷家」のオチは笑える。

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    2017年06月25日
  • ついてくるもの

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    そろそろ怪談の季節になってまいりました!ということで、ずっと積読だった三津田信三先生の怪談短編集を読みました。意外にも実はこの著者の作品を読むのはこれが初めて。実話系?と思いきや、実話にしては少し大味なホラー感たっぷりで、一晩で一気読みさせられました。とにかく演出が怖い。「八幡藪知らず」は自分の幼き頃の想い出なんかも重ねて読んでたら、現実にはあり得ない、いや、あっちゃいかんだろう〜な凄まじい結末に!全体的に土着的な要素も多く、この作家さんは個人的にかなり好きかもです。

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    2017年05月18日
  • 水魑の如き沈むもの

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    適度に予想外で、適度に納得できる真相。満足。水上密室の謎がとても魅力的でグイグイ読めた。シリーズを追うごとに読みやすくなっているんじゃないかな。ただ偲の存在だけがラノベ的でやっぱり浮いている。このシリーズにラブもコメも求めていないので、ベタベタ付きまとう偲にちょっとうんざりしてしまった。謎解きはミスリーディング一発勝負といった感じ。あれこれ疑ったけどどれも違った。疑問点を羅列するいつものやりかたもグッとくる。次作も楽しみ。

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    2017年05月04日
  • ついてくるもの

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    いわゆる「憑き物」の短編7つを収録。それぞれ次のとおり。

    『夢の家』は、思い込みの激しそうな女性とのつきあいを断ったら、妙な夢を見るようになった会社員の話。表題作の『ついてくるもの』は、夜逃げしたと噂される家の裏庭に打ち捨てられていた雛人形のお姫様を拾った少女の話。『ルームシェアの怪』は、若者4人がルームシェアする一軒家に住むことになり、2階の住人を気にするOLの話。『祝儀絵』は、年の近い叔母から不気味な絵をもらって以来、周囲に異変が起きる男性の話。『八幡の藪知らず』は、絶対に入ってはいけないとされる森を訪れた少年たちの話。『裏の家の子供』は、引っ越し先で裏の家の騒音に悩まされる翻訳家の話。

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    2017年05月10日
  • 幽女の如き怨むもの

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    このミス2013年版4位。遊郭で3世代に渡って発生する身投げ事件。いままで読んだこの人の本の中で一番良かった。いつも終盤がどんでん返しの大安売りとなってもう勝手にやってよ状態になるんだけど、今回は一発で結構あっといわす結末になってる。緻密な構成と意外性のある展開で本格ミステリとしてとても良くできてるし、この作家のこだわってるとこと思うんだけど、自分的には第一部が一番良かった。ミステリアスな雰囲気につつまれた普通の物語として秀逸。第一部だけで普通の長編小説ぐらいの分量があるし、はらはらしながらグイグイ引き込まれて止まらなくなって最後はほっとする感じがすごく良い。2部、3部はそれに比べるとまんねり

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    2017年04月11日
  • 五骨の刃 死相学探偵4

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    異色な設定で面白かった。
    俊一郎がやっと人間らしくなってきて微笑ましいが、おかげで人に絡むから話が進まない……笑
    おばあちゃんとの話もっと短くしてくれれば……。

    僕にゃんも不思議な感じだけれど何か秘密があるのだろうか……

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    2016年11月26日
  • 十三の呪 死相学探偵1

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    死相が見える探偵…。人ごみの中では死相が見えすぎるので、青ざめてうつむいているところが微笑ましい。気楽なオカルトという感じでさらっと読めました。ライバル呪術師の存在も気になるところ。

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    2016年11月21日
  • ついてくるもの

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    ノベルズ版を既に読んでいるが、文庫版で再読。
    言耶シリーズの短編がなくなって別の短編に差し替えられている。再構成によってホラーでまとめられて読みやすくなったと思う。再読だったが面白さは変わりない。

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    2016年09月15日
  • 赫眼(あかまなこ)

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    合わせ鏡の地獄が一番印象に残っています。私も祖母や母に、合わせ鏡を決して覗いてはいけないと言われて育ってきたので、私にとって現実味のある話になりました。

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    2016年07月16日