三津田信三のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ三津田信三の怪談の短編集。
怪談は本来短いもの(背景やその後が不明なことが怖さにつながる)であると思うので、こういう形の短編集と相性が良いように思う。
解説では本作について「幽霊屋敷」を強調しているが、私はそう思わない。これまでの三津田の作品の印象に引きずられすぎだと思う。
確かに建物の中の話は多いが、怪談の構造的に「閉鎖空間」で事が起こるというものが多くなるだけではないか、と思う。
自由な空間で逃げても追いかけてくるという話も怖いが、すぐには逃げられない場所での怪異や、「逃げ出せた」とホッとした後に追いかけてくる方が心理的な効果が高いように思える。”枠”のなかで起きていた(と思っていた)現 -
Posted by ブクログ
ネタバレ【2024年38冊目】
再読です。怪異と人間の怖さがミックスしたお話。初めて読んだ時は、怖いという感想しか思い浮かべませんでしたが、時間を置いて読んでみると、可哀想よりも「理不尽すぎる」という思いを強く抱きました。あと、主人公のメンタル強すぎる。発狂しててもおかしくない状況で、すごい立ち向かうじゃん…
あとこれ…一番怖いのは、おばあちゃんじゃないのだろうか…住める?身内が惨劇に見舞われた家だぞ…?無理だろ。結構稼いでるのよって言うくらいなら、小さくてもいいから他のとこ住もうよ。いくら幽霊とか信じないタイプだとしても、そういう問題じゃないだろ
そして終わり方…ストーカー並にしつこいじゃん!! -
Posted by ブクログ
【2024年10冊目】
ホラー小説のアンソロジー!1作目から怖くて、「どうしよう寝れない怖い」となりましたが、いろんな作家さんのホラー小説が味わえて、結果オーライでした!
1番怖かったのは、やはり「浮遊する水」でしょうか。「仄暗い水の底から」も拝読したことがあるので、多分読んでるはずなんですが、当然のように覚えてなくて、恐怖再来でした。今でもCM覚えてます、蛇口から髪の毛出てくるやつ。あれようお茶の間に向けて流してたな。
「猿祈願」もぎょっとする話で、あんまり想像しないようにして読みました。因果応報なのだろうか、でも子どもに罪はないのに…。
「影牢」はさすがの宮部みゆきさん!といった文体