三津田信三のレビュー一覧
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第一部は「覗き屋敷の怪」、
第二部は「終い屋敷の怪」。
本作は、日本に古くからある伝承や禁忌を融合させた怪異譚であり、著者があたかもこの怪異を記録していくかのようなモキュメンタリータッチの作品と言えるのではと思う。
タイトルがあまりにもストレートなため、
実在する民俗伝承がそのまま下敷きになっているのではないかと思い、調べてみたが、
「のぞきめ」という固有の伝承が存在するわけではなかった。
そこにあるのは、
日本における「覗き」という行為の禁忌、
視線そのものがもたらす恐怖、
見てはならないものを見てしまうことへの畏れといった要素を古い村の怪談とミステリー的構造を加えてのホラー。
2016年には、元AKB48の板野友美さん主演で映画化もされているようですが、
映画紹介文では「モチーフに」と表現されており、
原作とはかなり異なる、ほぼ別作品になっている可能性が高そう。 -
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作品紹介・あらすじ
書物、人形、恋ごころ。人の噂も燃え盛る。炎ゆらめく25編!
『黒猫を飼い始めた』『嘘をついたのは、初めてだった』『これが最後の仕事になる』『だから捨ててと言ったのに』『新しい法律ができた』に続く、会員制読書倶楽部:Mephisto Readers Club(MRC)で配信(公開)された大人気ショートショート集第六弾!
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25編からなるショートショート集。
Mephisto Readers Club(MRC)が贈る大好評シリーズ第6弾とのこと。第1~5弾までは未読。とりあえず最新作から読んでみようと思い手に取った。
最初の一文は必ず「それはそれはよく燃えた」で始めなければならない、という括りがある。
25編、つまり25人の筆者の作品が掲載されており、予想通り玉石混交といった感じ。面白そうな作者を発見するためのカタログ的な一冊として読んでみた。全25名中、他の作品も読んでみたいな、と思わせてくれたのは以下の9名。
米澤穂信
須藤古都離
神林長平
潮谷験
多崎礼
市塔承
似鳥鶏
恒川光太郎
皆川博子
このうち神林長平と皆川博子は既に他の作品も読んでおり、好きな作家でもある。
不遜な書き方かもしれないけれど、残りの作家も決してつまらないわけではない。ただ、オチが読めてしまったり、ベタな内容だったりで、それほど心には残らなかった。
最初の1行が決められていること、そしてショートショートという分量の制限があることを考えると、この1冊で作者の力量を判断するのは難しいとも感じた。 -
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ネタバレ面白かったけれど、これをミステリーとして、どのように評価すれば良いのか、ちょっと迷う。ことに、「おわりに」への評価が分かれ目な気がする。
あまり予備知識がなかったので、前半、ミステリーと言うより、ホラーだな、と思いつつ、かなり手こずった。トリックを楽しみたいミステリー好きには、少し評価が落ちるかもしれない。
世界観(というか、この村の構造や家系図、「カカシ様」への信仰など)は大変に作り込まれていて、それには魅せられるが、逆に、そういった僻地の閉鎖されたムラだから、信仰と畏怖があるから、長い歴史と入り組んだ縁組なども含んだ時代性に少し依存しているようにも感じられる。
ホラーだと思えば、面白かった。
事件が起きてからの後半は、読み進めやすかった。
多分、一度、最初から少し振り返る必要があるんだろうな。
(というか、京極夏彦って、どんなだったっけ? と思った) -
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三間坂という編集者と出会い、同じ怪談好きとして意気投合する作者の三津田。その縁で、彼の実家の蔵から発見されたものを始めとする、「家」に関するいくつかの記述を読むことになる。
だが、その五つの幽霊屋敷に関する話は、人物、時代、内容などはバラバラのはずなのに、奇妙な共通点があり……。
三津田信三さんの『幽霊屋敷シリーズ』の第一弾。
物件に関する怪異の書籍や資料を読みながら、そこに関わる謎を解き明かしていくスタイルとなります。
現実の作者さんの著書や作業進捗のような話が挟まるのが虚構と現実の境界をあいまいにしていて、実話怪談のような、モキュメンタリーぽいような雰囲気です。
5つの話はどれもそれぞれ雰囲気は違えど不気味で怖い。幕間がなくても物件ホラーとして十分面白いですが、語らいながら少しずつ考察を深めていくというプロセスが好きなので、幕間のミステリ要素もやっぱり好きです。
一番不気味だった章は、『一つ目の話 向こうから来る 母親の日記』。一番現代に近い分身近さがあり、警察などの介入がある現実的な不穏さも怖い。
あと、表紙のイラストを見ていると焦点が合わなくてくらくらします。 -
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ホラーやミステリーで有名な6人の短編集。
書き下ろし短編集ということもありそれぞれの特色が出ており始めて読む著書の作品も読むことができてお得な一冊だと思う。
ただ、ホラー好きの方には若干ホラー要素は少なめな気がする。
私自身のおすすめは新名智さんと小池真理子さんの作品。
新名さんは本にしては珍しく読んでいくとゲームのような選択肢があり読者側に物語を選択させるという斬新なものであった。選択肢を変えれば何通りもの物語もある為、再読しても面白いと思う。ファンタジーかと思いきやしっかりオチもあり。
小池さんは主人公が少し訳ありでそちらに目を向けすぎて全然真相に気づけなかった。最後は少し謎が残るが、主人公も大事な人を亡くして仲睦まじい家庭を羨むばかりか幻覚を見ていたのかなと…。