三津田信三のレビュー一覧
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ホラー作家三部作のラスト。
前作がまるまる体験談としての続編。さすがに「ここから読んでも楽しめますよ」とはとても言えない。
前作からは結構刊行の間が空いてるので「評判が良かったから続編書きました」みたいなものかと思ってたんですが一応きちんと伏線なんかも回収されて・・・まあ前作もそうでしたが「ミステリよりのホラー」という感じなのでなにからなにまで全部綺麗に真相が!というわけもないんですが・・・
なんとなーくラストは予想できたので意外ということもありませんでしたが、(ホラーとして)予定調和的な終わり方でよかったと思います。さらなる続編はまず期待できないでしょうけどw -
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刀城言耶シリーズ第六長編。
今回はミステリというよりもホラー寄りな感じがした。
そのわりには、ホラー小説みたいに怖いってほどではなかったから怖がりの私には読みやすかった。
当時の遊女の人たちは想像していたよりとてつもなく心身共に辛かったんだなぁと思うと読んでてこっちも辛かった。
それにしても刀城言耶が630ページ過ぎないと出てこないというのには驚いた。
ちょっといくらなんでも遊女についてが長かったかなぁという気がしないでもなかったな…興味深かったし読みやすかったから苦痛というわけではなかったけども。
最後はシリーズならではの怪異が残ってモヤっとする感じ。
★3.5…かな -
Posted by ブクログ
ネタバレ「外部が放射能で汚染されている」という、クローズドにも程があるやろ〜!とミステリファンなら胸熱になること請け合いの舞台設定。
そんな究極の状況下で発生する連続殺人。彼等をここに導いた人物の事件への介在を示唆しながらも、絶望的な事実がそれを否定する…(胸熱)。
そして、遂には物語の語り手までもが死亡した!と思わせておいて実は…なトリックは、使い古された物ではあるのですが、そこは三津田先生です。見せ方がとてもスマート。説明がましくないのよね…めっちゃ説明してるけど…←
そして、最後に明らかになる衝撃の真相。
想像するだに恐ろしい犯行状況に、ページをめくる指の先が冷たくなりました。
何より恐 -
Posted by ブクログ
刀城言耶シリーズ初の短編集。
分量の問題もあってか、お得意の1人多重解決は控えめですが、シリーズの色は失わずファンなら楽しめるであろう一冊でした。
また、シリーズ入門編としても良いでしょう。
『首切の如き裂くもの』
周到な伏線で魅せてくれる佳作。
『迷家の如き動くもの』
予想の範疇ではあったが、その手順が光る。
『隙魔の如き覗くもの』
バカミス的トリックの中に緻密さが見える作者らしい作品。終盤に添えられる「凶鳥」についての一節にはニヤリとしました。
『密室の如き籠るもの』
250頁超という書き下ろしの1編。こっくりさんという馴染みのある(?)怪異を軸に密室殺人を扱います。密室講義そのものがミ