三津田信三のレビュー一覧
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ホラー色がいつもよりは薄いかな〜と思いつつも、家族がとっくに眠りに就いた深夜のリビングで読めるわけではありません( ^ω^ )←
刀城言耶シリーズが続いていたので、お久しぶり感のある三津田シリーズです。
「探偵は飽くまでもよそ者で直接的な脅威には晒されない」
かつ、
「古き良き時代の郷愁を誘うような舞台設定」
が特徴の前者と異なって、三津田シリーズは、
「現代の語り手が怪異現象を体験する」から、ホラーの要素は薄くても、リアリティがあって怖いのですよねえ((((( ^ω^ )))))ぶるぶる←
三津田先生のことなので、恐らくメタ的な仕掛けが施されてると思います。
飛鳥探偵が「誰かに見られて -
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下巻では、第5話から第7話までが扱われます。
第5話「朱雀の化け物」は、高校生グループのいじめをめぐる殺人事件。第6話「時計塔の謎」は、目を病んでいる女性が塔から突き落とされて死ぬ事件を描いたもの。第7話「首の館」は、『迷宮草紙』という同人誌を作成するために無人島にやってきたメンバーたちが、次々に殺害されていく話。
そして最後に、2人の主人公と、彼らが謎解きに挑んでいる作中作の『迷宮草紙』との関係が、読者と本書との関係へとスライドさせられるメタフィクションになっています。
メタフィクションの仕掛けそのものは、前作『忌館』(講談社文庫)よりもずっと整っているように思います。なお「解説」の笠 -
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「作家」シリーズ第2弾上巻。
三津田信三とその友人の飛鳥信一郎は、杏羅町にある古本屋「古本堂」の主人から、ミステリの同人誌『迷宮草紙』を受け取ります。7人の執筆者の作品を集めたこの本を1章ずつ読み進めていく2人ですが、彼らの周りで、作品の内容に関係する異変が起こるようになります。身の危険を感じた2人は、作品の謎解きに取り組みます。
本の内容と同じ異変が身の回りに降りかかるというホラー小説的な設定のもとで、短編ミステリの謎解きが進められていくという構成になっており、いかにも著者らしい作品世界を作り出しています。
上巻では、第1話から第4話の謎解きがおこなわれることになります。第1話「霧の館 -
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拝み屋の祖母をもち、自らも他人の死相が視える青年・弦矢俊一郎が、探偵となり怪異現象に挑む「死相学探偵シリーズ」第一弾。
三津田作品にしては、かなりライトな印象。刀城言耶シリーズのような、時代がかった禍々しい雰囲気がない分読みやすくて、一気に読めてしまう。
次々に起こる怪異現象と連続する不審死、十三階段に十三人の愛人と「十三」にこだわった仕掛け。オカルト要素と愛人や遺産をめぐる現実的な動機が絡まりあい、見事にミスリードされる。
主人公の探偵らしくない?探偵ぶりが面白い。事件の渦中で途方に暮れ、「わけが分からない」と何度もこぼす姿が却って新鮮。最後に犯人が言った謎の言葉に、術者の正体、謎は残ったま -
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表題作、完全に真相見破ったどーーー!*\(^o^)/*イヤッフウゥゥー!
ピンと来たんだよな〜ピンと来ちゃったんだよな〜「彼女が何を見たのか」閃いちゃったんだよな〜( ^ω^ )嬉!
実行可能性を度外視した、これぞオーソドックスなトリック!
そんな4つのトリックが描かれた短編を収めた、シリーズ初の短編集です。
長編のおどろおどろしい雰囲気と、二重にも三重にも仕掛けられたどんでん返しの妙は有りませんが(それでも表題作には名残は見られましたね〜さすが!)、短編ならではの【一冊で何度でも美味しい】が楽しめました*\(^o^)/*
刀城さんが「ええ〜…僕ただの作家だから、そんな殺人事件の話とかさ -
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前作の六蠱もミッシングリンクがテーマでしたが、今作はより繋がりの見出せない被害者候補達の関連性を探ることがテーマとなっています。ーー『何故、同じ体験をした2人の女性のうち、1人だけが被害者に選ばれたのか?』
依頼を受けて調査を進めていた弦矢探偵は、ひょんなことから警察と協力することになります。
その上、半年前に起こった連続殺傷事件の関係者たちを全員死相が出ていないかを確認するのですが、今作で初めて、『人の死相が見える』というチートな能力に限界があることが描かれています。大人数を死視すると、三日間も寝込んでしまうのね…。まあ、目を覚ますとかわい子ちゃんに看病されてるシチュエーションは中々の胸熱 -
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十三の呪、四隅の魔と来て、六蠱の驅って、五はどうしたんですか三津田先生?!これも何かの伏線ですね?!とどうしても穿った見方をしてしまう三津田ファンです、ごめんなさい( ^ω^ )
今作は、すっかり丸くなった感のあるツンデレ探偵(笑)・弦矢俊一郎が、これまた当初に比べて険の取れまくった曲矢刑事の非公式な協力依頼を受け、
『犯人に狙われていると思われる被害者候補達に、どのような死相が出ているかを確認する』
ことを承諾したことから幕を開けます。
前作までもそうでしたが、今回改めて、『殺人事件が終結してから謎解きをする』あるいは『事件の渦中にあって、死の連鎖を止めようとする』という従来の探偵小説と -
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閉鎖空間での降霊と突然死と謎の第三者出現…だと…?そんな…そんなの…買うしかないじゃな〜い!笑
というわけで、シリーズ一作目を読み終わる前に実は買っちゃいました、今作。何故私は、消費税増税の前にシリーズをまとめ買いしなかったのか(T_T)
本格推理小説としてはやはり刀城シリーズの読み応えには及ばないかしらという思いを新たにしつつ、シリーズ物としてはこっちの方が面白いんではないかしら〜と早くもトキメキ始めました、死相学探偵シリーズ第二弾です( ^ω^ )
とにかく探偵さん始め、やり手なおばあちゃんや曲矢刑事、僕にゃん(笑)のキャラが非常に面白いです( ^ω^ )
2作目にしてこの馴染みっぷり… -
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刀城シリーズを書いてる三津田先生の作品なら、さぞかし魑魅魍魎が跋扈するおっかない本格推理小説なんでしょうな〜!(ワクワク
と思ってたら、予想を裏切ってまさかのライトな読み応え。
人間嫌いのツンツン美形青年探偵(にゃんこ好き)…だと…?!嫌いじゃないわ!←
刀城ワールドのおどろおどろしい雰囲気に慣れた人にとっては、物足りなさが残る作風かも知れません。
今作の舞台となる一家にまつわる因縁も歴史的背景もまあ驚くほどアッサリしてますし、屋敷内の部屋割りを仔細に描写してるからその辺りが推理の突破口かな〜(ワクワク)と目を皿にして読んだら、その辺りは全然ヒントの糸口にもならなかったし。
でも、三津田先生 -
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刀城シリーズでホラー小説にすっかり免疫が付いたつもりになっていました(過去形)。
今作は、とにかく怖い。息次ぐ間も無く、ひたすら、怖い!
最近の読書スタイルは、【ぬるいお茶を飲みつつ布団の中でぬくぬく暖を取りながら読む(至福)】なのですが、冒頭数ページで布団の中に入ってる足の爪先がヒュッと縮みました。何か冷たい物が足首に触れたような…家族皆が寝静まった筈の家の中に、何かの気配がするような…何かめっちゃ御不浄に行きたくなって来たような……怖いよおかあさーん!!
というわけで、寝る前ではなく仕事の休憩中に少しずつ読み進めました。それでもやっぱり怖い。
ふと、周囲の喧騒に置いてきぼりにされるよう