三津田信三のレビュー一覧

  • 忌館 ホラー作家の棲む家

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    自ら小説も書く編集者が、怪奇幻想小説の同人誌から執筆依頼を受け、雰囲気のある環境を探していたところ、偶然竹やぶと住宅に隠されたような洋館を見つけ、そこに住むことになる。

    著者自身の不思議体験談?風なのかな。そこに同人誌へ連載する小説が挟まれてる。

    とりあえず登場人物がみんな勘が鋭くて察しが良すぎる(不動産屋除く)。
    ろくに話もしないうちから怪しんだり、察して勝手に話してくれたり。超能力者だらけか!と思う。

    あと気になったのが、小説のファンで「漠然とした地名を頼りに探したら偶然」会えたと言ってる女性が手土産に大量の手作り菓子とコーヒー豆を持参してるという…こいつも超能力者か!

    意味のない

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    2016年07月15日
  • 生霊の如き重るもの

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    三津田信三はやはり長編向きか。
    短編だと持ち味の怪談を十分に語る
    には頁が足りない。
    ミステリとしてもガツンとやってくれる
    作品は無く、楽しめはしたが
    物足りなさが目立った。

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    2017年01月25日
  • 水魑の如き沈むもの

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    このミスベスト10、2011年版7位。
    この人の読むの3冊目。ホラー感満載の本格推理。京極さんぽいけどもう少し粗削りというか稚拙というか。途中の展開とかドキドキして、そんなに悪くないんだけど、いつも終盤が好きになれない。主人公の探偵さんが推理の過程を公開しながら解決していくんだけど、全て矛盾なく説明できたと思ったら、そのすぐ後、それを否定する事実(目撃証言とか)が判明して、それじゃ別の人が犯人だとかいうのが繰り返されるのが特徴。やっぱそこがいまいちなんですわ。どんでん返しの大安売りで、ほとんど誰を犯人にしてもストーリーが成立しちゃう感じがするのが、余詰めだらけの詰将棋みたいで美しくない。ちゃん

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    2016年06月28日
  • 蛇棺葬

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    謎解きは恐らく百蛇堂へ持ち越されるのでしょうから、ミステリとしての評価は出来ませんが、怪奇小説としての厭らしさは十分伝わってきます。少年の目を通して語られる奇々怪々な出来事は、身に迫るような恐怖を感じ、流石です。

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    2016年06月08日
  • 十二の贄 死相学探偵5

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    亡くなった資産家の不可解な遺言状によって起こる遺産相続騒動。
    黄道十二宮に基づく財産分与やら、血の繋がらない13人の相続人やら、故人が生前に凝っていた呪術やら宗教やら設定はてんこ盛りだけどさらっと読み終えた。

    前半の『肝試し』イベントはさすが三津田先生というべき怖さ。
    終盤はページが足りるのか心配になったけどあっさりまとまっちゃった感。
    良くも悪くもライトな感じのシリーズですよね。

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    2016年06月06日
  • 十二の贄 死相学探偵5

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    奇妙な遺言状を残して亡くなった大面幸子の、血の繋がらない13人の家族

    莫大な遺産を巡る連続殺人事件
    星座の位置によるアスペクト

    僕にゃんはみんなの癒し
    いつの間にやら人見知り克服

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    2016年05月08日
  • 蛇棺葬

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    いつもの三津田信三ホラー。レトロ和ホラーな世界観は好きなんだけど、硬く乾いた文体や妙に具体的な怪異のせいで、あまり怖くない点は相変わらず。

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    2016年04月27日
  • 作者不詳 ミステリ作家の読む本 (上)

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    読むと怪奇に襲われる本。
    それを読んでしまった三津田。

    ミステリとホラーが融合された様な一冊。
    小説の中の小説を読むと言う、何とも不思議な本。
    イラストや構想が凝っているなぁと言う印象。
    これは面白い。

    メビウスの輪みたいに、どこまでが表で、どこからか裏なのか一瞬分からなくなる。
    下巻へ続きます。

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    2016年04月13日
  • 十二の贄 死相学探偵5

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    死相学探偵シリーズ第5弾
    知らぬ間に出てたので購入。

    いや〜読みやすいですね。

    元々、作者の作品は(個人的にはですが)どれもスラスラ読めるのですが、このシリーズは読みやすさが特に顕著のように思います。

    まあ、それだけ薄口ということでもあるのですが…たまにはこういうのも良いんじゃないでしょうか。

    で中身なんですが、個人的にはいつも通り楽しめました。
    シリーズで一番面白かったんじゃないかな…いや、他の作品の内容は忘れてるしな…

    何にしろ、いつもの死相学探偵シリーズなら脱力してしまうのが最後のミステリとしてのネタの部分なんですが、そこが今回はある程度工夫されてて、(どこかで見たことがあるネ

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    2016年03月22日
  • 忌館 ホラー作家の棲む家

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    あまりホラーに手をつけないのですが、結構イッキ読みでした。ミステリー仕立ての部分と書評的な部分、解説に至るまでも ?と思わせる楽しさがありました。

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    2016年03月22日
  • 忌館 ホラー作家の棲む家

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    ホラー小説。
    前半は普通に読めるんだけど、半分過ぎたあたりから様子がおかしくなり、残り1/3あたりから怖くて一気読みしないと気になって仕方がなくなる。
    でも、謎が解決するわけじゃないので、最後まで不気味なまま。

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    2016年02月13日
  • 密室の如き籠るもの

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    刀城言耶シリーズの短編集。

    このシリーズは前半で延々と
    地方に残る奇妙な風習や
    その地方の社会システム、
    人間模様を怪異譚を交えながら描き、
    事件の重要な伏線を
    サラリと幾重にも張り巡らせる。
    こうして物語の雰囲気を
    しっかり作り上げてから
    ようやく凄惨な事件が起こり、展開し、
    名物のどんでん返しが繰り返される
    謎解きが始まる形をとる。

    雰囲気のある物語はいつも通り楽しめが、
    ミステリとしては従来ほど重厚さ、
    緻密さを感じられなかったのは
    短編形式なので仕方ないところだろうか。

    「密室の如き〜」は短編という制約の中でも
    長編並みの高い完成度で素晴らしかった。

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    2017年01月25日
  • 六蠱の躯 死相学探偵3

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    タイトルに気になる作品の多い作家さんでしたが今回初読みのためライトテイストから入りました。が、ちともの足りず。シリーズ物なので楽しみつつ次回は長編にも触手を伸ばしてみようと思います。

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    2016年01月02日
  • 十三の呪 死相学探偵1

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    ホラーな事件をホラーな視点から謎解きするミステリー。
    三津田氏の刀城言耶シリーズとくらべるとだいぶ読みやすい軽さ(いい意味で)

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    2015年12月03日
  • 蛇棺葬

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    田舎の旧家に残る古い因習と不気味な因縁。かつて家出した父に連れられてその旧家で暮らすことになった幼い主人公にふりかかる不気味なできごとと、大人になってから義母の葬儀を執り行う主人公が味わう恐怖。

    いろいろな怪異が起こるけども最後まで正体のわからないモヤモヤした感じがいい。
    密室から消えた父親の身に起こったのはホラーなのかミステリーなのか…続く百蛇堂で解き明かされるのか気になる。

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    2015年12月03日
  • 四隅の魔 死相学探偵2

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    死相学探偵シリーズ第2弾。
    とある大学の怪談会サークルが行なった悪魔召喚?降霊術?の儀式。その最中に、メンバーの一人が突然死。その後、他のメンバーも次々に亡くなっていく。その死の謎に、死相学探偵・弦矢俊一郎が挑む。

    刀城言耶シリーズほどの禍々しさはないけれど、時代設定が違うから仕方ないのかな。でも、特に前半、四隅の間の参加者の心理状態とか、黒い女の出現とか、十分恐いし楽しめる。
    ただ半分を過ぎても主人公は出て来ず、あれ?と思ってたら、後半急ピッチで話が展開。あっという間に解決しちゃった感じ。もうちょっと弦矢さんの活躍が見たかった気もする。

    前作にも出てきた所轄の刑事・曲矢との掛け合いも面白

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    2018年05月28日
  • 十二の贄 死相学探偵5

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    僕にゃんマジ天使!!! …それはさておき(笑)毎度呪術的な仕掛けで事件が起こるこのシリーズ。今回は十二なのでコレですかーなるほどー。(詳細については読むべし読むべし)
    タイトルの通り、十二人の生贄候補が出てくるため、登場人物が多くてどうなることかと思いましたが、思いの外スッキリまとめてきたのは流石。(最初はちょっと混乱したけどね)
    今回、どっちかというとミステリー寄りでホラー的な要素少な目。遺産相続にまつわる歪な一族の設定とか、事件の原因となる呪術の仕掛けとか、影の存在とか、散りばめられたネタ諸々、かなり魅力的だったんだけど、なんだか所々駆け足な感じが否めなかったのは残念w(真面目に話を膨らま

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    2015年11月26日
  • 作者不詳 ミステリ作家の読む本 (下)

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    一つ一つの短編の出来は良いと思う。ただ、最後のオチというか、大団円がどうにも納得できない。そもそも、なぜ、本を読むと、怪異に巻き込まれるのか。そこが、はっきりせず、すっきりしない。その点では、上巻の方が楽しめた。

    メタフィクションを理解しないと、本書は楽しめないのかな。

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    2015年11月03日
  • 水魑の如き沈むもの

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    刀城言耶シリーズ最長編で最も面白いと評判が高く、本格ミステリ大賞を受賞した作品。・・・ということでとても期待していました。好きなシリーズだけに大変楽しみでした。
    が、あれれ。
    実際に蓋を開けてみると、どうも勝手が違う。たしかに面白いしよく出来ているとも思うけど、どこか薄い。どこかライト感覚なのです。読みやすいけど中毒性はない、といえばいいのか。
    自分なりに理由を考えてみた。

    ※以下、ネタバレはしませんが小説の内容に若干触れています※

    1、「厭魅」「首無」「山魔」にあるような圧倒的な怖さ=ホラー要素が薄い。常識ではあり得ない設定ともっとあり得ない人物造形にもかかわらず(笑)、そういう世界が世

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    2015年09月09日
  • 幽女の如き怨むもの

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    ネタバレ

    今回は珍しく舞台が山村じゃなくとある遊廓。
    前半はホラー色が強く、人為的な要素が加わる余地を探りながらどこまでが怪異なのか、どこからが事件なのか考えつつもサクサク読めた。

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    2015年08月31日