三津田信三のレビュー一覧
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刀城言耶シリーズの短編集。
このシリーズは前半で延々と
地方に残る奇妙な風習や
その地方の社会システム、
人間模様を怪異譚を交えながら描き、
事件の重要な伏線を
サラリと幾重にも張り巡らせる。
こうして物語の雰囲気を
しっかり作り上げてから
ようやく凄惨な事件が起こり、展開し、
名物のどんでん返しが繰り返される
謎解きが始まる形をとる。
雰囲気のある物語はいつも通り楽しめが、
ミステリとしては従来ほど重厚さ、
緻密さを感じられなかったのは
短編形式なので仕方ないところだろうか。
「密室の如き〜」は短編という制約の中でも
長編並みの高い完成度で素晴らしかった。 -
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死相学探偵シリーズ第2弾。
とある大学の怪談会サークルが行なった悪魔召喚?降霊術?の儀式。その最中に、メンバーの一人が突然死。その後、他のメンバーも次々に亡くなっていく。その死の謎に、死相学探偵・弦矢俊一郎が挑む。
刀城言耶シリーズほどの禍々しさはないけれど、時代設定が違うから仕方ないのかな。でも、特に前半、四隅の間の参加者の心理状態とか、黒い女の出現とか、十分恐いし楽しめる。
ただ半分を過ぎても主人公は出て来ず、あれ?と思ってたら、後半急ピッチで話が展開。あっという間に解決しちゃった感じ。もうちょっと弦矢さんの活躍が見たかった気もする。
前作にも出てきた所轄の刑事・曲矢との掛け合いも面白 -
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僕にゃんマジ天使!!! …それはさておき(笑)毎度呪術的な仕掛けで事件が起こるこのシリーズ。今回は十二なのでコレですかーなるほどー。(詳細については読むべし読むべし)
タイトルの通り、十二人の生贄候補が出てくるため、登場人物が多くてどうなることかと思いましたが、思いの外スッキリまとめてきたのは流石。(最初はちょっと混乱したけどね)
今回、どっちかというとミステリー寄りでホラー的な要素少な目。遺産相続にまつわる歪な一族の設定とか、事件の原因となる呪術の仕掛けとか、影の存在とか、散りばめられたネタ諸々、かなり魅力的だったんだけど、なんだか所々駆け足な感じが否めなかったのは残念w(真面目に話を膨らま -
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刀城言耶シリーズ最長編で最も面白いと評判が高く、本格ミステリ大賞を受賞した作品。・・・ということでとても期待していました。好きなシリーズだけに大変楽しみでした。
が、あれれ。
実際に蓋を開けてみると、どうも勝手が違う。たしかに面白いしよく出来ているとも思うけど、どこか薄い。どこかライト感覚なのです。読みやすいけど中毒性はない、といえばいいのか。
自分なりに理由を考えてみた。
※以下、ネタバレはしませんが小説の内容に若干触れています※
1、「厭魅」「首無」「山魔」にあるような圧倒的な怖さ=ホラー要素が薄い。常識ではあり得ない設定ともっとあり得ない人物造形にもかかわらず(笑)、そういう世界が世 -
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ホラー作家三部作のラスト。
前作がまるまる体験談としての続編。さすがに「ここから読んでも楽しめますよ」とはとても言えない。
前作からは結構刊行の間が空いてるので「評判が良かったから続編書きました」みたいなものかと思ってたんですが一応きちんと伏線なんかも回収されて・・・まあ前作もそうでしたが「ミステリよりのホラー」という感じなのでなにからなにまで全部綺麗に真相が!というわけもないんですが・・・
なんとなーくラストは予想できたので意外ということもありませんでしたが、(ホラーとして)予定調和的な終わり方でよかったと思います。さらなる続編はまず期待できないでしょうけどw -
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刀城言耶シリーズ第六長編。
今回はミステリというよりもホラー寄りな感じがした。
そのわりには、ホラー小説みたいに怖いってほどではなかったから怖がりの私には読みやすかった。
当時の遊女の人たちは想像していたよりとてつもなく心身共に辛かったんだなぁと思うと読んでてこっちも辛かった。
それにしても刀城言耶が630ページ過ぎないと出てこないというのには驚いた。
ちょっといくらなんでも遊女についてが長かったかなぁという気がしないでもなかったな…興味深かったし読みやすかったから苦痛というわけではなかったけども。
最後はシリーズならではの怪異が残ってモヤっとする感じ。
★3.5…かな