三津田信三のレビュー一覧

  • 魔邸

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    著者が得意とする物件ホラーに今回も怖がらせてもらおやないけ。。と楽しみに読んだらこれ結局安っぽいスリラーじゃねえか。と毒づきたくなるのは著者の作品に対する期待値があまりにも高くなってしまっているため。以前感想を書いた「よもつひらさか」みたいなポンコツとは異なり普通に楽しめる作品で一気読み。
    あるおもちゃの伏線がラストで生きるんだけどイマイチ弱いよね。主人公そんなサイコパスじゃないし。なんというか、唐突感が強く、どんでんがえしのためのどんでんがえしになってしまっており、必然性がなく読者に媚びているように見えてしまう。
    過去作を読み返したくなった。

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    2020年11月29日
  • 魔邸

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    ネタバレ

    途中までは優真の異界体験や神隠しの伝承の森が生むホラー一色、終盤は一気にミステリー要素が濃くなって新たな恐怖が噴き出す。信用していた人間が見せる裏切りの別の顔。どちらが怖いかと言われれば…異界に迷い込んで正体不明の何かに追いかけられるのはたまらなくイヤだし、心を許した相手に豹変される絶望のショックも計り知れず…選べない。
    そんな中でギリギリのところを生き延びていく優真の賢さや行動力が救い。
    子供のためを思っての再婚が、返って子供の命を危険に晒すことにモヤモヤする。
    ラストの一言は戦慄だけれど因果応報だと納得。

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    2020年11月28日
  • 魔邸

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    ネタバレ

    父が亡くなり、再婚した母。義父が海外へ行くために、義叔父に預けられた優真。
    そこで起こる様々な異変。

    最後の一行まで気が抜けないんですよね。
    三津田さんは(ーー;)

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    2020年11月22日
  • 忌物堂鬼談

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    忌物にまつわる短編集。「霊吸い」の話はスプラッター気味で怖め。 
    美形のS気な遺仏寺の天山天空と、何かに取り憑かれてる由羽希のキャラクターは結構気になるので、続きの話あるのを期待したいです。

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    2020年11月17日
  • 凶宅

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    怖いのだけど、とてもリズムよくポップなかんじで読めてしまうから楽しい。でも調子に乗ってたらちょっと痛い目にあった!最後まで面白い!

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    2020年11月13日
  • 忌物堂鬼談

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    ネタバレ

    得体のしれない何かに追われて助けを求めて遺仏寺を訪れた由羽希。
    そこには持っているだけで、祟られるという「忌物」であふれた本堂があり、住職の天山天空は彼女が忌物を持っているという。
    何も覚えていない彼女は天空の語る忌物の関わる怪異譚を聞かされることになるのだが……。

    面白かったです。続きがあるように思うので楽しみです♪

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    2020年10月22日
  • 水魑の如き沈むもの

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    波美地方の四つの村が舞台のホラーミステリ。毎回よくまあこんな前時代的鄙村や祀りを考えるなぁと…。
    いつものような可能性を消していく犯人探し、正直思いもよらなかったのでビックリだった。

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    2020年09月14日
  • 生霊の如き重るもの

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    「生霊の如き重るもの」と「顔無の如き攫うもの」が好き。短編集の方が情況分かりやすい。(長編には長編の良さがあるけど)
    戦後という時代背景をすごく活かしてる物語ばかり。

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    2020年09月08日
  • 碆霊の如き祀るもの

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    強羅地方に伝わる4つの怪談と、それに関連する連続殺人事件。いつもの如くかなりのページ数だけど、物語に引き込まれてあっという間に読める。
    最後の、事件と怪談の謎をまとめるところから、犯人を考えていくあたりの流れは毎回さすがだなぁと思ってしまう。

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    2020年09月06日
  • 凶鳥の如き忌むもの

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    鳥坏島で行われる鳥人の儀で起こる人間消失の謎。結末が予想外すぎだった…。
    頭の中で拝殿とか島の様子を想像しても、いまいちピンとこなかったなぁ…。少々図解が必要かも。

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    2020年09月03日
  • 赫眼(あかまなこ)

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     三津田先生は私の好きな作家のひとりなのだけど、好きなだけにこの初期の短編集を読むと、違う!先生はこんなもんじゃあないんだ!これを読んで先生の作品を知った気にならないで頂きたい!とか鼻息荒く思ってしまいます。
    いえ、この赫眼も十分面白いですが。
     もし自分が小説家だったら、作品を出すごとにネタが枯渇していきそうな気がするのですが、三津田先生は作品が出るごとに恐怖が洗練されていっているような気がします。メタフィクション要素の差し込み方もこの作品の頃よりもずっと今に近づくほうが「もしかして実話かも」と思ってしまいそうなリアリティのある恐怖を感じます。
    時が経つにつれ表現力が増しているというからとい

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    2020年08月19日
  • 赫眼(あかまなこ)

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    怖い短編集
    一番はじめの赫眼がいちばん怖かった
    読んだ後自分にも何か起こるんじゃないかと少し
    不安になる

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    2020年07月25日
  • 九孔の罠 死相学探偵7

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    ネタバレ

     読み終わってから、思わず表紙を見直してしまう作品。
     今回の舞台は超能力者を育成・研究している「ダークマター研究所」。
     透視や、予知能力といった特殊能力を持つ超能力者が、「九孔の穴」という呪術によって狙われているので、呪いを阻止するために死相学探偵弦矢俊一郎が研究所に乗り込む、というストーリー。
     いつもオカルトとミステリーが交じるのがこの作者の特徴だが、今回はオカルトとミステリーとSFの三つ巴という印象だ。
     肝心の殺人事件までたどり着くまでが少し長いが、しっかり伏線が張ってあるし、研究所に乗り込んでからはテンポよく進んでいく。
     「九孔の穴」という呪術は、呪う相手を怖がらせる必要がある

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    2020年07月06日
  • 黒面の狐

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    相当時間を掛けて、6割程度読んで挫折。だいぶ前にも三津田信三さんは挑戦して駄目だったが、今回も挫折。

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    2020年06月25日
  • 碆霊の如き祀るもの

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    ネタバレ

     海沿いの村に伝わる4つの怪談と、それになぞらえたかのような4つの殺人事件に刀城言耶が挑む長編ミステリー。
     怪談の語り口の怖さと、後味の悪さが良い。
     謎解きを編集者の前だけで行い、犯人を公にしないというのは珍しい探偵。
     刀城言耶シリーズは「刀城言耶による小説」ということを利用した叙述トリックや、前提を大きく覆すトリックが使われる事が多いが、今回は叙述トリックはなし。また、価値観が崩れるような大きな真実はあったが、今回は殺人事件についてではなく「唐食船」の謎についてであった。

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    2020年05月24日
  • 九孔の罠 死相学探偵7

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    うーん失速したなーという感じ。残念である。
    最初の殺人が発生するまででページは半分を過ぎてしまい、次々と毒牙にかかる犠牲者の悲鳴にも真剣味が足りず
    緊張感が不足しており、オチは叙述トリック的な部分がイマイチ伏線として十分に機能していないためぜんぜん爽快感がない。
    まあ同じシリーズで何作も許される構造ではないので、ちょっと休憩的な、箸休め的なつもりで著者も書いてみたのだろう。研究所を訪れるまでをもっと短くして、研究所での被験者たちとの触れ合いを濃密に書くだけでも、感情移入できるし、個性を強調しておけばどんでん返しにも説得力が出たと思うのだが。なにか制約があって執筆されたのだろうか。
    大好きなシリ

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    2020年04月13日
  • 凶宅

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    ネタバレ

    家シリーズを読むのは魔邸に続いて2作目。
    東京から奈良に引っ越してきた小学生の翔太。山を切り開いて建てられた家は新しいのに次々と住人が出て行ってしまう曰く付きの家だった。
    家族の危機についてはとても勘の強い(むしろ予知のような力のある)翔太は家のあちこちに黒い影を見るようになり、妹のもとには夜になると謎の訪問者が訪れる…

    翔太の行動力や頭の回転の速さ、そして悪い事が起こる前触れに関する感性が逆に影と訪問者の正体をミスリードしてしまう要因になってしまっていたのがなんとも皮肉。
    事故物件に現れる影=幽霊とは限らないとは…
    そして最後の一行に戦慄。


    辰巳家、百巳家、百々山、蛇神様…ときて百蛇堂

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    2020年04月06日
  • 十三の呪 死相学探偵1

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    いつもの三津田さんのシリーズよりもライトなホラーミステリ。ボリュームからしても刀城言耶シリーズの方が好みかな。こちらはこちらでサラッと読める感じではあるけど。
    次々と怪奇現象が起こる入谷家の謎。

    ただ肝心の主人公、俊一郎のぶっきらぼうな性格があまり好きになれなかったなぁ…。ついでに紗綾香にも少々イライラしながら読んだ感。

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    2020年04月05日
  • 碆霊の如き祀るもの

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    久々に読んだ刀城言耶シリーズ。
    小さな漁村で起こる、怪談になぞらえた連続殺人事件…
    事件の真相は衝撃だったけど何となく入り込めない感じだったのは被害者達の一部の人となりをあまり知らなかったからからかな…死体が初対面だったり少し話しただけの人だったり
    事件が終わった後の薄気味悪い結末は大好き。

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    2020年03月27日
  • 九孔の罠 死相学探偵7

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    今回は超能力者を極秘で養成する研究所が舞台。透視やテレパシー、幻惑といった能力使い手が揃う中に、呪術によってもたらされる死を織り込んできたのが、能力者同士のバトルみたいで面白かった。

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    2020年02月13日