三津田信三のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
物理波矢多(もとろいはやた)シリーズ第三作だが、時系列としては第一作「黒面の狐」と第二作「白魔の塔」の間の事件ということらしい。
これまでの二作品の舞台は炭鉱と灯台という、いわば僻地だったのだが今回は東京の闇市。<宝生寺>という地区にある、通称『赤迷路』という飲食店街。
そこには以前から『赫衣(あかごろも)』と呼ばれる不気味な赤い男が女性を追いかけるという噂があった。
波矢多は大学の同期生・熊井新市(くまがいしんいち)からの依頼で、『赫衣』の謎を解き『赤迷路』の不吉な噂を一掃すべく『赤迷路』の世話役・私市(さきいち)吉之助が営む私市遊技場(パチンコ店)を訪れたのだが、謎の解明を始めた直後、 -
Posted by ブクログ
"俺が体験した怖い話を聞いてくれ!"
最初は、そんな心構えで読みましたが、
読み進めていくにつれ、徐々に引き込まれて
謎が大きくなっていき、、、、
最後に三津田先生なりの解説で占める作品ですね!
これは好き嫌いが分かれる作品かなと思います。
四十澤さんの、記録ノートが旨く分かりづらさを
表現してるので、ただ単に呪いが蔓延している村に
友人の葬式に参列し、不可解な現象が起こる青年。。
っていう感じしか読み取れなかったす(笑)
個人的には、三津田先生の解説で妙に筋が通っていた
部分が大きかったです。
自分でも、そこまでは予想出来なかったので十分に楽しめました。
(※ただ、 -
Posted by ブクログ
ネタバレ刀城幻耶シリーズをついに読もうと思い、その前に手に取った作品。
メタ的な手法を上手く使っており、デビュー作としては非常にレベルが高いように感じる。
あまりホラーを読んだことはないのだが、まさに(?)ホラーといった展開で物語は進み、陵子の正体が明かされるあたりから徐々にミステリ色が強くなってくる。伏線を仕込みながらホラーを描き、そして終わった後にミステリのような解釈を提示しており、ミステリとホラーの融合としてはそこそこ上手くいっているように思う。
だが、正直ホラーの部分はそんなに怖くはなかったし、ミステリ部分だけ見ても弱いし、どうしても勿体ない作品という評価になってしまう。
16年前のイギリ -
Posted by ブクログ
ネタバレメモ
「死霊の~」
四家の構造の由来が最低でなんか笑ってしまった。
勝手に歩く下駄の真相は妥当なところ。
お父上との絡み!
「天魔の~」
誰が魔物だったかという話し。
子供が犠牲になる話しはやるせないわね。
阿武隈川先輩の暴走が緊張緩和の役割をしている……煽るのがうまい。
「屍蝋の~」
みんなが大好きな屍蝋。
「生霊の~」
田舎のお家騒動×復員兵×なりすまし。
依頼者が怪しいパターン、好き。
「顔無の~」
阿武隈川の怖れられかたが妖怪で笑うし事実なんだろうなというのも笑える。
恐怖の余韻は四編のなかで一番。
非日常の高揚と心細さがありありと想像できてよい。
言耶の含みが気になるじゃな