三津田信三のレビュー一覧

  • 忌物堂鬼談

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    真っ赤な装丁が雰囲気抜群。5話の中だと一口告げが1番好き、なんだかよく分からん怪異とだんだん頭が壊れてく様は絶品。

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    2020年11月01日
  • 赫眼(あかまなこ)

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    三津田さん初期の短編集。『そこに無い家に呼ばれる』で言及されていた「よなかのでんわ」が気になって購入。まだきちんと読み比べられていないのですが、両者の類似点がいまいち分からず。そのうち比べてみよう。
    お気に入りは「見下ろす家」です。

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    2020年10月20日
  • 凶鳥の如き忌むもの

    ネタバレ 購入済み

    好き

    このシリーズの中では評価がわかれる作品ですが、私は好きでした。トリックもえ!とはなりますが、まぁ単純ではありますし。登場人物も少なく舞台もわかりやすいので。雰囲気もしっかりいつもの感じですし、楽しめました。

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    2020年10月17日
  • 赫眼(あかまなこ)

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    ネタバレ

    その少女を決して家に招き入れてはいけない。彼女は魔性の物なのだから。一度読んだ本を再読。朧気に覚えていた恐怖感よみがえった。タイトルになっている話より私は「怪奇写真作家」、「後ろ小路の町家」の方が私は恐ろしかった。

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    2020年09月22日
  • のぞきめ

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    誰かに、覗かれている気がする。開いた扉の隙間から、棚と棚の間から。誰かが私を、見ている気がする。正体の知れぬ憑き物「のぞきめ」がもたらす怪異。のぞきめの真相は徐々に明らかになるが、円満終了とはならない。閉鎖的な村の、異常な雰囲気に胃が凭れた。この小説は序章と終章を除くと「覗き屋敷の怪」「終い屋敷の凶」の二つに分かれている。私が特に怖いと感じたのは前者。何者か分からないものに遭遇し、追われ、祟られ最終的には何人か無残にも、という展開に息を呑んだ。 舞台となっている時代が現代だったのも要因かもしれない。

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    2020年09月21日
  • わざと忌み家を建てて棲む

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    ネタバレ

    ヤバい…ヤバい…話が進むごとに恐怖が強くなっていくのだが、ページをめくる手が止まらない。
    何らかの事件が起きた家の各部位を寄せ集めてできた「烏合邸」。そこでの背筋がゾクゾクする奇妙で恐ろしい体験の数々。のっけから『黒い部屋』で先制パンチ。だんだんおかしくなっていく母ちゃんの日記にトリハダ。息子どこ行っちゃった?次章で明かされた『黒い部屋』の状態を普通に受け入れていた母親の感覚に絶句。
    『赤い医院』の得体の知れない何かに包囲されていく臨場感に心臓バクバク。
    このスッキリしない終わりはまだまだ続く怪異を予感させる。

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    2020年07月09日
  • わざと忌み家を建てて棲む

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    ネタバレ

    どこまでが本当で、どこからが創作か、わからない所が面白かったですね。
    読んだ人がどう受け取るのか、というところでしょう。
    しかし、読み終えて、台所へ行ったらテーブルの上に位牌が並んでたのには、ゾッ! としてしまった。お盆でお墓に立てる塔婆をお願いする葉書を書いて欲しい父が、勝手にやったことだったんですが、もう

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    2020年06月26日
  • 碆霊の如き祀るもの

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    相変わらずの膨大な伏線、迷走推理に心躍る。怖さはシリーズ中でも控えめだけど、また別種の「怖さ」が楽しめる。

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    2020年06月06日
  • 碆霊の如き祀るもの

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    これも多重解決なのかな。タイトルの字、初めて見た。いずれ滅び行く運命の村だったのだと思う。貧しさが全ての元凶と言える。年頃の女の子が消えるというのは貧しさの象徴だもの。哀しい祭り。刀城言哉はそういう伝説や祭りに引き寄せられる体質なのかな。寿ぐ系の祭りにはあまり出会わないよね。

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    2020年04月18日
  • 誰かの家

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    再読。湯治の話以外はど」も怖くて楽しかった。
    著者は家に関するホラーが得意分野の一つであるが、表題作は異色の設定で怖がらせる感じ。主要な登場人物以外は病者が無機質で、問題の家の無音の不気味さを暗示する。他の家関係の賑やかな怖さと異なるのが一風変わって魅力的。
    ドールハウスの話はホラーというよりは不気味という感じ、呪いの話は奇妙な味わいの怖めな幻想小説という感じ。どれも読んで損はないと思う。
    最初の短編はこれもあまり派手な立ち回りのない静かな怖さで、男の下心がエンジンになって話が回り始めるのが興味深い。怖い存在の見た目や立ち居振る舞いが全然怖くないのが怖い。あとあとさんは著者の得意な古い家と老人

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    2020年04月11日
  • 蛇棺葬

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    2020.2.14~2020.2.27 2020年の③
    ★★★★☆
    主人公の意図せぬことばかり。勝手に連れて来られ追いやられまた呼び戻され。唯一の味方である民婆、優しい龍己の小父小母、記憶の彼方に追いやった親友砂川くんとその祖父たち家族にも何一つ良いことがなかった…。そうなの、だからこそホラーなのだ。悪いヤツが野垂れ死ぬのは痛快愉快だが、読者目線で感情移入してしまった人物に全く良い事がないこの不条理に心がざわついて腹立たしいったら無い。しかし、殯の為に籠る御堂での一夜の描写は思い出したくないほど恐ろしや。

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    2020年02月27日
  • 首無の如き祟るもの

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    ネタバレ

     2008年の本格ミステリベスト10(国内編)第2位など,ミステリランキングで上位を総なめし,世間の評価も非常に高い作品。こういった世間の評価が非常に高い作品は,読む前にハードルが上がり過ぎてしまい,面白くてもそれほど満足度が高くならないのが難点
     三津田信三の作品は,やや文章が読みにくい作品が多い。文章そのものが読みにくい上に,構成も様々な視点が入り乱れるため,更に読みにくくなる。この作品は,三津田信三の作品の中では,比較的読みやすい作品に感じた。
     大きな構成としては,姫之森妙元という作家が,本名の高屋敷妙子として,かつて経験した姫首村を舞台とした2つの殺人事件について,迷宮草子という怪奇

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    2020年01月12日
  • 作者不詳 ミステリ作家の読む本 (下)

    購入済み

    これはこれでいいけども

    下巻では「朱雀の化物」が一つ抜けて好み。
    作中作自体はもちろん、その謎を解くための
    三津田と飛鳥のやりとりも、一作ずつ工夫がこらされていて楽しめる

    ただ、全体の結末としては、「これはこれで
    いいけど、新書版の方がもっと良くない?」
    と思ってしまうのは、そちらに馴染みすぎた
    せいか

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    2019年11月23日
  • 幽女の如き怨むもの

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    刀城言耶シリーズはいつも引き込まれる。戦中戦後の廓町の様子がわかって興味深い。花魁の日記が出色。廓での生活が克明に描かれていて、その辛さにいたたまれなくなる。全体の謎の解明にはすっきりしないところもあるが、してやられた感あり。さすがにうまい。

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    2019年11月18日
  • 水魑の如き沈むもの

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    『サギリ』と来て、主人公がピンとこないところを見るとまだシリーズ一作目の前日譚なのかな?

    と、
    それはさておき、このシリーズ、怪異的なものは沢山出て来るものの実はそれが犯人の意図したトリックの一部だったり、たまたまそう見えてしまった結果だったりと最後の解決編で説明なり回収なり解明出来ることが殆どで、本当の怪異のありかは大団円のあと、最後の一頁でまさにゾッとさせられるという流れが確立されていた…が、今回は異例の非常に爽やかな結末。 


    アレ? と思いつつ、回想してみると…あるじゃない!
    未解決の案件! 少年の見聞きは霊感体質の彼特有のものとして、冒頭の主人公によるお馴染みの覚書でも触れられて

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    2019年10月14日
  • 幽女の如き怨むもの

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    このシリーズは以前読んだが、事件の関係者の扱いがおざなりだったのが不満だった。
    怪異を体験する視点人物としてメインで描写され、読者も感情移入していたキャラなのに、事件後のフォローが至らないというかなんともお粗末というか「トリックと犯人はわかったけどそれでこの子はどうなったのそれが気になるのに!」と消化不良でじたじたしたのを覚えている。

    本書ではそのモヤモヤがほぼないので満足。
    遊郭を舞台にしたホラーとしても面白く、それにも増して遊女たちの嫉妬や裏切り、駆け引きを主軸に据えた愛憎ドロドロの人間ドラマにひきこまれる。遊郭でのみ通じる隠語など、当時の世情も垣間見えて勉強になる。
    結局真相がなにもわ

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    2019年09月21日
  • 碆霊の如き祀るもの

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    今までの刀城言耶シリーズはミステリのスパイスに怪異譚を使っていたが、本作は軸となる怪異譚から現実の事件が産まれる感じ。ラストの投げっぱなし感といい、白魔の塔にも近く、近年の三津田先生が好む作風が分かる。

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    2019年09月10日
  • 誰かの家

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    どの短編も怖くて非常に楽しめたが、「ドールハウスの怪」が一番のお気に入り。映画、『アナベル 死霊人形の誕生』でもドールハウスが出てきたのを思い出した。もしかしてドールハウスは恐怖のメタファーとして、ホラー業界では有名なのだろうか?

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    2019年08月19日
  • 忌館 ホラー作家の棲む家

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    本格は得意じゃないので、そういう感じの文体になじめずに少し苦労したけど、3分の1ぐらい読んだところでようやく慣れてきた。作中作と混ざっていく辺りはなかなかよかった。でも、本筋とあまり関係なさそうな蘊蓄が多く、ストーリーになかなか集中できない点が残念。

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    2019年08月15日
  • 山魔の如き嗤うもの

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    ネタバレ

    鉄板の面白さ!

    確かにシリーズ中、ある程度のパターンはあるものの全く飽きを感じさせない物語の魅力に感心至極!

    また作中の些細なくだりの中に、ミスリードも含めた重要な伏線がいくつも隠されていて、あとあと「なるほど〜」とひとりごちること頻り。
    兎に角、ホラー好きの私の興が最後まで削がれることなく、尚且つ推理小説としての質の高さも十二分に併せ持つ今作が今のところ私にはシリーズの頂点です!

    でも、我らの小説家探偵の見立て通りなら、かの家の子供の性別って? その辺の言及はなかったけれど、逆に意図的な感じが…いつか彼(彼女?)が戻ってくるとか…。

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    2019年08月06日