三津田信三のレビュー一覧

  • 幽女の如き怨むもの

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    ネタバレ

    刀城言耶シリーズ 第6長編。

    戦前、戦中、戦後の遊郭を舞台にした物語で、1章は花魁となった女性の日記、2章は女将と刀城氏の会話、3章は作家 佐古荘介の原稿、そして4章で事件の種明かしを刀城氏が行うという設定になっている。

    特に印象深かったのが、1章の花魁の日記で遊郭での壮絶な生活の様子が描かれている。 本題である事件よりこちらの内容の方が頭に残っている。

    各章で女将(経営者)が代わり各々建物の名前も変わるのだが、商売の形態は同じで、別館3階より転落しする事件、事故が3階づつ起こる。

    最後の種明かしは圧巻で謎解き自体も「あっ!」と驚く解決が待っている。

    ただ1つ 追記とされる章だけが 

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    2018年10月19日
  • 碆霊の如き祀るもの

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    刀城言耶シリーズ第9弾。
    海と断崖に閉ざされた寒村で、怪談をなぞるように次々と不可解な殺人事件が起こり、居合わせた刀城言耶が古くから伝わる怪談と殺人事件の謎に挑む。
    やはり三津田信三ではこのシリーズが一番好き。じっとりと重厚なホラーテイストで、特に怪談はゾクゾクと怖い。
    殺人事件の解決はそれに比べるといまいち盛り上がりに欠けるが、ラストでまたスーッと背筋が寒くなるのがこのシリーズの醍醐味。

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    2018年10月17日
  • 碆霊の如き祀るもの

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    刀城言耶シリーズ最新作。
    冒頭に語られる四つの怪談。それになぞらえるかのような連続殺人事件。
    いずれも密室状態という、刀城でなくても堪らなく興味を惹かれる…というかと言えば、むしろどんどん陰鬱になっていくような雰囲気。
    閉塞的な寒村、歴史を遡ればおぞましくも悲しいほどに貧しいことが印象的で、多分こうしたことは日本だけでなく世界中どこにでもあったのではないかとも思える。
    結局刀城が解き明かした真実は明るみにはならない。そうしても意味のない、誰も救われないことが分かっている。
    その結末もまた同様。
    それでも刀城は全国を訪ね歩くのだろう。
    事件の構図としてはなかなか面白い。シリーズ作品はここ最近下降

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    2018年09月30日
  • 碆霊の如き祀るもの

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    刀城言耶シリーズ久しぶりの新作。
    いつもの「土着風俗」を背景にした殺人事件が・・という流れ。
    まあぶっちゃけたこと言うと、トリックというか真相は幾分予想できた流れだったり「え?マジでそれだけ?」な肩透かし感もなくはなかったですが、なんともおどろおどろしい雰囲気だったりするいつもの世界観を堪能できただけでも非常に満足。もっというと新作が読めただけで満足だったりもしますw

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    2018年09月19日
  • 碆霊の如き祀るもの

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    ネタバレ

    いくつもの仮説が出され、そのたびにウンウンと思うが実はそうではないというのが続いて、一体真実はどうなのともどかしい。
    それにしても怪談は怖いし、後味ももやもやしたものが残る。とりあえず夏の間に読んでしまえてよかった。

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    2018年08月30日
  • 凶鳥の如き忌むもの

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    最後がちょっと不気味とはいえ、自分が読んだ中では初めて、いわゆる物の怪が関与せず、人力のみで犯罪が完結された物語。そのせいもあってか、解説でも書かれているように、いわゆる本格ミステリ色が濃厚。でもわたし、そっち方向は望んでないのです。いかに本格ミステリとの差別化がなされるか、ってのが本シリーズの見どころと思っているので、もちろんクォリティは申し分がないのは認めるけど、シリーズ中ではちょっと低めの評価かも。

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    2018年07月28日
  • 碆霊の如き祀るもの

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    タイトルで一目瞭然の刀城言耶シリーズ。
    冒頭の4つの怪談から凄く面白い。そして怪談になぞられる様に起こる4つの不可能事件。怪談の方はウヤムヤな結末でも構わないが、事件は論理的に解決しなければならない。刀城はいつもの如く仮説の推理を組み立てては壊しを繰り返して、やがて真相に辿り着く。
    トリック的に一番良かったのは最初の事件で、残りの3つはちょっと苦しい。それでも、ホラーとミステリの融合は今回も成功していたし、このジャンルで著者の右に出る者は当分現れないだろう。

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    2018年07月22日
  • 山魔の如き嗤うもの

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    三津田信三さんの、刀城言耶シリーズ。奥戸(くまど)と呼ばれる地域に伝わる忌み山、乎山(かなやま)。この山には山魔(やまんま)と呼ばれる山神様がいるとされていた。ある時、この土地に伝わる成人参りの儀式をしていた郷木靖美(ごうぎのぶよし)は、山の中で様々な怪異に逢い、忌み山に入ってしまう。そこで一軒の家を見つけ、奇妙な家族に一晩お世話になるが、翌朝目を覚ますと、密室状態の家から、つい先程まで食べていた朝食を残し、一家全員が消えていたー。

    山の中の集落、連続殺人、わらべ歌の見立て殺人、と、金田一のようなベタな設定ですが、最後の最後まで犯人が分からないのがさすが。
    そして最後の最後にゾッとさせるのも

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    2018年06月21日
  • 誰かの家

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    表題作である「誰かの家」は文句無しで面白い。怪奇小説として短いながら上質。また、「ドールハウスの怪」も面白かった。設定的にはよくあるものだが、得体の知れなさからくる恐怖はさすが三津田氏といったところ。

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    2018年05月26日
  • 凶宅

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    ネタバレ

    いい方向に向かってるなあ‥‥と思った途端に絶望にたたきつけられる感じがとても良かった。何も解決しないのがホラーの醍醐味だと思う。

    全部読み終わった後にカバーの絵を見て「あっ…」ってなった。

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    2018年05月16日
  • 山魔の如き嗤うもの

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    ホラー映画がつまらなくなったとかなんとか、言われてたり言われてなかったりだけど、やっぱりホラーと言えばこの日本の山とか田舎にある忌まわしきもの系に敵うものなしやね。この漠然とした恐怖というか畏怖というか、そういうのはやっぱり幾つになっても怖い。いや、別に読んでてぶるっちゃうわけでもないけど、怖いもの見たさについつい止められなくなってしまうのね。
    こんなものを読んでしまった後には、ハリウッドとか最近のちょこざいなホラー映画でも観て、むはへー、とか言いたくなる。そうしないと夜に思いだしてドキドキしておしっこ漏らしちゃうしね。

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    2018年04月22日
  • 幽女の如き怨むもの

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    幽女の怪異よりも、花魁の逃げ道のない人生に打ちのめされる。民間療法的な堕胎もキツイ…。なんというか、あまり知ってはいけない世界の話だった。最後に少しは希望があるところが救いだなぁ。

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    2018年04月09日
  • 誰かの家

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    三津田信三の連作ホラー短編集。
    いずれも作者が体験した、もしくは友人知人から聞いた話という体裁をとって綴られており、虚虚実実錯綜する臨場感と酩酊感を潜ませている。

    個人的には「ドールハウスの怪」が出色の怖さ。

    奈良の小学校に転校してきた金貸しの息子が、蔵の二階でドールハウスを発見するが、中に配置された人形の家族構成は何故か彼の一家とそっくりで……

    ドールハウス自体が発端となるのではなく、そのドールハウスで遊んだ行為がのちの元凶となって、怪異が現実を浸蝕し惨劇が連鎖していく入れ子構造がなんとも不気味でおそろしい。

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    2018年03月28日
  • 凶宅

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    ネタバレ

    拓かれた山に建つ新居に引っ越した翔太。
    ふとした時に現れる不穏な影と、妹にのみ訪れる得体のしれないモノたち。
    異常な事態に置かれた翔太は究明に奔走するが…

    真相が完全に明らかにならない分余計に怖ろしく感じたのかもしれない。
    因縁の地から逃げた先でも絡みつく…という結末も絶望的で良かった。
    しかしそれ故に消化不良感は否めない。
    他のものより暴かれる比率が低いように思える。
    ただ、面白かった。

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    2018年03月15日
  • 山魔の如き嗤うもの

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    ホラーシーンは、久々にゾゾーっと怖かったです。
    こういう田舎物のホラーミステリーって、横溝正史っぽくって好きです。

    でも、最後の種明かし、「これでもかーーー!!」ってほどに、真犯人説ツイストして引っ張る引っ張るぅー。
    最初から、ズバっと指摘出来ないものかなー。って思うけど、これが彼のスタイルだからしょーがないんだけど。。。

    でも楽しく読めましたー。

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    2018年03月02日
  • 凶宅

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    ネタバレ

    「辰巳家」と「百々山」のワードが出てきた時は思わず血が騒いだ。
    児童が主人公だからか話もホラー現象もトントン、サクサク読み進む。が、読みやすさに油断してはいけない。じわじわ追い込まれていくような地域の住人の黙認という名の悪意、クライマックスのやつらの登場、容赦ない絶望感の決着という後半の恐怖の畳み掛けは一級品。最後のとどめの一言も効くなぁ。
    始まった恐怖は終わらない、これぞ三津田ホラー。

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    2017年12月01日
  • 幽女の如き怨むもの

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    花魁の壮絶なる人生、三代にわたる身投げの謎はかなりのボリュームがあって、内容も濃厚だったけど、それを感じさせない力強さ。言耶ががっつり絡んでないし、伝聞が多いせいか、いつもよりもほわほわした推理になってしまったのは致し方ないかな。

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    2017年09月14日
  • 水魑の如き沈むもの

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    今回は異様な世界にどっぷり浸かることができた。雨の中に立ってる蓑をまとった人影は、人間であるはずなのに、もしかしたら…と感じれるほどに。奈良県蛇迂郡とか、神々櫛村のサギリとか、三津田作品読者にとっては「うっ…」となる設定も心憎い。

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    2017年08月16日
  • 山魔の如き嗤うもの

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    『首無の〜』に続き、三津田作品四作目。やっぱ好きだなぁ、この世界観。今作はホラー対ミステリィの割合は3:7くらいでしょうか。編集者の祖父江偲が好きだw なんか可愛らしくて。前からいましたっけ?今後刀城言耶にどう絡んで来るのか、来ないのか楽しみ。大変満足でした!

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    2017年08月08日
  • 密室の如き籠るもの

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    短編集でもシリーズの雰囲気は損なわれていないのはお見事。「迷家」と「隙魔」がホラーもミステリもいい感じ。そして「迷家」のオチは笑える。

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    2017年06月25日