三津田信三のレビュー一覧

  • そこに無い家に呼ばれる

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    いつも記録を無造作に放っておいたお祖父さんがまとめてしかも自作とはいえ封印までしてるのにそれをあっさり開封してしまう三間坂さんよ。
    あるはずのない家をみてそれに魅入られた新社会人の男性、あるはずのない家を探していたのに自分にだけ見えない家に執着する女性、精神科の先生による箱庭療法の手記。
    そして繋がりがないはずの「どこの家にも」と「わざと忌み家を」との不気味な繋がり。

    煮え切らない、かつ含みのある態度を取りながらこの本の刊行に至った三津田先生。
    不気味な話に不気味な企み、いったい我々は何に巻き込まれているのか

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    2025年03月28日
  • わざと忌み家を建てて棲む

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    三津田信三と三間坂秋蔵が再び怪異に迫る。
    事故物件を寄せ集めて造った家とか発想がぶっ飛んでる

    黒い部屋に住んだ親子の日記と白い屋敷に住んだ作家志望の男の手記、赤い医院の探索の様子を収めた女子大生のボイスレコーダー、青い邸宅にカメラや録音機等の機材を使い霊の姿を捉えようとした超心理学の記録

    読み進める度に怪異と謎の女が近付いてくる恐怖

    黒い部屋が1番入所条件が厳しい気がする
    そもそも焼け焦げや焼け落ちた状態を認識しないってどういうこと..周りの人に避けられたのは常にどこかに煤が付いていたり、焦げ臭かったのかな

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    2025年03月28日
  • どこの家にも怖いものはいる

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    パッと読んだ感じ似ていないのに、何故か似ている気がするという「向こうから来る」「異次元屋敷」2話。
    似ている気がするを追求していく内に更に3話、妙に似ている話がみつかる
    キヨちゃん、屋根で踊る老婆、怪音、消える子ども、格子、割れ女、狂女
    これがどう繋がっていくのかドキドキしながら読み進めた

    ジワジワと不気味さが迫ってくるような本だった
    三間坂さんは何があって深追いするのをやめたんだろう

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    2025年03月28日
  • 六人の笛吹き鬼

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    公園で「笛吹き鬼」をしてあそぶ6人の少女。その最中に突如として神隠しのように一人が消える。そしてその後もまた一人。

    いやおもしろかったです。いつもながらホラーとミステリの割合というか塩梅が絶妙です。明らかにオカルトめいた部分はなんだかんだ説明がついて、ほんのちょっと残されるホラー要素。いいですね。まあミステリ部分の真相がちょっと「そんなにうまくいくか?」と思わなくもなかったですが、そこは筆致の力みたいなものでカバーできていたような。

    でもこれ前作的なものがあったんですね。読んでいて気付いた。そっち読んでなかったー。別に話につながりがあるわけでもないようなので楽しみに読みたいと思います。

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    2025年03月18日
  • 魔偶の如き齎すもの

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    昔と比べると恐さも推理のトリックも少し鈍って来てると思うのは僕だけか?
    それでも、十二分に面白いとは思う。安心して読めるよ。

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    2025年03月17日
  • 怪談のテープ起こし

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    以前読んだ「現代ホラー小説傑作集」に掲載されていた「集まった四人」が面白かったので、それが元々掲載されていた短編集を購入。
    怪談らしい怪談が6篇連なっており、単行本版で追加されたという序章、幕間、終章も含めて、お得な気分になった。ホラーとミステリーの融合的なのが得意な作家さんらしいので、他の作品も読んでみたくなる一冊でした。

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    2025年03月01日
  • 七人の鬼ごっこ

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    一つ一つの要素が上手く組み上げられ物語として綺麗に構築されているホラーミステリ小説。同作家の他作品(刀条言弥シリーズ)を読む前の入門書的なイメージを抱いた。というのも、作家お得意のどんでん返しが控えめだし意外性も少ない、そしてホラー要素やオカルト知識も控えめだからである。刀条言弥シリーズ好きからしたら物足りなく感じはするが、ホラーミステリ作家として有名なこの作家の作品を味わってみたい初心者には是非オススメしたい。評価は4にしてるが、正直3.5くらい。

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    2025年02月23日
  • 凶鳥の如き忌むもの

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     刀城言耶シリーズの2作目。妖怪的な雰囲気は京極さん要素があるのですが、金田一の雰囲気が多めな小説。刀城言耶が色々な可能性を考えて理論を展開していく様子が面白く、それでも怪異としか思えないものもあるので、そういうのが好きな人にはおすすめです。

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    2025年02月14日
  • 厭魅の如き憑くもの

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    ホラー要素強くてちょっと怖い笑
    でもミステリーでもあるから楽しめる。
    こういうおどろおどろしい民族の風習みたいなの好きだから個人的には面白かった。
    けど意外とすんなり解決に持っていかないのはびっくりした。解決してない謎も気になる。

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    2025年02月14日
  • 六人の笛吹き鬼

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    七人の鬼ごっこの続編だった!
    だれま様と垂麻家の詳細が気になる!
    前回が七人てわ今回が六人なので次回は五人っぽいな〜早く続編が読みたい!!

    最初はスロースタートでなかなか進まなかったけど途中から一気読み!
    全く怖くはなかった。

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    2025年02月13日
  • 忌物堂鬼談

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    なにかから逃げながら集落から集落へと移動する由宇希。初っ端からはらはらする
    作中でSNSやってたから現代だと思うものの、集落って単語見ると昭和をイメージしてしまう

    遠巳って名字、百巳家の親戚かな?そのうち百蛇堂と繋がってくのかな

    坊主の天空天空の名前も別の三津田作品で名前見た気がするけど、どの本だったかな

    御札はったお堂にこもってひたすら朝をまつ、ってのはホラーでよくあるけど、自分の中では一番怖いし盛り上がる。中に入ろうと襖や障子を揺らして、最後に身近な人の声で話しかけてきて開けさせようとする…でうっかり開けちゃう…
    ひゃー!

    黒猫先生は、和む

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    2025年02月08日
  • 厭魅の如き憑くもの

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     刀城シリーズ一作目。昭和の時代設定と民俗学、そして、様々な怪異が結びついてホラーテイストのミステリー、またはミステリーテイストのホラーとなっている作品。金田一シリーズと百鬼夜行シリーズ要素を感じます。
     探偵がよたよたとしているイメージはあれど、怪異を作中から感じるところは楽しかったです。

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    2025年02月08日
  • 七人の鬼ごっこ

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    ホラー要素はほぼ皆無。
    ミステリーとしては最高だけど、何処となく終わりがスッキリしない。
    とある一族に関しては、もっと掘り下げても良かったんじゃないかと、思ってしまう。

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    2025年01月30日
  • 堕ちる 最恐の書き下ろしアンソロジー

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    好きな作家さんが何名か著者として表紙に名前があったので読んでみました。
    宮部みゆきさん、小池真理子さんは怖いだけじゃなくて読み終わった後の余韻もある味わいでさすがです。新名智さんの作品はゲームブック風、でも読み進めていくうちに…と驚きの展開でした。芦花公園さんは相変わらずワールド炸裂。一番怖かったのは内藤了さんの「函」でした。ONのシリーズが頭にあったのですが、全然違う味わいで、怖くて読みやめたいのに面白くてやめられないという大変な状況に。

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    2025年01月27日
  • 怪談のテープ起こし

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    ネタバレ

    フェイクドキュメンタリー?実話?感がゾッとして面白いホラー短編集。こういうの好き〜
    グロ描写なしでこのおぞましさ。表題作(?)ほか山奥で留守番させられて化け物に追っかけ回される話、踏切からじわじわ近づいて家まで入ってくる話、レインコートの女の話などなど。

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    2025年01月25日
  • スラッシャー 廃園の殺人

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    1.登場人物
    籬帖之真(マセジョウノシン)…29歳、俳優
    平島玲子(ヒラジマレイコ)…27歳、女優
    粕谷恵利香(カスヤエリカ)…18歳、グラビアアイドル
    城納莓(ジョウナンマイ)…20歳、大学2年生
    騎嶋豪(キジマゴウ)…33歳、映画制作会社営業課長
    東男英夫(アズマオトコヒデオ)…46歳、映画制作会社企画部長

    2.物語の始まり
    拷問室に閉じ込められた大学生青年と高校生少女。
    少女は壁にバンザイの姿で両手をつながれ、膝を折った状態で座らされていた。青年は両手と両足を縛られて、台の上に磔にされていた。
    何とか抜け出した少女。青年を助けようと台に縛られた紐を解いた瞬間、罠が作動。四方から刃が出て

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    2025年01月24日
  • 凶鳥の如き忌むもの

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    詳細が不明な曰く付きの秘儀が十八年ぶりに行われると聞いた刀城言弥が立会人として参加すると、厳重に閉ざされた拝殿の中で巫女が消失する。その後同じ立会人が一人、また一人と姿を消していき…と、密室からの人間消失といった本格ミステリにはお馴染みのテーマだが、その枠組みが宗教的・秘儀的な要素に彩られて描かれる
    まさにと言った具合の推理の細やかさで、登場人物たちと同じ心境で推理に参加しながら読み進めていくことが出来た
    その直前の描写から謎解きにかけての内容はどんでん返しの数々で、驚くほかなかった
    作中張り巡らされた伏線があっという間に回収されて妖しげな雰囲気も残しつつ謎が解決されていくのが楽しかった!

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    2025年01月19日
  • 堕ちる 最恐の書き下ろしアンソロジー

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    「竜狩人に祝福を」
    一番面白かった。
    ファンタジーのタイトルで内容も外国が舞台になってて、ゲームブックの構成だったから懐かしいな〜って思って楽しんでたらとんでもないことに…

    「函」
    久しぶりにめっちゃ怖い!夜中に読んでて途中で読むのやめて次の日に読みました。あんな家一泊もしたくない。

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    2025年01月15日
  • どこの家にも怖いものはいる

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    小説というよりフェイクモキュメンタリーに近い作品だった。
    近畿地方のある場所について等が好きな人なら間違いなく好きな1作だと思う。
    まず一つ一つのエピソードが階段としての怖さ、不気味さがある。
    それだけでかなり満足感があるし、登場人物や文書がフェイクモキュメンタリーとしてのクオリティの高さを感じさせる。
    伏線回収という点に関してはそこまでの裏切られた感や驚きはないけれど、うまくまとまっている。

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    2025年01月07日
  • 密室の如き籠るもの

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    短い話だけども複数の話が読めるお得感があるので短編好き

    短いから長編の時の二転三転される謎解きもさくさく進んでく。長編のそれも嫌いじゃない。読みながら自分で謎解きに挑戦してみて、その答え合わせを「その解釈もあるね」とやんわりしてくれる感じで。ほぼ間違ってるけども

    密室に関する講義は楽しめた。

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    2025年01月03日