伊吹亜門のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
作品紹介・あらすじ
こんなことになるなんて!
1行目は全員一緒、25編の「大騒ぎ」。
早起きした朝、昼の休憩、眠れない夜ーー。
ここではないどこか、今ではないいつかへ、あなたを連れ出す7分半の物語。
『黒猫を飼い始めた』『嘘をついたのは、初めてだった』『これが最後の仕事になる』に続く、会員制読書倶楽部:Mephisto Readers Club(MRC)で配信(公開)された大人気ショートショート集第四弾。
*****
25編からなるショートショート集。
Mephisto Readers Club(MRC)が贈る大好評シリーズ第4弾とのこと。既に第3弾と第6弾は読み終えた。
最初の一文は必ず「だから捨ててと言ったのに」で始めなければならない、という括りがある。
他のシリーズと同様に玉石混交。ただ他のシリーズよりも本書の方が面白い作者が多かった。ただ、飛び抜けて面白いというわけではなかった。
以下が面白かった作者。
須藤古都離
黒澤いづみ
岡崎隼人
砥上裕將
清志まれ
舞城王太郎
高田崇史
背筋
多崎 礼
谷絹茉優
夕木春央
最果タヒ
このうち清志まれはいきものがかりの水野良樹のペンネーム。谷絹茉優はChevonというバンドのヴォーカリスト。ミュージシャンが二人参加している。
上記の中では砥上裕將と夕木春央が特に良かった。歳を取ると、こうした小さな感動話に思わずウルっとしてしまう。そして最果タヒの文章。詩人だからなのかもしれないけれど、とても心に響いてきた。 -
Posted by ブクログ
2025.12.09 ★4.1
「ゴールデンカムイ」のスピンオフ。
第7師団の鶴見篤四郎中尉を筆頭に繰り広げられる前日譚ミステリー短編集。
元の漫画の世界観を損なうことなく、むしろそのキャラクター世界を深く掘り下げるような物語ばかりで、ミステリーとしてもしっかりと読み応えのあるものだった。
鶴見中尉とその配下が好きな人はぜひ読んでみて欲しい。
↓↓↓内容↓↓↓
日露戦争のさなか。戦場という巨大な密室では、正気を失うことこそ美徳とされる。鶴見中尉と第七師団の面々が出会った、驚くべき事件の数々とは……。日露戦争での第七師団を描いた、初のスピンオフノベライズ!! 野田先生による描きおろしイラスト多数!!
第一話 幽霊歩哨 《谷垣源次郎》
ロシア兵との死闘が続く二〇三高地。死んだはずの兵士が歩哨に立つという。谷垣源治郎はある夜、戦場には似つかわしくない、軽やかな鈴の音を聞いた。そして光の中から、先の戦いで死んだはずの戦友の姿が現れるのを見た……。幽霊歩哨の正体とは?
第二話 白い日本兵 《菊田杢太郎》
ロシア兵のあいだで、「白い日本兵」の噂が広まっているという。白い日本兵は銃弾に当たっても死なずにロシア兵へ向かってくる、おそろしい存在だという。菊田はあることをきっかけに、白い日本兵の真実へ近づいていく……。
第三話 羽二重天幕の密室《宇佐美時重》
二〇三高地での戦いも大詰めを迎えようとしている。宇佐美は捕虜の尋問をするための天幕の設置を命じられた。戦局を左右する貴重な情報を持っている捕虜だという。尋問の担当は鶴見だったが、天幕のなかで事件は起こった……。
第四話 時にはやさしく見ないふり《尾形百之助》
奉天でロシア軍への包囲攻撃をかけた陣中、ありえない事件が起こった。日本兵が何者かに次々と殺害されていくのだ。犯人は恐ろしい怪力を持つ、敵の斥候というのだが……。尾形はやがて、鶴見から事件のことで呼び出しを受ける。
第五話 鶴見篤四郎は惑わない《月島 基》
奉天での戦いは膠着していた。損耗は大きく弾薬も少なく、戦いは難局を迎えていた。ある日の夕食後、月島は鶴見から密命を受けた。それは戦局を決する可能性のある驚くべき秘策であった。 -
Posted by ブクログ
時は明治。
維新後の日本は様々な矛盾を孕みながら近代化へと進む。
新しい世界を目指し若者たちは京の外れに集い 熱く語り合う。そんな中同志が一人死んだ。隠れ住んでいた町家でたくさんの刀傷を受けて。
「雨と短銃」を先に読んだのですが、どうもこちらの方が先だったらしく、短編ですがなるほど中心になる狩野師光さんが とても好ましい人物であるとよくわかる。
今回はワトソン役でしょうかホームズ役に江藤新平なる佐賀脱藩浪人の頭キレッキレの男と共に謎に挑みます。
この人を人とも思ってないような江藤さんが師光さんをめっちゃくちゃ気に入ってしまうんですね。
でも片想いで いくら頭良くて舌鋒鋭くても 人の心は自由にできないところが、凡人たるわたしには ちょっと痛快。最終そんなこと言ってられないんですけど、時代物なのに密室ミステリだったりします。
これは面白かったのでオススメです。