伊吹亜門のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
時は明治
満州国で探偵業を営む月寒三四郎のもとへ婚約者の不審な死を調べて欲しいという依頼人がやってくる。
満州国で君臨する元陸軍中将小柳津義稙が孫娘千代子であった。
というはじまりのお話。
陸軍、憲兵など薄暗い背景と戦争の記憶が散りばめられた推理もの。トリックがどうこうというよりはその時代が生み出すやるせなさが味わいと思われる。
主人公たる探偵の月寒に関する描写があまりなく、切れ者であることはわかるのだけど、そのバックボーンやら人間関係やらがこの作品だけではわからなかったので、魅了されることなく読み終わる。
ドラマ化していただくとまた味わいも違うのかと思いました。他の作品も購入したのでともか -
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Posted by ブクログ
ネタバレ史実とフィクションを盛り込んで、しかもミステリー仕上げとなっているから最初は登場人物や階級などに戸惑いもあったけれど、読んでいくうちにどんどん吸い込まれていく感じがした。学生時代から明治、大正、昭和初期の歴史が苦手で(戦国時代ほど英傑がいないからという理由w)、教科書を読んでもちんぷんかんぷんだったのが、こうやって小説化し、フィクション織り交ぜての人物の関連性が分かってくると面白くなるだなぁと感心した。いかんせん苦手意識が先立つあまり、読むには時間がかかったが、後半は一気に進む。
その理由が延々と会話のシーンでネタ晴らしとなるので理解はするがだったら最初から会話だけの説明でいいやんとなる。所謂 -
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Posted by ブクログ
昭和10年8月、陸軍省にて相沢三郎歩兵中佐が軍務局長・永田鉄山少将を惨殺する事件が発生。その際、醜態を演じ、事件後に自害した山田元兵務課長。憲兵大尉・浪越破六(なみこし ばろく)は、渡辺錠太郎陸軍大将から、山田の身辺調査の命を受ける。相沢が襲撃直前に言葉を交わした古鍛冶兼行大佐と襲撃現場に居合わせた六角紀彦憲兵大佐。浪越が二人のキーマンの調査に乗り出す中で、さらなる事件が…
二•二六事件の舞台裏で起きていたかも知れない事件を描いた歴史ミステリ。政治腐敗や君側の奸を排除して天皇親政を実現することを目指す皇道派。一方、第一次世界大戦後の世界情勢を踏まえ、総力戦体制の構築を目指す統制派。相沢事件を -
Posted by ブクログ
ネタバレ書き出しが『だから捨ててと言ったのに』から始まる短編集。様々な作家さんがこの一言からそれぞれの物語を紡ぐので、本当にいろんなジャンルの話が読めるのが面白い。
個人的に印象に残っているのは多崎礼さんの『海に還る』、摩耶雄嵩さんの『探偵ですから』かな。短いからこそ、その世界にスッと入り込めてわかりやすい話が好み。『海に還る』は人魚の話で多崎さんの作品らしいファンタジーな世界観が8ページにまとまっていて良かった。『探偵ですから』はとにかくわかりやすい作品で読みやすかった。短い話なのに、物語の登場人物の心情もわかりやすかったし、飼ってる犬がしゃべりだすとか少し怖い感じもするけど、主人公が助かって良か