中山七里のレビュー一覧

  • ハングマン 鵜匠殺し

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    【精神的に追い詰められた人間の判断の浅はかさ】
    -概要-
    後輩が南青山の強盗事件に関与していることを知った比米倉。
    知人の祖母がオレオレ詐欺の被害に遭い相談を受ける刑事・春原。
    さらに、知人が劇場型詐欺に遭ったことから黒幕を探してほしいと依頼を受ける探偵・烏海。
    警察に逮捕された受け子たちは口をそろえて「自分たちも弱みを握られた被害者だ」と主張する。
    やがて捜査の中で「ショウ」と呼ばれる人物の存在が浮かび上がり、彼らは闇バイトの黒幕を追うことになる。

    -感想-
    前作のように春原が私刑執行人へと至るまでの葛藤を描くのではなく、本作は巷で問題となっている「闇バイト」を題材に、最初から最後まで事件が連続するストーリーとなっている。(ちなみに警察の捜査が後手に回る感じは前作と同じw)
    弱み → 脅迫 → 事件に加担という負の連鎖が繰り返され、事件に関わった受け子や掛け子たちが「自分たちも弱みを握られた被害者であり、一度関わると抜け出せない」と主張する描写は、この問題の根深さを物語っている。
    現実でも同様の事件が後を絶たないが、こうした犯罪が少しでも減ることを願うばかりである。

    0
    2026年03月14日
  • テミスの剣

    Posted by ブクログ

    (備忘)事件を隠蔽する警察・司法の闇を描いた冤罪ミステリー。真の黒幕にも驚きだったけど、組織の弱さだったり冤罪に至る過程が生々しかった。こんなことには絶対巻き込まれたくないですね。

    0
    2026年03月13日
  • 境界線

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    東日本大震災後の宮城・岩手を舞台にしたミステリー。
    行方不明者の戸籍を売買するという内容で、実際に合ったのかもしれないが個人情報の流出とも関連して、リアリティのある内容だった。
    震災被害が、純粋な震災だけではないところを紡ぎだしているのがこの作家のすごいところだと感じた。

    0
    2026年03月13日
  • 嗤う淑女

    Posted by ブクログ

    御子柴礼司シリーズが好きなので蓬莱弁護士が出てきた!と思った。最後に二重に騙されるというか、むしろ納得の終わり方。稀代の悪女とはこうあるべき、と思わされる。

    0
    2026年03月12日
  • おわかれはモーツァルト

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    前作で司法修習時代の同期・天生高春の窮地を救った岬が、今度はフリーライター殺しの嫌疑をかけられた榊葉隆平を救う。

    けど、本当に榊葉を逮捕してそれが冤罪だとなったら、刑事補償請求でコンサートのキャンセル補償とか、補償されるんだろうか……と心配になってしまった。

    あと、岬は、公演を重ねれば、天生のためにキャンセルした分のキャンセル料を払えるのか・・・?

    0
    2026年03月12日
  • スタート!

    Posted by ブクログ

    事前情報を何も入れずに読んだからあの「カエル男」を映画化するという内容でびっくりした!
    ミステリよりも映画への情熱を熱く書いた作品。
    「カエル男」の映像化かぁ、見たいけど見れないかも(笑)
    「カエル男」を知らなくても全然楽しめますが、セットで読めばなお面白いと思います。

    0
    2026年03月12日
  • 切り裂きジャックの告白 刑事犬養隼人

    Posted by ブクログ

    刑事犬養隼人シリーズ。
    今回のテーマは臓器移植。これを読むと確かに重いテーマですね。人身売買など臓器は金になりますし。
    ドナーについても死の境界線、色々と考えさせる内容でした。

    相棒に埼玉県警の古手川刑事。他の作品にも登場して愛着のあるキャラで嬉しい限りです。

    最後のどんでん返しは予想外でしたがちょっとイマイチ。しかしながら物語的にはとても良かったです。

    0
    2026年03月12日
  • 夜がどれほど暗くても

    Posted by ブクログ

    【無関係の第三者の残酷さと、逆境で手を取り合うことのできる強さ】

    主人公は雑誌『週刊春潮』の敏腕副編集長・志賀倫成。順調にキャリアを積み上げていた彼のもとに、ある日一本の電話が入る。大学生の息子がストーカー殺人を犯し、その直後に自殺したという警察からの連絡だった。

    追い回す側から、追い回される側へ。
    加害者家族となった倫成はマスコミに連日追われ、ネット上では正義の名を借りた憂さ晴らしの標的となる。妻とは別居状態となり、仕事も思うようにいかず、精神をすり減らす日々が続く。
    そんな中、息子の事件の被害者遺族である奈々美と出会う。彼女もまた、妬みやあらぬ噂、心ない言葉にさらされ、友人を失い嫌がらせを受けながら生きていた。

    無関係の第三者がここまで残酷になれるのかと思うほど、加害者家族と被害者遺族を追い詰めていく描写は、タイトルの「夜」を通り越して暗黒そのもの。犯人探しよりも、社会が人間を追い詰める構造がしっかり表現されている印象がある。
    諦めずに生きる倫成と奈々美。そして水面下で真相解明に奔走する刑事・宮藤と葛城。追い詰める側も、光を求めて足掻く側も同じ人間である。人間の残酷さと、それでも互いに支え合おうとする強さの両方を描いた一冊。

    0
    2026年03月12日
  • スタート!

    Posted by ブクログ

    「連続殺人鬼カエル男を映画化」しようとするスピンオフ的な話です。中山七里ワールドなので同じ世界線だし、他作品の登場人物も出てきます。
    本編を読んだからこそフラッシュバックする場面や、世間ではそう報道されていたんだと分かる場面もあり、ミステリーとは別の部分でも楽しんで読みました。
    映画製作の熱さも感じました。

    0
    2026年03月11日
  • テロリストの家

    Posted by ブクログ

    読み終わった今も、胸のざわつきが収まりません。テロリストとなった息子に対し、父親としての情愛と警察官としての正義の狭間で引き裂かれる幣原の姿は、正視するのが辛いほど残酷でした。
    常に批判と責任の矢面に立たされ、救いのない状況で戦い続ける彼の孤独に、心が折れそうになります。一言で「面白い」と言うにはあまりに重く、深い傷跡を残すような読書体験でした。

    0
    2026年03月09日
  • 祝祭のハングマン

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    【法で裁けぬ悪に、裁きの鉄槌を下すには】

    能力は平凡ながら犯罪を憎み、悪を許さない真っ当な正義感を持つ刑事・春原瑠衣。
    建設会社のサラリーマンがトラックに轢かれる事件を追ううちに、同じ会社の社員が被害者となる第二の事件が発生する。
    捜査の過程で、瑠衣は同社に勤める父にも疑惑の目を向けることになる。さらに、法では裁けない巨悪と、どこか胡散臭い私立探偵との出会いが彼女の運命を大きく変えていく。

    本作は、中山七里作品の代名詞とも言える強烈などんでん返しや緻密なトリックは比較的控えめ。その代わり、法の限界を前に揺れる刑事の心理が丁寧に描かれている。
    正義を守るべきか、それとも法を越えて悪を裁くべきか。勧善懲悪の爽快感よりも、正義の名の下で人が闇へと近づいていく危うさを描いた、“闇堕ち”の物語。次回作にも期待。

    0
    2026年03月09日
  • 作家刑事毒島

    Posted by ブクログ

    作家刑事毒島シリーズでは、一番面白いと思う。ほかの話では、毒島刑事の嫌なところが出過ぎているからかもしれない。新米刑事とのコンビが、いい調和がとれているのかも。

    0
    2026年03月09日
  • ふたたび嗤う淑女

    Posted by ブクログ

    あの稀代の悪女がふたたび人々の人生を狂わせ嗤う、お話(?)。
    NPO法人、FX、新興宗教、政治と宗教、地面師たち、議員秘書、ヤリサー、など、とある大物政治家の周りでなんやかんや起こる。

    最後のどんでん返しは読めてしまったぜぇ。

    またしてもいろいろと相談に乗りつつ、人々が騙されていく。
    しっかりと裏どりというか確認していたらそうはならなかったのでは?と思ってまったり。
    すべてがうまくいきすぎぃ。

    どんでん返しは前作のことを考えれば、そういう真相だということは割と早めに予想がついてしまいましたな。

    0
    2026年03月08日
  • 作家 超サバイバル術!

    Posted by ブクログ

    出版界の現状や、新人作家が生き残るための術を、3人の著名な作家陣がそれぞれの視点で描いた内容。
    作家としてのスタイルや、デビューからの経緯がバラバラな3人なので、独りよがりにならず、より立体的に作家論が組み上げられている。
    中山さんを筆頭に、ユーモアたっぷりに語られていくので読みものとしても秀逸だったと思う。

    0
    2026年03月08日
  • 彷徨う者たち

    Posted by ブクログ

    ちょうど3.11の前に東北に出張に行くお供に選んだ本が偶然震災をテーマにしていた。あ、そっち?という伏線回収がこの作家さんの面白さ。

    0
    2026年03月08日
  • 嗤う淑女

    Posted by ブクログ

    中学時代に従姉妹の命を救った女性が次々と人々の人生を狂わせ嗤う、お話(?)。

    従姉妹同士で共に歩むのかと思いきや途中で、、、。
    最終的に追い詰められるもどんでん返しが起こり、そこからまた衝撃の真相へ。

    ちょい引っかかるところがあるも、見抜けず残念。

    稀代の悪女、そういう風に持っていかせるだけの話術と美貌、そううまくいくものかなとも思うけど、マインドコントロール的な教祖的なそういう風になってしまうものなのかなぁ、と。

    続編もあるようなので、さらなる悪女っぷりが期待されますな。

    0
    2026年03月08日
  • 嗤う淑女

    Posted by ブクログ

    読み終わると、蒲生美智留って文字を見ただけでなんだか落ち着かなくなるくらいだった。
    何よりもミステリアスに感じるのは、蒲生美智留自体の思っていることというのが最後ぐらいしか出てこないので、あくまで周りの人の蒲生美智留への気持ちしか書いてないからなんだと思う。

    別に確信に触れる発言をしているわけでもないし、暴力的なことがある訳でもないし、マインドコントロールというものは誰にでもという言い方はおかしいのかもしれないが、できなくは無いことなんだと思った。
    ちょっとサイコパスな部分が見え隠れするのも蒲生美智留の魅力になってしまって、自分もとらわれつつあるのが怖いと思う。

    0
    2026年03月06日
  • ヒポクラテスの誓い

    Posted by ブクログ

    面白かった〜
    短編ドラマを何話か見ているような感覚
    ラストのオチは少し拍子抜けだった


    2026年 13冊目

    0
    2026年03月05日
  • 氏家京太郎、奔る

    Posted by ブクログ

    このところちょっとご無沙汰だった中山七里さんの作品。
    やっぱりどんでん返しは見事でした。
    けど、犯行の動機がありきたりでちょっと物足りない、というか何というかっていうところで星を一つ減らしました。

    0
    2026年03月05日
  • 死にゆく者の祈り(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    ⭐︎3.7
    教誨師の僧侶である主人公が死刑囚である旧友の真実を追う話。
    教誨師という特殊な立場が新鮮で、その役割を活かした展開が印象的だった。
    有名ではないので期待せず読んだのが正解!
    派手さはないものの、2人の過去や事件の核心に静かに迫っていくような構成で、気付けばラストまであっという間に読んでしまった。
    ただ、主人公が教誨師の仕事の範疇を超えて動くたびに繰り返される忠告の場面がやや多く、少しくどさは気になる。
    ラストは少し大胆な展開に笑ってしまったけど、ちゃんと意外な真相(無理やりではあるが)を用意してくれているのがさすが中山七里作品だった。

    0
    2026年03月04日